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魔法なんか使えなくても何とかなる
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「二次試験は実戦。あのポットを破壊するタイムを競います。最終メンバーの十五名を選びます。では、最初はラキア・ハートン……」
花瓶のような形をした高さ二十センチ程の物体。それはポットと呼ばれる。色別に五種類あり白、青、黄色、赤、黒とあり、黒が一番丈夫で白は一番脆い。
(色は青色かぁ……ならいけるかな?)
試験とはいえなかなか実戦を想定した物である。そこまで固くはないが、弱い魔法では壊せない。訓練生にはちょうどよい固さだ。
「はい、次……」
「三十三秒」
「はい、次……」
「二十九秒」
ここまでの大体の平均タイムは三十秒。
「はい、次。ルシアン・ルーグ」
「ぉねがいしゃーっす!」
「では……始め」
(対象までの距離は約十メートルか……よし)
「はぁぁぁ――――。うぃんどぉーかったぁぁー!」
右手に持った魔法の杖を素早く横一線に振る。強い風が打ち出されポットはグラグラ揺れたが割れない。
「うぃんど、かっとぅあぁー!」
風の魔法名を叫びながら俺は何度か往復するように杖を猛烈な速さで振り回すがなかなか割れない。
更に連続で繰り出すと……ようやく割れた。
「…………。二十七秒」
「あざーっす!」
周りの訓練生から「何発も打ち過ぎだろ」「数打ちゃ当たる戦法とか有りかよ」といった批難の声が聞こえてくる。
(先生は何も言わなかったし、壊れりゃいいんだよ。そもそもあんなダサい杖何回も振り回すとか、こっちは既に恥かいてんだ)
試験用の杖はまるでビッ◯リマンのスーパーゼウスが持ってるやつみたいなダサい杖だ。
今時はハリー・◯ッターみたいに短い方が良いだろうに。地球は何でも小型化の流れだったのに、この世界のファッションセンスはイカれてる。
「はい、次。ルカ・プレーン……」
一礼して場を去る俺に、すれ違い様にルカが俺にウィンクをお見舞してくる。『やったじゃん』っとでも言いたげだ。
(やめろよ。外国のドラマかよ)
その数秒後――――青いポットが派手に砕けて周りがざわめいた。
ルカのタイムは七秒だそうだ。もう訓練生卒業でいいと思う。
「――――はい。ではタイム順でルカ・プレーン。ビスマル・スージー。ルシアン・ルーグ…………」
俺が三番目に呼ばれたのが気に入らない奴が沢山いる事だろう。そもそも二次試験に通った事自体が気に入らないのか……辺りはザワザワしていた。
最後の一人が読み上げられ、落ちた者は露骨に俺を睨み付けるような視線を向けて去って行く。
(こんだけ露骨だと正直凹むわぁ)
まぁ。魔法を数打ったのは俺くらいだし。無能だし。仕方ないのだが、そもそも実は魔法じゃないし……
俺は杖を高速で振り回した際に生じる衝撃波をぶつけていただけだ。
小さい頃からひたすらあの杖の何倍もある重さの剣で修行していたので大した事じゃないが、この世界の人間は魔法に頼りすぎていて身体を鍛えるとか、そういった概念がない。
だから、まさか杖の衝撃波なんかで物体が割れるとは考えもしない。
(ふん。ヒョロい奴らめ……)
あんな軽い杖なら高速で振り回すなど野球の素振りみたいなモノ……とか言いながら実際はかなり疲れたが。
「では十五名は明日、城下町の東門に集合。朝、八時までにね。出来る限り最高の装備をして来なさい」
二次試験合格者は明日の特別クエスト【カーラの滝の試練】に挑戦出来る。
カーラの滝はここから東へ数キロ行った森を抜けた所の山間にある滝だ。
そこの滝の裏に洞窟があり、その奥に辿り着くと魔力の泉がある。そこの水を飲むと一度だけだが魔力がアップするのだ。
ただ、モンスターも出るしある程度の実力が無いと危険極まりない。
一人や二人ではとてもムリだし。こういうクエストで、揃って行かないと到底行く機会がないので誰もが参加したがる。
