39 / 60
第22話 話を聞いて欲しいだけ・後編
しおりを挟む
ことみとローザが話し込んでいた翌日の午後、薬屋のラウンジにやって来たのは優貴と暁のみだった。
「武村……じゃなかった、ことみは?」
脳内と日本に戻った時は名字で呼んでいるので、つい出てしまう癖を言い直しながら、優貴はインティスに尋ねた。
「今日は休みだって。ローザが言ってた」
「そっかぁ……」
「…………」
インティスの答えを聞いて、暁は自室に戻ろうとしたが、タイミング良く階下から現れた王子に捕まってしまった。
「あれっ、コトミは来てないの?」
「王子、今日の勉強は?」
インティスの質問に阻まれた王子は、後ろめたさを微塵も出さずに堂々と胸を張って答えた。
「みんな来たとおもって、ダグラスとのけいこを見てみたいって言ったら、フェレナードはいいって言ったよ」
「え? 本当に?」
「ほ、ほんとだけど……」
随分驚いた風にインティスが聞くので、王子は思わず尻込みしてしまった。
インティスはそのまま黙って少しの間考え込むと、優貴と暁へ声をかけた。
「……どうする? やる?」
「え? えっと……」
「やってやらんくもない」
こういう時にいつも黙っている暁が先に答えたので、優貴は思わず暁を二度見してしまった。多分、彼は単純に時間を持て余しているのだろう。
「やった!」
外見年齢八歳の王子が実年齢十七歳の割にはしゃぐので、インティスは苦笑しながらラウンジの扉に手をかけた。
「じゃあダグラスを呼んで来る。二階の大部屋に行ってて」
「わかった」
「この後俺は城に行かなきゃいけないかもしれないから、マントは大部屋に置いとくよ。何かあったら一階にフェレがいるから、すぐ呼んで」
「うん」
一連の注意事項に優貴が頷くと、インティスはラウンジを出て行った。
大部屋に入ると、ふと懐かしいと感じてしまった。そういえば、色々あってもう一週間特訓を休んでいるのだ。
「……大丈夫だった?」
王子が不安そうに優貴を見上げる。鏡と対峙した結果敗北した、というのは王子も知っているから、この見学が迷惑ではなかったかを気にしているのだろう。確かに、精神疲労が大きすぎて、まだ巻き返そうという気分にはなれないが。
「何もしないよりはいい」
「……そうだね」
暁が答えてくれたので、優貴も同調して頷いておいた。
「おうおう、辛気臭ぇ面してんなぁ」
そうこうしているうちにダグラスがやって来た。
二人が特訓に乗り気ではないことを、ダグラスは鏡戦の敗北を聞いて察していたようだ。
「一週間何もしてないって? そろそろ体がなまるだろ」
そう言ってダグラスは剣を抜いた。いつもの一番大きい大剣ではなく、一緒に腰に差している小剣の方だ。
王子は壁側の、インティスが置いておいたマントの近くの椅子に座って、その様子を見守った。
「う、わ……」
抜いただけなのに、その小剣から放たれるエネルギーに優貴は圧倒された。
戦う前から相手の強さがわかる、あの現象は本当にあるんだと体感してしまった。びりびりとした細かい波動が全身に伝わってくる。
それは隣の暁も感じているようで、小さな舌打ちが聞こえた。
「この剣を弾けるか?」
ダグラスが振り下ろした刃を、優貴は咄嗟に鞘のまま受けた。
その衝撃は、これまでにないくらいの重さだった。
彼とは今まで何度も特訓の相手をしてもらっていたのに、信じられない。
「こ、こんなに強かったっけ?」
これまで本気を出していなかった、と言うのではなく、とにかく桁違いに強くなっている。
ダグラスがにやっと笑い、力を緩めた隙に、優貴は剣を押し返して後ずさった。
「土の精霊の力を持つ源石を集めているからな。これくらいにはなる」
小剣は決して大きくはなく、剣の分類としては細身の方だ。それなのに、受け止めただけでこちらの剣が鞘ごと負けそうだった。
「そら、吹っ飛ばされたくなかったら本気で来い!」
「~~~~っ」
優貴と暁は互いに目を合わせたが、ここはやるしかない。そうでなければ本当に飛ばされそうだ。
壁際に置いてあった特訓用の武器で、応戦を始めた。
「うわぁ……」
王子にとってそれは普段見ることのない光景だった。
自分自身も多少は剣術などを習うことはあるが、塔に隔離されているから他人の稽古は見られない。
圧倒的にダグラスが強く、二人はその攻撃を受けたり流したりするだけで精一杯に見える。
けれど、優貴と暁は呪いの解呪のために守護獣と戦い、ダグラスは自分を守ってくれているのだ。
