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いつものようにアリスが目を覚ますと、そこには青い蒼い空が広がっていました。身を起こすと床には真白いタイルが続いており、目の前には見上げるほどの大きなリンゴ。リンゴにはアリスよりずっと大きな、あおむしが一匹。あおむしは無心でリンゴを囓っていて、いました。リンゴはあちこちがあおむしが齧った穴だらけで、ほとんど形を損なっていました。
「あおむしさん、こんにちは」
「やあアリス、こんにちは。もうそろそろかな」
「はい、もう私いかなきゃいけないの。でも、怖いの」
「――アリス、ぼくたちがこうしてお話するのは何度目かな。十回? 二十回?」
「多分、二百六十回かな」
「よく覚えているね。もうそんなになるんだね」
あおむしは食べるのを止めると、少し宙を眺めてから、ゆっくりとたくさんの足を器用に動かして、リンゴからするすると降りてきました。そうしてアリスの横に体を置くと「座って」と言いました。アリスは躾の行き届いた少女のようにスカートの端をつまみ、お辞儀をして、あおむしの背に腰を下ろしたのでした。
あおむしは緑色で波打つ体をくるりとアリスに向け、まだ口の中にあったリンゴの欠片を咀嚼し飲み終わって言いました。アリスもまたそれをじっと待っていました。
「君が君で無い頃にもこうして話していたんだ。それを入れると、二百と七十くらいにはなるね。長いようであっという間だった。それで、なにが怖いんだい?」
「うん、あおむしさんがいなくて、一人で大丈夫かなって」
「ああ、そうだね。ここを出たらぼくのことも忘れて、一人旅が始まる。誰もがそうであるように」
あおむしはどこからか一冊の分厚い本を取り出しました。本はえんじ色の絹で装丁されていて、金色の文字でALICEと書かれていました。あおむしは眼鏡をかけ、たくさんの短い足でページをめくっていきました。
「あおむしさん、私はどうしたらいいのかな」
「陳腐で申し訳ないけれど『生きる』んだアリス」
あおむしは大きな瞳を潤ませて、じっとアリスを見つめて言いました。
「生きる?」
アリスにはまだ少し難しい言葉だったようで、首をかしげていましたが。やがて、あおむしから受け取る強い意志に促されたのか、黙って次の言葉を待ちました。
「そうだ。これから始まる長い旅は、ずっと一人だ。きっと寂しい思いも、辛い思いもする。旅を諦めたくなるかも知れない。君を傷つけるものたちに嫌になって、投げ出すかも知れない。手を伸ばしてくれた人が、次の瞬間には君の手を払っているかも知れない。でもね、アリス。忘れないで、今見えるすべてが君の敵なわけじゃない。君はそんなに弱くない。そして、君の可能性は、こんな本の中に収まるものじゃないということを」
あおむしは思っていました。自分がここで言っていることも、本当は無責任なんじゃないかと。いたずらにアリスに希望を持たせ、苦しみを増やしているのではないかと。それでもあおむしはアリスが好きでした。ここでしか話せない、ずっと一緒にいられるわけではなくても、なにかアリスの支えになれないかと。
優しいアリスは、あおむしの胸の痛みを感じていましたが、その意味はわかりませんでした。ですが、あおむしに笑って欲しくてアリスは話します。
「あおむしさん、『生きた』らなにがあるの?」
あおむしはにっこりと笑い、アリスの手を取りました。
「『可能性』だよアリス。小さい内はわからないと思う。うーんそうだね、螺旋階段を想像してごらん」
「ぐるぐるしてる階段だよね。聖ヨゼフの階段とかそういうの」
「すごいこと知っているんだねアリスは」
「うん、見てみたいんだー」
「いいね、いつか見に行くといいよ。さて、螺旋階段を一段上がったらどんな景色が見える?」
「えー、ほとんどかわらないよ。今のあおむしさんの背中に座ってるくらいかな」
「じゃあ百段上がったら?」
首をかしげて、アリスは少しだけ考えたあとで、両手を広げ、あおむしの背から転げ落ちそうなほど仰け反りました。
「すっごいなんでも見えそう!」
「そうだよアリス! 物の見方が変わって、生きている世界が変わるんだ。一日は少しでも、毎日一段ずつ昇ることで、君は今よりずっと成長できるんだ。そしたら、今苦しいこともきっと消えていって新しい場所にいける。だからアリス、なにがあっても『生きる』んだ」
「そうしたら、苦しいことはなくなるの?」
