奈央くんと瑞希さん

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奈央くんと瑞希さん~同棲初日の話~

奈央くんと瑞希さん~同棲初日の話~⑤※

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 ──静かな室内に、パサリ。と布が床に落ちる軽やかな音が響く。

 煌々と輝く灯りの下、恥ずかしそうに視線を逸らしながらも、そこに立ったままの奈央。
 だがその華奢な体を包む淡い薄桃色のベビードール姿に、瑞希はごくりと唾を飲み込んだ。

 全体にレースがあしらわれ、淡く透ける高級な生地のトップスは細い腰を強調するよう真ん中でリボン結びされており、裾から小さなショーツが微かに見えている。
 そして同色のサイハイソックスが見事に綺麗な脚を包んでおり、その可憐ながらもとても扇情的な奈央の姿に、瑞希は口を開けたまま、ただただ見惚れてしまった。

「……えっと、その、今日は同棲初日の特別な夜ですし、それに、まだ一回も瑞希さんに勝負下着見てもらえてなかったから、だから、その……」

 だなんて口ごもりながら、ひらひらの裾をギュッと両手で握り、全身を真っ赤にさせる奈央。
 それが庇護欲までも掻き立て、瑞希はまたしてもごくりと唾を飲んだあと、堪らず掌で顔を覆った。

「……」
「……瑞希さん?」
「……ほんと、心臓に悪いな……」
「っ、や、やっぱり脱いで、」
「奈央の全部が可愛すぎて、抱き潰したくなる……」

 掌の隙間から奈央を熱烈な眼差しで見つめ、低い声で瑞希がぼそりと呟く。
 その欲情に濡れた低く甘い声に、奈央はズクンと腹の奥が疼いたまま、息を飲んだ。

「……奈央、おいで」
「っ、は、い……」

 自身の中のアルファが唸りをあげているかのよう、雄のオーラ全開にしながらも優しい言葉で奈央においでと言う瑞希に、途端に熱に犯された奈央が従順に頷いては、ベッドへとよろよろと歩いてゆく。

 奈央が歩く度にふわりと裾が揺れ、微かに見える太股と、小さな可愛らしいショーツ。

 それがやはり堪らず、瑞希は近付いた奈央の細い腰にするりと腕を回し、目の前のレースの隙間から覗く綺麗なおへそへ唇を寄せた。

「っ、ぁ……、」
「すごく可愛くて綺麗だよ、奈央」
「……んっ、ほ、ほんと、ですか?」
「うん。奈央はいつも綺麗で可愛いけど、こういう下着を着けた奈央も、大好きだよ」
「っ、みずきさん……!」
「綺麗で可愛くて、それでいてえっちだね」

 瑞希の褒め言葉に、不安げな表情から一変、パァァッと嬉しそうな顔をする奈央。
 それが愛らしく、瑞希も微笑みながら、しかし欲を隠すことなく立ったままの奈央の柔らかなお尻を、布越しにそっと撫でた。

「ぁっ……、瑞希さん、が、こういう格好、気に入ってくれて嬉しい……」
「奈央はどんな格好でも綺麗で可愛いよ。でも、俺が喜ぶかもって思って考えてくれてた事が、すごく嬉しい」
「……んっ、ふふ、良かった。……正直に言うと、俺こういう格好、すごく似合うと思いません? 綺麗ですよね?」

 奈央は自身のプロポーションに満足しているし、ベビードールに身を包んだ自身の見た目が完璧だとも、自負している。
 だからこそそこに関しての恥ずかしさはなかったのだが、瑞希も気に入ってくれるだろうかという不安が大いにあり、褒めてもらえた。と奈央は嬉しげに瑞希の髪の毛に指を通した。

「うん。すごく綺麗。だからお風呂別々が良いって言ったんだね」
「ふふ、はい。こっそり準備したくて」
「可愛い……」

 奈央の見た目だけでなく、行動や思考、言葉など、全てに魅了されたまま、瑞希がすりすりと奈央のお腹に顔を寄せる。
 石鹸と、奈央自身の甘い良い匂いが鼻腔を擽り、どうしてこんなに愛らしいのだろう。と瑞希は感嘆の息を吐きながら、奈央の細い腰を抱いた。