ゲームなら序盤のイベントクエストって所だ。
「ルシアン。明日、一緒に行けるね」
「別にどっちでも良かったんだけどな」
「またそんな事言って。魔力上がったら今より上手く魔法使えるよきっと」
「そうかねぇ……」
正直俺は興味なかった。
何故なら、誰にも言っていないが俺は既に一人でカーラの滝の試練を終えているからだ。
(魔力の泉なんて全く意味なかったんだよなぁ。そもそも増える為の魔力自体が俺には無いしな……)
ただ俺に参加する理由を付けるとしたら、ルカを守る事くらい。
理由はそう……幼馴染みだし……俺の唯一の見方だし……可愛いし……ただ、それだけだ。
先生もいるから大丈夫だろうとは思うが、あの森には結構厄介な数で襲って来るモンスターも出る。
そんな危険な所を俺が一人で攻略出来たのには理由があった。
この世界の名前は【レジテン】
そして魔法だけが絶対という世界観。存在する王国や魔法の名前、神事によって決められる職業。そして魔法訓練生の初クエスト。
異世界ラノベならありがちと言えばありがちなのだが、これら全てに共通する舞台を俺は知っている。
それは【マジックイーター】
俺が前世で作ったゲームだ。ここは、その世界に酷似している。いや……同じだった。
つまり俺は異世界転生ではなくゲームの世界に入り込んだのか……それは違う。
俺は確かに死んだはずだから転生しか考えられない。まぁ今はそこを気にしないが……
とにかくこの世界は熟知している。
だから俺は泉の事も当然知っていたのだから。そして、比較的安全なルートも。
このクエストはゲームでは初級のクエストだがクリア条件は比較的高いはず。
だが、試験の合格基準が低かったり所々違う所があるのが気になっていた。
「じゃあねルシアン。また明日」
「おう。じゃあな。――――――さてと。俺に何か用か?」
ぞろぞろと四人組が俺の前に立ちはだかる。その手には攻撃魔法用の杖を装備。
そう。もう一つゲームと違う事があった。
言うまでもないが、魔法を使えないイジメられっ子キャラなんて存在しない事だ。
花瓶のような形をした高さ二十センチ程の物体。それはポットと呼ばれる。色別に五種類あり白、青、黄色、赤、黒とあり、黒が一番丈夫で白は一番脆い。
(色は青色かぁ……ならいけるかな?)
試験とはいえなかなか実戦を想定した物である。そこまで固くはないが、弱い魔法では壊せない。訓練生にはちょうどよい固さだ。
「はい、次……」
「三十三秒」
「はい、次……」
「二十九秒」
ここまでの大体の平均タイムは三十秒。
「はい、次。ルシアン・ルーグ」
「ぉねがいしゃーっす!」
「では……始め」
(対象までの距離は約十メートルか……よし)
「はぁぁぁ――――。うぃんどぉーかったぁぁー!」
右手に持った魔法の杖を素早く横一線に振る。強い風が打ち出されポットはグラグラ揺れたが割れない。
「うぃんど、かっとぅあぁー!」
風の魔法名を叫びながら俺は何度か往復するように杖を猛烈な速さで振り回すがなかなか割れない。
更に連続で繰り出すと……ようやく割れた。
「…………。二十七秒」
「あざーっす!」
周りの訓練生から「何発も打ち過ぎだろ」「数打ちゃ当たる戦法とか有りかよ」といった批難の声が聞こえてくる。
(先生は何も言わなかったし、壊れりゃいいんだよ。そもそもあんなダサい杖何回も振り回すとか、こっちは既に恥かいてんだ)
試験用の杖はまるでビッ◯リマンのスーパーゼウスが持ってるやつみたいなダサい杖だ。
今時はハリー・◯ッターみたいに短い方が良いだろうに。地球は何でも小型化の流れだったのに、この世界のファッションセンスはイカれてる。
「はい、次。ルカ・プレーン……」
一礼して場を去る俺に、すれ違い様にルカが俺にウィンクをお見舞してくる。『やったじゃん』っとでも言いたげだ。
(やめろよ。外国のドラマかよ)
その数秒後――――青いポットが派手に砕けて周りがざわめいた。
