逃げられない檻のなかで

舞尾

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六月

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 6月に入り、雨の季節になった。
 連日雨が続いたが、今日は珍しく快晴だ。だから愛用のカブを走らせてお客さんの所へ向かう。
 今日は一人暮らしをしているおばあちゃん、山田さんの所だ。山田さんは世間話が大好きで、一度行くと何時間も喋り続けてしまう。今日も新規の保険の説明をしに行ったのだが、山田さんとの世間話で大半の時間を過ごしてしまった。あっという間に昼から夕方へと変わり、俺は帰る準備をする。
 急いで資料を片付け別れの挨拶をすると、山田さんから忠告された。

「雨の匂いがするから、気をつけて帰らなんよ」

 雨の匂い……?どういう事だろう?

「わかった!気を付けるよ!」

 俺はたいして気にせずカブに乗り、山田さん家を出た。

 その数分後、バケツをひっくり返したような雨が降り始めた。おかしいだろ!さっきまで快晴だったのに!!雨の匂いってのはこういう事だったのか!!
 このままカブを走らせるのは非常に危険だ。転倒してしまうかもしれない。カバンや電子機器類を座席の後ろにある収納ボックスに入れ、とにかく手押しで前へ進んだ。会社に帰ろうにも、歩いて帰るには遠い距離だ。自宅だって遠い。どうしようか悩んでいると、見慣れた建物が見えてきた。俺は急いでその避難所に駆け込む。

「正人!助けてくれ!」
「遥!?どうしたんだ!そんなびしょ濡れで!」

 正人は急いでタオルを持ってきて、俺を拭いてくれた。ごしごし拭かれてちょっと痛い。けれど、せっかく拭いてくれているのだからと甘んじて受け入れた。

「今日は快晴だったろ?だからカブ走らせてお客さんの所回ってたんだ。そしたら急に降りだしてさあ……」
「山の天気は変わりやすいからな。スーツもびしょ濡れだ。待ってろ、今風呂沸かす」
「い、いや!少し雨宿りしたら帰るよ!」

 風呂場へ行こうとする正人を慌てて止める。流石にそこまでお世話になるのは申し訳ない。

「そんな姿で帰るのか!?風邪を引くだろう!それにきっと雨は止まない。もう今日はここに泊まれ」
「お、おう……」

 声を張り上げて怒られ、俺はただ頷くしかなかった。少し雨宿りするつもりだったが迷惑をかけてしまったようだ。俺は駐在所の電話を借り野田さんに電話をして、今日は会社に戻らず駐在所に泊まる事を伝えた。

 土間でびしょ濡れになったシャツを絞っていると、正人がスウェットとタオルを持って戻ってきた。

「風呂はあと数分後で溜まる。服は俺のスウェットを着るといい。…で、その、下着はどうするか」

 正人が視線をさ迷わせながら言う。まあ、言いずらいことだもんな。なんだか申し訳なかった。
 しかし、今着ている下着は既に手遅れだ。人の服借りてノーパンってのはどうかと思うし……いやでも下着借りるのも……
 俺はさんざん迷いに迷った結果、決めた。

「正人が嫌じゃなかったら下着貸してほしい」

 正人なら綺麗にしているだろうし。やっぱりノーパンは心もとない。だから正人からパンツを借りることにした。
 俺はいいぞという返事を期待していたのだが

「っ……!」

 正人はなぜか言葉に詰まっていた。目線をさらに左右に動かしている。
 あ、やっぱり嫌だったのか。気をきかせてくれたんだな。悪い、気づかなくて。

「ごめん、やっぱり大丈夫……」
「っ、俺ボクサーだが大丈夫か」
「あっああ、なんでもいいよ!」

 急いでパンツを持ってきたあと、スウェットとタオル持たされをそして風呂場に押し込まれた。そんなに急かさなくてもいいのに。それほど風邪引きそうだったのか?そう思ったら、くしゅんとくしゃみが出たため急いで服を脱いで風呂に入った。

 かけ湯をしたあと、お湯に浸る。最初に体を洗った方がいいのだが、いかんせん寒かった。暖かいお湯に包まれ、ほう…と息をつく。冷たくなっていた体が段々と暖まっていった。雨はまだ強く降り続いており、遠くでは雷鳴が鳴り響いている。あのまま帰っていたら本当に風邪を引いていただろう。正人の気遣いに感謝するしかなかった。
 濡れた服どうしよ…と思いにふけながら暖かさを享受した。

