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しおりを挟む侯爵は妻に詫びた。
「すまなかったな。見たくもない場面を見せてしまって。」
「…いえ。レーシアさんが勝手にしたことだと理解はしています。
それに、あなたは私が夫婦生活を拒んでからも愛人を持つこともありませんでした。
ファルクには腹違いの弟妹がいてもおかしくないくらいに長い間。
レーシアさんを妊娠させることには賛成します。ファルクのためにも侯爵家のためにも。
ですが、あの阿婆擦れはいつか侯爵家に泥を塗りそうです。」
夫に愛人をつくられるより、すでに関係を持ったレーシアの方が諦めがついた。
「それはわかっている。しかし、公爵家にも戻せないだろう。
社交界に出しても、顔見知りの男を誘いそうなので出す気はない。
子供を産んでもらった後は、レーシアに別の男を紹介する。」
「不貞をさせて離婚に持ち込むのですか?それぐらいでは公爵様は引き取らないわ?」
「レーシアに病気持ちの男と関係を持たせる。
病気の精を中で放たれたら、レーシアは性病にかかるだろう。
やがて、全身に症状が出る。
これは、不貞を犯した妻を内密に処分したい貴族が昔から使う手だ。
誰の子供かわからない子を妊娠した妻への罰が始まりだそうだ。」
「では、公爵様も知っている罰なのでしょう?」
「レーシアの男好きは公爵様もご存知だ。
私があてがったかレーシアが自分で誘ったかはわからんさ。」
「そうですね。それにレーシアさんに問題を起こされては公爵様も困るでしょうし。
一日でも早く、レーシアさんが身籠ってくれることを期待します。」
こうして侯爵は、妻と息子公認の娼婦を屋敷で抱けることになった。
二人に言ったことは決して嘘ではない。侯爵家の血筋のためだ。
しかし、久しぶりの女性の体に興奮したことも事実で、レーシアを抱くことが楽しみでもあった。
家族も使用人も遠ざけて、屋敷内のある部屋で昼間から情事に励むようになった。
男慣れしているレーシアの中は、女慣れしているファルクには緩かった。
しかし、純潔だった妻を抱いたのは20年以上も前の話で、行為自体が久しぶりの侯爵にはそんなことはどうでもいい。
今、レーシアは侯爵の股間に顔を寄せて侯爵のモノを大きくしている最中だ。
レーシアにしかされたことがない侯爵は、上手いか下手かなどわからない。
しかし、とてつもなく気持ちが良く、美味しそうに舐めて頬張るシーリアが可愛かった。
「もう、中に入れたいの。お義父様、乗っていい?」
「ああ。好きにしなさい。」
嬉しそうに跨るレーシアの秘部はヌルヌルだった。
「っはぁ。お義父様のは大きいから最初はいつも苦しくなっちゃう。」
そう言いながら、腰を振り始める。
「そんなに違うものか?」
「うん。ファルクのは普通かな。太さも長さも。
学園で、婚約者はまだ抱けないからって誘われたり、経験がないから試したいって誘われたりね。
いろんな人と交わったの。先生に怒られちゃったけど。
騎士を目指している体格の良い人が、今までで一番大きかった。壊れるかと思った。
お義父様はその次くらい。すごく私好み。」
「そう言われたら、頑張るしかないな。」
対面で胸の先端をいじりながら下から突き上げる。
恥じらいもないレーシアは喘ぎながら自分の体を揺する。
「あ…あ…イク…イク…」
うわ言のように言いながら快感を求める姿は美しいとさえ感じる。
若者に負けてたまるか!と張り切って侯爵は腰を使うのだった。
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