アリスの問いにあおむしは言葉に詰まり、目を閉じました。アリスは強い子で、才能もあました。ですが、同時にそのすべては生きる環境が決めてしまいます。肉体や精神、あるいは育つ場所に社会的不和があれば、その限りではありません。原因は身内や、他人、時代、あらゆるところに問題は尽きません。ですから余計にあおむしはアリスを応援し、同時に手を放す自分を責めていました。
「ごめんよアリス。それはわからないんだ」
「そういう場合は、どうしたらいいの」
「探すんだ。人を場所を。環境を。自分を自由に、してくれるそれを。きっとアリスが想像も付かないほど世界は広く、そして変化している。だから、『今』『ここ』でない場所に向けて、思いを馳せるんだ。目指すんだ。そして旅を続けるといい。今動けなくても、たくさん本を読んで、たくさん調べて、じっとじっと力を蓄えていれば、自由になったとき過ごした時間すべてが君を後押ししてくれる。不自由にするなにかだって、そんなに長く君を縛り付けてはいられない。ただ、環境として君の場合は――」
あとおむしは本をめくり、当該ページを見つけ出す。
「ここだ。複雑性PTSDや環境への共依存、承認欲求に溺れるの可能性がある」
「わかんない」
「君は優しすぎるから、みんなを愛してしまうんだ。他人の中には自分に不都合なものを拒絶したり、利用したり、無関心でいたり、心に距離を置いてやり過ごすことができる人もいる。でも、アリスの場合はそのすべての存在を受けとめてしまうから――すっごく疲れちゃう、かな」
あおむしは、自分でも下手だなあと思う苦笑いを浮かべた。
「愛することはいけないの?」
「飛びきりいいことだよ。でも、そのせいで君が傷つくことは、ぼくにとってはとても哀しいことかな。少しでも楽しい時間は多くあって欲しいからね」
アリスの優しさをあおむしはとても嬉しく、そして怖く感じていました。環境に対して攻撃的でいられるならまだしも、相反する性格のアリスにはとても生きづらいはずなのです。だからあおむしは、アリスが自分を正しく評価し、歩き出せるようになるまで、立ち止まらないでいて欲しいと強く願っていました。
「アリスはね、とても優しくていい子なんだ。そして才能もあって、意志も強くて、たくさん考えられる素敵な女の子なんだよ。だからこそ、君はきっと社会の評価や自分の知っている倫理観との食い違いに、苦悩する。本当はそんなことないのに、傷つく必要もないのに、場所に傷つけられるんだ。ああ、アリス。僕と一緒にここにいたらそんな苦しいこと無いから、本当はぼくは君を離したくない。ずっとここにいて欲しい」
あおむしは、ふわふわの体でアリスをぎゅっと抱きしめました。
アリスもあおむしを抱きしめて、言いました。
「難しいことばっかりでよくわからなかったけど、あおむしさんが心配してくれているのはよくわかったよ。自分が嫌いになるかもしれないってことも。その原因のほとんどが回りにあっても、そう考えることができないことも。一番大事なことは、そのずっと先にあるってことも。だから何があっても『生きる』んだね。自分の為に」
あおむしは自分がどんなに酷なことをしようとしているか、わかっていました。それでもここで会えたこと、ここにいること、そして、この胸に湧く感情を想えばなにもせずにはいられませんでした。
「そう。そして選ぶのはいつだって君自身だ。ぼくはただ、先の景色を見て欲しい、それだけなんだ。君自身が切り開いた、その先を」
「もしダメだったら、ごめんね」
アリス自身「ダメ」の意味は理解していませんでしたが、あおむしを悲しませる言葉だということはわかっていました。あおむしは、その思いを受けとめ、涙を浮かべ微笑みました。
「いいよ。そんなときは諦めてしまっても。苦しいのは嫌だものね」
「ごめんね」
「ううん。ぼくの方こそなにもできなくて」
アリスはあおむしの涙を、細く小さな指で拭ってあげました。
そのとき、地平の遥か遠くから、ぼーんぼーんと鐘の音が響きます。ずっと遠くの白い床の終わりには巨大な懐中時計が顔を見せ、針が零時を指していました。
「ふあああ」
アリスは大きな欠伸をして、あおむしはそれを見て笑いました。
「そろそろお休みの時間だね」
「うん、そうみたい。あと六回くらいお話ししたら、私はもう旅に出るんだね。あおむしさんのこと、ここでのこと全部忘れて」
「そうだよ、アリス。君は一人で生きていくんだ」
「寂しいよ」
「大丈夫さ。君が『生きて』さえ居れば、ぼくのこと思い出せなくても、また必ず出会える」
「うん、探すよ。あおむしさんのこと」
「ああ、待ってるよアリス」
あおむしの体に身を横たえたアリスは、すぐに寝息を立て始めました。
