胸に宿るは蜘蛛の糸

itti(イッチ)

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初めての.........

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 祐斗の言葉は気になったが、あの二人が一緒だったからといって別に悪い事ではない。俺が気にする方がおかしい。

 部屋に行くと早速ゲームを始める祐斗に、俺は何故かホッとしていた。
さっきのキスは、あまり意味を持たないものだったのだと思った。祐斗にしてみれば、いつものおふざけ。

「うわ、っ、これエグイな~」
画面に向かって独り言を云いながら、ゲームをしている祐斗の後ろ姿を見る俺は、それでも少しだけぼんやりとしていた。まあ、夜になってトンちゃんが帰ってきたら聞いてみればいい。父さんが早ければ父さんに.......
でも、昨日の晩はそんな事何も云ってなかったな..........

「あ~~~ぁ、やられちゃったーっ、クッソー!!」

 またもや祐斗の声が耳に入ってくる。
その声で我に返ると、今度は俺がゲームをする番になった。

 俺が画面に食い入るようにしているのをいい事に、背後にいる祐斗の手が俺の背中から腹にまわされて何やら撫でられている。

「ちょ、っと、くすぐってぇ、.........やめ、て、」

 ゲームに集中したいのに、ゾワゾワして出来なかった。

「いいから続けて続けて、......」

「クッソー、......」


 追ってくるヤベー奴から逃げなきゃならないのに、祐斗のせいで隠れ場所が定められない。

「あっ、も~~っ、やられちゃったじゃんかー!」

 遂にゲームオーバー。
結構耐えたと思ったのに、結局あっさりと吊るされて終わった。

「祐斗のせいだぞ!」

 そう云ったが、腹にまわされた手はそのままに、後ろから羽交い絞めにされる俺。

「何してんだっ!離せよ」

「だーめ。いくらデカくても、背中を取られたら動けまい。はははっ、」

 そう云いながら祐斗が俺のうなじを噛んできた。

「ダツ、痛いっ!」

 痛い、と云ったのは瞬間ゾクッとしたから。
俺のうなじを噛みながら、でも甘噛みみたいで、痛いというよりは..........変な感じ。

 あー、そう、これって女子とシてる時に相手が興奮するとしてくるヤツだ。

 歯が当たって、それから舌が動くとジュッと吸われる。


 俺がじっとしているのをいい事に、祐斗の手は腹の下に降りてくると大事な部分をなぞる様に動き出す。

「ユ、.....ト、....やめ」
 そう云いかけた途端、俺の顎を持った手によって振り向かされた顔に、祐斗のくちびるが迫ってきて覆われる。
力強いキス。貪る様な、さっきの軽いものとは段違いの。
祐斗の手の中にある俺の大事なモノは、その瞬間ビクンと弾んで大きくなったみたい。

 祐斗は流石に慣れているらしい。
男の扱い、というのか........、何処を触れば気持ちいいとか、やっぱり同じ男だから分かるのか。

「ぅ、..........」

 おもわず吐息が漏れそうになる。

「もっと気持ちよくしてやる。」

 くちびるを離した祐斗がそう云うと、俺の身体を押し倒しその上に馬乗りになった。
何をするのかと思えば、俺の股ぐらに顔を埋めて硬くなりつつある陰茎に舌を伸ばす。

 もう俺は抵抗するのを辞めた。
祐斗の行為に意味があるならそれを確かめるしかない。『愛』とか?
よく分からないが、今となっては抵抗する感覚が鈍ってしまい、女子とのセックス同様流されるだけだった。 

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