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ぬくもり
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その日の夕刻には、知らせを受けた徒目付たちが鉢窪村にやって来て取り調べを始めた。
新九郎たち三人はひとまず城下へ戻ることが許されたが、新九郎は即刻評定所に連れて行かれて再び吟味を受けた。
まだ目付衆の捜査が始まる前に、しかも遠慮処分を申し付けられた身であるにも関わらず鉢窪村に向かい、結果あのような騒ぎが起きた。
執政衆からは、黒須新九郎は即刻死罪にするべし、との厳しい声が多く出た。
だが、現場に居合わせていた今井一馬と三木辰之助が、
「遠慮処分は今日からではございませぬか。それに、我々もはっきりと見ましたが、黒須は庄屋の弥左衛門によって蔵に閉じ込められ、更に近頃城下を騒がせている昔の笹川組のような連中が黒須を襲ったのです。そして奴らは我々を手強いと見るや、弥左衛門どのを斬った上に屋敷に火を放ちました。黒須は被害を受けた方です」
と、必死に証言をした上、
「この事から、鉢窪村の小物成の不正は、庄屋の弥左衛門が行ったのではないかと思われます。また、あの笹川組のような連中もそれに関わっているのかと思います」
と、新九郎を擁護した。
また、弥左衛門の家族や下男下女、村人らも濃紺装束の一派が新九郎らを襲ったことを証言したことと、更には家老大鳥順三郎の強引な擁護もあって、とりあえず新九郎の即時死罪は免れた。
だが、新九郎の無実が明らかになったわけではない。
新九郎は再び、そのまま評定所に押し込められた。
しかしその翌朝、またも事態は速く動いた。
襖が開き、大目付の石川佐内が現れた。
慌てて平伏した新九郎に、石川佐内は短く告げた。
「黒須新九郎、その方を釈放する」
「はっ」
新九郎は少々の驚きと共に返事をした。
「喜ぶが良い、その方の嫌疑は晴れた。その方は無実じゃ」
その言葉を聞いた瞬間、新九郎は胸の重しが取れたような心地がしてふうっと吐息をついた。
「ありがとうございまする。しかしそれはまたどうして……」
新九郎が顔を上げると、
「うむ。佐久間らが調べたところによると、どうやら鉢窪村の一件は庄屋の弥左衛門が一人でやっておったらしい。村中から集めた青苧と縮の一部を密かに抜け売りしておったようじゃ。それを、担当であるその方がやったように工作していたらしい」
「さようでございましたか」
新九郎は頷いたが、同時に目を鋭くした。
ーー嘘だ。
弥左衛門が関わっていたのは間違いないだろう、と新九郎は思った。だが、祖先が地侍とは言え、山間の小村の庄屋が一人で横領から抜け売りまでするなどできるはずがない。
ーーそれに一人でやっていたならば、俺の帳簿の改ざんはどうやってやったのだ。
新九郎は思ったが、無実と片付いた自分の嫌疑が蒸し返されぬように、ひとまず黙っておいた。
ーー何か大きな力が働いたのだろう。無実とされたのならば、とりあえず黙ってそれを受けておく方が良い。
新九郎はそう考えた。
そこへ、石川の声が静かに響いた。
「だが、無実がわかったとは言え、その方の勝手な行動とその結果は見過ごせぬ。そこで、改めて遠慮を申し付ける。今からじゃ」
「はっ」
こうして、新九郎は評定所から解放された。
即時遠慮となったので、徒目付二人に両脇を挟まれて組屋敷に帰った。
再び遠慮とはなったが、新九郎の嫌疑は晴れて無実とされた。死罪は免れ、減禄もない。当然家の取り潰しもない。
万事解決である。だが、新九郎の心は晴れきらなかった。
子供の頃から信頼し、身分差はあれど慕っていた弥左衛門が新九郎を陥れたことに関わっていたからである。
新九郎は悶々としながら裏口から屋敷に入った。
「兄上」
「旦那さま」
妹の奈美と、その後ろから女中のりよも出て来て新九郎を出迎えた。
「ご無事でようございました。心配しておりましたよ」
奈美が泣き出しそうな顔をした。
目の下にうっすらと隈ができている。
