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第一話 突然のプロポーズは詐欺である
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「カトリーナ嬢、私と結婚してくださいますか?」
にっこり微笑んでそういわれました。いきなり、なにも前触れもなく。
「えぇぇーーーーーーー!!!???」
久しぶりに田舎娘の声で叫んだような気がする。じゃなくて、コホン。
「ラファエル様が、私にですか?」
突然の申し入れにびっくりして聞き返すと、
「はい。してくれますか?」
という答えが帰ってきました。
「…………はい…………?」
混乱していて思わずそう言ってしまうと(後から思うと語尾上がっていたよね。質問系だったけれど)、にっこり微笑んで、
「ありがとうございます。まあ、貴女なら断らないと思いましたよ。では貴女の父上、ローゼンハイン公爵につたえておきますね。ああ、詳しいことは後で話しましょう。では。」
といって私の目の前から去っていきました。
「あっ、あの、待ってください。わ、私は」
そう言ったときにはもう私の目の前から消えていました。……なんかとてつもなく大きな勘違いをしたまま……。
私、今15歳にして、ロイエンターエル公爵ラファエル様からプロポーズ?されちゃいました。……別にされたくはなかったのですけれど。何処かの令嬢と違ってね……。
* * *
あるところに美人で有名だった王女様の子供、これまた美人な令嬢がいましたとさ。誰もが羨ましがる、美貌、秀才、家柄。しかし本当は違ったのでありました。
美貌と秀才、家柄を持った令嬢の、本性は、天下のじゃじゃ馬娘!誰もが憧れる令嬢は、誰もを困らせるお転婆娘だったのです!
その令嬢、三代公爵家の令嬢カトリーナは、婚約も事件も、お転婆に奮闘することになったとさ。
そして勿論、その姉もお転婆娘であった。
* * *
時をさかのぼって。
「お前というやつは!いつまでグズグズしている気だ!!もう適年齢期なのだぞ!!!セロシアなどと行っている場合か!!!!嫁に行きそびれるぞ!!!!!ベ レーー ナ?」
「っう。まっ、まあ、そ、そんな事ありませんわ。お兄様なんて嫌いですわよ。結婚なんてしませんよ!!!本当ですわ!!」
バタン!!大きな音がしたのと同時にお姉さまが出てきました。
「コラ!!!ベレーナ!!!毎回勝手に出ていくな。コラッ!!!!」
中からお父様が叫んでいます。毎回、まいかい凝りのない人ですね。ここ最近ずっとこれですからね。こちらの身にもなってほしいですよ。ていうか声が大きいのよね。
「お嬢様?どちらに行かれるのですか?」
そう言った使用人を前に残して私はお父様の執務室を後にした。
私の名前は、公爵令嬢カトリーナ・フェリシエンヌ・ローゼンハイン。父が宰相をしています。父が当代ローゼンハイン公爵家当主で我が家はローゼンハイン公爵家です。
「カトリーナ様。旦那様とベレーナ様、今日もやってらしたんですね」
そういったのがユリア。彼女はれっきとした侯爵令嬢なんだけれど、彼女の父の仕事の関係で、私付き侍女というか侍女見習いをしています。
私とユリアは乳姉妹で、その仲は兄弟以上です。赤ちゃんの頃からいつも一緒でした。特に私の母が病気がちだったので、小さい頃はユリアと乳母のジョセリンに育てられました。
実際、私も病気がちで室内で遊ぶことも多かったです。
ユリアのお母さんのジョセリン、私の乳母は昔は乳母だったけれど、その後うちの侍女長をしてから今は王宮で女官長(侍女長)をしています。つまり、高位の女官として出仕しているということ。
ちなみにユリアには七歳上の兄がいての特務師団の中隊隊長をやってらしたはず。確か、国外情勢を調べる部署でしたはずですよ。諜報員、スパイみたいなこと。特務師団が諜報団だから。
私とユリアは同じ年の14歳。(ユリアはもう15)
私の家族は兄二人、姉一人、弟一人、妹三人の八人兄弟です。
一番上の兄、カテールは執政官をしていて23歳。婚約者ありですわ。(嫡男ですものね。)
次男、2番の兄、セロシアは21歳です。お兄様は王太子殿下の側近。で、幼馴染。
長女、お姉さまのベレーナは19歳。青春ですよね。姉はちょっと高飛車なところがあります。(ちょっと?)
