490 / 1,429
~【緊急事態宣言】解除後の超・長閑(のどか)じゃない日常(1)~
しおりを挟む
「犬吉やい」
倉橋は話しかけた。
『ウゥヮヮ、ワン。なんだい倉橋氏、グルル』
犬吉が答える。
犬吉は、倉橋を背中に乗せた状態である。倉橋が、ゴーグルを覗いてショックを受けていることに、少なからず気づいているようだ。
「本当に、ドゥラエモンとガンドゥー厶が、平気で兵器を振り回しているような世界に飛び込まなければならないのかな?」
倉橋が聞いた。
『ワン、兵器で平気?』
「うん。平気で兵器を振り回しているなんて、マジで危ないだろ。行く行くは著作権とかも、問題になりそうだし」
『大丈夫、ワンワン』
「大丈夫だって?」
『うん、そんなの関係ないよ。オオカワウソも、ガンドゥ厶も、ドゥラエモンも兄弟だからさ。全ては、【D・ナミックス社】で制作されたんだ、ワン。実は、【研究者】&【育ての親】も一緒だからさ、グルル』
「本当か」
『うん。気にしないで、まずは一歩踏み出そうよ』
「―――」
『緊急事態宣言も、【羽田空港】の空が晴れ渡るかのように、無事に解除になったしさ、ワン』
犬吉は、とても張り切っている。
倉橋は、まず【VR ゴーグル】を通さずに、肉眼で羽田空港の空を見渡した。
――相変わらず、雲一つ無いのだが、飛行機も全く飛んでいなかった。
このことから全く【解除後の世界】が安心できないことが裏付けされたようで、【不安感】や【不信感】がさらに増大していったのだった。
気休めばかり言うなよ、いぬ。
倉橋は話しかけた。
『ウゥヮヮ、ワン。なんだい倉橋氏、グルル』
犬吉が答える。
犬吉は、倉橋を背中に乗せた状態である。倉橋が、ゴーグルを覗いてショックを受けていることに、少なからず気づいているようだ。
「本当に、ドゥラエモンとガンドゥー厶が、平気で兵器を振り回しているような世界に飛び込まなければならないのかな?」
倉橋が聞いた。
『ワン、兵器で平気?』
「うん。平気で兵器を振り回しているなんて、マジで危ないだろ。行く行くは著作権とかも、問題になりそうだし」
『大丈夫、ワンワン』
「大丈夫だって?」
『うん、そんなの関係ないよ。オオカワウソも、ガンドゥ厶も、ドゥラエモンも兄弟だからさ。全ては、【D・ナミックス社】で制作されたんだ、ワン。実は、【研究者】&【育ての親】も一緒だからさ、グルル』
「本当か」
『うん。気にしないで、まずは一歩踏み出そうよ』
「―――」
『緊急事態宣言も、【羽田空港】の空が晴れ渡るかのように、無事に解除になったしさ、ワン』
犬吉は、とても張り切っている。
倉橋は、まず【VR ゴーグル】を通さずに、肉眼で羽田空港の空を見渡した。
――相変わらず、雲一つ無いのだが、飛行機も全く飛んでいなかった。
このことから全く【解除後の世界】が安心できないことが裏付けされたようで、【不安感】や【不信感】がさらに増大していったのだった。
気休めばかり言うなよ、いぬ。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が怒らないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
【新作】読切超短編集 1分で読める!!!
Grisly
現代文学
⭐︎登録お願いします。
1分で読める!読切超短編小説
新作短編小説は全てこちらに投稿。
⭐︎登録忘れずに!コメントお待ちしております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
もうダメだ。俺の人生詰んでいる。
静馬⭐︎GTR
SF
『私小説』と、『機動兵士』的小説がゴッチャになっている小説です。百話完結だけは、約束できます。
(アメブロ「なつかしゲームブック館」にて投稿されております)
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~
アンジェロ岩井
SF
「えっ、クビですか?」
中企業アナハイニム社の事務課に勤める大津修也(おおつしゅうや)は会社の都合によってクビを切られてしまう。
ろくなスキルも身に付けていない修也にとって再転職は絶望的だと思われたが、大企業『メトロポリス』からの使者が現れた。
『メトロポリス』からの使者によれば自身の商品を宇宙の植民星に運ぶ際に宇宙生物に襲われるという事態が幾度も発生しており、そのための護衛役として会社の顧問役である人工頭脳『マリア』が護衛役を務める適任者として選び出したのだという。
宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。
大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。
『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。
修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる