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しおりを挟む「リュン、雷の精霊の姿になることが出来るか?」
「ピー(うーん、ちょっと待って)」
雷の精霊っていうと、ねこの姿だよな?
どうやったらねこになれるかな?
うーん
ねこ、ネコ、猫・・・
・・・
うーんとねこになることを考えていると、次第に体が熱くなってきた。
「リュン、」
「にゃ?(ん?何?)」
目を閉じていたから、ベルが俺を撫でたことに少し驚いて、目を開けた。
「にゃ?にゃっ
(ん?んん?あっ、ねこになってるじゃん)」
「ああ、俺も驚いた
姿が変わるのを直接見るのは不思議な気持ちになるな」
「にゃにゃー
(確かに、不思議だよな
俺もちょっと見てみたいかも)」
「ははっ
そうだろうな」
暫く、ベルと談笑しているとキュルルとお腹の音がなった。
「にゃー(ベル、お腹すいた)」
「ああ、そうだな
あの2人に奢ってもらおう」
「にゃ(うん、本当に)」
それにしても、遅いなあ
何してるんだ?
ガチャ
そんな事を思っていたら、扉が開いて2人が戻ってきた。
ネルは何故か満面の笑みで、ダルクはどこかぐったりとしていてネルに手を引かれて歩いていた。
「ずいぶん待たせちゃったわね」
「ああ、本当に」
「ごめんなさいね
お詫びにご飯を用意するわね」
「ああ、そのつもりだ」
「うふふ、
あらっ、リュンヌちゃん、元の姿に戻ったのね」
「にゃ(うん、ついさっきね)」
「うんうん、どっちの姿も可愛いわ」
「にゃ(ありがと)」
「さて、ご飯を食べに行きましょうか
前に食べた部屋と同じ部屋を用意しているわ
もうそろそろいい時間じゃないかしら」
ネルはダルクを連れて、俺らをご飯が用意している部屋に案内した。
「にゃう?(ダルク、大丈夫なのか?)」
「ああ、気にしなくていい」
ベルは苦笑いをして言った。
それ以上は言う気がないのか黙ったままで、俺も聞かなかった。
部屋に着くと、前みたいに豪華な料理がたくさん並んでいて、アンバーもカーネリアンも呼んで、皆でお腹いっぱいご飯を食べた。
「にゃふ(ふー、お腹いっぱい)」
「ふっ、それはよかった」
俺のぽっこりと出たお腹を見て、笑った。
「にゃう?(これからどうするんだ?)」
「ん?そうだな
城を見に行くか?
まだ、近くまで寄ったことがなかっただろう」
「にゃっ(確かにっ)」
やった!
すっかりレベル上げに夢中で城の事を忘れてたけど、たまにはこういうのもいいよな
いまだにイチャついているネルとダルクに別れを告げ、冒険者ギルドを出た。
昼間に町を歩いてるのってなんか変な感じだ
冒険者はほとんど外に出ているのか、俺らに注目する人は少なく、俺は遠慮なくキョロキョロと周りを見渡した。
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