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第十章 英雄のたまご
百五話 シラー・セイレン
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列車が吹き飛ばされて数秒後、列車が元の位置に戻った。
「危ないところだっわ」
「何があったんだ?」
「それは多分…」
「多分?」
二人がそうして会話をしていると列車が停まり、ドアが開くと向こう側に一人の女性が佇んでいる。彼女は華奢な体型で魔女がかぶってそうな緑のとんがり帽に白いワイシャツとその上に緑色のブレザーやスカートなどの制服らしき格好だった。そんな彼女が列車内に入ってくるなり土下座してこう言い放つ。
「すみませんでしたぁ‼︎」
「先ほどの爆発事故の原因は私にあります!ですのでこの度お詫び申し上げます!誠にぃ!」
覇星機関職員の彼女は驚いた様子で土下座する女の子に話しかける。
「…エミリー?」
土下座していた女の子も顔を上げて自分に話しかけてくる女性の顔を見ると目を見開いて、
「その声は…シラー先輩⁉︎」
「あなた、こんなところで何してるの」
「何ってさっき魔法の実績で爆発を起こしたので、それの…」
「その必要はないわよ!あの張り紙を見てごらんなさい!」
「えーと…48番地区魔学専門校前駅では生徒たちが起こす魔学実践での影響で事故が起こる可能性がございますが、何卒ご了承ください。エェッ!」
「ってことは…」
「あのバカどもに騙されたのね、不憫な子…」
ガーン…。
そんなエミリーを後ろで見ていた男たち四人組が嘲笑っている。シラーもまたそれを見てため息をつく。
「申し訳ありませんがルガさん、ここで一度私と一緒に降りてもらってもよろしいでしょうか、しばし用事ができてしまったので」
「構わねえぜ」
そして、シラーとエミリーとルガの三人は列車を降りて外にいる男子生徒たちに声をかけた。
「おい、お前たち後輩を虐めてんじゃないよ」
「ゲェ!シラー先輩だ!」
「どうしてここに⁉︎」
「どうもこうもあるか!お前ら全員そこになおれ!」
シラーはルガが後ろにいることなど全く気にせず話を進めた。エミリーと呼ばれる女子生徒をからかった男子生徒たちはシラーにこってり絞られ、反省していた。
彼女が男子生徒たちを叱っている間に列車は行ってしまい、次の列車で行こうとシラーは考えていたが、ルガとシラーの二人は学生たちに引き留めまれた。
「お願いです!もうちょっと待ってください」
「せっかくなら俺たちの魔法の研究も見ていきませんか?」
「俺たち今、禁忌書の研究をしてるんです!どうか俺たちの研究の成果を見てくれませんか?」
「禁忌書⁉︎なぜそんなものを研究しているのよ」
すると一人の男子生徒が。
「いやーなかなか課題が見つからなくて…」
「それに俺たちもっとでかいことがしたいんすよ!」
「そうっすよ!俺たちで歴史的発見をして教科書に載る様なことをしようと」
「それで、禁忌書の実態や魔法を発動した際やさせないための対策とかを研究してるんすよ」
「せっかく後輩も入ったのでもっと大きな研究を…」
「大きな研究もいいけど、禁忌書はダメ!いい!禁忌書ってのは命に危険を及ぼすものなの!命をもっと大切にしなさい!」
「そんなに怒らなくても…」
「怒るわよ。あなたたち、その禁忌書を今すぐ出しなさい。私が預かるわ」
「先輩に渡してどうするんですか?」
「それはもちろん、学校に報告して禁忌書を預かってもらうのよ」
「嫌だって言ったら?」
「無理にでも探して回収するわ」
「本当に渡さないとダメ?」
「そうよ、それとも覇星機関に家宅捜索される方がいい?」
「家宅捜査されんの?」
「禁忌書って言うのはそれほど危険な物なの」