「おやすみ、アリス。良い夢を」
アリスの姿が、空気に溶けるように消えていくのを見届けてから、あおむしはリンゴを食べ始めました。
アリスが起きてくるのを、またひとり待って。
了
「あおむしさん、こんにちは」
「やあアリス、こんにちは。もうそろそろかな」
「はい、もう私いかなきゃいけないの。でも、怖いの」
「――アリス、ぼくたちがこうしてお話するのは何度目かな。十回? 二十回?」
「多分、二百六十回かな」
「よく覚えているね。もうそんなになるんだね」
あおむしは食べるのを止めると、少し宙を眺めてから、ゆっくりとたくさんの足を器用に動かして、リンゴからするすると降りてきました。そうしてアリスの横に体を置くと「座って」と言いました。アリスは躾の行き届いた少女のようにスカートの端をつまみ、お辞儀をして、あおむしの背に腰を下ろしたのでした。
あおむしは緑色で波打つ体をくるりとアリスに向け、まだ口の中にあったリンゴの欠片を咀嚼し飲み終わって言いました。アリスもまたそれをじっと待っていました。
「君が君で無い頃にもこうして話していたんだ。それを入れると、二百と七十くらいにはなるね。長いようであっという間だった。それで、なにが怖いんだい?」
「うん、あおむしさんがいなくて、一人で大丈夫かなって」
「ああ、そうだね。ここを出たらぼくのことも忘れて、一人旅が始まる。誰もがそうであるように」
あおむしはどこからか一冊の分厚い本を取り出しました。本はえんじ色の絹で装丁されていて、金色の文字でALICEと書かれていました。あおむしは眼鏡をかけ、たくさんの短い足でページをめくっていきました。
「あおむしさん、私はどうしたらいいのかな」
「陳腐で申し訳ないけれど『生きる』んだアリス」
あおむしは大きな瞳を潤ませて、じっとアリスを見つめて言いました。
「生きる?」
アリスにはまだ少し難しい言葉だったようで、首をかしげていましたが。やがて、あおむしから受け取る強い意志に促されたのか、黙って次の言葉を待ちました。
「そうだ。これから始まる長い旅は、ずっと一人だ。きっと寂しい思いも、辛い思いもする。旅を諦めたくなるかも知れない。君を傷つけるものたちに嫌になって、投げ出すかも知れない。手を伸ばしてくれた人が、次の瞬間には君の手を払っているかも知れない。でもね、アリス。忘れないで、今見えるすべてが君の敵なわけじゃない。君はそんなに弱くない。そして、君の可能性は、こんな本の中に収まるものじゃないということを」
あおむしは思っていました。自分がここで言っていることも、本当は無責任なんじゃないかと。いたずらにアリスに希望を持たせ、苦しみを増やしているのではないかと。それでもあおむしはアリスが好きでした。ここでしか話せない、ずっと一緒にいられるわけではなくても、なにかアリスの支えになれないかと。
優しいアリスは、あおむしの胸の痛みを感じていましたが、その意味はわかりませんでした。ですが、あおむしに笑って欲しくてアリスは話します。
「あおむしさん、『生きた』らなにがあるの?」
あおむしはにっこりと笑い、アリスの手を取りました。
「『可能性』だよアリス。小さい内はわからないと思う。うーんそうだね、螺旋階段を想像してごらん」
「ぐるぐるしてる階段だよね。聖ヨゼフの階段とかそういうの」
「すごいこと知っているんだねアリスは」
「うん、見てみたいんだー」
「いいね、いつか見に行くといいよ。さて、螺旋階段を一段上がったらどんな景色が見える?」
「えー、ほとんどかわらないよ。今のあおむしさんの背中に座ってるくらいかな」
「じゃあ百段上がったら?」
首をかしげて、アリスは少しだけ考えたあとで、両手を広げ、あおむしの背から転げ落ちそうなほど仰け反りました。
「すっごいなんでも見えそう!」
「そうだよアリス! 物の見方が変わって、生きている世界が変わるんだ。一日は少しでも、毎日一段ずつ昇ることで、君は今よりずっと成長できるんだ。そしたら、今苦しいこともきっと消えていって新しい場所にいける。だからアリス、なにがあっても『生きる』んだ」
「そうしたら、苦しいことはなくなるの?」
アリスの問いにあおむしは言葉に詰まり、目を閉じました。アリスは強い子で、才能もあました。ですが、同時にそのすべては生きる環境が決めてしまいます。肉体や精神、あるいは育つ場所に社会的不和があれば、その限りではありません。原因は身内や、他人、時代、あらゆるところに問題は尽きません。ですから余計にあおむしはアリスを応援し、同時に手を放す自分を責めていました。
「ごめんよアリス。それはわからないんだ」
