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現実なんだよな
しおりを挟む昨夜のトンちゃんと違い、祐斗のソコはなんだか柔らかくなっていた。
俺の硬芯を少しづつ呑み込むと、一旦キュッと絞まって暫く身構える。
でも、軽く息を吐くとそのまま滑り込む様に深く入っていった。
「.....ふぅ.......んッ......」
少し身体を捻じる様によがると、祐斗は俺に密着しろとばかりに腰に手を伸ばした。
その手を取り、俺も祐斗の尻に深く入り込んでいくと、身体の血が一気に頭に昇って来る。
俺の息遣いも徐々に荒くなり腰を打ち付けるリズムが速くなると、互いの息を合わせる様に絶頂に達した。
半ば熱中症の様にヘロヘロになりながら、俺たちは風呂から出るとバスタオルを巻き付けてベッドの上に倒れ込んだ。親がいなくて本当に良かった。こんな所を見られたら俺はもうここへ来る事が出来ないと思う。
祐斗がゲイだという事を知っているのかどうか分からないが、これはもうふざけて遊んでいるのを通り越している。
「な、ぁ......、喉乾いた。」
隣の祐斗に声を掛ける。
「ん、.....冷蔵庫、勝手に開けて飲んでいいから。.....オレ、いま動けそうにない」
「.......ぁ、そうか、......」
祐斗の方が身体の負担が大きい。そういう事を今更に思い出すと、またトンちゃんの姿が頭に浮かぶ。
「祐斗は水でいい?」
「うん、」
ベッドから起き上がり、バスタオルをもう一度キツク巻き付けると俺はキッチンへ向かう。
その間にも脳裏にはトンちゃんの顔が浮かんでいた。
こんな時に後悔したって...............
冷蔵庫から出したペットボトルの水を持って祐斗の元へ行くと、もうTシャツを着て頭を拭いている。
「ありがと」
俺の手から水を受け取り、礼を云うと口へ運んだ。
なんだか、あっさりしている祐斗を見ると、悪いことをしたんだという気にはならなかった。
あれはセックス。なのに、今一つ現実味がないというか..........。
心は更に複雑になる。
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