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未発達なボクらの恋
三ー2
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□□□
興はぼんやりとしていた。
机に頬杖を突き、勉強していた手も止まってしまっている。
意識を引き戻したのは、名前を呼ばれた時である。
「どうしたんだ? 興」
間近から聞こえた自分の名に、はたと我に返ると隣に和也がいた。
「ああ、いや。別に」
いったいいつの間にいたのか。ベッドと椅子の間におり、机の端に手まで突いて覗き込んでいる。すっかり意識が現実から離れていたようだ。
「本当か?」
だがその状況は、和也に心配をかけることにもなっていた。
「横田先輩たちがき……」
「ああ、違う違う」
聞きたくない名に、興は和也が言い切る前に否定した。
「あいつらにはまだ会ってない。さすがにもう、まずいって思ってるんじゃないか?」
謹慎が解けてもうじき一週間になるが、校舎でも寮でも、横田たちには会うどころか姿すら見かけていなかった。どこで大人しくしているかは知らないが、彼らは今年で卒業でもある。いくら問題児でも、卒業がかかっているとなれば、これ以上の問題を起こすわけにはいかないことも理解できているはずだ。もちろん、会わないのは興にとっても喜ばしいことである。
「じゃあ、そんなにぼんやりして、どうしたんだ?」
だが、和也の訝しが消えるわけではなかった。
「そんなにぼんやりしてたか?」
「ああ」
「そうなのか……」
自分ではそのつもりはなかったのだが、間近で声をかけられるまで気付かなかったともなれば、それだけここに気持ちはなかったことを認めるしかない。
「島山たちが何かしたのか?」
「いや」
「じゃあ、何したんだ?」
和也はよほど気になるらしい。そんなに、自分が心ここにあらずな状態は心配させられるのだろうか。
「大したことじゃねえよ」
「じゃあ、言えるよな」
「そんなに聞きたいのかよ」
はっきりいって言いたくない。口にした通り大したことではないのだが、他人には気恥ずかしくて言いにくい。
「そりゃ、ここ最近じゃ珍しいからな。ぼんやりしてるなんて。どうしたのか心配にもなる」
確かに、ぼけっとしてしまう意識の飛ばし方はここ最近では珍しいかもしれない。とはいえ、言いにくいものは言いにくい。
「で? どうしたんだ?」
しかし、知りたい和也は閉口することを許してくれなかった。不良が関係していると思っているのだろう。言動はいつも通りだが、聞くまで諦めない雰囲気が纏われている。
これは、自分が諦めて言うしかないのかもしれない。他に誰かが居るわけでも聞いているわけでもないのだし、和也に知られるくらいなら恥ずかしさを忍んだ方がいいのかもしれない。
「……島山が純に水かけてさ」
決めると、それでも拭われきれぬ恥ずかしさを内心に抱えて興は開口した。
「水? それで?」
要点だけを言おうとする興に和也は疑念を口にするが、原因を知ることを優先したらしい。先を進めてくる。
「それでだな……」
しかし、いざ理由となる部分になると、何やら照れが出てきた。それほどの感情を抱くほどであったことに自身が意外にしながら、興は訳を語った。
「髪、掻き上げてな。それがなんだか、意外に格好いいなって思ってな……」
実は、その事が浮かんでいてぼんやりとしてしまっていたのだ。持っている雰囲気はあれだが、顔形はいいから様になる。
純にとってはなんの意識もない仕草だったのだろうが、興のツボをしっかりと捉えてしまっていた。
でもまさか、自分が同性相手にそこまで見惚れるとは思いもしなかったことだ。惹かれているということもあるかもしれないが、そのことには無意識に口元を手で隠している。
「……興。顔赤くなってる」
「え?」
思わぬ指摘に、興はいつの間にか下がっていた顔を上げた。確かに、頬に熱さを感じる。
「そんなに格好よかったのか?」
「…………まあな……」
和也には、恋心のことも何も話していない。和也の見方が心配だからではなく、単に言うのが憚れているだけである。
「……橋川のこと好きなのか?」
「…………」
興は答えかねた。伝わってしまっているのかと思えるくらい言い憚っていることを率直に聞かれたからというより、不覚にも心が浮ついてしまい、対処の言葉がすぐに出てこなかったからだ。
「興?」
「……好感は高くなってるんだよな」
言葉を探すと、興はそう返した。
