14 / 25
お前は俺のもんだゼ
しおりを挟む
俺の耳が壊れて無ければ、今確かに[ボーイフレンドの]と言った気がする。
どう見たって男。
ピンクの髪をしているが、背の高さは俺と同じぐらいだし。顔は、悔しいけどアイドルっぽくてカッコイイ。
「修斗くんて...」と、俺が戸惑っていると、「あー、コイツ帰国子女で、友達のこといちいちボーイフレンドとかガールフレンドって言うんだ。只の友達だから。」
そう言われてホッとした。
でも、どうして一緒に居るんだ?東京からわざわざ遊びに来たのか?
「こういう田舎って来た事ないんだよね。楽しそうだから付いて来ちゃった!」
修斗くんがそう言ってアタルの肩を掴むと引き寄せる。
……アレ?
なんかムカつく。
「勇人、昼飯どこで食べる?」
肩に置かれた手を払い除ける訳でもなく、普通に聞いてくるアタルに、俺はちょっとだけ不信感を抱いた。
「二人だから、MACでいいと思ってたんだけど。」
「修斗、それでいい?東京も変わんないけどさ。」
「うん、いいよ。晩はアタルの家で食べるんだし、昼は軽くても。」
「え?……修斗くん、アタルの家に泊まるの?」
俺は今しがた耳にした言葉を確かめる。
「泊まるよ!?な。」
当たり前の様な顔で俺を見ると、ニコニコして修斗くんに顔を向けるアタル。
………マジか!?
ふうん、と首を頷かせると、俺は二人の前を歩いて行った。
後ろで何やら楽しそうに話す二人。俺は振り返らずに耳だけで聞く。多分俺の耳は、なんかの絵本で見た象の耳位に大きくなっているだろう。
「アタルと勇人君は幼なじみってやつ?」
「まあ、そんなもんかな。」
修斗くんの質問に、そんなもん、て....
身体の奥から何かが込上がってくる。得体の知れない今まで抱いた事の無い感情。
「あ、着いた。」
店に着くと、修斗くんが早速メニューを指し示す。
カウンターで注文を済ませると、窓際の四人掛けのテーブルが空いたので座った。
が、やっぱりアタルと修斗くんが並んで座った。
向かいに座った俺は、トレーにのったバーガーを無造作に紙を剥いてかぶりついた。もちろん何の言葉も発しない。
「勇人、どうかした?」
と、アタルが下から覗き込む様に俺を見た。
「は?なにが?」
俺はすまし顔で言ったが、アタルの顔は見れない。自分が幼稚な焼きもちを妬いているのは分かる。視線を横に避けると、「コレも食え。」
そう言って、俺の前に自分が注文したポテトを寄こす。
「は?」
思わずアタルの顔を見てしまった俺。
すると、アタルが唇を窄めて「チュウ」という顔をしてきた。
「ば、バカ...」
俺は、隣の修斗くんに聞こえない様に口パクで言った。が、恥ずかしくて頬が焼けるように熱くなったのが分かる。
唇をぎゅっと噛み締めると、心の中で言った。
(アタルは俺のものだからな!)と。
どう見たって男。
ピンクの髪をしているが、背の高さは俺と同じぐらいだし。顔は、悔しいけどアイドルっぽくてカッコイイ。
「修斗くんて...」と、俺が戸惑っていると、「あー、コイツ帰国子女で、友達のこといちいちボーイフレンドとかガールフレンドって言うんだ。只の友達だから。」
そう言われてホッとした。
でも、どうして一緒に居るんだ?東京からわざわざ遊びに来たのか?
「こういう田舎って来た事ないんだよね。楽しそうだから付いて来ちゃった!」
修斗くんがそう言ってアタルの肩を掴むと引き寄せる。
……アレ?
なんかムカつく。
「勇人、昼飯どこで食べる?」
肩に置かれた手を払い除ける訳でもなく、普通に聞いてくるアタルに、俺はちょっとだけ不信感を抱いた。
「二人だから、MACでいいと思ってたんだけど。」
「修斗、それでいい?東京も変わんないけどさ。」
「うん、いいよ。晩はアタルの家で食べるんだし、昼は軽くても。」
「え?……修斗くん、アタルの家に泊まるの?」
俺は今しがた耳にした言葉を確かめる。
「泊まるよ!?な。」
当たり前の様な顔で俺を見ると、ニコニコして修斗くんに顔を向けるアタル。
………マジか!?
ふうん、と首を頷かせると、俺は二人の前を歩いて行った。
後ろで何やら楽しそうに話す二人。俺は振り返らずに耳だけで聞く。多分俺の耳は、なんかの絵本で見た象の耳位に大きくなっているだろう。
「アタルと勇人君は幼なじみってやつ?」
「まあ、そんなもんかな。」
修斗くんの質問に、そんなもん、て....
身体の奥から何かが込上がってくる。得体の知れない今まで抱いた事の無い感情。
「あ、着いた。」
店に着くと、修斗くんが早速メニューを指し示す。
カウンターで注文を済ませると、窓際の四人掛けのテーブルが空いたので座った。
が、やっぱりアタルと修斗くんが並んで座った。
向かいに座った俺は、トレーにのったバーガーを無造作に紙を剥いてかぶりついた。もちろん何の言葉も発しない。
「勇人、どうかした?」
と、アタルが下から覗き込む様に俺を見た。
「は?なにが?」
俺はすまし顔で言ったが、アタルの顔は見れない。自分が幼稚な焼きもちを妬いているのは分かる。視線を横に避けると、「コレも食え。」
そう言って、俺の前に自分が注文したポテトを寄こす。
「は?」
思わずアタルの顔を見てしまった俺。
すると、アタルが唇を窄めて「チュウ」という顔をしてきた。
「ば、バカ...」
俺は、隣の修斗くんに聞こえない様に口パクで言った。が、恥ずかしくて頬が焼けるように熱くなったのが分かる。
唇をぎゅっと噛み締めると、心の中で言った。
(アタルは俺のものだからな!)と。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説



鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる