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第一章 秋田編
26.酒が入ったらこうなるのか
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「あぁー。美味い。焼酎ってのはチビチビ飲めるからいいよなぁ」
俺はそんなことを言いながら干し肉を齧っている。干し肉は保存食として持ってきたが、摘みにも丁度いいんだよな。
「自分にも少し貰っていいっすか?」
「あぁ。大丈夫か?」
少し欲しいという雷斗。
グラスに少しだけ注いで匂いを嗅いでいる。
顔をしかめて一口飲む。
「おぉう。酒を飲んでるって感じっすねぇ」
「無理するなよ?」
「はい。でも少し酔いたいんっす。まだ二日目っすけど、緊張感が半端なくて……」
たしかに外に出るとピリピリとした雰囲気だ。
いつ魔物が来るかわからないという緊張感がある。
俺も異世界にいる時経験したが、慣れる。
「ワタクシにも欲しいですわ」
「あぁ。冬華は飲めるんだったな。ほら、グラス」
グラスを冬華に渡すとそのグラスに焼酎を少し注ぐ。
芋とアルコールの匂いが周辺に漂ってくる。
いい香りだと感じてしまう。
冬華は一口飲むとコクリと頷いた。
「うん。美味しいですわ」
そこで入り口近くに座っていた千紗が意を決したようにこちらを見ていることに気が付いた。
「千紗、どうした? あっ、干し芋食うか?」
「私も飲みます!」
立ち上がってそう宣言した。
そんなに気を張って飲むものでもないんだが。
「無理して飲まなくていいんだぞ? 持ってきた水があるから水で割ったらどうだ?」
「いいです! このまま飲みます!」
なぜか意地を張って飲むといいだして聞かない千紗。
まぁ、こういうときはやりたいようにやらせた方がいいだろう。
一応少しだけグラスに注ぐ。
匂いを嗅いで顔をしかめている。
「いきます!」
「お、おい!」
静止の声をきかずに注いだ酒を全て飲み干してしまった。
「はははっ! 何やってんすか!? 千紗さん!?」
「あら、意外と飲めるんじゃありませんの?」
飲み終わった千紗は下を向いている。
大丈夫なのかと心配していると、ガバッとこちらを向いた。
「これ、クセになるかも!」
そう言うと焼酎のパックを奪い自分のグラスに注ぎ出した。
「おいおい。大丈夫かぁ?」
「そういえば、予定としてはこのまま秋田を目指すんすか?」
「うーん。千紗の母親が岩手の東北基地にいるらしいから、一回そこに行って休ませて貰おうかなと思っているが」
そのまま秋田を目指してもいいのだが、皆の消耗具合もあるだろう。なにより精神的に疲れている部分が大きい。基地であれば安心して休めるだろうからな。
「たしかにそれはいいかもしれないっすね」
「だよな? これからみんな消耗すると思うからな。精神的にも肉体的にもな」
「そうっすね。後どれくらいで東北基地に着きますかね?」
ここまで二日かかっていることを考えるとあと三日くらいかかりそうだがどうだろうか。時間がかかることは覚悟していたが、予想以上に魔物の襲撃が多い。やはり車両が走っていると目立つからだろうな。
「順調に行ってあと三日で着くかどうかじゃないか?」
「ここまで二日っすもんね」
「ねぇ? なぁんで、真面目なぁ話するのぉ?」
微妙な呂律の千紗が話に割って入ってきた。体も一緒に割って入ってきたが。
「予定の話だ。大事なことだろ?」
「やぁだぁ。いまはぁ。お酒のせぇきぃじゃないですかぁ?」
頬を赤く染めて心なしかフラフラしている。
「おい! もう酔ってんのか? 座った方がいいぞ?」
「じんしゃんうるさい! だいたいねぇ、真面目な顔しぃすぎぃらんですぅよぉ」
呂律が回ってない。
(コイツはもう。だからやめろっていったのに、服も乱れてるし。雷斗の目によくないな)
「冬華、千紗にシーツ被せろ。雷斗の目に毒だ」
「わかりましたわ」
シーツを引っぺがして腕だけだしてドレスの様に着せた。
うまいもんだな。そんなことができるとは。意外な特技か。
「これでいいのですわ」
「なぁんなのぉ? これはぁ?」
「千紗さん弱いのに飲むからそうなるんですわ。面倒ですわね」
────ビシッ
首筋に手刀をくらわせてベッドに寝かせる。
「だ、大丈夫なのか?」
俺を一応無事を確認する。
「脈は問題ありませんわ」
そう言い放つと何事もなかったかのように酒を飲み始めた。
酔うとこうなるのかは疑問だが、暴力的になっている気がする。
「そういえば、雷斗と冬華はいつから魔法が使えるんだ?」
「自分は中学校ぐらいからっすね。なので、高校は行ってないっす」
さほど気にしない様子でそう言った。他の友達とかが高校生している中、訓練していたんだな。よくやったもんだ。だからこそ、討伐隊、調査隊に選ばれたんだろう。
「ワタクシは高校三年ですわ。卒業してからジスパーダに入りましたわ」
遅くに発現しながらも今このメンバーに入っているというのは凄いことだな。優秀なんだろう。
「雷斗はこの調査団に選ばれるだけあって若い頃から頑張っていたんだな。冬華も発言が遅いのにここにいるというのは優秀なんだな。一緒に居て二人とも頼りになるから助かってるよ」
二人とも少し下を向き、酔っているのか頬を赤くしていた。
「俺はな、このメンバーでよかったと心底思っているんだ。楽しいしな。目的までは危険が伴う。信頼できるってのは大きい。雷斗、冬華も何か困ったことがあったらすぐに言ってくれよ?」
「うっす!」