「わかった、禁忌書は寮のおれの部屋にあるから今から取りに行く」
「待って!…すみませんが、ルガさん。少し付き合ってもらえませんか?」
シラーはルガの方を振り向いて告げる。
「いいぜ、何するんだ?」
「私たちと一緒に寮まで着いてきてくれる?貴方を一人にするわけにはいかないので」
「しょうがねえな」
そして彼らは学校の寮まで禁忌書を取りに行くその道中。
「エミリーって魔力だけは多いよな」
「そのせいでさっきも爆発を起こしたんだけどな」
「いやいや、フツーああなるでしょ」
「お前だけだよ、術式使っても魔力量が多すぎるせいで術式ぶっ壊して爆発させるの」
「……ところで一つ言いたいことあるんだけど」
すると学生たちが後ろを振り返りルガに向かって話しかけた。
「おじさん誰?」
「前々から気になってたけど怪しすぎるんだよ」
「シラー先輩のボーイフレンドとか?」
「ウソぉ!」
「ちがうよ。おじさんはねぇ、シラーさんのお仕事の関係者だよ」
「先輩って職場ではどんな感じですか?」
「シラーさんとは昨日初めてあったから分からないな。君たち先輩のこと大好きなの?」
「そう!俺たち先輩には本当にお世話になったから先輩には感謝してるんだ」
「先生や他の先輩たちは俺たちのこと困った奴らだって見捨てるけど」
「俺たちの面倒を見てくれたのは先輩だけだったから」
「みんなシラー先輩のことが大好きなんです!」
「何でそんなこと本人の前で堂々と言えるのよ!」
シラーは赤裸々に言い放つ。
「そうだ、禁忌書に書いてあることは無理だけど、魔学の練習や特訓ならできるけどやるか?」
「いいの⁉︎」
「ダメよ!」
唐突にシラーは叫ぶ。
「そのひとは禁忌書みたいなものだからよ」
「何それ?」
学生たちはシラー先輩の発言の意味がわからず、ポカーンと口を開いてしまう。
彼らは寮の部屋の外で禁忌書を持ってくるのを待っている。少し時間が経ち男子生徒が部屋から出てきて本を一冊シラーに渡す。
「これがその禁忌書?」
「そうだよ、この本を見つけた時鎖で閉じてあったから…」
「その鎖は?まさか、捨てたとか…」
「ああ、それなら部屋に放置してる」
「ちなみにどうやってその鎖を解いたんだ」
「触ってないのに普通にとれたよ」
「どんな禁忌書だよそれ」
「これはおそらく禁忌書でなくただの魔導書ね。その証拠にほら、本を開いても何も起こらない」
「なら本物の禁忌書を開いたら何か起こるの?」
「呪いにかかる」
「魔物が出てくる」
「悪魔に体を乗っ取られる」
「めちゃくちゃ恐ろしい魔学の知識が頭に勝手に入ってくる」
とルガとシラーの二人で交互に禁忌書の怖さを語っていく。
「こわっ!特にその話すリズムが怖い」
「そうだ、それともう一つこの本ひとつだけ開かないページがあって…」
男子生徒はそう言って開かないページの隣のページを開いて見せる。
「このページこのページ!のり付けされてるわけでもないのになんでだろうね」
エミリーがその開いた本に触れるといきなり本が発光した。
「何これっ!」
「逃げろ!」
「えっ?」
ルガは咄嗟に本を取り上げて遠くへ投げ飛ばす。
「すごい、めちゃくちゃ遠くに飛んで行った」
今投げ飛ばした本の中から赤い色で頭が牛の形をした巨人がゆっくりと出てくる。
「牛?」
「なんか暑くない?」
「エミリーの無駄に多い魔力を吸って禁忌書の中に封印されていた魔物が出てきた!」
「無駄に多い言うな」
「だけど今はそんな無駄口叩いている場合じゃないぜ」
赤い色の巨人は大きな叫び声を上げ、こっちに向かってきた。
ブモォォォォォォ‼︎
「暴走している!」
「しかもこっちに走ってくる!」
生徒たちが慌てふためくなか、シラーは冷静に状況を見て判断し生徒たちを逃した。