ルカのタイムは七秒だそうだ。もう訓練生卒業でいいと思う。
「――――はい。ではタイム順でルカ・プレーン。ビスマル・スージー。ルシアン・ルーグ…………」
俺が三番目に呼ばれたのが気に入らない奴が沢山いる事だろう。そもそも二次試験に通った事自体が気に入らないのか……辺りはザワザワしていた。
最後の一人が読み上げられ、落ちた者は露骨に俺を睨み付けるような視線を向けて去って行く。
(こんだけ露骨だと正直凹むわぁ)
まぁ。魔法を数打ったのは俺くらいだし。無能だし。仕方ないのだが、そもそも実は魔法じゃないし……
俺は杖を高速で振り回した際に生じる衝撃波をぶつけていただけだ。
小さい頃からひたすらあの杖の何倍もある重さの剣で修行していたので大した事じゃないが、この世界の人間は魔法に頼りすぎていて身体を鍛えるとか、そういった概念がない。
だから、まさか杖の衝撃波なんかで物体が割れるとは考えもしない。
(ふん。ヒョロい奴らめ……)
あんな軽い杖なら高速で振り回すなど野球の素振りみたいなモノ……とか言いながら実際はかなり疲れたが。
「では十五名は明日、城下町の東門に集合。朝、八時までにね。出来る限り最高の装備をして来なさい」
二次試験合格者は明日の特別クエスト【カーラの滝の試練】に挑戦出来る。
カーラの滝はここから東へ数キロ行った森を抜けた所の山間にある滝だ。
そこの滝の裏に洞窟があり、その奥に辿り着くと魔力の泉がある。そこの水を飲むと一度だけだが魔力がアップするのだ。
ただ、モンスターも出るしある程度の実力が無いと危険極まりない。
一人や二人ではとてもムリだし。こういうクエストで、揃って行かないと到底行く機会がないので誰もが参加したがる。
ゲームなら序盤のイベントクエストって所だ。
「ルシアン。明日、一緒に行けるね」
「別にどっちでも良かったんだけどな」
「またそんな事言って。魔力上がったら今より上手く魔法使えるよきっと」
「そうかねぇ……」
正直俺は興味なかった。
何故なら、誰にも言っていないが俺は既に一人でカーラの滝の試練を終えているからだ。
(魔力の泉なんて全く意味なかったんだよなぁ。そもそも増える為の魔力自体が俺には無いしな……)
ただ俺に参加する理由を付けるとしたら、ルカを守る事くらい。
理由はそう……幼馴染みだし……俺の唯一の見方だし……可愛いし……ただ、それだけだ。
先生もいるから大丈夫だろうとは思うが、あの森には結構厄介な数で襲って来るモンスターも出る。
そんな危険な所を俺が一人で攻略出来たのには理由があった。
この世界の名前は【レジテン】
そして魔法だけが絶対という世界観。存在する王国や魔法の名前、神事によって決められる職業。そして魔法訓練生の初クエスト。
異世界ラノベならありがちと言えばありがちなのだが、これら全てに共通する舞台を俺は知っている。
それは【マジックイーター】
俺が前世で作ったゲームだ。ここは、その世界に酷似している。いや……同じだった。
つまり俺は異世界転生ではなくゲームの世界に入り込んだのか……それは違う。
俺は確かに死んだはずだから転生しか考えられない。まぁ今はそこを気にしないが……
とにかくこの世界は熟知している。
だから俺は泉の事も当然知っていたのだから。そして、比較的安全なルートも。
このクエストはゲームでは初級のクエストだがクリア条件は比較的高いはず。
だが、試験の合格基準が低かったり所々違う所があるのが気になっていた。
「じゃあねルシアン。また明日」
「おう。じゃあな。――――――さてと。俺に何か用か?」
ぞろぞろと四人組が俺の前に立ちはだかる。その手には攻撃魔法用の杖を装備。
そう。もう一つゲームと違う事があった。
言うまでもないが、魔法を使えないイジメられっ子キャラなんて存在しない事だ。
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