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ヒマワリ微笑むあの丘で
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グーとパーでペア決めをして、私とお父さん、桔平くんと智美さんのペアで迷路に挑戦することになった。
まず先に私とお父さんがスタート。そして5分遅れで桔平くんペアがスタートして、それぞれの所要時間を競う。
こんなの簡単でしょ、なんて高を括っていたけれど、中は本当に複雑で、私とお父さんは迷いに迷いまくり。あっちだこっちだと2人でワーワー言いながらようやく出口に辿り着くと、桔平くんたちは既にそこで待っていた。
「余裕でオレらの勝ちじゃん。写真撮りながら、ゆっくり出てきたんだけどなぁ」
めちゃくちゃ勝ち誇った表情で桔平くんに言われて、とってもムカつきました。
脱出した後は迷路の外からもヒマワリをゆっくり堪能して、今度は恵庭にある道の駅へ。フードコートで、少し遅めのお昼を食べることにした。
特製カレーが名物らしくて、みんなで同じものを注文。野菜もお肉もたっぷりで、とっても美味しかった。
この道の駅には「花の拠点はなふる」という施設があって、季節ごとにいろいろなお花が楽しめるようになっている。今の時期はオミナエシとかノコギリソウが綺麗に咲いていた。
祝日ということもあってたくさんの家族連れが訪れていたけれど、私たちも仲良し家族に見えていたのかな。
家庭崩壊を経験してしまったから、それがトラウマになってないと言ったら噓になる。子供の頃の心の傷は、そう簡単に癒えるものじゃない。というより、完全に消すのは無理だと思う。
だけど薄く、目立たないようにはできる。そのために必要なのは、やっぱり家族の愛情なんだよね。そして、家族に血の繋がりなんて関係ない。桔平くんや智美さんと過ごすうちに、そう感じるようになった。そもそも夫婦だって、もともとは赤の他人だもんね。
私は、今のこの家族を大切にしたい。それがお母さんへの恩返しにもなるって、信じているから。
今日は嬉しくて嬉しくて、私はずっとはしゃぎっぱなしだった。おかげで、帰りの車中では爆睡。家に着くまで、まったく起きなかった。
「愛茉ちゃんの寝顔、撮ってるの?」
「すげぇ可愛いんで」
「ふふ、本当だ。子供みたいね」
そんな会話が聞こえた気がするけれど、桔平くんのカメラの中に私の写真がたくさんおさめられていたことなんて、その時はまだ知らなかった。
まず先に私とお父さんがスタート。そして5分遅れで桔平くんペアがスタートして、それぞれの所要時間を競う。
こんなの簡単でしょ、なんて高を括っていたけれど、中は本当に複雑で、私とお父さんは迷いに迷いまくり。あっちだこっちだと2人でワーワー言いながらようやく出口に辿り着くと、桔平くんたちは既にそこで待っていた。
「余裕でオレらの勝ちじゃん。写真撮りながら、ゆっくり出てきたんだけどなぁ」
めちゃくちゃ勝ち誇った表情で桔平くんに言われて、とってもムカつきました。
脱出した後は迷路の外からもヒマワリをゆっくり堪能して、今度は恵庭にある道の駅へ。フードコートで、少し遅めのお昼を食べることにした。
特製カレーが名物らしくて、みんなで同じものを注文。野菜もお肉もたっぷりで、とっても美味しかった。
この道の駅には「花の拠点はなふる」という施設があって、季節ごとにいろいろなお花が楽しめるようになっている。今の時期はオミナエシとかノコギリソウが綺麗に咲いていた。
祝日ということもあってたくさんの家族連れが訪れていたけれど、私たちも仲良し家族に見えていたのかな。
家庭崩壊を経験してしまったから、それがトラウマになってないと言ったら噓になる。子供の頃の心の傷は、そう簡単に癒えるものじゃない。というより、完全に消すのは無理だと思う。
だけど薄く、目立たないようにはできる。そのために必要なのは、やっぱり家族の愛情なんだよね。そして、家族に血の繋がりなんて関係ない。桔平くんや智美さんと過ごすうちに、そう感じるようになった。そもそも夫婦だって、もともとは赤の他人だもんね。
私は、今のこの家族を大切にしたい。それがお母さんへの恩返しにもなるって、信じているから。
今日は嬉しくて嬉しくて、私はずっとはしゃぎっぱなしだった。おかげで、帰りの車中では爆睡。家に着くまで、まったく起きなかった。
「愛茉ちゃんの寝顔、撮ってるの?」
「すげぇ可愛いんで」
「ふふ、本当だ。子供みたいね」
そんな会話が聞こえた気がするけれど、桔平くんのカメラの中に私の写真がたくさんおさめられていたことなんて、その時はまだ知らなかった。
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