7 / 10
7.
しおりを挟むその頃、ルカリオは昨夜の女性を側妃にすることばかり考えていた。
酔っていてしっかりと覚えていないことは残念だが、彼女を間違ってリンダと呼んでも、怒らずに『リンダでいいですよ』と笑顔で言ってくれた。
リンダと同じ髪色で同じ目の色。リンダといるようで幸せだった。
侍従に調べさせたところ、昨日の女性はメイドになったばかりのダリアという名前だった。
先輩メイドに指示されてお酒の追加と氷を持ってきたところ、ルカリオが引き留めたらしい。
(酒と氷なんて頼んだっけ?その時にはもう酔っ払ってたのか。)
どこまで思い出せるかな。
え~と、リンダだと思って抱きついて、リンダじゃないけどリンダでいいと言ってくれて。
お酒を注いでくれて、リンダの話をして。
泣いてしまって、リンダが胸を貸してくれて。(ダリアだけど)
胸が柔らかくて顔を擦りつけたら、色っぽい声が聞こえて。
その声で僕のモノが大きくなっちゃって。
股間を押えたら、解放したらいいと言ってくれて。
いいのかぁと出してしまって。(酔ってたからなぁ)
ベッドに一緒に行って、リンダが僕のモノをつついたらもっと大きくなっちゃって。
胸が見たいと言ったら服を脱いでくれて。
乳首に吸い寄せられて吸ったら、かわいい声が聞こえて。
リンダが僕のモノに触れて扱いてくれて、あっというまに出しちゃって。
リンダの胸にいっぱいかかっちゃって。
リンダの脚を開いてアソコに入れたいと思ったことまでは覚えている。
つまり、肝心な僕の初体験は無意識に終わってしまっていたということだ。
侍従に、ダリアは妊娠した可能性があるので身の安全を確保するように伝えたところ、ダリアからの返事を教えてくれた。
『避妊薬飲んでるから大丈夫です。純潔じゃありませんし。
私は特定の人はつくらないんです。お互いに気持ち良ければいいので。
王太子様は挿入したけど中に入れたまま出さずに寝ちゃいました。』
なにそれ。リンダは側妃になる気はないってこと?(だからダリアだって)
追加の返事も教えてくれた。
『王太子様のモノは私好みの大きさじゃなかったから最後までしても満足しなかっただろうし。
なんだか面倒ごとに巻き込まれるのは嫌だから、メイド辞めます。
やっぱり騎士様がアレも立派で体力もあって満足させてくれるから私の理想。』
頭が真っ白になり、しばらく放心していたらしい。
侍従が気の毒そうに声をかけてくれた。
そうか。俺のコレは小さいのか………
ちなみにダリアが言った、挿入したけど中に入れたまま出さずに寝たというのは嘘である。
ルカリオの記憶にある、ダリアの胸にかけたことまでは事実で、実際はそのまま寝ただけ。
誤解されるように、ダリアはそのまま裸でルカリオの隣で朝まで寝た。が正解である。
そして、ダリアはユリアナの手の者。ルカリオは見事に引っ掛かってくれた。
136
お気に入りに追加
370
あなたにおすすめの小説
私を侮辱する婚約者は早急に婚約破棄をしましょう。
しげむろ ゆうき
恋愛
私の婚約者は編入してきた男爵令嬢とあっという間に仲良くなり、私を侮辱しはじめたのだ。
だから、私は両親に相談して婚約を解消しようとしたのだが……。
どうやら婚約者が私と婚約したくなかったようなので婚約解消させて頂きます。後、うちを金蔓にしようとした事はゆるしません
しげむろ ゆうき
恋愛
ある日、婚約者アルバン様が私の事を悪く言ってる場面に遭遇してしまい、ショックで落ち込んでしまう。
しかもアルバン様が悪口を言っている時に側にいたのは、美しき銀狼、又は冷酷な牙とあだ名が付けられ恐れられている、この国の第三王子ランドール・ウルフイット様だったのだ。
だから、問い詰めようにもきっと関わってくるであろう第三王子が怖くて、私は誰にも相談できずにいたのだがなぜか第三王子が……。
○○sideあり
全20話
あなたの仰ってる事は全くわかりません
しげむろ ゆうき
恋愛
ある日、婚約者と友人が抱擁してキスをしていた。
しかも、私の父親の仕事場から見えるところでだ。
だから、あっという間に婚約解消になったが、婚約者はなぜか私がまだ婚約者を好きだと思い込んでいるらしく迫ってくる……。
全三話
婚約破棄をしてきた婚約者と私を嵌めた妹、そして助けてくれなかった人達に断罪を。
しげむろ ゆうき
恋愛
卒業パーティーで私は婚約者の第一王太子殿下に婚約破棄を言い渡される。
全て妹と、私を追い落としたい貴族に嵌められた所為である。
しかも、王妃も父親も助けてはくれない。
だから、私は……。
姉の所為で全てを失いそうです。だから、その前に全て終わらせようと思います。もちろん断罪ショーで。
しげむろ ゆうき
恋愛
姉の策略により、なんでも私の所為にされてしまう。そしてみんなからどんどんと信用を失っていくが、唯一、私が得意としてるもので信じてくれなかった人達と姉を断罪する話。
全12話
【完結】不倫をしていると勘違いして離婚を要求されたので従いました〜慰謝料をアテにして生活しようとしているようですが、慰謝料請求しますよ〜
よどら文鳥
恋愛
※当作品は全話執筆済み&予約投稿完了しています。
夫婦円満でもない生活が続いていた中、旦那のレントがいきなり離婚しろと告げてきた。
不倫行為が原因だと言ってくるが、私(シャーリー)には覚えもない。
どうやら騎士団長との会話で勘違いをしているようだ。
だが、不倫を理由に多額の金が目当てなようだし、私のことは全く愛してくれていないようなので、離婚はしてもいいと思っていた。
離婚だけして慰謝料はなしという方向に持って行こうかと思ったが、レントは金にうるさく慰謝料を請求しようとしてきている。
当然、慰謝料を払うつもりはない。
あまりにもうるさいので、むしろ、今までの暴言に関して慰謝料請求してしまいますよ?
「貴女、いい加減コンロコ様から離れてくださらないかしら」婚約者の幼馴染み女からそんなことを言われたのですが……?
四季
恋愛
「貴女、いい加減コンロコ様から離れてくださらないかしら」
婚約者の幼馴染み女からそんなことを言われたのですが……?
※一部修正しました。そのため、見づらい等ありましたらすみません。(>_<)
追放された令嬢は愛し子になりました。
豆狸
恋愛
「婚約破棄した上に冤罪で追放して悪かった! だが私は魅了から解放された。そなたを王妃に迎えよう。だから国へ戻ってきて助けてくれ!」
「……国王陛下が頭を下げてはいけませんわ。どうかお顔を上げてください」
「おお!」
顔を上げた元婚約者の頬に、私は全体重をかけた右の拳を叩き込んだ。
なろう様でも公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる