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45.残党狩り作戦
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その日の夜中はとても騒がしかった。
外は誰かが走り回る音、宿屋の若女将と誰かが話している。
コンコンッ
「真仲さん! 解放者達に緊急の招集だそうです!」
「わかりました! 今行きます!」
急いで準備をする。
綿密な計画の為作戦は機密事項だ。
急いで準備をしてギルドに向かう。
道中チラホラと同じギルドに向かう解放者が駆けている。
こちらをチラッと確認するとビクッとして目線を合わせないように駆け足で去っていく。
「私は今日、千大町からこのギルドに派遣されてきた大矢 貞光(おおや さだみつ)という。当分の間ギルドマスターを務める。よろしく頼む」
あの人そんな名前だったんだ。
全然知らなかった。
「急遽招集したのには訳があってだな。先日、捕らえたザ・王のリーダーの王が自警団の目を盗んで逃げだした! 解放者達に捜索を頼みたい! 目撃情報を集めて報告してくれ! いいか!?」
「「「「おう!」」」」
「では各自情報収集に努めてくれ! 見つけても一人では捕えようとせず、まずは報告をするように!」
各自バラバラに探し始める。
パーティで探す者、一人で探す者、どこか路地裏に入り情報を得ようとする者。
さまざまの方法で王を探しているようだ。
俺達は、秘密裏にザ・王を捕らえた隠れ家を見張っていた。
『ねぇ。ここで捕まったのに来るわけなくない?』
「俺もそうは思うが……なりふり構っていない場合はあり得るかもしれん」
しばらく観察しているとギルドにはいなかった解放者達が集まりだした。
恐らくは残党だろう。
その他にも解放者でもない一般人でもない風貌の男達が混じっている。
『あれ? もしかして当たり?』
「かもな……なんかアイツら、同じ様な刺青してるなぁ。ニョロニョロしたミミズか?」
『変なのぉ』
「後でギルドマスターに聞いてみるか」
ゾロゾロ集まってきた中には受付嬢を庇った解放者がいた。
あぁ。アイツらかぁ。
信じようとしてたけどやっぱり黒だったか。
あのギルドの時の殺気は本物だと思ってたよ。
すると奥から王が出てきた。
「お前ら、あの青髪のテイマーを探し出せ! 俺様に屈辱を味合わせたアイツを探し出せ! 今は美人若女将のいる宿に泊まってるはずだ!」
ニヤニヤして話し出す。
「ついでだ。その若女将も捕らえるぞ! お前ら好きにしていいぞ!」
「よっしゃ! やってやらぁ!」
「いいねぇ! 太っ腹!」
「王の為に!」
「「「「「王の為に!」」」」」
まだ続々と集まってくる。
これはまだ集まるぞ。
「蘇芳、一旦宿に行くぞ。ただ、少し寄り道する」
そう言うとその場から静かにいなくなる。
宿に向かう途中、用事を済ませて。
◇◆◇
宿のエントランスから見える光景はこれまで見たことない程人が武器を持って集まっていた。
「青髪のテイマー! お前達がここに居るのは判明している! 大人しく出てこい! 土下座して許しを乞うならボコボコ程度で許してやろう!」
「アッハッハッ! 謝ってんのにボコボコっすか?」
「結局若女将は貰うんですよね?」
「早いとこやっちゃいましょうよ!」
「この人数相手には何にもできないでしょ?」
口々に好きな事を口にしている。
勝った気でいるようだ。
横では心配そうにしている若女将。
「真仲さん。こんなに人が集まっているのは見たことがありません。何をしようって言うんです?」
「アイツらは俺への復讐のついでにあなたも手に入れようとしている」
「私はどうなっても構いません! 真仲さん! 逃げてください!」
若女将が縋り付くようにして訴えかけて来る。
掴まれている腕を優しく包み込む。
「若女将、大丈夫です。俺達がそんな事させません」
そう言い放ちエントランスから出ていく。
丸腰で。
「おぉ! 出てきやがったぞ! 土下座しろ!」
「どっげっざぁー!」
「どっげっざぁー!」
「「どっげっざぁー!」」
「「「どっげっざぁー!」」」
下を俯いていたがもう我慢の限界だ。
「クックックックッ」
「アイツ何笑ってんだ?」
「頭おかしくなったか?」
「アッハッハッハッハッ!」
天に向けて笑う。
だってそうだろう?
雑魚共がどれだけ集まったって雑魚なんだから!
