やる気が出る3つの DADA

Jack Seisex

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Repeat⇔さっさと、ケツに入れろ⇔(今日中に)⇔今日で最終回かい? うそうそ、信じられな〜い⇔(信じるな)

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「言い争っているうちに、とうとう大晦日だよ」
 三島は言った。
「そうですね」
 倉橋は、溜息をついた。
 もう何日もの間、豪邸の巨大なベットで、同じ体勢のまま、文豪・三島の肛門と睨み合っているのだ。
 倉橋は(肛門が口をきいている)という幻覚を見るほど、嫌気が差している。
 人間とは、思えないような状況で平気なのは、いうまでもなく、二人揃って人間ではないからだ。
「アンドロイド」
 倉橋が言った。
「え? なにか言ったか?」
「いえ」
「いえ、じゃなくて。明らかに今、何か言ったろ」
 三島は、キレそうだ。
 文豪・三島も、長い間、これほど異常な状況下にいることで、我慢の限界を感じ始めているのだろう。
 次の瞬間、
「さっさと、ケツに入れろ、れろれろ」
 三島は、叫んだ。
 これで、何度目だろう?
 無論、倉橋には、目の前の肛門が口をきいているように見えている。
「どうしてです?」
「いいから、さっさと入れればいいんだよ、だよだよ」
 肛門は言った。 
「もし、万が一」
「万が一?」
「もし万が一、先生と肛門性交が、実現したらどうなるんです?」
 倉橋が、恐るおそる、肛門に聞いた。
 下手に刺激すると、大変なことになりそうな、嫌な予感があった。
 この予感は、すぐに本当になる。
「答えたくないな」
「答えたくない?」
「うん?」
「やっぱり、今日で最終回だからですか?」
 倉橋は、聞いた。
 信じたくないが、こればっかりは、倉橋の力ではなんともならない。
 しばらくの間、ベッドルームには静寂が訪れていた。建物内や、外からもクシャミ一つ、聞こえなかった。

 そのうち
「‥‥‥今日で【DADA】が終わるわけ無いだろ、お前が、ケツに入れてくれるまでは【DADA】を終わらせるわけにはいかないからなっ。ガハハ‥‥‥」
 三島は、笑った。 
 言うまでもなく、倉橋には、肛門が笑っているようにしか見えない。
 いずれにしても、【DADA】小説は、暫く終わらないようだ。
 嬉しいような、面倒くさいような、泣きたいような、笑いたいような複雑な感情を、倉橋は認識した。
 アンドロイドとはいえ、こうした感情はまだ、無くなっていないようだ。
 
 次の瞬間、
「るんるんるるんぶ、るるんぶ、るるん」
 肛門が、激しくダンスし始めた。
 三島の肛門は、一度バラバラに分解した後、また、何か全く別の生き物のフォルムを作ろうとしているようだった。
「げ」
 倉橋が、声を上げる。
(コイツは、文豪・三島太郎なんかじゃない! 三島の化けの皮を被ったバケモノ、バケモノの皮を被った妖怪、妖怪の皮を被った‥‥‥
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