「なんで答えるのに間があるんだよ。もしかして、本当に好きなのか?」
和也ならそう巡らすだろう。
「なんでそこまで思ったのか考えてたんだよ」
顔が赤くなるほどということだ。
純の容姿がいいのは周知の事実だ。だけれど、見目がいいからと、惹かれるほど惚れやすいというわけでも乙女でもない。というか、いくら男子校で男しかいないとはいえ、同じ男に切り替えるような輩は少ないだろう。周囲から聞こえてくる会話の大多数も、彼女が欲しいだ。和也とて、容姿がいいだけで惚れはしない。まあ、和也には上手くいっているフィアンセがいるというのもあるが。
だいたいにして、興も男を対象にしていたとしても、惚れるには呆れが多すぎる相手だ。
思い起こせば、純が来てからというもの興は呆れることが多くなった。溜め息の回数もぐんと増えた気がする。
そんな、縁遠い感情が多い相手にどうやって惹かれるというのか。
「興が誰を好きになろうが構わないけど、苦労する相手はやめておけよ」
「苦労するって分かってる時点でまず惚れないと思うけどな」
それを二の次にできてしまうほど恋は盲目にはならないだろう。
思うだけで実際は分からないが。呆れと溜め息を増えさせた純に好意を持っているわけだし、口では言うが少し心配である。
「興ならそうだろうな」
和也はよく分かっている。純のことを好きになっていなければ自分も断言していたほどだ。
純のことは、付き合うようなことや言った方がいい変化でも起きないかぎり、言うのは控えておこう。
そう決めて、和也にはまだ伏せておくことにした。
□□□
「純って、興の何に惚れたんだ?」
それを聞かれたのは、無人のトイレに景一と入った時だった。
「え……?」
聞き返したのは、いきなりで意味が分からなかったからではなく、答えられなかったからだ。
「……なんでだろ……」
そういえば、興の何に惹かれて好きになったのか。思考を巡らしてみても理由が出てこない。
「なんでだろって……分かってなかったのかよ」
「だってさ……」
全く考えていなかったわけではないが、気にしていたのは好きかそうでないかだ。気持ちを隠すことにした今となっては解決したようなものでもあり、なおさら巡っていなかった。
「ふっと気になったんだよな。夢のせいじゃないってことは、夢を見る前から好きになってたかもしれないってことにもなるだろ? そしたら、けっこう早い段階で好きになってたかもしれないってことでもあるし」
「…………」
しばらく前のことのようにも感じるが、まだ先週のことだ。転校してきてから一ヶ月すら経っていない。
興との接点も増え始めてきた頃であり、恋愛感情を抱くほどの関係などもできていない。好感と恋を勘違いしているなんていう、初歩的なミスをするにも早すぎる時だ。
だいたい、恋心を抱く余裕はなかった気もするのだが。
夢にまで影響を与えられるくらい驚かされたキス目撃も、入部してまだ間もない時だったはずだ。
(そういえば、興に好きな人がいないって聞いて安心したの、いつだっけ)
ふと、そのことを純は思い出した。
あれは、恋心に通じる感情だった。あれは何時した会話だっただろうか。
「まさか、一目惚れってのはないだろうしさ。見た目いいけど、あの喋り方で引く奴多いし」
「…………」
さりげなく酷い。が、興を見て、一目惚れしたような心の動きがあった覚えはない。というか、そんなことに気を取られている時ではなかった。
と、すると、いつから興に惹かれていたのだろうか。安堵の件も、けっこう前だったはずだ。
「もしかして、悩みごと作ったか、俺?」
黙考し始めた純に景一が呟いた。
確かに作ったが、純には重要なことでもある。
こんな短期間で恋心を持つほど、しかも男相手に抱くなど。
いったい、自分は何時から何で惹かれていたのだろうか。
□□□
興を好きになったのは何時か。
興の何に惹かれたのか。
純は心の裡を探ってみた。
でも、気付いたら好きになっていたようなもので、考えても簡単には出てこなかった。
そのことから、結論として、無意識に好きになっていたのだから、何時も何にも分かるはずがない。と、いうことに達することになった。
あと悩むとすれば、興も自分を好きになってくれないだろうかということだ。
告白をしないのであれば未練たらしく思うなと思えることでもあるが、両思いになりたい想いも抜けきれておらず、どうしても思ってしまうのだ。
ひっそりと純は溜め息をついた。
この未練も早くなんとかしなければならないだろう。
そう、思わずにはいられなかった。
興はぼんやりとしていた。