「あなたたちはあっちの方に走って逃げて!校舎にいれば安全よ!」
彼女は生徒たちを逃すと再度正面を向いて両手を前に出す。すると彼女はルガに対しても逃げろと言い放った。だが当然の如くルガはそれを断った。
「シラー!アイツを止める算段はあるか?」
「私の水魔法で鎮静させる貴方は何ができる?」
「なんでもできるさ!」
「それならアレを倒すために手伝って!どんな方法でもいいからアレに攻撃して!そして危ないと思ったらすぐに引いて」
「了解ぃ!」
そしてシラーとルガは早速攻撃を仕掛ける。彼女は先ほど言った通り水魔法で攻撃する。水が地面から湧き出て巨人の足にスライムの様にまとわりついて、じわじわとダメージを与えていくそれが彼女の魔法だった。それ以外に錬成した水を槍の形状にし、それを飛ばして巨人に突き刺す魔法。
「シラー!準備完了だ!」
ルガがそう言ってシラーに合図をする。ルガは雨雲を作り出し、それを巨人の頭上に持って行った。その雨雲から雨が降るようにシラーは魔法をかける。これによって発生したゲリラ豪雨は巨人に大きなダメージを与えることができた。
ブモォォォォォォ‼︎
しかし、巨人の動きは止まらない。
「今のでもダメなの⁉︎」
「そりゃ、本に封印されただけあって強いに決まってんだろ」
そんな中、二人に良い意味でも悪い意味でも転機が訪れる。
「いたっ!」
「エミリー!何でここにいるの?」
ルガとシラーの後ろでエミリーがこける。
「あの巨人は本の中から出てきたからまた本の中に閉じ込めればいいんじゃないかと思ってこれ!」
「あなた何考えてるの!そんなんで巨人が封印……できるかも知れない。」
シラーが持ってきた本は強いまじないがかかった魔導書で、白紙のページがあった。
今から三人がやることは決まっていた。ルガは二人が巨人の炎で火傷しないよう、巨人を冷却させる。すると巨人は倒れてのたうちまわる。その瞬間二人は呪文を叫んで巨人を封印しようとする。
「準備はいい?」
「うん」
せーの!
「エングリーヴ!」
「危ないところだっわ」
「何があったんだ?」
「それは多分…」
「多分?」
二人がそうして会話をしていると列車が停まり、ドアが開くと向こう側に一人の女性が佇んでいる。彼女は華奢な体型で魔女がかぶってそうな緑のとんがり帽に白いワイシャツとその上に緑色のブレザーやスカートなどの制服らしき格好だった。そんな彼女が列車内に入ってくるなり土下座してこう言い放つ。
「すみませんでしたぁ‼︎」
「先ほどの爆発事故の原因は私にあります!ですのでこの度お詫び申し上げます!誠にぃ!」
覇星機関職員の彼女は驚いた様子で土下座する女の子に話しかける。
「…エミリー?」
土下座していた女の子も顔を上げて自分に話しかけてくる女性の顔を見ると目を見開いて、
「その声は…シラー先輩⁉︎」
「あなた、こんなところで何してるの」
「何ってさっき魔法の実績で爆発を起こしたので、それの…」
「その必要はないわよ!あの張り紙を見てごらんなさい!」
「えーと…48番地区魔学専門校前駅では生徒たちが起こす魔学実践での影響で事故が起こる可能性がございますが、何卒ご了承ください。エェッ!」
「ってことは…」
「あのバカどもに騙されたのね、不憫な子…」
ガーン…。
そんなエミリーを後ろで見ていた男たち四人組が嘲笑っている。シラーもまたそれを見てため息をつく。
「申し訳ありませんがルガさん、ここで一度私と一緒に降りてもらってもよろしいでしょうか、しばし用事ができてしまったので」
「構わねえぜ」
そして、シラーとエミリーとルガの三人は列車を降りて外にいる男子生徒たちに声をかけた。
「おい、お前たち後輩を虐めてんじゃないよ」
「ゲェ!シラー先輩だ!」
「どうしてここに⁉︎」
「どうもこうもあるか!お前ら全員そこになおれ!」
シラーはルガが後ろにいることなど全く気にせず話を進めた。エミリーと呼ばれる女子生徒をからかった男子生徒たちはシラーにこってり絞られ、反省していた。
彼女が男子生徒たちを叱っている間に列車は行ってしまい、次の列車で行こうとシラーは考えていたが、ルガとシラーの二人は学生たちに引き留めまれた。
「お願いです!もうちょっと待ってください」
「せっかくなら俺たちの魔法の研究も見ていきませんか?」
「俺たち今、禁忌書の研究をしてるんです!どうか俺たちの研究の成果を見てくれませんか?」
「禁忌書⁉︎なぜそんなものを研究しているのよ」
すると一人の男子生徒が。
「いやーなかなか課題が見つからなくて…」
「それに俺たちもっとでかいことがしたいんすよ!」
「そうっすよ!俺たちで歴史的発見をして教科書に載る様なことをしようと」
「それで、禁忌書の実態や魔法を発動した際やさせないための対策とかを研究してるんすよ」
「せっかく後輩も入ったのでもっと大きな研究を…」
「大きな研究もいいけど、禁忌書はダメ!いい!禁忌書ってのは命に危険を及ぼすものなの!命をもっと大切にしなさい!」
「そんなに怒らなくても…」
「怒るわよ。あなたたち、その禁忌書を今すぐ出しなさい。私が預かるわ」
「先輩に渡してどうするんですか?」
「それはもちろん、学校に報告して禁忌書を預かってもらうのよ」
「嫌だって言ったら?」
「無理にでも探して回収するわ」
「本当に渡さないとダメ?」
「そうよ、それとも覇星機関に家宅捜索される方がいい?」
「家宅捜査されんの?」
「禁忌書って言うのはそれほど危険な物なの」
「わかった、禁忌書は寮のおれの部屋にあるから今から取りに行く」
「待って!…すみませんが、ルガさん。少し付き合ってもらえませんか?」
シラーはルガの方を振り向いて告げる。
「いいぜ、何するんだ?」
「私たちと一緒に寮まで着いてきてくれる?貴方を一人にするわけにはいかないので」
「しょうがねえな」
そして彼らは学校の寮まで禁忌書を取りに行くその道中。
「エミリーって魔力だけは多いよな」
「そのせいでさっきも爆発を起こしたんだけどな」
「いやいや、フツーああなるでしょ」
「お前だけだよ、術式使っても魔力量が多すぎるせいで術式ぶっ壊して爆発させるの」
「……ところで一つ言いたいことあるんだけど」
すると学生たちが後ろを振り返りルガに向かって話しかけた。
「おじさん誰?」
「前々から気になってたけど怪しすぎるんだよ」
「シラー先輩のボーイフレンドとか?」
「ウソぉ!」
「ちがうよ。おじさんはねぇ、シラーさんのお仕事の関係者だよ」
「先輩って職場ではどんな感じですか?」
「シラーさんとは昨日初めてあったから分からないな。君たち先輩のこと大好きなの?」
「そう!俺たち先輩には本当にお世話になったから先輩には感謝してるんだ」
「先生や他の先輩たちは俺たちのこと困った奴らだって見捨てるけど」
「俺たちの面倒を見てくれたのは先輩だけだったから」
「みんなシラー先輩のことが大好きなんです!」
「何でそんなこと本人の前で堂々と言えるのよ!」
シラーは赤裸々に言い放つ。
「そうだ、禁忌書に書いてあることは無理だけど、魔学の練習や特訓ならできるけどやるか?」
「いいの⁉︎」
「ダメよ!」
唐突にシラーは叫ぶ。
「そのひとは禁忌書みたいなものだからよ」
「何それ?」
学生たちはシラー先輩の発言の意味がわからず、ポカーンと口を開いてしまう。
彼らは寮の部屋の外で禁忌書を持ってくるのを待っている。少し時間が経ち男子生徒が部屋から出てきて本を一冊シラーに渡す。
「これがその禁忌書?」
「そうだよ、この本を見つけた時鎖で閉じてあったから…」
「その鎖は?まさか、捨てたとか…」
