三尺刀使いの仮想現実戦記

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華の都へ

闘牛

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モォォォォォ!!!!!
牛の頭が少し伸びてものすごいスピードで振り上げられます。
やっぱり最初はかちあげですか。ならば、
私はツノとツノの間に入ってかちあげの威力を利用しながら
「寒天一流、氷砕」
刀を振り下ろして牛の左の下のツノを落とします。上のツノは私よりも少し後ろにいってしまった。
ドスンッ!
太いツノが音を立てて地面に落ちる。土煙が上がり私の視界が塞がれる。
「凄い音ですね」
『ありがとう。ツノは大きければ大きいほど雄として良いのだ』
「それならばすみませんね」
『気にするな。お主はそんなこと気にして勝てる相手では無い』
「過分な評価ありがとうございます」
『正当な評価だ、誇れ。謙遜のし過ぎは返って相手を怒らせることになる事を憶えろ』
「すみませんね。人種の性でして」
※日本人は「つまらないものですが」をはじめとして礼儀正しく謙遜の多い文化を持つ人種だから私にもそれが染み付いており無意識のうちに言ってしまった、と青蓮は言いたい。
『種族の性、か。それは済まなかったな。種族の性はそう直せるものでは無い。直せないものもある』
「理解してくれてありがとうございますね」
『さて、続きをしようか!』
牛は頭を斜めに振り上げて私の腹をツノで抉る様に振り落としてくる。
モォォォォ!
「そうきますか」
私はツノの方に向きそれを受け止めるために刀を振ります。
「水竜・爪!」
ガキィィィン!
ブワアァン!
刀とツノがぶつかり土煙が舞い上がり、私達は土煙に巻かれて何も見えなくなりました。
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