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~【緊急事態宣言】解除後の超・長閑(のどか)じゃない日常(3)~
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『ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ』
さらに、銃声が響く。
いうまでもなく、あの【オオカワウソロボット】の仕業である。【オオカワウソ】は、近づくと体調が2メートル近くあることがわかった。
それに、なぜか魚くさい。
『しつこいな。【カワウソ】のくせに』
犬吉が言った。
犬吉は、倉橋を乗せたままの頭部を【ルービックキューブ】から、メタリックな銃口に変えた。
『ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ』
犬吉が反撃を始めている。
ははは、頼もしいイヌだな。
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
【オオカワウソ】ロボットが鳴き声をあげている。
どうやら、倉橋の血を見て、興奮しているようだ。ロボットとはいえ、アマゾンの狼と言われているだけのことはあって、残忍で極悪非道である。
はっきりいって、キ●ガイドーブツだ。
「パン、パン、パン、パン」
倉橋も応戦する。
倉橋の額から血が流れ続けている。それに、展望デッキを走り回るドーブツに跨ったまま、【電子銃】を撃つのは、かなり難儀する行為だった。
おかげで、アナログ的な撃ち方しかできない。
――あまり上下に動くなよ、犬吉やい。
その時、
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
鳴き声が、木霊し始めた。
どうやら、信じられないことが起こったらしい。
【オオカワウソ】ロボットが、数体集まってきた。キャツらは、アマゾン川でワニを捕食して平気でバクバク食べているらしい。
(あんなのに捕まったら、何をされるかわからない)
倉橋は背筋が寒くなった。
自分も、【羽田空港】の展望デッキで、カワウソにリンチされて、ザックリ狩られそうな気がしてきた。
「キュン」
再び、銃弾が腕をかすめた。
切り裂かれたような痛みが、右腕を貫いていった。痛いよ、痛い、痛い………
その時、
『グルル。倉橋氏、大変だワン』
犬吉の声がした。
犬吉が、頭部の【電子銃】を撃ちながら、囁いている。
「どうした?」
『バッテリー』
「バッテリー?」
嫌な予感がした。
『うん。そろそろ、バッテリーが切れそうだ、ワン、ワンワン』
「嘘だろ」
『リアル、だワン』
「――こ、この状況でソレは無いだろう?」
倉橋は聞いた。
だが、ソレが嘘でない証拠に、少しずつ【犬吉】の動きのスピードが遅くなっているようだった。
狂った【カワウソ】たちには、まだ気づかれていないようだが・・・
こえーよ、いぬ。
さらに、銃声が響く。
いうまでもなく、あの【オオカワウソロボット】の仕業である。【オオカワウソ】は、近づくと体調が2メートル近くあることがわかった。
それに、なぜか魚くさい。
『しつこいな。【カワウソ】のくせに』
犬吉が言った。
犬吉は、倉橋を乗せたままの頭部を【ルービックキューブ】から、メタリックな銃口に変えた。
『ダ、ダ、ダ、ダ、ダ、ダ』
犬吉が反撃を始めている。
ははは、頼もしいイヌだな。
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
【オオカワウソ】ロボットが鳴き声をあげている。
どうやら、倉橋の血を見て、興奮しているようだ。ロボットとはいえ、アマゾンの狼と言われているだけのことはあって、残忍で極悪非道である。
はっきりいって、キ●ガイドーブツだ。
「パン、パン、パン、パン」
倉橋も応戦する。
倉橋の額から血が流れ続けている。それに、展望デッキを走り回るドーブツに跨ったまま、【電子銃】を撃つのは、かなり難儀する行為だった。
おかげで、アナログ的な撃ち方しかできない。
――あまり上下に動くなよ、犬吉やい。
その時、
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
『キュウ、キュウ、ゲコ、ゲコ』
鳴き声が、木霊し始めた。
どうやら、信じられないことが起こったらしい。
【オオカワウソ】ロボットが、数体集まってきた。キャツらは、アマゾン川でワニを捕食して平気でバクバク食べているらしい。
(あんなのに捕まったら、何をされるかわからない)
倉橋は背筋が寒くなった。
自分も、【羽田空港】の展望デッキで、カワウソにリンチされて、ザックリ狩られそうな気がしてきた。
「キュン」
再び、銃弾が腕をかすめた。
切り裂かれたような痛みが、右腕を貫いていった。痛いよ、痛い、痛い………
その時、
『グルル。倉橋氏、大変だワン』
犬吉の声がした。
犬吉が、頭部の【電子銃】を撃ちながら、囁いている。
「どうした?」
『バッテリー』
「バッテリー?」
嫌な予感がした。
『うん。そろそろ、バッテリーが切れそうだ、ワン、ワンワン』
「嘘だろ」
『リアル、だワン』
「――こ、この状況でソレは無いだろう?」
倉橋は聞いた。
だが、ソレが嘘でない証拠に、少しずつ【犬吉】の動きのスピードが遅くなっているようだった。
狂った【カワウソ】たちには、まだ気づかれていないようだが・・・
こえーよ、いぬ。
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