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しおりを挟む5日前の夜会。
マーリアと踊り終えたミカルディスは、王太子たちと合流した。
少しの間、別行動を取るのはいつものこと。
夜会の休憩場所として王太子に与えられている部屋で仲間と寛いで酒を飲んでいた。
みんな、いつもより酒を飲み過ぎて時間が経っていたので夜会に戻ろうと部屋を出た。
すると、真っ赤な顔をした令嬢が助けを求めてきた。
「お願いします。助けて…媚薬を飲まされたみたいで、体がつらいの。」
「媚薬?誰に飲まされた?」
「知らない人。さっき私を探してた。怖いの。隠れたい。体もつらくて…助けて。」
令嬢はミカルディスに向かって話をしてすがってきた。
「その程度なら軽く気持ちよくなったら薬は抜けるさ。」
ランサムが令嬢の顔を見ながら言った。
「じゃあ、ここの部屋を使えばいい。けど、誰がいい?」
王太子が出てきた部屋を指差したあと、一応相手を確認した。
「ミカルディス様が……」
「そっか。じゃあ、ミカルディス、助けてやったら?」
「わかった。」
そう言って令嬢と2人で部屋に入った。
素面ではありえない、酔いと誰も咎めない雰囲気に流された。
王太子たちは夜会場に戻ったが、ふとデニーが冷静になった。
「え…ミカルディスが相手するとヤバくない?マーリア嬢に知られたら?」
「あ…でも令嬢も秘密にするだろ?軽く何回かイかせたらあの程度の媚薬は抜けるだろ。」
ランサムは既に結婚しているし、媚薬も試したことがある。
「ちょっと酔いが回って簡単に考えてしまったが、侍医を呼べばよかったんじゃ?」
部屋を使えばいいと言った王太子はすっかり正気になった。
「ミカルディス、まだ戻らないな。マーリア嬢もそろそろ帰るんじゃ……」
アルバーノがマーリア嬢を見ながら言った。
「すまないが、ミカルディスに急用ができたから両親と帰るように告げてきてくれないか?」
王太子はアルバーノに少し呆然としながらお願いした。
部屋に入ったミカルディスと令嬢。
令嬢はミカルディスの手を胸に持ってきて触らせた。
「ミカルディス様、お願い、触って。ドレスを脱がせて……」
ドレスの隙間から胸に直接触れ、片手でドレスを解き始めた。
コルセットと下着姿になった令嬢は、ミカルディスの手を自分の股間に持ってきて強請った。
「お願い、気持ちよくして?」
令嬢をベッドに寝かせたミカルディスは令嬢を裸にして触れ始め、2度ほどイかせた時に言われた。
「ミカルディス様に抱いてほしい。あなたも興奮してるわ。一緒に気持ちよくなりたい。」
「いや、でも……」
酔いが覚めてきたミカルディスは理性を取り戻しつつあった。
「これは秘密だから。ネリリって呼んで。」
そう言って股を大きく開くネリリにミカルディスは誘惑され、一気に中まで突き入れた後に純潔だと気づいた。
「初めてがミカルディス様で嬉しい。」
ヤバいと抜きかけたミカルディスの腰に脚を巻きつけて続きを強請った。
「後で避妊薬を飲むわ。中に出して。あなたを感じたいの。」
我慢できなくなったミカルディスは腰を徐々に激しく動かしていき、やがて中に放った。
一度放つと何回でも同じ。と、まだ固いモノをネリリの中で擦り、また放った。
その後、ネリリにドレスを着せて避妊薬を飲むように言い、別れて夜会に戻ったがマーリアは帰ったあとだった。
ネリリに誘われたとはいえ、マーリアを裏切ったことで胸が苦しかった。
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