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傷付けたくないのに
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祐斗の眼が俺の心の奥深くを抉る。
どんなに誤魔化しても俺のウソなんてお見通しなんだ。それだけ祐斗の洞察力は凄いと思った。
「バレバレって........何?」
弱々しい声で訊ねるが、祐斗は俺の身体を倒すと馬乗りになってきた。
体重が掛けられて身動きが出来ない俺は、ただじっと黙るしかない。
「ハルキってさ、徹さんの事好きなんだろ?」
「............え?」
なんとなく分かっていたが、実際こんなにハッキリと訊かれると否定する言葉も出てこない。
「お前、自分じゃ気づいてないかもだけど、.....前から徹さんの話ししたり一緒に居る時に見せる顔が違うから。最初はアニキの様な存在なんだと思ってたけどさ、一緒にご飯食べてる時とか、ずっと目で追ってる。」
「え?.....うそ」
「ほら、自分じゃ気づかないんだよな。そういうトコが分かりやすいっていうか........ムカつく」
祐斗が俺の肩を固定すると、顔を近付けてきた。
ここはもう一歩も動けないし、跳ね除ける力はあるかもしれないが、その気力がなかった。
トンちゃんへの気持ちを知られてしまったという焦りが、俺の身体を益々硬くする。
「徹さんってさ、なんていうか年上の割に可愛いし、ちょっかい掛けたくなる存在じゃん?初めて顔を見た時にそう思った。」
「.....だからって、どうして俺が.......」
「そんなのオレが訊きたいよ。どうして好きになった?おじさんだろ?」
そんな事は云われなくても分かっている。おじさんには違いない。けど、.............
「オレ、ハッキリ言ってハルキのパパと徹さんがデキてるんだと思ってた。」
「は?!....っんで??なんでそんな風に思った?」
「だってさ、前に隣町の駅で見かけた時、徹さんの態度はあからさまだったよ。普通は気付かないかもしれないけど、オレには分かる。同類だからな」
「..............」
”同類” なんて言葉は使ってほしくないが、トンちゃんは自分でゲイだと告白した。
だから分かるのか?
「父さんは、........」
俺が小さな声で話し始めると、祐斗は俺の口を掌で押さえて塞いだ。
「どのみち、ハルキが恋煩いしたって敵わない相手だよ。あっちは大人で、こちらはまだ親離れできない子供だ。」
「お前だって、.....子供のくせに」
首を振って掌から逃れると云う。自分だけ子供扱いされるのは腹立たしい。
俺に云われて気を悪くしたのか、祐斗の身体が俺の上から離れてゆっくりと起き上がる事が出来た。
互いに座り込んでうな垂れたまま、時間だけが経った様に思う。
どんなに誤魔化しても俺のウソなんてお見通しなんだ。それだけ祐斗の洞察力は凄いと思った。
「バレバレって........何?」
弱々しい声で訊ねるが、祐斗は俺の身体を倒すと馬乗りになってきた。
体重が掛けられて身動きが出来ない俺は、ただじっと黙るしかない。
「ハルキってさ、徹さんの事好きなんだろ?」
「............え?」
なんとなく分かっていたが、実際こんなにハッキリと訊かれると否定する言葉も出てこない。
「お前、自分じゃ気づいてないかもだけど、.....前から徹さんの話ししたり一緒に居る時に見せる顔が違うから。最初はアニキの様な存在なんだと思ってたけどさ、一緒にご飯食べてる時とか、ずっと目で追ってる。」
「え?.....うそ」
「ほら、自分じゃ気づかないんだよな。そういうトコが分かりやすいっていうか........ムカつく」
祐斗が俺の肩を固定すると、顔を近付けてきた。
ここはもう一歩も動けないし、跳ね除ける力はあるかもしれないが、その気力がなかった。
トンちゃんへの気持ちを知られてしまったという焦りが、俺の身体を益々硬くする。
「徹さんってさ、なんていうか年上の割に可愛いし、ちょっかい掛けたくなる存在じゃん?初めて顔を見た時にそう思った。」
「.....だからって、どうして俺が.......」
「そんなのオレが訊きたいよ。どうして好きになった?おじさんだろ?」
そんな事は云われなくても分かっている。おじさんには違いない。けど、.............
「オレ、ハッキリ言ってハルキのパパと徹さんがデキてるんだと思ってた。」
「は?!....っんで??なんでそんな風に思った?」
「だってさ、前に隣町の駅で見かけた時、徹さんの態度はあからさまだったよ。普通は気付かないかもしれないけど、オレには分かる。同類だからな」
「..............」
”同類” なんて言葉は使ってほしくないが、トンちゃんは自分でゲイだと告白した。
だから分かるのか?
「父さんは、........」
俺が小さな声で話し始めると、祐斗は俺の口を掌で押さえて塞いだ。
「どのみち、ハルキが恋煩いしたって敵わない相手だよ。あっちは大人で、こちらはまだ親離れできない子供だ。」
「お前だって、.....子供のくせに」
首を振って掌から逃れると云う。自分だけ子供扱いされるのは腹立たしい。
俺に云われて気を悪くしたのか、祐斗の身体が俺の上から離れてゆっくりと起き上がる事が出来た。
互いに座り込んでうな垂れたまま、時間だけが経った様に思う。
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