机に頬杖を突き、勉強していた手も止まってしまっている。
意識を引き戻したのは、名前を呼ばれた時である。
「どうしたんだ? 興」
間近から聞こえた自分の名に、はたと我に返ると隣に和也がいた。
「ああ、いや。別に」
いったいいつの間にいたのか。ベッドと椅子の間におり、机の端に手まで突いて覗き込んでいる。すっかり意識が現実から離れていたようだ。
「本当か?」
だがその状況は、和也に心配をかけることにもなっていた。
「横田先輩たちがき……」
「ああ、違う違う」
聞きたくない名に、興は和也が言い切る前に否定した。
「あいつらにはまだ会ってない。さすがにもう、まずいって思ってるんじゃないか?」
謹慎が解けてもうじき一週間になるが、校舎でも寮でも、横田たちには会うどころか姿すら見かけていなかった。どこで大人しくしているかは知らないが、彼らは今年で卒業でもある。いくら問題児でも、卒業がかかっているとなれば、これ以上の問題を起こすわけにはいかないことも理解できているはずだ。もちろん、会わないのは興にとっても喜ばしいことである。
「じゃあ、そんなにぼんやりして、どうしたんだ?」
だが、和也の訝しが消えるわけではなかった。
「そんなにぼんやりしてたか?」
「ああ」
「そうなのか……」
自分ではそのつもりはなかったのだが、間近で声をかけられるまで気付かなかったともなれば、それだけここに気持ちはなかったことを認めるしかない。
「島山たちが何かしたのか?」
「いや」
「じゃあ、何したんだ?」
和也はよほど気になるらしい。そんなに、自分が心ここにあらずな状態は心配させられるのだろうか。
「大したことじゃねえよ」
「じゃあ、言えるよな」
「そんなに聞きたいのかよ」
はっきりいって言いたくない。口にした通り大したことではないのだが、他人には気恥ずかしくて言いにくい。
「そりゃ、ここ最近じゃ珍しいからな。ぼんやりしてるなんて。どうしたのか心配にもなる」
確かに、ぼけっとしてしまう意識の飛ばし方はここ最近では珍しいかもしれない。とはいえ、言いにくいものは言いにくい。
「で? どうしたんだ?」
しかし、知りたい和也は閉口することを許してくれなかった。不良が関係していると思っているのだろう。言動はいつも通りだが、聞くまで諦めない雰囲気が纏われている。
これは、自分が諦めて言うしかないのかもしれない。他に誰かが居るわけでも聞いているわけでもないのだし、和也に知られるくらいなら恥ずかしさを忍んだ方がいいのかもしれない。
「……島山が純に水かけてさ」
決めると、それでも拭われきれぬ恥ずかしさを内心に抱えて興は開口した。
「水? それで?」
要点だけを言おうとする興に和也は疑念を口にするが、原因を知ることを優先したらしい。先を進めてくる。
「それでだな……」
しかし、いざ理由となる部分になると、何やら照れが出てきた。それほどの感情を抱くほどであったことに自身が意外にしながら、興は訳を語った。
「髪、掻き上げてな。それがなんだか、意外に格好いいなって思ってな……」
実は、その事が浮かんでいてぼんやりとしてしまっていたのだ。持っている雰囲気はあれだが、顔形はいいから様になる。
純にとってはなんの意識もない仕草だったのだろうが、興のツボをしっかりと捉えてしまっていた。
でもまさか、自分が同性相手にそこまで見惚れるとは思いもしなかったことだ。惹かれているということもあるかもしれないが、そのことには無意識に口元を手で隠している。
「……興。顔赤くなってる」
「え?」
思わぬ指摘に、興はいつの間にか下がっていた顔を上げた。確かに、頬に熱さを感じる。
「そんなに格好よかったのか?」
「…………まあな……」
和也には、恋心のことも何も話していない。和也の見方が心配だからではなく、単に言うのが憚れているだけである。
「……橋川のこと好きなのか?」
「…………」
興は答えかねた。伝わってしまっているのかと思えるくらい言い憚っていることを率直に聞かれたからというより、不覚にも心が浮ついてしまい、対処の言葉がすぐに出てこなかったからだ。
「興?」
「……好感は高くなってるんだよな」
言葉を探すと、興はそう返した。
「なんで答えるのに間があるんだよ。もしかして、本当に好きなのか?」
和也ならそう巡らすだろう。
「なんでそこまで思ったのか考えてたんだよ」
顔が赤くなるほどということだ。
