CombatWorldOnline~落ちこぼれ空手青年のアオハルがここに~

ゆる弥

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45.挨拶

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 クランホームを満喫して翌日、ログイン。

「なぁ。トクラさん達に面倒見てもらったお礼とこれからも稽古つけて欲しいってお願いの挨拶に行こうと思う。どうかな?」

「いいんじゃないか! 俺らがクラン結成してからちゃんと挨拶してなかったし」

「「賛成」」

 三人とも賛同してくれたので、トクラさんに連絡することにした。

 すぐに返事が来た。

 セカンテアの門の前で待ってて欲しいとの事。待ち合わせ場所へと向かうことにした。

 しばらく門の前で待っていると。

「ふぉっ。ふぉっ。ふぉっ。遂にクランを結成しおったんじゃなぁ。まぁ、レアボスを倒したしのぉ。遅かれ早かれ結成するじゃろうとは思っておったが、若いもんは行動が早くて感心するわい」

「はい! クラン【四高一門】を結成しました」

 ガントが答えると。

「ふむ。良いクラン名じゃのう。四人の至高なまとまり。と言ったとこかのぉ」

「はい。色々考えた結果この名前になりました!」

「うむうむ。懸命に考えた名は気持ちが篭っておる。いい一門ではないか。」

「「「「ありがとうございます」」」」

「では、早速うちのクランホームに行こうかのぉ。テンカも待っておるよ」

 五人が光の粒子に変わっていく。

――――――
――――
――

 目を開けると武十館のクランホームがあった。

 ここの雰囲気も好きだけど、やっぱり自分のクランホームの方が落ち着くなぁ。

 そんなことを思っていると。

「やっぱりさ! 自分のクランホームの方がいい感じするよな!」

 空気を読まずに言うガント。
 こういう時はそういうこと言わない方がいいと思うけどなぁ。

『ガツンッ!』

「いてぇ!」

 頭を抑えるガントに。
 鼻息を荒くしたモー二が手を腰に当てて怒りを顕にしている。
 
「あんたねぇ! 失礼でしょ! そんな言い方したら!」

 まぁ。仕方の無いことである。

「ふぉっ。ふぉっ。ふぉっ。元気じゃのぉ。自分のクランホームが良いと思うのは、愛着があるから当たり前のことじゃぁ。モーニもそんなに怒鳴ってないで、こっちに座んなさいな」

 トクラさんが宥めてくれた。
 宥めてくれないといつまでも不機嫌だからなぁ。

「ハッハッハっ! お前達は変わらず騒がしいな!」

 奥からテンカさんが出てきた。

「あはは! 相変わらず仲がいいねぇ。ガント君も相変わらずみたいだね。みんな元気で何よりだ」

 テンカさんに続いて出てきたのは見覚えのある人物であった。

「あれぇ!? ムラマサさんじゃないですか!? なんでここにいるんです!?」

 ガントが立ち上がって詰め寄っている。
 まぁ、無理もない。俺も同じ気持ちだからな。

「まぁ、まぁ、落ち着いて。僕がいるのは当たり前だよ。ここがクランホームだからね」

 冷静にムラマサさんが答えると、俺たちは自体が呑み込めず呆然としていた。

「えっ!? ムラマサさんって武十館のクランに所属してたんですか!?」

「前に言っただろう? 生産職が1人いるって! それがムラマサだ」

 テンカさんが答えると四人は予想外の事態に目を丸くした。

「こんな事があるなんて。 お世話になった人がみんな武十館の方だったなんて、なんて運が良かったんだ」

 俺が呆然と呟く。

「たしかになぁ。クランランキング一位にお世話になってたとは」

 ガントも続けて言う。

「ふぉっ。ふぉっ。ふぉっ。何を言っておる。指導もしたんじゃ。今更であろう」

 可笑しそうに話すトクラさん。

「あっ! 遅ればせながら、俺達は四人で【四高一門】というクランを結成し、クランホームも作成しました。全てトクラさん、テンカさん、ムラマサさんのおかげです。ありがとうございました。そして、これからも、ご指導の程、宜しくお願いします」

 俺が頭を下げる。

「「「宜しくお願いします!」」」

 三人も頭を下げて挨拶した。

「うむ。これからも、クランは違っても指導させてもらうからのぉ」

「私もシゴいてやろうじゃないか!」

「僕は武器の手入れなら任せてね」

 トクラ、テンカ、ムラマサの順番で返事をする。

「して、フーマよ。リアルでの話ではあるが、数日後に夏の空手道大会が開かれるであろう? 出場するのかの?」

「はい! 出場し、今度こそ全国大会を優勝してみせます!」

「いい心意気じゃのぉ。どれ、ワシとテンカに│扱《しご》かれてみないかの?」

「お二人にですか? ありがたおお話ですが、よろしおんですか? お二人にはメリットがない気がしますが」

「ふぉっ。ふぉっ。なに、年寄りと暇人の娯楽じゃでのぉ」

「じいさん、暇人言うな」

 トクラさんの発言に反論するテンカさん。

「では、またこちらから迎えに行くでの」

「はい! 宜しくお願いします!」

 そんなこんなで、武十館の面々への挨拶を済ませ、予期せぬ形で扱かれることになった。何処まで強くなれるか楽しみだ。
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