新九郎のことは、当然昨日中に黒須家に伝えられていた。
「奈美さまは昨晩はあまり眠れなかったようでございます」
りよが奈美の後ろからそっと言うと、
「すまぬな、二人には心配をかけた。だが、改めて遠慮処分は受けたとは言え、私の無実は証明された。黒須家は安泰だ」
新九郎は努めて明るく言った。
「この調子で、奈美の縁談も何とかするからな」
新九郎の両親はすでに無い。父の新兵衛が腹を切った後、母の三津は心を病み、床に伏しがちになって約一年後に亡くなった。新九郎の上には八つも離れた姉がいるが、父新兵衛が自裁する前に嫁いでいた。
新九郎は今二十一歳である。亡父の跡を継いで黒須家の当主となっているし、妻を娶っていてもおかしくない。
だが、自裁したとは言え横領の罪を犯した者の息子である新九郎にはなかなか良い縁談が来ず、また新九郎も、そのような家の境遇から、まずは妹の奈美を嫁に出してから、と考えていた。
ところが、奈美は少し照れてから、逆に口を尖らせて新九郎に言った。
「いつも言っておりますが、まずは兄上が先ではございませぬか? 早く黒須家の跡継ぎを作りませぬと。さて、わたくしはお琴の稽古に行ってまいります」
と、奈美は頬を赤くしながら、そそくさと自室へ戻って行った。
その小さな背が廊下の奥へと消えると、新九郎は「ませたやつだ」と、ふふっと笑った。だが、すぐにまた、弥左衛門のことを思い出して顔を暗くさせた。
りよも、くすくすと口を押さえて笑っていたのだが、新九郎の横顔に射した影に気付いて、
「いかがいたしましたか?」
と、心配そうに訊いた。
「いや、何でもない」
新九郎は作り笑顔で答えたが、りよは鋭く見抜いた。
「嘘でございましょう。釣りに出掛けた時と同じですよ、顔に何かあったと書かれております」
「はは、そうか……」
新九郎は小さく笑った。
「何か私にできることがあればお申し付けくださいませ」
りよが一歩寄った。甘い香りがした。
新九郎はしばし考えた後、「実はな……」
と、思い切って弥左衛門のことを話した。
「子供の頃、弥左衛門どのは私を可愛がってくれた。川釣りを教えてくれたのも弥左衛門どのだ。そして私が鉢窪村一帯の担当になってからは、喜んで村のことや役目のことを教えてくれた。」
新九郎は目を伏せながら言葉を続ける。
「だが、弥左衛門どのは私を裏切っていたらしい……真相は未だにあやふやで、未だに信じられぬ気持ちであるが、私を陥れるのに手を貸していたのは間違いなかったらしい」
「…………」
「それが少し、心に痛くてな」
新九郎はりよをちらっと見て寂しそうに笑った。
りよは、俯いた。腰の前で両手をぎゅっと結んた。そのあと、右手をほどいて上げかけたが、ためらって止めた。
「少し、書見をする」
新九郎は言って、廊下を歩き出した。
その瞬間、
「あっ、旦那さま」
と、新九郎の袖を、りよは思わず右手で掴んでいた。
新九郎が振り返ると、りよの右手は袖から下がって、新九郎の左手をきゅっと握った。
「おりよ……」
どきっとして狼狽えた新九郎の顔を見て、りよは一瞬、自分の行動に驚いて戸惑ったが、手は放さぬまま真剣な眼差しで言った。
「でも、弥左衛門さまは最後に謝られたのではございませぬか? 己の過ちを悔いて、旦那さまに謝られました。裏切ったままではございませぬ」
「おりよ……」
「もしかしたら、誰か別の者が弥左衛門さまを脅して操った可能性もございます。それ故に、弥左衛門さまの最後のお気持ちを忘れないであげてくださいませ。それがきっと、旦那さまのお心を救い、また弥左衛門さまへの何よりの供養になるはずです」
「ああ……そうだな」
新九郎の顔に射していた影が、微笑に変わった。
それを見て、りよもにこりと微笑んだ。同時に、りよは、はっと気付いて握っていた手を放した。
「も、申し訳ございませぬ、ご無礼をいたしました」
りよは顔を赤らめ、慌てて頭を下げた。
「い、いや、構わぬ」
新九郎もまた、頬を赤らめて目を逸らした。
「書見をなさるのでしたら、お茶をいれて参ります」
りよは逃げるように台所へ向かった。