純の容姿がいいのは周知の事実だ。だけれど、見目がいいからと、惹かれるほど惚れやすいというわけでも乙女でもない。というか、いくら男子校で男しかいないとはいえ、同じ男に切り替えるような輩は少ないだろう。周囲から聞こえてくる会話の大多数も、彼女が欲しいだ。和也とて、容姿がいいだけで惚れはしない。まあ、和也には上手くいっているフィアンセがいるというのもあるが。
だいたいにして、興も男を対象にしていたとしても、惚れるには呆れが多すぎる相手だ。
思い起こせば、純が来てからというもの興は呆れることが多くなった。溜め息の回数もぐんと増えた気がする。
そんな、縁遠い感情が多い相手にどうやって惹かれるというのか。
「興が誰を好きになろうが構わないけど、苦労する相手はやめておけよ」
「苦労するって分かってる時点でまず惚れないと思うけどな」
それを二の次にできてしまうほど恋は盲目にはならないだろう。
思うだけで実際は分からないが。呆れと溜め息を増えさせた純に好意を持っているわけだし、口では言うが少し心配である。
「興ならそうだろうな」
和也はよく分かっている。純のことを好きになっていなければ自分も断言していたほどだ。
純のことは、付き合うようなことや言った方がいい変化でも起きないかぎり、言うのは控えておこう。
そう決めて、和也にはまだ伏せておくことにした。
□□□
「純って、興の何に惚れたんだ?」
それを聞かれたのは、無人のトイレに景一と入った時だった。
「え……?」
聞き返したのは、いきなりで意味が分からなかったからではなく、答えられなかったからだ。
「……なんでだろ……」
そういえば、興の何に惹かれて好きになったのか。思考を巡らしてみても理由が出てこない。
「なんでだろって……分かってなかったのかよ」
「だってさ……」
全く考えていなかったわけではないが、気にしていたのは好きかそうでないかだ。気持ちを隠すことにした今となっては解決したようなものでもあり、なおさら巡っていなかった。
「ふっと気になったんだよな。夢のせいじゃないってことは、夢を見る前から好きになってたかもしれないってことにもなるだろ? そしたら、けっこう早い段階で好きになってたかもしれないってことでもあるし」
「…………」
しばらく前のことのようにも感じるが、まだ先週のことだ。転校してきてから一ヶ月すら経っていない。
興との接点も増え始めてきた頃であり、恋愛感情を抱くほどの関係などもできていない。好感と恋を勘違いしているなんていう、初歩的なミスをするにも早すぎる時だ。
だいたい、恋心を抱く余裕はなかった気もするのだが。
夢にまで影響を与えられるくらい驚かされたキス目撃も、入部してまだ間もない時だったはずだ。
(そういえば、興に好きな人がいないって聞いて安心したの、いつだっけ)
ふと、そのことを純は思い出した。
あれは、恋心に通じる感情だった。あれは何時した会話だっただろうか。
「まさか、一目惚れってのはないだろうしさ。見た目いいけど、あの喋り方で引く奴多いし」
「…………」
さりげなく酷い。が、興を見て、一目惚れしたような心の動きがあった覚えはない。というか、そんなことに気を取られている時ではなかった。
と、すると、いつから興に惹かれていたのだろうか。安堵の件も、けっこう前だったはずだ。
「もしかして、悩みごと作ったか、俺?」
黙考し始めた純に景一が呟いた。
確かに作ったが、純には重要なことでもある。
こんな短期間で恋心を持つほど、しかも男相手に抱くなど。
いったい、自分は何時から何で惹かれていたのだろうか。
□□□
興を好きになったのは何時か。
興の何に惹かれたのか。
純は心の裡を探ってみた。
でも、気付いたら好きになっていたようなもので、考えても簡単には出てこなかった。
そのことから、結論として、無意識に好きになっていたのだから、何時も何にも分かるはずがない。と、いうことに達することになった。
あと悩むとすれば、興も自分を好きになってくれないだろうかということだ。
告白をしないのであれば未練たらしく思うなと思えることでもあるが、両思いになりたい想いも抜けきれておらず、どうしても思ってしまうのだ。
ひっそりと純は溜め息をついた。
この未練も早くなんとかしなければならないだろう。
そう、思わずにはいられなかった。
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指圧のことは、有乃にとっても何でその情報を得たのか、聞いたことがある気がするなあ……というくらいおぼろげな記憶です
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