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詩人の国の詩人⇔機械の国の機械⇔火星人の国の火星人
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その時、
「るるんぶぅ!」寺山が、息を吹き返した。
寺山は目を開けたまま、激しく咳き込んでいる。
「誰か、早くAED持ってきて、AED!」
倉橋が叫んだ。
『アベコベだろ』
どこかから声が聞こえた。
「アベコベ?」
『アベコベだよ。せっかく息を吹き返したのに、電気ショックなんてしたら心臓また止まっちゃうだろっ』
「そ、それもそうだな」
倉橋が胸を撫で下ろす。
人は慌てると、支離滅裂な言動に走りがちである。
(?)
違和感がある。
一瞬、先ほどの声の主が分からなかった。翻訳機を通したこの声。久しぶりの登場だ。
倉橋が振り返る。
プロレスのリングのコーナーポストに、逆光を浴びた人物のシルエットがあった。
人物は、コーナーポストのトップから、場外の倉橋らを見下ろしている。
──帝王・デュシャン少年だった。少年は、例の火星人の頭部を抱えている。
「るるんぶぅ!」寺山が、息を吹き返した。
寺山は目を開けたまま、激しく咳き込んでいる。
「誰か、早くAED持ってきて、AED!」
倉橋が叫んだ。
『アベコベだろ』
どこかから声が聞こえた。
「アベコベ?」
『アベコベだよ。せっかく息を吹き返したのに、電気ショックなんてしたら心臓また止まっちゃうだろっ』
「そ、それもそうだな」
倉橋が胸を撫で下ろす。
人は慌てると、支離滅裂な言動に走りがちである。
(?)
違和感がある。
一瞬、先ほどの声の主が分からなかった。翻訳機を通したこの声。久しぶりの登場だ。
倉橋が振り返る。
プロレスのリングのコーナーポストに、逆光を浴びた人物のシルエットがあった。
人物は、コーナーポストのトップから、場外の倉橋らを見下ろしている。
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