やる気が出る3つの DADA

Jack Seisex

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NEW「K・ジャック登場」(1)

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「ドンドンドンドンドンドン」
 バケモノたちの、猛攻は続いている。
 自動運転で疾走するワゴン車は、その度に酷い【衝撃】を受けているのだった。
 このまま、ワゴン車が【高速】を降りるまで持つとは思えなかった。

「やべーよ」
 倉橋は、震えている。

 その時、
『ガガガガ……』
 ノイズ音が聞こえた。
 ワゴン車の【助手席】に投げされた旧型の【トランシーバー】が、ノイズっているのだった。
 すぐに、
「もしもし」
 倉橋は、送信ボタンを【トランシーバー】に押して話しかけた。

 ――溺れる者は藁をもつかむ心理だ。

「もしもし、誰が応答してくれ」
 倉橋は、必死だった。
 そのうち、
『おっす』
 男の声が反応した。
 聞いたことのない声である。それに、声が【人間】のものか【ロボット】のものか【ドーブツ】のものかは、不明である。

『俺の名前は、K・ジャックだ。初めまして』
 男は続ける。
「K・ジャック?」
『そうだ』
「助けてくれ今、カワウソの集団に、襲われているんだよ。高速道路だから、逃げ場もないし」
『ハハハハハ』
 男は、不謹慎な笑い声をあげた。

「ドンドンドンドンドンドン」
 バケモノの攻撃は続いている。
 ワゴン車は激しく揺れる。ガラス窓も、もう崩壊寸前である。

 無線の男は
『うん。お前を助けようか思う』
 と明言した。
「嘘?」
 倉橋は聞き返した。

『ハハハハハ』
 無線の声は、再び笑った。

『君は、人間不信、ロボット不信、ドーブツ不信といったところか? だが、俺が言ったことを実行すれば、君は救われる。これは間違いない』
 無線が、がなりたてている。
 無線の主は、如何にも、怪しげだし、今まで似たような状況で、何度も騙されてきたはずだ。

「信じる者は、救われる? または、殺される?」
 倉橋は、後部座席でのたうち回っている。

(どうするよ、倉橋?)
 倉橋は、トランシーバーをじっと眺めている。
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