「わかりましたわ」
雑談をしながら夜は更けていく。
次の日、千紗が二日酔いで動けず、出発は一日遅れたのであった。
土下座して謝っていたので、許してやって欲しい。
俺はそんなことを言いながら干し肉を齧っている。干し肉は保存食として持ってきたが、摘みにも丁度いいんだよな。
「自分にも少し貰っていいっすか?」
「あぁ。大丈夫か?」
少し欲しいという雷斗。
グラスに少しだけ注いで匂いを嗅いでいる。
顔をしかめて一口飲む。
「おぉう。酒を飲んでるって感じっすねぇ」
「無理するなよ?」
「はい。でも少し酔いたいんっす。まだ二日目っすけど、緊張感が半端なくて……」
たしかに外に出るとピリピリとした雰囲気だ。
いつ魔物が来るかわからないという緊張感がある。
俺も異世界にいる時経験したが、慣れる。
「ワタクシにも欲しいですわ」
「あぁ。冬華は飲めるんだったな。ほら、グラス」
グラスを冬華に渡すとそのグラスに焼酎を少し注ぐ。
芋とアルコールの匂いが周辺に漂ってくる。
いい香りだと感じてしまう。
冬華は一口飲むとコクリと頷いた。
「うん。美味しいですわ」
そこで入り口近くに座っていた千紗が意を決したようにこちらを見ていることに気が付いた。
「千紗、どうした? あっ、干し芋食うか?」
「私も飲みます!」
立ち上がってそう宣言した。
そんなに気を張って飲むものでもないんだが。
「無理して飲まなくていいんだぞ? 持ってきた水があるから水で割ったらどうだ?」
「いいです! このまま飲みます!」
なぜか意地を張って飲むといいだして聞かない千紗。
まぁ、こういうときはやりたいようにやらせた方がいいだろう。
一応少しだけグラスに注ぐ。
匂いを嗅いで顔をしかめている。
「いきます!」
「お、おい!」
静止の声をきかずに注いだ酒を全て飲み干してしまった。
「はははっ! 何やってんすか!? 千紗さん!?」
「あら、意外と飲めるんじゃありませんの?」
飲み終わった千紗は下を向いている。
大丈夫なのかと心配していると、ガバッとこちらを向いた。
「これ、クセになるかも!」
そう言うと焼酎のパックを奪い自分のグラスに注ぎ出した。
「おいおい。大丈夫かぁ?」
「そういえば、予定としてはこのまま秋田を目指すんすか?」
「うーん。千紗の母親が岩手の東北基地にいるらしいから、一回そこに行って休ませて貰おうかなと思っているが」
そのまま秋田を目指してもいいのだが、皆の消耗具合もあるだろう。なにより精神的に疲れている部分が大きい。基地であれば安心して休めるだろうからな。
「たしかにそれはいいかもしれないっすね」
「だよな? これからみんな消耗すると思うからな。精神的にも肉体的にもな」
「そうっすね。後どれくらいで東北基地に着きますかね?」
ここまで二日かかっていることを考えるとあと三日くらいかかりそうだがどうだろうか。時間がかかることは覚悟していたが、予想以上に魔物の襲撃が多い。やはり車両が走っていると目立つからだろうな。
「順調に行ってあと三日で着くかどうかじゃないか?」
「ここまで二日っすもんね」
「ねぇ? なぁんで、真面目なぁ話するのぉ?」
微妙な呂律の千紗が話に割って入ってきた。体も一緒に割って入ってきたが。
「予定の話だ。大事なことだろ?」
「やぁだぁ。いまはぁ。お酒のせぇきぃじゃないですかぁ?」
頬を赤く染めて心なしかフラフラしている。
「おい! もう酔ってんのか? 座った方がいいぞ?」
「じんしゃんうるさい! だいたいねぇ、真面目な顔しぃすぎぃらんですぅよぉ」
呂律が回ってない。
(コイツはもう。だからやめろっていったのに、服も乱れてるし。雷斗の目によくないな)
「冬華、千紗にシーツ被せろ。雷斗の目に毒だ」
「わかりましたわ」
シーツを引っぺがして腕だけだしてドレスの様に着せた。
うまいもんだな。そんなことができるとは。意外な特技か。
「これでいいのですわ」
「なぁんなのぉ? これはぁ?」
「千紗さん弱いのに飲むからそうなるんですわ。面倒ですわね」
────ビシッ
首筋に手刀をくらわせてベッドに寝かせる。
「だ、大丈夫なのか?」
俺を一応無事を確認する。
「脈は問題ありませんわ」
そう言い放つと何事もなかったかのように酒を飲み始めた。
酔うとこうなるのかは疑問だが、暴力的になっている気がする。
「そういえば、雷斗と冬華はいつから魔法が使えるんだ?」
「自分は中学校ぐらいからっすね。なので、高校は行ってないっす」
さほど気にしない様子でそう言った。他の友達とかが高校生している中、訓練していたんだな。よくやったもんだ。だからこそ、討伐隊、調査隊に選ばれたんだろう。
「ワタクシは高校三年ですわ。卒業してからジスパーダに入りましたわ」
遅くに発現しながらも今このメンバーに入っているというのは凄いことだな。優秀なんだろう。
「雷斗はこの調査団に選ばれるだけあって若い頃から頑張っていたんだな。冬華も発言が遅いのにここにいるというのは優秀なんだな。一緒に居て二人とも頼りになるから助かってるよ」
二人とも少し下を向き、酔っているのか頬を赤くしていた。
「俺はな、このメンバーでよかったと心底思っているんだ。楽しいしな。目的までは危険が伴う。信頼できるってのは大きい。雷斗、冬華も何か困ったことがあったらすぐに言ってくれよ?」
「うっす!」
「わかりましたわ」
雑談をしながら夜は更けていく。
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