 しっかりと暖まったあと風呂から上がった。もう寒さは感じない。むしろちょっと逆上せたくらいだ。
 タオルで全身を拭き、正人の服と向き合う。目の前にはパンツだ。
 やっぱり借りるの止めた方が良かったかなあ…でもノーパンはやっぱり……などとまたぐだぐだと考えてしまう。
 ええい!男らしくない!借りてしまったもんは借りてしまったんだ!もうはくしかないだろう!
 俺はパンツを掴み、意を決してはいた。

 結果、ボクサータイプなはずなのに俺が着るとトランクスっぽくなった。
 あいつガタイ良すぎじゃないか!?
 このままだとパンツがずれ落ちそうになったため急いでスウェットも着る。しかしスウェットも全くサイズが合わなかった。仕方ないのでスウェットの腕や腰を何重にも折り曲げる。ここまでしてやっと体に合うサイズになった。俺もそこそこ大きいはずなのに、このブカブカ感。多分肩幅や筋肉が違うのだろう。同じ男として負けた気がする。

「はあ、筋肉つけよ」

 何だか男としてのプライドが傷つけられたような気がした。
 着替えたあと、自分が脱いだ服を回収しようと辺りを見回す。しかし辺りに服は見当たらなく、その代わりに洗濯機が動いていた。どうやら洗濯までしてくれたらしい。本当に頭が上がらなかった。

「まさとー風呂ありが……あれ?」

 俺は風呂場から土間へ戻ったが、正人の姿が見えなかった。正人を探して家の中をふらふらと彷徨うがどこにもいない。土間に戻り机を見ると見回りに行ってくるとの書き置きがあった。俺には外出るなと言っておいて自分は見回りに行っているのか。何だか釈然としない気持ちになったが、でも警察の仕事に口を出すことなどできない。時間も6時過ぎているし、長時間の見回りではないはずだ。戻ってきたらきっと腹減っているだろう。俺は飯を作って待つことにした。

「よし、出来たっと!」

 俺は料理を作り終わり、コンロの火を消す。すると同時にガラガラと扉が開く音がした。正人が帰って来たのだろう。俺は台所から土間へと向かった。

「おう、お帰り」
「ただいま」

 正人はあまり濡れていなかった。どうやらパトカーで見回りに行っていたらしい。扉を閉め、鍵をかける。今日は警察としての仕事は終わりだということだ。

「丁度飯出来た所なんだ。それとも風呂に入るか?」
「…飯作ってくれたのか。ありがとう。食べるよ」

 正人は斜め下を見ながら言った。やっぱり目線は合わない。俺が来たときは普通だったのになあ。どうしたもんかと思っていたら、こちらの様子を伺いながらおずおずと聞いてきた。

「…その、服どうだ?」
「お前ガタイ良すぎなんだよ!俺全然サイズ合わなくてさあ、全て何重にも折り曲げてやっと落ち着いたんだよ。パンツもブカブカだし」
「…………そうか」

 俺は文句を言うが、正人はまた斜め下を見ながら返事をした。今日は本当にどうしたんだろう?全く目を合わせてくれない。まあ、理由を聞くほどでもないだろう。俺は飯を用意する事にした。

「「いただきます」」

 居間のちゃぶ台に料理を並べる。そして二人で食べ始めた。かろうじて豚肉ともやしがあったから、その炒め物だ。俺が豚肉ともやしは常備しとけと言った事を守っているらしい。お陰で晩飯を作る事ができた。

「どこに行ってきたんだ?」
「町の全体の見回りだ。雨降った時はじいさん達が米の様子を見に行ってしまうからな。今日も佐藤さんとこのじいさん連れて帰ってきた」
「…大変だな」
「もう慣れたもんさ」

 いつも通りだと正人は言う。俺はその姿に感心した。雨の日の見回りなんて、警察の日常的な業務ではないはずだ。でもこうやって見回りして、事前に事故が起こらないように気を付けて…

「お前、凄いな」
「……え?」

 茶碗を置いて、正人を見つめる。

「俺、そこまで信念持って仕事してなかった。肩書きと年収目当てで銀行員になったようなもんだし。なんだか身が引き締まる思いだよ」

 仕事は楽しかったけれど、本気ではなかった。自分の成績を上げる行動ばっかりで、顧客のことまで考えて仕事をしていなかった。正人のように、誰かの為に働いてはいなかった。だから飛ばさせれてしまったのかもしれないと今さらながら思う。
 感傷に浸る俺だったが、突然誉められた正人は戸惑っていた。