三人の攻防を眺めていたその時、王子の体に異変が起こった。
バランスを崩し、椅子から落ちるがたんという音に、反射的に稽古の手が止まる。
呪いの発動だ。
「王子!」
駆け寄ろうとして、呪いは自分たちではどうにもできないことを優貴は思い出した。進行を抑えるために、マント越しに魔法の力を注ぐのだが、高校生たちの力では手に負えないと言われていた。インティスは城に行っていていないから、階下のフェレナードを呼んで来なければ。そうするよう言われたものの、果たしてそれで本当に間に合うのか。
ダグラスはすぐに剣を収め、王子の元へ駆けつけた。隣の椅子に置いてあったマントを広げ、王子の小さな体を包む。
「ダグラス、フェレを……」
「いやいい、このまま治める」
ダグラスはそう言うと、王子の体を抱き込んだ。
同時に、エネルギーの塊がダグラスから王子に吸い込まれていくのがわかる。インティスの時はそれは炎だったが、塊自体は目に見えず、そこだけ景色が歪むことから、これがダグラスの持つ土の魔法の力なのだろう。
マントの中からは、以前優貴たちが見た時と同じようにしゅうしゅうと音を立てて水蒸気が上がる。抱えられたまま投げ出された足が、小刻みにがくがくと震えていた。
それでも、数分で水蒸気と足の震えは治まってきたようだ。少しして、足下に黒い石が一つ落ち、ダグラスがそれを踵で粉々にした。
マントを捲ると、まだ少し肩で息をしていたが、王子の外見に変化は見られなかった。何とか若返りを防げたようだ。既に小学校低学年くらいになってしまっているので、これ以上進むのは怖い。
「王子、大丈夫ですか」
「ダグラス……? ありがとう……」
対処したのがダグラスとわかると、王子は驚いたように瞬きをしながら彼の膝から下りた。
◇
遅めに終えた二人分の夕食の食器を片付けながら、インティスはフェレナードに向かって溜息をついた。
「……もう、王子の勉強を休みにするなら早く言ってくれないと」
「悪かったよ。ここのところ勉強を詰め込み過ぎたかなと思って」
フェレナードが稽古を見る許可を出したと王子から聞いたインティスは、またフェレナード自身の体調が優れないのではないかと思ってしまったのだ。
稽古のためにダグラスを呼びに行って、フェレナードの体調を確認するために薬屋に戻って、それを厨房へ伝えにまた城へ戻り、今に至る。厨房で長話になるのはいつものことだ。
「フェレナード、聞いてよ。あっ……」
向かいの部屋から扉を叩いて開けた王子が、まだ食事中だと思って言葉を止めた。
「終わってますよ、大丈夫」
「ありがとう」
インティスが答えると、王子は部屋に入ってきた。
「あのね、今日ユウキたちのけいこを見てたら、呪いが来ちゃって……」
そこまで聞いたフェレナードは思わず立ち上がってしまった。王子に呪いの発動があったことは誰からも聞いていない。
それはインティスも同じだった。二人に動揺が走る。
慌てて側に来ようとするフェレナードを王子が止めた。
「大丈夫、大丈夫だよ。ユウキがフェレナードをよびにいこうとしてくれたんだけど、ダグラスが呪いを止めてくれたんだ」
それを聞いたフェレナードもインティスも、驚いたように顔を見合わせて王子に尋ねた。
「ダグラスが?」
「武村……じゃなかった、ことみは?」
脳内と日本に戻った時は名字で呼んでいるので、つい出てしまう癖を言い直しながら、優貴はインティスに尋ねた。
「今日は休みだって。ローザが言ってた」
「そっかぁ……」
「…………」
インティスの答えを聞いて、暁は自室に戻ろうとしたが、タイミング良く階下から現れた王子に捕まってしまった。
「あれっ、コトミは来てないの?」
「王子、今日の勉強は?」
インティスの質問に阻まれた王子は、後ろめたさを微塵も出さずに堂々と胸を張って答えた。
「みんな来たとおもって、ダグラスとのけいこを見てみたいって言ったら、フェレナードはいいって言ったよ」
「え? 本当に?」
「ほ、ほんとだけど……」
随分驚いた風にインティスが聞くので、王子は思わず尻込みしてしまった。
インティスはそのまま黙って少しの間考え込むと、優貴と暁へ声をかけた。
「……どうする? やる?」
「え? えっと……」
「やってやらんくもない」
こういう時にいつも黙っている暁が先に答えたので、優貴は思わず暁を二度見してしまった。多分、彼は単純に時間を持て余しているのだろう。
「やった!」