新九郎の左手に、りよの手の温もりが残っていた。それは、鉢窪村での事件で冷えた新九郎の心を温めた。
胸の鼓動が高鳴った。落ち着かぬ気分のまま、新九郎は自室へと向かった。
新九郎たち三人はひとまず城下へ戻ることが許されたが、新九郎は即刻評定所に連れて行かれて再び吟味を受けた。
まだ目付衆の捜査が始まる前に、しかも遠慮処分を申し付けられた身であるにも関わらず鉢窪村に向かい、結果あのような騒ぎが起きた。
執政衆からは、黒須新九郎は即刻死罪にするべし、との厳しい声が多く出た。
だが、現場に居合わせていた今井一馬と三木辰之助が、
「遠慮処分は今日からではございませぬか。それに、我々もはっきりと見ましたが、黒須は庄屋の弥左衛門によって蔵に閉じ込められ、更に近頃城下を騒がせている昔の笹川組のような連中が黒須を襲ったのです。そして奴らは我々を手強いと見るや、弥左衛門どのを斬った上に屋敷に火を放ちました。黒須は被害を受けた方です」
と、必死に証言をした上、
「この事から、鉢窪村の小物成の不正は、庄屋の弥左衛門が行ったのではないかと思われます。また、あの笹川組のような連中もそれに関わっているのかと思います」
と、新九郎を擁護した。
また、弥左衛門の家族や下男下女、村人らも濃紺装束の一派が新九郎らを襲ったことを証言したことと、更には家老大鳥順三郎の強引な擁護もあって、とりあえず新九郎の即時死罪は免れた。
だが、新九郎の無実が明らかになったわけではない。
新九郎は再び、そのまま評定所に押し込められた。
しかしその翌朝、またも事態は速く動いた。
襖が開き、大目付の石川佐内が現れた。
慌てて平伏した新九郎に、石川佐内は短く告げた。
「黒須新九郎、その方を釈放する」
「はっ」
新九郎は少々の驚きと共に返事をした。
「喜ぶが良い、その方の嫌疑は晴れた。その方は無実じゃ」
その言葉を聞いた瞬間、新九郎は胸の重しが取れたような心地がしてふうっと吐息をついた。
「ありがとうございまする。しかしそれはまたどうして……」
新九郎が顔を上げると、
「うむ。佐久間らが調べたところによると、どうやら鉢窪村の一件は庄屋の弥左衛門が一人でやっておったらしい。村中から集めた青苧と縮の一部を密かに抜け売りしておったようじゃ。それを、担当であるその方がやったように工作していたらしい」
「さようでございましたか」
新九郎は頷いたが、同時に目を鋭くした。
ーー嘘だ。
弥左衛門が関わっていたのは間違いないだろう、と新九郎は思った。だが、祖先が地侍とは言え、山間の小村の庄屋が一人で横領から抜け売りまでするなどできるはずがない。
ーーそれに一人でやっていたならば、俺の帳簿の改ざんはどうやってやったのだ。
新九郎は思ったが、無実と片付いた自分の嫌疑が蒸し返されぬように、ひとまず黙っておいた。
ーー何か大きな力が働いたのだろう。無実とされたのならば、とりあえず黙ってそれを受けておく方が良い。
新九郎はそう考えた。
そこへ、石川の声が静かに響いた。
「だが、無実がわかったとは言え、その方の勝手な行動とその結果は見過ごせぬ。そこで、改めて遠慮を申し付ける。今からじゃ」
「はっ」
こうして、新九郎は評定所から解放された。
即時遠慮となったので、徒目付二人に両脇を挟まれて組屋敷に帰った。
再び遠慮とはなったが、新九郎の嫌疑は晴れて無実とされた。死罪は免れ、減禄もない。当然家の取り潰しもない。
万事解決である。だが、新九郎の心は晴れきらなかった。
子供の頃から信頼し、身分差はあれど慕っていた弥左衛門が新九郎を陥れたことに関わっていたからである。
新九郎は悶々としながら裏口から屋敷に入った。
「兄上」
「旦那さま」
妹の奈美と、その後ろから女中のりよも出て来て新九郎を出迎えた。
「ご無事でようございました。心配しておりましたよ」
奈美が泣き出しそうな顔をした。
目の下にうっすらと隈ができている。
新九郎のことは、当然昨日中に黒須家に伝えられていた。
「奈美さまは昨晩はあまり眠れなかったようでございます」
りよが奈美の後ろからそっと言うと、
