チート狩り

京谷 榊

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第十章 英雄のたまご

百七話 覇星機関

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 ワープゲートを通り抜け、0番地区についたルガたちは宇宙エレベーターに乗り、覇星機関基地を目指していた。
「まさか1日も早くついてしまうとは」
「よかったじゃねぇか。これでおこられずにすむんだろ」
「ええ、そうなんだけど…」
 彼らはもうしばらくして、覇星機関基地に到着した。その先ではみんなが待っていた。彼らの目の前には八徳衆の皆んなと、ルガの仲間たちジョセフ、エフィ、タイカが立っていた。それ以外の四人はいまだに目を覚さないという。
「長旅お疲れ様でした。ルガさんシラー職務員旅の途中で色々とあったそうですが、それはさておき、ルガさんにはこれから裁判に出てもらいます」
「随分と急な話だな」
「はい、ですから今からルガさんにも説明します。ジョセフさんらにはあらかじめ説明してありますので、移動しながらでお願いします」
 ルガはうなずいて彼らの後についていく。
「今回の裁判の議題はあなたについて、これは言うまでもありませんね。この裁判ではあなたを危険人物かどうかを判断するものとなります。これであなたが危険人物ではないと証明できれば逆にここであなたが危険人物だと断定されれば最悪の場合刑が下される可能性があります。ですので言動には十分気をつけて」
「わかった、行って来る」
「ルガ、この旅はお前の裁判の結果にかかってんだ、ちゃんと勝ってくるんだぞ」
「ユウもリアもヤスケもロスもきっと心配していると思う。あの子らが目を覚ました時安心させられるように、な」
「おうよ」
 そしてルガの裁判が始まった。八徳衆とルガの仲間たちは傍聴席に座ってルガの裁判を見ていた。裁判は滞り無く順調に進んでいき、1時間後に裁判が終わった。結果はルガの勝訴である。裁判官は彼の今までの言動から無害な人物であると判断し、ことなきをえた。
「やったな、ルガ!」
「これからユウたちのところに行こうぜ。ほらタイカも、」
「私はいい、三人で行って来なよ私はここに残ってやることがある」
「…そうか。」
 そしてルガたちはタイカをその場に残してユウたちが眠る病室にむかう。そこではユウたちがいまだに眠っており、ルガは彼女たちの近くに歩み寄り手を出す。
「こいつらはいったいどれくらい眠っているんだ」
「もう4日も目を覚ましてない。命に別状はないらしいが、いつ目を覚ますかは分からない」
「そうか…」
 ルガはそう言って顔の真上に手をかざすと、ユウが少し反応してみせる。彼女のまぶたが動いたと思うと、次第に目を開けて起き上がった。
「あ、起きた」
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