「んふふ、……瑞希さん、愛してます」

 瑞希の髪の毛を撫でながら微笑んだ奈央が、もっと密着したい。と言わんばかりに瑞希の上に乗り上げ、膝を跨ぐ。
 それから瑞希の肩にするりと腕を回し、奈央は小さな舌をぺろりと出して自身の肉厚な唇を舐めた。

「……瑞希さん、ちゅうして」
「っ、奈央……!」
「ふふ、んっ……、ん、」

 うるうると潤んだ瞳で可愛らしくおねだりをする奈央の色香に、瑞希が堪らず貪るようキスをする。
 それに奈央が満足げに笑ったが、しかしそれから奈央もすぐに瑞希の舌に必死に自分の舌を絡ませた。

「ん、は、ぁ、ん、」

 ぐちゅぐちゅ。と舌と舌が絡まる音が頭のなかで響き、敏感な上顎をぐりぐりと擦られ、背筋に走る快感。
 そして、布越しのお尻に当たる瑞希の硬く熱い陰茎の感触に、奈央は腰をモゾモゾと動かした。

「ん、ふぁ、ぁ、……みず、き、さ……、も、おっきくなってくれてる……」

 唇を離し、互いの唾液でぬらぬらと濡れた唇のまま嬉しげに笑い、瑞希の陰茎に自身のお尻を押し付け腰をグラインドする奈央。
 その扇情的過ぎる仕草に瑞希は自身の陰茎がピクピクと下着越しに動いたのが分かり、恥ずかしげに顔を赤くした。

「ごめん、余裕なくて……」
「なんで謝るんですか? 俺で興奮してもらえてすっごく嬉しいのに。それに……、」

 瑞希の言葉にぷくぅと頬を膨らませ、謝ることじゃない。と奈央が少しだけ不満そうにしたあと、しかしすぐに妖艶な表情へと変えて腰を軽く浮かせたかと思うと、瑞希のスウェットと下着をグイッと下げた。

「な、なお!? 急になに、」

 焦る瑞希とは裏腹に、解放され飛び出し、反動でバチンッと瑞希の腹に当たる陰茎。
 その硬く反り立った男らしく立派な陰茎に奈央は目をハートにしながら、瑞希の耳に口を寄せ、囁いた。

「……準備したのは、格好だけじゃないんです……」

 だなんて言っては自身の小さなショーツを指でずらし蕾を晒した奈央が、そのままもう一度瑞希の膝の上へ、腰を落とした。

「っ、な、なおっ──!?」
「は、ぁ、んんん……!!」

 腰を下へとさげるたび、グププッと瑞希の陰茎が奈央の中に入り、二人が同時に息を飲む。
 奈央の細い体は衝撃にぶるぶると震え、瑞希もまた、いつもより狭いが熱く蠢く奈央の中の感触に、歯を食い締めた。

「な、なお、」
「は、ぁ、ぁっ」

 自重でどんどんと瑞希の陰茎が奥深くまで入ってくる感覚に、奈央が堪らず瑞希の肩に顔を乗せ、圧迫感を和らげようと瑞希の首筋に鼻を埋める。
 瑞希の、いつもより重く濃い紅茶のような香りが脳を浸し、自身の体からふにゃりと力が抜け、奈央がリラックスした、瞬間。
 グプンッ! と瑞希の陰茎が、奈央の奥深くまで完全に入り込んだ。

「っ、は、あ、あぁ──……、ぁ」

 きゅううぅ、と奈央の蕾が嬉しげに瑞希の陰茎を締め付け、ちゅうちゅうと子宮が瑞希の亀頭にキスをしようとする。
 その満腹感と気持ち良すぎる刺激に、奈央はトロトロに溶けた脳のまま、動いてもいないというのに小さなショーツの中で窮屈そうにしている小さな陰茎から、精液をだらだらと垂れ流してしまった。





 
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