「ああ、それなら部屋に放置してる」
「ちなみにどうやってその鎖を解いたんだ」
「触ってないのに普通にとれたよ」
「どんな禁忌書だよそれ」
「これはおそらく禁忌書でなくただの魔導書ね。その証拠にほら、本を開いても何も起こらない」
「なら本物の禁忌書を開いたら何か起こるの?」
「呪いにかかる」
「魔物が出てくる」
「悪魔に体を乗っ取られる」
「めちゃくちゃ恐ろしい魔学の知識が頭に勝手に入ってくる」
とルガとシラーの二人で交互に禁忌書の怖さを語っていく。
「こわっ!特にその話すリズムが怖い」
「そうだ、それともう一つこの本ひとつだけ開かないページがあって…」
男子生徒はそう言って開かないページの隣のページを開いて見せる。
「このページこのページ!のり付けされてるわけでもないのになんでだろうね」
エミリーがその開いた本に触れるといきなり本が発光した。
「何これっ!」
「逃げろ!」
「えっ?」
ルガは咄嗟に本を取り上げて遠くへ投げ飛ばす。
「すごい、めちゃくちゃ遠くに飛んで行った」
今投げ飛ばした本の中から赤い色で頭が牛の形をした巨人がゆっくりと出てくる。
「牛?」
「なんか暑くない?」
「エミリーの無駄に多い魔力を吸って禁忌書の中に封印されていた魔物が出てきた!」
「無駄に多い言うな」
「だけど今はそんな無駄口叩いている場合じゃないぜ」
赤い色の巨人は大きな叫び声を上げ、こっちに向かってきた。
ブモォォォォォォ‼︎
「暴走している!」
「しかもこっちに走ってくる!」
生徒たちが慌てふためくなか、シラーは冷静に状況を見て判断し生徒たちを逃した。
「あなたたちはあっちの方に走って逃げて!校舎にいれば安全よ!」
彼女は生徒たちを逃すと再度正面を向いて両手を前に出す。すると彼女はルガに対しても逃げろと言い放った。だが当然の如くルガはそれを断った。
「シラー!アイツを止める算段はあるか?」
「私の水魔法で鎮静させる貴方は何ができる?」
「なんでもできるさ!」
「それならアレを倒すために手伝って!どんな方法でもいいからアレに攻撃して!そして危ないと思ったらすぐに引いて」
「了解ぃ!」
そしてシラーとルガは早速攻撃を仕掛ける。彼女は先ほど言った通り水魔法で攻撃する。水が地面から湧き出て巨人の足にスライムの様にまとわりついて、じわじわとダメージを与えていくそれが彼女の魔法だった。それ以外に錬成した水を槍の形状にし、それを飛ばして巨人に突き刺す魔法。
「シラー!準備完了だ!」
ルガがそう言ってシラーに合図をする。ルガは雨雲を作り出し、それを巨人の頭上に持って行った。その雨雲から雨が降るようにシラーは魔法をかける。これによって発生したゲリラ豪雨は巨人に大きなダメージを与えることができた。
ブモォォォォォォ‼︎
しかし、巨人の動きは止まらない。
「今のでもダメなの⁉︎」
「そりゃ、本に封印されただけあって強いに決まってんだろ」
そんな中、二人に良い意味でも悪い意味でも転機が訪れる。
「いたっ!」
「エミリー!何でここにいるの?」
ルガとシラーの後ろでエミリーがこける。
「あの巨人は本の中から出てきたからまた本の中に閉じ込めればいいんじゃないかと思ってこれ!」
「あなた何考えてるの!そんなんで巨人が封印……できるかも知れない。」
シラーが持ってきた本は強いまじないがかかった魔導書で、白紙のページがあった。
今から三人がやることは決まっていた。ルガは二人が巨人の炎で火傷しないよう、巨人を冷却させる。すると巨人は倒れてのたうちまわる。その瞬間二人は呪文を叫んで巨人を封印しようとする。
「準備はいい?」
「うん」
せーの!
「エングリーヴ!」
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