「すまぬな、二人には心配をかけた。だが、改めて遠慮処分は受けたとは言え、私の無実は証明された。黒須家は安泰だ」
新九郎は努めて明るく言った。
「この調子で、奈美の縁談も何とかするからな」
新九郎の両親はすでに無い。父の新兵衛が腹を切った後、母の三津は心を病み、床に伏しがちになって約一年後に亡くなった。新九郎の上には八つも離れた姉がいるが、父新兵衛が自裁する前に嫁いでいた。
新九郎は今二十一歳である。亡父の跡を継いで黒須家の当主となっているし、妻を娶っていてもおかしくない。
だが、自裁したとは言え横領の罪を犯した者の息子である新九郎にはなかなか良い縁談が来ず、また新九郎も、そのような家の境遇から、まずは妹の奈美を嫁に出してから、と考えていた。
ところが、奈美は少し照れてから、逆に口を尖らせて新九郎に言った。
「いつも言っておりますが、まずは兄上が先ではございませぬか? 早く黒須家の跡継ぎを作りませぬと。さて、わたくしはお琴の稽古に行ってまいります」
と、奈美は頬を赤くしながら、そそくさと自室へ戻って行った。
その小さな背が廊下の奥へと消えると、新九郎は「ませたやつだ」と、ふふっと笑った。だが、すぐにまた、弥左衛門のことを思い出して顔を暗くさせた。
りよも、くすくすと口を押さえて笑っていたのだが、新九郎の横顔に射した影に気付いて、
「いかがいたしましたか?」
と、心配そうに訊いた。
「いや、何でもない」
新九郎は作り笑顔で答えたが、りよは鋭く見抜いた。
「嘘でございましょう。釣りに出掛けた時と同じですよ、顔に何かあったと書かれております」
「はは、そうか……」
新九郎は小さく笑った。
「何か私にできることがあればお申し付けくださいませ」
りよが一歩寄った。甘い香りがした。
新九郎はしばし考えた後、「実はな……」
と、思い切って弥左衛門のことを話した。
「子供の頃、弥左衛門どのは私を可愛がってくれた。川釣りを教えてくれたのも弥左衛門どのだ。そして私が鉢窪村一帯の担当になってからは、喜んで村のことや役目のことを教えてくれた。」
新九郎は目を伏せながら言葉を続ける。
「だが、弥左衛門どのは私を裏切っていたらしい……真相は未だにあやふやで、未だに信じられぬ気持ちであるが、私を陥れるのに手を貸していたのは間違いなかったらしい」
「…………」
「それが少し、心に痛くてな」
新九郎はりよをちらっと見て寂しそうに笑った。
りよは、俯いた。腰の前で両手をぎゅっと結んた。そのあと、右手をほどいて上げかけたが、ためらって止めた。
「少し、書見をする」
新九郎は言って、廊下を歩き出した。
その瞬間、
「あっ、旦那さま」
と、新九郎の袖を、りよは思わず右手で掴んでいた。
新九郎が振り返ると、りよの右手は袖から下がって、新九郎の左手をきゅっと握った。
「おりよ……」
どきっとして狼狽えた新九郎の顔を見て、りよは一瞬、自分の行動に驚いて戸惑ったが、手は放さぬまま真剣な眼差しで言った。
「でも、弥左衛門さまは最後に謝られたのではございませぬか? 己の過ちを悔いて、旦那さまに謝られました。裏切ったままではございませぬ」
「おりよ……」
「もしかしたら、誰か別の者が弥左衛門さまを脅して操った可能性もございます。それ故に、弥左衛門さまの最後のお気持ちを忘れないであげてくださいませ。それがきっと、旦那さまのお心を救い、また弥左衛門さまへの何よりの供養になるはずです」
「ああ……そうだな」
新九郎の顔に射していた影が、微笑に変わった。
それを見て、りよもにこりと微笑んだ。同時に、りよは、はっと気付いて握っていた手を放した。
「も、申し訳ございませぬ、ご無礼をいたしました」
りよは顔を赤らめ、慌てて頭を下げた。
「い、いや、構わぬ」
新九郎もまた、頬を赤らめて目を逸らした。
「書見をなさるのでしたら、お茶をいれて参ります」
りよは逃げるように台所へ向かった。
新九郎の左手に、りよの手の温もりが残っていた。それは、鉢窪村での事件で冷えた新九郎の心を温めた。
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