そして三つ子の妹弟は、弟がクロード。妹がルーナとクレア。
12歳でまだまだ可愛らしいです。そして我が家の天使、末っ子の妹スカーレットは6歳です。
母、お母さまは六年前に亡くなりました。
母は前国王の娘で15歳の時に公爵家にお嫁に来たそうです。つまり現国王の王妹だったてこと。
元々体の弱っかった母は一番下の妹を残して亡くなりました。
病気が悪化していて死期を悟った母は、
「…………。私の最後の子。この子だけでも無事に生きて。お願い、囚われないで――」
といって泣いているのをよく覚えていますわ。
けれど、初めなんて言っていたかしら。
「……。お嬢様?カトリーナ様?どうかなさいまして?」
その声にはっとするとユリアが心配そうに顔を覗き込んでいました。
「いいえ。ちょっと考え事をしていてね。 !!!!。 今日もやってたの!!!迷惑ったらありゃあしないわ。今日もよ!!!!!!」
「何もそんなに怒らなくても。……わかりますけれど。」
流石にユリアも苦笑して返してきました。
「ねえユリア。今日は予定あった?」
「ええっと、二週間後にうちでうちおこなわれる夜会、じゃなくてパーティー。ああ、ベレーナ様とカトリーナ様のお相手の選別を兼ねたパーティーのドレスを仕立ててもらうために、クラントゥルフィーのマダムがいらっしゃいますよ」
っへ、夜会?パーティー?お見合い?相手?そんなの聞いてまっせんけれど?!!!!!!!!!
おとうさまに き い と け ば よ か った ! ! !
にっこり微笑んでそういわれました。いきなり、なにも前触れもなく。
「えぇぇーーーーーーー!!!???」
久しぶりに田舎娘の声で叫んだような気がする。じゃなくて、コホン。
「ラファエル様が、私にですか?」
突然の申し入れにびっくりして聞き返すと、
「はい。してくれますか?」
という答えが帰ってきました。
「…………はい…………?」
混乱していて思わずそう言ってしまうと(後から思うと語尾上がっていたよね。質問系だったけれど)、にっこり微笑んで、
「ありがとうございます。まあ、貴女なら断らないと思いましたよ。では貴女の父上、ローゼンハイン公爵につたえておきますね。ああ、詳しいことは後で話しましょう。では。」
といって私の目の前から去っていきました。
「あっ、あの、待ってください。わ、私は」
そう言ったときにはもう私の目の前から消えていました。……なんかとてつもなく大きな勘違いをしたまま……。
私、今15歳にして、ロイエンターエル公爵ラファエル様からプロポーズ?されちゃいました。……別にされたくはなかったのですけれど。何処かの令嬢と違ってね……。
* * *
あるところに美人で有名だった王女様の子供、これまた美人な令嬢がいましたとさ。誰もが羨ましがる、美貌、秀才、家柄。しかし本当は違ったのでありました。
美貌と秀才、家柄を持った令嬢の、本性は、天下のじゃじゃ馬娘!誰もが憧れる令嬢は、誰もを困らせるお転婆娘だったのです!