「蘇芳」
後ろに現れた蘇芳が太刀を渡す。
後ろに大きくひきしぼり魔力を纏わせる。
「おい! アイツ何がするぞ! 止めろ!」
大勢の男達が武器で襲いかかってくる。
冷静に動きを見ながら敵を補足する。
「飛影斬!」
時既に遅し。
解き放たれた斬撃は半円状に飛んでいく。
前にいた大半の奴らは上半身と下半身がお別れした。
咄嗟に飛んだ者も居たようだが。
「これまでは殺さずに自警団に預けていたが、考えが変わったわ。お前達に生きていられると俺の周りに被害が及ぶ。ここでケリつけるぞぉ!」
意気揚々と前に向かう。
「この人数相手にできるのかコノヤロー!」
ミミズの刺青の奴が声を上げている。
ニヤリと笑みを浮かべる。
相手には不気味に映った事だろう。
「今だー! 総員突撃ぃーー!」
「「「「「おぉーーー!」」」」」
周りから解放者がなだれ込んでくる。
今まで必死で頑張ってきた解放者達が自分の町を守るために懸命に動いている。
意表を突いた攻撃はザ・王の集団をボロボロにし始めている。
「お前達俺に逆らっていいと思ってるのか!? この俺に!」
王が喚き散らしている。
王目掛けて近づいていく。
「おい! そいつを殺れ!」
「「おう!」」
変な刺青した輩2人が、こちらに向かって来る。
「噂のテイマーはテメェか? 俺達が痛い目見させてやるぜ」
2人一斉に剣を振り下ろして掛かってくる。
スッと避けカウンターの拳を顔面に食らわせる。
バギッ
地面にのびるそいつを見下ろして、隣の輩に向かう。
そいつも斬りかかってくる。
最小限で避けて頭を掴み地面に叩きつける。
ズドォンッ
伸びているのを見て王に向かう。
後ろから起き上がる音がした。
2人ともユラァと起き上がって向かってくる。
異常だったのは白目を向いていたこと。
「なんだコイツら!?」
再び斬りかかってくるが、明らかに動きがおかしい。
「シッ! フンッ!」
左のストレートで右の奴を吹き飛ばし、右フックで左の奴を横に吹き飛ばす。
頭の骨が砕けたのだろう。
1人は鼻が潰れ陥没している。
もう片方のやつは半分頭が潰れているが起き上がってくるのだ。
「おいおい! ゾンビかよ!?」
ぎこちない動きで斬りかかってくるのを躱しながらどうしたもんか考える。
仕方ない。
全力で潰す!
ブワッと魔力を身体に纏わせる。
1人を足払いし、地面に倒す。
身体の動きに合わせて魔力を流動させる。
足の踏み込みから腰、胴の捻りそして、腕から拳に。
「流拳(りゅうけん)」
ドパァァァンッ
地面にシミを残し粉砕する。
その地面に向けた力をそのまま腰を回転させて増幅する。
隣にいたもう1人に脳天へ蹴りを放つ。
「流蹴(りゅうしゅう)」
ズドォォンッッ
血溜まりができる。
そこに死に絶えているが、ミミズのような魔物が見えた。
「コイツの仕業か?」
咄嗟に取ろうとするが泥になって消える。
ふっと周りを見ると刺青の奴らに反撃を受けていた。
外は誰かが走り回る音、宿屋の若女将と誰かが話している。
コンコンッ
「真仲さん! 解放者達に緊急の招集だそうです!」
「わかりました! 今行きます!」
急いで準備をする。
綿密な計画の為作戦は機密事項だ。
急いで準備をしてギルドに向かう。
道中チラホラと同じギルドに向かう解放者が駆けている。
こちらをチラッと確認するとビクッとして目線を合わせないように駆け足で去っていく。
「私は今日、千大町からこのギルドに派遣されてきた大矢 貞光(おおや さだみつ)という。当分の間ギルドマスターを務める。よろしく頼む」
あの人そんな名前だったんだ。
全然知らなかった。
「急遽招集したのには訳があってだな。先日、捕らえたザ・王のリーダーの王が自警団の目を盗んで逃げだした! 解放者達に捜索を頼みたい! 目撃情報を集めて報告してくれ! いいか!?」
「「「「おう!」」」」
「では各自情報収集に努めてくれ! 見つけても一人では捕えようとせず、まずは報告をするように!」
各自バラバラに探し始める。
パーティで探す者、一人で探す者、どこか路地裏に入り情報を得ようとする者。
さまざまの方法で王を探しているようだ。
俺達は、秘密裏にザ・王を捕らえた隠れ家を見張っていた。
『ねぇ。ここで捕まったのに来るわけなくない?』
「俺もそうは思うが……なりふり構っていない場合はあり得るかもしれん」
しばらく観察しているとギルドにはいなかった解放者達が集まりだした。
恐らくは残党だろう。
その他にも解放者でもない一般人でもない風貌の男達が混じっている。
『あれ? もしかして当たり?』
「かもな……なんかアイツら、同じ様な刺青してるなぁ。ニョロニョロしたミミズか?」
『変なのぉ』
「後でギルドマスターに聞いてみるか」
ゾロゾロ集まってきた中には受付嬢を庇った解放者がいた。
あぁ。アイツらかぁ。
信じようとしてたけどやっぱり黒だったか。
あのギルドの時の殺気は本物だと思ってたよ。
すると奥から王が出てきた。
「お前ら、あの青髪のテイマーを探し出せ! 俺様に屈辱を味合わせたアイツを探し出せ! 今は美人若女将のいる宿に泊まってるはずだ!」
ニヤニヤして話し出す。
「ついでだ。その若女将も捕らえるぞ! お前ら好きにしていいぞ!」
「よっしゃ! やってやらぁ!」
「いいねぇ! 太っ腹!」
「王の為に!」
「「「「「王の為に!」」」」」
まだ続々と集まってくる。
これはまだ集まるぞ。
「蘇芳、一旦宿に行くぞ。ただ、少し寄り道する」
そう言うとその場から静かにいなくなる。
宿に向かう途中、用事を済ませて。
◇◆◇
宿のエントランスから見える光景はこれまで見たことない程人が武器を持って集まっていた。
「青髪のテイマー! お前達がここに居るのは判明している! 大人しく出てこい! 土下座して許しを乞うならボコボコ程度で許してやろう!」
「アッハッハッ! 謝ってんのにボコボコっすか?」
「結局若女将は貰うんですよね?」
「早いとこやっちゃいましょうよ!」
「この人数相手には何にもできないでしょ?」
口々に好きな事を口にしている。
勝った気でいるようだ。
横では心配そうにしている若女将。
「真仲さん。こんなに人が集まっているのは見たことがありません。何をしようって言うんです?」
「アイツらは俺への復讐のついでにあなたも手に入れようとしている」
「私はどうなっても構いません! 真仲さん! 逃げてください!」
若女将が縋り付くようにして訴えかけて来る。
掴まれている腕を優しく包み込む。
「若女将、大丈夫です。俺達がそんな事させません」
そう言い放ちエントランスから出ていく。
丸腰で。
「おぉ! 出てきやがったぞ! 土下座しろ!」
「どっげっざぁー!」
「どっげっざぁー!」
「「どっげっざぁー!」」
「「「どっげっざぁー!」」」
下を俯いていたがもう我慢の限界だ。
「クックックックッ」
「アイツ何笑ってんだ?」
「頭おかしくなったか?」
「アッハッハッハッハッ!」
天に向けて笑う。
だってそうだろう?
雑魚共がどれだけ集まったって雑魚なんだから!
「蘇芳」
後ろに現れた蘇芳が太刀を渡す。
後ろに大きくひきしぼり魔力を纏わせる。
「おい! アイツ何がするぞ! 止めろ!」
大勢の男達が武器で襲いかかってくる。
冷静に動きを見ながら敵を補足する。
「飛影斬!」
時既に遅し。
解き放たれた斬撃は半円状に飛んでいく。
前にいた大半の奴らは上半身と下半身がお別れした。
咄嗟に飛んだ者も居たようだが。
「これまでは殺さずに自警団に預けていたが、考えが変わったわ。お前達に生きていられると俺の周りに被害が及ぶ。ここでケリつけるぞぉ!」
意気揚々と前に向かう。
「この人数相手にできるのかコノヤロー!」
ミミズの刺青の奴が声を上げている。
ニヤリと笑みを浮かべる。
相手には不気味に映った事だろう。
「今だー! 総員突撃ぃーー!」
「「「「「おぉーーー!」」」」」
周りから解放者がなだれ込んでくる。
今まで必死で頑張ってきた解放者達が自分の町を守るために懸命に動いている。
意表を突いた攻撃はザ・王の集団をボロボロにし始めている。
「お前達俺に逆らっていいと思ってるのか!? この俺に!」
王が喚き散らしている。
王目掛けて近づいていく。
「おい! そいつを殺れ!」
「「おう!」」
変な刺青した輩2人が、こちらに向かって来る。
「噂のテイマーはテメェか? 俺達が痛い目見させてやるぜ」
2人一斉に剣を振り下ろして掛かってくる。
スッと避けカウンターの拳を顔面に食らわせる。
バギッ
地面にのびるそいつを見下ろして、隣の輩に向かう。
そいつも斬りかかってくる。
最小限で避けて頭を掴み地面に叩きつける。
ズドォンッ
伸びているのを見て王に向かう。
後ろから起き上がる音がした。
2人ともユラァと起き上がって向かってくる。
異常だったのは白目を向いていたこと。
「なんだコイツら!?」
再び斬りかかってくるが、明らかに動きがおかしい。
「シッ! フンッ!」
左のストレートで右の奴を吹き飛ばし、右フックで左の奴を横に吹き飛ばす。
頭の骨が砕けたのだろう。
1人は鼻が潰れ陥没している。
もう片方のやつは半分頭が潰れているが起き上がってくるのだ。
「おいおい! ゾンビかよ!?」
ぎこちない動きで斬りかかってくるのを躱しながらどうしたもんか考える。
仕方ない。
全力で潰す!
ブワッと魔力を身体に纏わせる。
1人を足払いし、地面に倒す。
身体の動きに合わせて魔力を流動させる。
足の踏み込みから腰、胴の捻りそして、腕から拳に。
「流拳(りゅうけん)」
ドパァァァンッ
地面にシミを残し粉砕する。
その地面に向けた力をそのまま腰を回転させて増幅する。
隣にいたもう1人に脳天へ蹴りを放つ。
「流蹴(りゅうしゅう)」
ズドォォンッッ
血溜まりができる。
そこに死に絶えているが、ミミズのような魔物が見えた。
「コイツの仕業か?」
咄嗟に取ろうとするが泥になって消える。
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