「信念……別に普通の事だが」
「普通じゃないだろ。しかもお前ん家複雑じゃないか。俺ならそもそも警察官にならないし、なったとしてもここまで真面目にやらないね」
「そ、れは……」
「警察官の仕事、好きなんだな」
「っ……!」

 正人は何故か動揺しているようだったが、俺は構わず続ける。これだけは自信を持って言えるから。

「正人、カッコいいよ。カッコいいお巡りさんだ」

 俺がそう言うと、正人は憑き物が落ちたように笑った。

「ああ、俺は警察官になれて、この村を護れて…誇りに思う」

 こう真っ直ぐ言われるとこっちが面食らってしまう。でも村のお巡りさんがここまでしっかりしてんだ。なら、この村は安泰だな。

「ありがとう、遥。それに気づかせてくれて」
「ん?なんだ?」
「いや、なんでもない」

 正人が言った事を聞き返そうとしたが、微笑まれるだけだった。たいしたことではなかったのだろう。俺は残っていたご飯をかきこみ夕食を食べ終えた。

「飯食った事だし片付けるか」

 俺は食べ終わった皿を片付け始める。正人も食べ終わったようだが、何か考えているようで動こうとはしなかった。
 しょうがない、正人の分も持っていくか。
 少し無理をして正人の分の皿も持っていこうとしたら、バランスを崩し箸がちゃぶ台の上に落ちた。コロコロと正人の方へ転がっていく。

「あ、悪い」

 一旦皿をおいて箸を取ろうとすると、正人にその手を握られた。箸ごと右手で握られ動かせない。

「正人?」
「…今まで、そう言ってくれる人物はいなかった」

 正人は、俺に向かって左手を伸ばす。俺は突然の正人の行動の意味が分からずただただ見つめていた。
 その手が頬に触れようとした時――

 ドゴオオン!!

 と雷鳴がなり響き、全ての電気が落ちた。辺りが暗闇に包まれる。

「なんだ!?停電か?」
「……みたいだな。真っ暗だ」

 すぐ近くにいる正人の顔さえ見えない。俺は急に不安に襲われた。

「もしかして今の雷で……?」
「……だな。多分村全体がやられている。」

 正人は窓から村の様子を見るために立ち上がった。俺の手から正人の体温が消え、正人の気配が遠くなる。
 一人に、なる。

「っいかないで!」

 俺は思わず正人の腕を掴んだ。驚いているのが気配で分かる。

「どうした?遥」
「わるい、ちょっとだけ暗闇が苦手なんだ……」

 出した声が震えた。ここまで真っ暗になったのは久しぶりだったから。俺の尋常じゃない様子に気付いた正人が優しい声で言った。

「分かった遥、座れ」

 正人に言われて、おとなしくその場に座る。すると、正人が後ろから抱きついてきた。お腹に手を回され、首筋に頭を埋められがっちりと抱きしめられる。まるで恋人同士がするような座り方に俺は慌てた。

「おい、正人っ」
「これで怖くないだろう」

 ぎゅっと抱きしめられ、お互いの心音が聞こえる。その音が非常に心地よく感じた。確かに、この体勢だと怖くない。

「……ありがとう」

 正人の気遣いが、とてもありがたかった。


 少し時間が経ち、暗闇に目が慣れ始めた。あたりが見えるようになって俺は落ちつく。何より正人の体温が一人じゃないと思わせてくれた。

「笑わないで聞いてくれるか」

 俺はポツリと呟いた。
 付き合っていた彼女にも話せなかったこと。
 正人になら話せるような気がした。

「ああ。笑わない」

 真剣に聞いてくれる正人に、俺は安堵して話し始めた。

「……暗闇が怖い理由、一人ぼっちになったような気がするからなんだ。俺、両親いないんだ。幼い頃事故で亡くなってさ……」
「っ!」

 正人が息を飲む気配がする。俺は構わず続けた。

「母方のじいちゃんばあちゃんが育ててくれたんだけど、もう、二人とも亡くなって。だから、たまにすごい不安に襲われるんだ。俺はこの世に一人なんじゃないかって。もう血縁者は、いないから……」
「遥……」
「だから、これちょっと安心する。一人じゃないって感じれるから……なあ、もうちょっと側にいてくれるか」
「ずっといるさ。俺が、ずっといつまでも……」