その令嬢、三代公爵家の令嬢カトリーナは、婚約も事件も、お転婆に奮闘することになったとさ。
そして勿論、その姉もお転婆娘であった。
* * *
時をさかのぼって。
「お前というやつは!いつまでグズグズしている気だ!!もう適年齢期なのだぞ!!!セロシアなどと行っている場合か!!!!嫁に行きそびれるぞ!!!!!ベ レーー ナ?」
「っう。まっ、まあ、そ、そんな事ありませんわ。お兄様なんて嫌いですわよ。結婚なんてしませんよ!!!本当ですわ!!」
バタン!!大きな音がしたのと同時にお姉さまが出てきました。
「コラ!!!ベレーナ!!!毎回勝手に出ていくな。コラッ!!!!」
中からお父様が叫んでいます。毎回、まいかい凝りのない人ですね。ここ最近ずっとこれですからね。こちらの身にもなってほしいですよ。ていうか声が大きいのよね。
「お嬢様?どちらに行かれるのですか?」
そう言った使用人を前に残して私はお父様の執務室を後にした。
私の名前は、公爵令嬢カトリーナ・フェリシエンヌ・ローゼンハイン。父が宰相をしています。父が当代ローゼンハイン公爵家当主で我が家はローゼンハイン公爵家です。
「カトリーナ様。旦那様とベレーナ様、今日もやってらしたんですね」
そういったのがユリア。彼女はれっきとした侯爵令嬢なんだけれど、彼女の父の仕事の関係で、私付き侍女というか侍女見習いをしています。
私とユリアは乳姉妹で、その仲は兄弟以上です。赤ちゃんの頃からいつも一緒でした。特に私の母が病気がちだったので、小さい頃はユリアと乳母のジョセリンに育てられました。
実際、私も病気がちで室内で遊ぶことも多かったです。
ユリアのお母さんのジョセリン、私の乳母は昔は乳母だったけれど、その後うちの侍女長をしてから今は王宮で女官長(侍女長)をしています。つまり、高位の女官として出仕しているということ。
ちなみにユリアには七歳上の兄がいての特務師団の中隊隊長をやってらしたはず。確か、国外情勢を調べる部署でしたはずですよ。諜報員、スパイみたいなこと。特務師団が諜報団だから。
私とユリアは同じ年の14歳。(ユリアはもう15)
私の家族は兄二人、姉一人、弟一人、妹三人の八人兄弟です。
一番上の兄、カテールは執政官をしていて23歳。婚約者ありですわ。(嫡男ですものね。)
次男、2番の兄、セロシアは21歳です。お兄様は王太子殿下の側近。で、幼馴染。
長女、お姉さまのベレーナは19歳。青春ですよね。姉はちょっと高飛車なところがあります。(ちょっと?)
そして三つ子の妹弟は、弟がクロード。妹がルーナとクレア。
12歳でまだまだ可愛らしいです。そして我が家の天使、末っ子の妹スカーレットは6歳です。
母、お母さまは六年前に亡くなりました。
母は前国王の娘で15歳の時に公爵家にお嫁に来たそうです。つまり現国王の王妹だったてこと。
元々体の弱っかった母は一番下の妹を残して亡くなりました。
病気が悪化していて死期を悟った母は、
「…………。私の最後の子。この子だけでも無事に生きて。お願い、囚われないで――」
といって泣いているのをよく覚えていますわ。
けれど、初めなんて言っていたかしら。
「……。お嬢様?カトリーナ様?どうかなさいまして?」
その声にはっとするとユリアが心配そうに顔を覗き込んでいました。
「いいえ。ちょっと考え事をしていてね。 !!!!。 今日もやってたの!!!迷惑ったらありゃあしないわ。今日もよ!!!!!!」
「何もそんなに怒らなくても。……わかりますけれど。」
流石にユリアも苦笑して返してきました。
「ねえユリア。今日は予定あった?」
「ええっと、二週間後にうちでうちおこなわれる夜会、じゃなくてパーティー。ああ、ベレーナ様とカトリーナ様のお相手の選別を兼ねたパーティーのドレスを仕立ててもらうために、クラントゥルフィーのマダムがいらっしゃいますよ」
っへ、夜会?パーティー?お見合い?相手?そんなの聞いてまっせんけれど?!!!!!!!!!
おとうさまに き い と け ば よ か った ! ! !
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