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しおりを挟む「ウォン
(もう一度水の塊を出してみろ)」
「え、うん」
俺は水の塊を右手の上に出した。
初めて出したときよりももうスムーズに水の塊を出すことができ、
大きさも最初からサッカーボール位の大きさを出せるようになった。
俺ってやっぱり才能あるんじゃね!?
どの魔法もレベル最大だったし
「ウォン
(今出している水の塊はリュンヌの魔力で出来ている事はわかるか?)」
「おう」
それはもちろん
「ウォンウォン
(その水の塊を俺に当てようと先ほど飛ばしただろう
それはお前が魔力に命じて飛ばしたんだ)」
「なるほど、じゃあさっきアンバーが風魔法を俺に当てれたのって魔力に命令したからってこと?」
「ワウウォンウォン
(ああ、そうだ
これはリュンヌの魔法のレベルが最大だからこそ教えている
そうでないレベルだと単純な魔法しか使うことが出来ないからだ
リュンヌはこれを修得しない限り水魔法以外はここで使用はするなよ)」
「え、何でだ?
次は火魔法を使ってみようと思ってたのに」
「アウウォンウォン
(はあー
周りを見てみろ
お前が火魔法を使ったら
辺り一面が火の海になるだろうな)」
「えーまあ、確かにこんなに綺麗な所を燃やしたくはないけど、そこまで言わなくてもいいじゃん」
この水の塊みたいに手の上でだけだったら火魔法を使ってもよくない?
とか思っていたことを顔に出していたのか、アンバーがすかさず反論をしてきた。
「ウ"ーウォン
(おい、余計なことを考えるなよ
お前が水魔法以外を使った時点で俺はリュンヌに今後教えることはないと思え)」
「わ、わかった」
こ、こわっ
殺されるかと思った
アンバーの睨みと唸り声は一瞬で背筋が凍ったような気持ちにさせた。
「ワウウォンウォン
(はあー、そう怯えるな
お前が俺の言うことをしっかり聞いていれば何もしない
それにリュンヌが追跡魔法を修得する事が出来たら、ここでの水魔法以外の魔法の使用を許可しよう)」
「わ、わかった」
それって俺がちょっとでも他の魔法を使ったら何かするつもりだったってことだよな!?
絶対怒らせたら駄目なやつじゃん!!
き、気を付けよう・・・
俺は気を取り直して水の塊を見てみたら、いつの間にか消えていた。
「あっ、」
もしかして、アンバーにビビったから消えたとか?
俺はチラッとアンバーを見た。
アンバーは水の塊が消えていたことが分かっていたのか、ニヤリとした顔で俺の方を見ていた。
・・・ちょーはずっ
俺は悔しさやら恥ずかしさやらでいたたまれなくなり、取り敢えずもう一回水の塊を作った。
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