 ぎゅっと抱きしめられ、俺は安心した。この暖かさはなくならない。
 体も心もポカポカと暖かくなり、安心しきったのかいつの間にか寝てしまった。



『……か』

 正人の声がする。これは夢か?
 唇に柔らかい感触がした。なんだか久しぶりの感触だ。誘われるまま舌を絡める。

『はるか、遥……』

 どうした、正人。そんな声を出して。
 今まで聞いたことがないような、とても辛そうな声だ。

 そういえば、俺はどうしたんだ?確か昨日雨に降られて駐在所に泊まってー…
 首筋にちくっと刺激がした。その刺激が考えていた事をぼやかす。

 ああ、なんだっけ、そうそう、ご飯食べて、停電して…そのまま俺はー…

「俺、お前を……」
「仕事!!」

「だっ!」
「ぐっ!」

 勢いよく飛び起きた俺は、何かに頭を勢いよく打ち付けた。ぐわんぐわんと頭が回る。
 おかげで見ていた夢の内容も忘れてしまった。痛みを押さえ目を開けると、目の前には頭を押さえている正人がいた。あっちもまた痛みに悶えている。

「あれ?正人何してんだ」
「遥を起こそうとしたんだが…頭突きを食らってしまった」
「あっ!悪い!」

 俺は飛び起きて謝る。起こしてくれようとしてくれたのにとんでもない攻撃をかましてしまったようだ。大変申し訳ない。

「謝るのは俺の方だ……」

 けれど何故か逆に謝られてしまった。それを聞き返そうとしたが、もうこの話は終わりだというように正人がベッドから立ち上がった。

「あれ……?」

 そこで俺はやっと気付いた。ベッドの上に寝ていることに。寝泊まりするときは居間に布団を敷いて寝ていたし、そもそもこの部屋は見たことがない。

「そういえばここは……?」
「二階の俺の部屋だ。あまりにもぐっすり寝ていたからな。ここに運んだ」
「えっ、俺正人のベッド使った?悪い!」
「…大丈夫だ。気にするな」

 俺は急いでベッドの上から降りる。気にするなと言われてもめちゃくちゃ気になってしまう。人のベッドをぶんどってしまったのだから。俺が正人のベッドを使ったのならば、正人はどこで寝たのだろう?回りに布団は見当たらなかった。

「ごめん、俺がベッド使って寝る場所なかったよな。下で寝たのか?」
「いや、まあ……」

 正人は笑って誤魔化す。きっと下で寝たのだろう。そう考えるとますます申し訳なかった。

「俺は寝る場所なんてどこでもいいから大丈夫だ。ここも寝る時使っているだけだし」
「…確かにこの部屋何もないな」

 正人の部屋は思ったより殺風景だ。ベッドと机だけ。机の上にもモノは特に置いていなかった。俺の混沌とした部屋とは大違いだ。

「実家から持ってきたものとかは?」
「あの家に大切なものなどなかったから……でも今は」

 そう言い、正人は俺を見つめる。真剣に見つめるその瞳の中に、火が灯っているような気がした。

「そろそろ時間が危ないな。早く飯を食おう」
「えっ!?もうそんな時間!?うわっ!服どうしよう!」
「俺がパトカーで家まで送ろうか?」
「めっちゃ頼りたい……けど止めとくよ。飯食ったあとカブで家に戻るわ」

 田舎の情報伝達の速さをなめてはいけない。パトカーで朝帰りなんてした日には、どんな噂が立つか分からない。だから俺はここで飯を食べたあと、カブで一旦家に戻ることにした。昨日着ていたスーツは未だに濡れているだろう。だからスウェットもこのまま借りることも伝えた。

「ちゃんと洗濯して返すから!」
「別にそのままでもいいぞ。むしろ、今日も――」

 正人はそう言いかけてやめた。正人は昨日から何か言いかけてはやめている。俺は自分の弱い部分を見せたのに、正人は見せてくれないのか。なんだか少しだけ寂しい気分になった。


 時間もギリギリのため、俺達は急いで朝の準備をする。俺は顔を洗う為に洗面台へ向かい、そこである異変に気付いた。

「あれ?正人ここ、ダニでもいる?」

 首筋に赤い虫刺されのようなあとがポツポツとある。昨日まではなかったのに。通りかかった正人に思わず 問いかけた。

「痒いか?」
「いや、そう言われると……?」

 痒くない?あれ、じゃ何だコレ

「虫には気を付けろよ」

 その目は暗く沈んでいて、ちょっとだけゾクッとした。
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