「そういう場合は、どうしたらいいの」
「探すんだ。人を場所を。環境を。自分を自由に、してくれるそれを。きっとアリスが想像も付かないほど世界は広く、そして変化している。だから、『今』『ここ』でない場所に向けて、思いを馳せるんだ。目指すんだ。そして旅を続けるといい。今動けなくても、たくさん本を読んで、たくさん調べて、じっとじっと力を蓄えていれば、自由になったとき過ごした時間すべてが君を後押ししてくれる。不自由にするなにかだって、そんなに長く君を縛り付けてはいられない。ただ、環境として君の場合は――」
あとおむしは本をめくり、当該ページを見つけ出す。
「ここだ。複雑性PTSDや環境への共依存、承認欲求に溺れるの可能性がある」
「わかんない」
「君は優しすぎるから、みんなを愛してしまうんだ。他人の中には自分に不都合なものを拒絶したり、利用したり、無関心でいたり、心に距離を置いてやり過ごすことができる人もいる。でも、アリスの場合はそのすべての存在を受けとめてしまうから――すっごく疲れちゃう、かな」
あおむしは、自分でも下手だなあと思う苦笑いを浮かべた。
「愛することはいけないの?」
「飛びきりいいことだよ。でも、そのせいで君が傷つくことは、ぼくにとってはとても哀しいことかな。少しでも楽しい時間は多くあって欲しいからね」
アリスの優しさをあおむしはとても嬉しく、そして怖く感じていました。環境に対して攻撃的でいられるならまだしも、相反する性格のアリスにはとても生きづらいはずなのです。だからあおむしは、アリスが自分を正しく評価し、歩き出せるようになるまで、立ち止まらないでいて欲しいと強く願っていました。
「アリスはね、とても優しくていい子なんだ。そして才能もあって、意志も強くて、たくさん考えられる素敵な女の子なんだよ。だからこそ、君はきっと社会の評価や自分の知っている倫理観との食い違いに、苦悩する。本当はそんなことないのに、傷つく必要もないのに、場所に傷つけられるんだ。ああ、アリス。僕と一緒にここにいたらそんな苦しいこと無いから、本当はぼくは君を離したくない。ずっとここにいて欲しい」
あおむしは、ふわふわの体でアリスをぎゅっと抱きしめました。
アリスもあおむしを抱きしめて、言いました。
「難しいことばっかりでよくわからなかったけど、あおむしさんが心配してくれているのはよくわかったよ。自分が嫌いになるかもしれないってことも。その原因のほとんどが回りにあっても、そう考えることができないことも。一番大事なことは、そのずっと先にあるってことも。だから何があっても『生きる』んだね。自分の為に」
あおむしは自分がどんなに酷なことをしようとしているか、わかっていました。それでもここで会えたこと、ここにいること、そして、この胸に湧く感情を想えばなにもせずにはいられませんでした。
「そう。そして選ぶのはいつだって君自身だ。ぼくはただ、先の景色を見て欲しい、それだけなんだ。君自身が切り開いた、その先を」
「もしダメだったら、ごめんね」
アリス自身「ダメ」の意味は理解していませんでしたが、あおむしを悲しませる言葉だということはわかっていました。あおむしは、その思いを受けとめ、涙を浮かべ微笑みました。
「いいよ。そんなときは諦めてしまっても。苦しいのは嫌だものね」
「ごめんね」
「ううん。ぼくの方こそなにもできなくて」
アリスはあおむしの涙を、細く小さな指で拭ってあげました。
そのとき、地平の遥か遠くから、ぼーんぼーんと鐘の音が響きます。ずっと遠くの白い床の終わりには巨大な懐中時計が顔を見せ、針が零時を指していました。
「ふあああ」
アリスは大きな欠伸をして、あおむしはそれを見て笑いました。
「そろそろお休みの時間だね」
「うん、そうみたい。あと六回くらいお話ししたら、私はもう旅に出るんだね。あおむしさんのこと、ここでのこと全部忘れて」
「そうだよ、アリス。君は一人で生きていくんだ」
「寂しいよ」
「大丈夫さ。君が『生きて』さえ居れば、ぼくのこと思い出せなくても、また必ず出会える」
「うん、探すよ。あおむしさんのこと」
「ああ、待ってるよアリス」
あおむしの体に身を横たえたアリスは、すぐに寝息を立て始めました。
「おやすみ、アリス。良い夢を」
アリスの姿が、空気に溶けるように消えていくのを見届けてから、あおむしはリンゴを食べ始めました。
アリスが起きてくるのを、またひとり待って。
了
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