外見年齢八歳の王子が実年齢十七歳の割にはしゃぐので、インティスは苦笑しながらラウンジの扉に手をかけた。
「じゃあダグラスを呼んで来る。二階の大部屋に行ってて」
「わかった」
「この後俺は城に行かなきゃいけないかもしれないから、マントは大部屋に置いとくよ。何かあったら一階にフェレがいるから、すぐ呼んで」
「うん」
一連の注意事項に優貴が頷くと、インティスはラウンジを出て行った。
大部屋に入ると、ふと懐かしいと感じてしまった。そういえば、色々あってもう一週間特訓を休んでいるのだ。
「……大丈夫だった?」
王子が不安そうに優貴を見上げる。鏡と対峙した結果敗北した、というのは王子も知っているから、この見学が迷惑ではなかったかを気にしているのだろう。確かに、精神疲労が大きすぎて、まだ巻き返そうという気分にはなれないが。
「何もしないよりはいい」
「……そうだね」
暁が答えてくれたので、優貴も同調して頷いておいた。
「おうおう、辛気臭ぇ面してんなぁ」
そうこうしているうちにダグラスがやって来た。
二人が特訓に乗り気ではないことを、ダグラスは鏡戦の敗北を聞いて察していたようだ。
「一週間何もしてないって? そろそろ体がなまるだろ」
そう言ってダグラスは剣を抜いた。いつもの一番大きい大剣ではなく、一緒に腰に差している小剣の方だ。
王子は壁側の、インティスが置いておいたマントの近くの椅子に座って、その様子を見守った。
「う、わ……」
抜いただけなのに、その小剣から放たれるエネルギーに優貴は圧倒された。
戦う前から相手の強さがわかる、あの現象は本当にあるんだと体感してしまった。びりびりとした細かい波動が全身に伝わってくる。
それは隣の暁も感じているようで、小さな舌打ちが聞こえた。
「この剣を弾けるか?」
ダグラスが振り下ろした刃を、優貴は咄嗟に鞘のまま受けた。
その衝撃は、これまでにないくらいの重さだった。
彼とは今まで何度も特訓の相手をしてもらっていたのに、信じられない。
「こ、こんなに強かったっけ?」
これまで本気を出していなかった、と言うのではなく、とにかく桁違いに強くなっている。
ダグラスがにやっと笑い、力を緩めた隙に、優貴は剣を押し返して後ずさった。
「土の精霊の力を持つ源石を集めているからな。これくらいにはなる」
小剣は決して大きくはなく、剣の分類としては細身の方だ。それなのに、受け止めただけでこちらの剣が鞘ごと負けそうだった。
「そら、吹っ飛ばされたくなかったら本気で来い!」
「~~~~っ」
優貴と暁は互いに目を合わせたが、ここはやるしかない。そうでなければ本当に飛ばされそうだ。
壁際に置いてあった特訓用の武器で、応戦を始めた。
「うわぁ……」
王子にとってそれは普段見ることのない光景だった。
自分自身も多少は剣術などを習うことはあるが、塔に隔離されているから他人の稽古は見られない。
圧倒的にダグラスが強く、二人はその攻撃を受けたり流したりするだけで精一杯に見える。
けれど、優貴と暁は呪いの解呪のために守護獣と戦い、ダグラスは自分を守ってくれているのだ。
三人の攻防を眺めていたその時、王子の体に異変が起こった。
バランスを崩し、椅子から落ちるがたんという音に、反射的に稽古の手が止まる。
呪いの発動だ。
「王子!」
駆け寄ろうとして、呪いは自分たちではどうにもできないことを優貴は思い出した。進行を抑えるために、マント越しに魔法の力を注ぐのだが、高校生たちの力では手に負えないと言われていた。インティスは城に行っていていないから、階下のフェレナードを呼んで来なければ。そうするよう言われたものの、果たしてそれで本当に間に合うのか。
ダグラスはすぐに剣を収め、王子の元へ駆けつけた。隣の椅子に置いてあったマントを広げ、王子の小さな体を包む。
「ダグラス、フェレを……」
「いやいい、このまま治める」
ダグラスはそう言うと、王子の体を抱き込んだ。
同時に、エネルギーの塊がダグラスから王子に吸い込まれていくのがわかる。インティスの時はそれは炎だったが、塊自体は目に見えず、そこだけ景色が歪むことから、これがダグラスの持つ土の魔法の力なのだろう。
マントの中からは、以前優貴たちが見た時と同じようにしゅうしゅうと音を立てて水蒸気が上がる。抱えられたまま投げ出された足が、小刻みにがくがくと震えていた。
それでも、数分で水蒸気と足の震えは治まってきたようだ。少しして、足下に黒い石が一つ落ち、ダグラスがそれを踵で粉々にした。
マントを捲ると、まだ少し肩で息をしていたが、王子の外見に変化は見られなかった。何とか若返りを防げたようだ。既に小学校低学年くらいになってしまっているので、これ以上進むのは怖い。
「王子、大丈夫ですか」
「ダグラス……? ありがとう……」
対処したのがダグラスとわかると、王子は驚いたように瞬きをしながら彼の膝から下りた。
◇
遅めに終えた二人分の夕食の食器を片付けながら、インティスはフェレナードに向かって溜息をついた。
「……もう、王子の勉強を休みにするなら早く言ってくれないと」
「悪かったよ。ここのところ勉強を詰め込み過ぎたかなと思って」
フェレナードが稽古を見る許可を出したと王子から聞いたインティスは、またフェレナード自身の体調が優れないのではないかと思ってしまったのだ。
稽古のためにダグラスを呼びに行って、フェレナードの体調を確認するために薬屋に戻って、それを厨房へ伝えにまた城へ戻り、今に至る。厨房で長話になるのはいつものことだ。
「フェレナード、聞いてよ。あっ……」
向かいの部屋から扉を叩いて開けた王子が、まだ食事中だと思って言葉を止めた。
「終わってますよ、大丈夫」
「ありがとう」
インティスが答えると、王子は部屋に入ってきた。
「あのね、今日ユウキたちのけいこを見てたら、呪いが来ちゃって……」
そこまで聞いたフェレナードは思わず立ち上がってしまった。王子に呪いの発動があったことは誰からも聞いていない。
それはインティスも同じだった。二人に動揺が走る。
慌てて側に来ようとするフェレナードを王子が止めた。
「大丈夫、大丈夫だよ。ユウキがフェレナードをよびにいこうとしてくれたんだけど、ダグラスが呪いを止めてくれたんだ」
それを聞いたフェレナードもインティスも、驚いたように顔を見合わせて王子に尋ねた。
「ダグラスが?」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
在るべきところへ
リエ馨
ファンタジー
毎週金曜朝6時更新
砂漠の村に住む赤い髪のインティスと、森の国で魔法を習う銀の髪のフェレナード。
二人の関係は赤の他人から始まり、やがて守る者と守られる者に変わっていく。
まだ16歳なのに誰よりも強いインティスの秘密に触れ、
貴族のような外見を持つ22歳のフェレナードの、ふと見せる素の部分に触れる。
誰も知らない神話の事実に巻き込まれながらも、世界は何事もなく回っている。
主人公がパーティ組んで世界を救う話や、ライバルや強敵とのバトル、主人公たちの成長物語に飽きてきた方へおすすめのハイファンタジーです(`・ω・´)
※BL要素はありません
※過度な流血、病み、ダーク要素もありません
続きが気になって夜しか眠れない方は、pixivの全話公開版をどうぞ
→https://www.pixiv.net/novel/series/7425851
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ビリヤードガチ勢は異世界で日常を取り戻す!
左どん
ファンタジー
不真面目な女神によって、異世界に導かれた魂。
ビリヤードに本気(ガチ)で取り組んできたシェーンは、異世界に翻弄され、流される日々を過ごす。
*以下執筆中
・最初の街を旅立ったシェーン達、イカダの旅が進むにつれ、徐々にビリヤードへの渇望を感じるのでした。
ご注意!
文字ボリューム多目です。
イカしたカコイイ表現はほぼありません。
月、水、金に更新予定です。
どうぞよろしくお願い致します。

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった
根上真気
ファンタジー
高校生活初日。神社の息子の八十神は異世界に転移してしまい危機的状況に陥るが、神使の白兎と凄腕美人魔術師に救われ、あれよあれよという間にリュケイオン魔法学園へ入学することに。期待に胸を膨らますも、彼を待ち受ける「特異クラス」は厄介な問題児だらけだった...!?日本の神様の力を魔法として行使する主人公、八十神。彼はその異質な能力で様々な苦難を乗り越えながら、新たに出会う仲間とともに成長していく。学園×魔法の青春バトルファンタジーここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる