11 / 47
悲しみは出会いの始まり
第11話 儚き王女
しおりを挟む
コンコン
「どうぞ」
部屋の中から可愛らしい声の確認を取り中へと入る。
一晩とはいえ、国王様達が住まわれるプライペートエリアに宿泊したが、完全な部外者である私が簡単に王女様の部屋へとたどり着けるのかと心配していいると、そこには何故か待ち構えておられたメイドさんズに案内され、すんなり中へと通してもらえた。
「お初にお目にかかります。ソルティアル領のクラウス・ソルティアル様より推薦頂きました……」
「ティナさんですよね? お待ちしておりました、アルタイル王国第一王女ユフィーリア・F・アルタイルです。昨日はお礼も出来ず申し訳ございません」
予め考えていた挨拶を途中で止められ、自ら名乗って来られた王女様。昨日は寝ている姿しか見ていなかったが、王妃様に似て中々の可愛さ。まぁリィナに比べるとまだまだだけどね。
「体調の方は如何でしょうか? 何処か痛いところはございませんか?」
お部屋の内で控えられていたメイドさんに勧められ、王女様のベット横に用意された椅子へと座る。
「お陰様で、怪我の事を除いたら何時もより調子がいいぐらいです」
うん、笑顔も可愛い王女様。国王様やメイドさんズが自慢されるだけの事はあるわね。
「多分それは体力回復の奇跡をかけたからだと思いますよ」
王女様はただ体が弱だけってことだがら、体力回復の奇跡を施したら2・3日程度は外を歩き回れるぐらいには回復するのよね。
「やっぱりそうなんですね、昔はお祖母様に掛けてもらっていたんですが、お年を召されてからはお体に負担が掛かるだろうからってお断りしていたんです」
何だろうこれ、この王女様を見ていたら何だか守ってあげたい気分になってくるのは。
「私でよければ定期的に施しましょうか?」
「よろしいのですか? でも聖女の修行も大変なのですよね? それなのに私の為にお時間を取らせてしまうなんて」
ん~、レジーナ達とはまるで違うなぁ。
言葉遣いも柔らかいし、私が平民だと知らないわけでもないだろうに、見下すどころか心から感謝の気持ちを伝えてくる。身分が高いからって全員が全員威張ってるって訳でもないんだね。
「ライム」
「ハイです」
私の呼びかけにポケットから飛び出すライム。
「王女様、ご紹介します。私の家族、精霊のライムです」
私の紹介に合わせてライムが上手にお辞儀をする。
「精霊ですか? 人型の精霊は初めて見ました。はじめましてユフィーリアです」
王女様もライム向けて笑顔で返される。
ん? 人型の精霊を見るのが初めて?
「王女様ってもしかして精霊を見られた事があるんですか?」
「あっ、いけない。この事は内緒でした。でもティナさんなら近いうちにお会い出来ると思いますよ。ふふ」
何だろう誤魔化された気もするが、近いうちに会う事が出来る? それはどう言う意味なんだろう。
ライムは王女様が差し出された手の上に座り、頬を突っつかれたり髪を触られたりしてまんざらでもないように見える。
精霊って人間の感情に敏感なのよね、王女様から溢れ出ているマナに惹かれているって事もあるんだろうけど、その人から発せられる暖かな雰囲気が自然と分かるんだと思う。
悲しい事だが人間なら誰しも醜い感情を持ち合わせており、それが多く集まれば精霊たちは近寄ろうとしない。精霊達が人前に姿を現さないのにはこういう理由も含まれているんだ。
「ライムも私と同じ程度に癒しの奇跡を使う事ができます。もし私をお気遣いでしたらライムを遣わしますのでどうぞお申し付けくださいませ」
「ライムさんを? でも……」
王女様は何故か少し考えるような素振りをし。
「先ほどティナさんのご迷惑になるからとお断りしたのですが、やはりお願いしてもよろしいでしょうか? 空いている時で構いませんので」
まぁ、私としてもこのままライムに任せたっきりっというのも些か気になってしまうので、空いている時間ぐらいは問題ないはずだ。
「えぇ、大丈夫ですよ」
「よかった。あのティナさん、この後よければ少しお話を聞かせてもらってもいいでしょうか?」
「それは構いませんが、私に王女様を楽しませる話題があるかどうか」
国王様からも言われているので、少しぐらいなら修行をサボっても問題ないだろうけど、平民の私に王女様を楽しませる話が出来るかどうか心配になってくる。
「見ての通り私はほとんどお城から出る事がありません。昔はよく両親に連れられて王都の外まで出ていたのですが、私がよく体調を崩す事が分かり始めた頃から外の世界を見る機会が無くなってしまったのです。だからティナさんに外のお話を聞いてみたくて、ここに来られるまでソルティアルにおられたんですよね?」
あぁ、そういえばソルティアルのクラウス様の推薦って事になっているから、私はソルティアル出身って勘違いされているんだ。クラウス様も王都に手紙を送る時にもう少し丁寧に書いて欲しいものだわ。
「実はソルティアル出身ってわけではないんです
「そうなんですか?」
「はい、ソルティアルに居たのは10日間ほどで、その前は王都から西側にある小さな宿場町で暮らしておりました」
「あの、その時のお話を聞かせて頂いても?」
「えぇ、もちろんいいですよ」
私は生まれ育った街の様子を、妹とどんな遊びをしたのか、家族でピクニックに行った時の話なんかを王女様に聞かせた。
「その時リィナが川に落ちちゃって、それを見たお父さんが慌てて助けに行ったら一緒に溺れちゃってね。お母さんが聖女の力で大地に干渉して二人を助けたんだけれど、泳げない人が助けに行ってどうするのよって」
「ふふふ、いいお父様ですね」
「お父さん、いつもお母さんには頭があがらなかったからね。でもお母さんってお父さんの事が好きで好きで、たまに私たちがいない時を見計らって甘えていたの。娘としては黙って見守ってあげるのが娘心ってもんじゃない?」
寝静まった後なんかによく二人でお酒を飲まれていた様子が思い出される。お母さんがお父さんの胸に顔を埋め、お父さんがお母さんを優しく両手で包み込む。でも時折何故か悲しそうな表情をされていたのが印象に残っている。まるでお父さんの胸で涙を隠しているかのように。
「私の両親はお父様がお母様を好きになられたってお聞きした事があります、今でもお父様はお母様の事を大事にされていますしね」
「それ何となくわかる、国王様って王女様に甘いって感じかするもの。きっと同じように王妃様の事が大事なんだよ」
「ふふ、お母様が聞かれてたらきっと赤面されますよ」
こういう時間も悪くないなぁ、前に住んでいた街にも友達はいたが、王女様と話しているような暖かい空間が出来た記憶がほとんどない。
子供の頃はお母さんから力の扱い方を教えてもらっていた関係で、友達と遊ぶ時間は少なかったし、友達は友達で家の手伝いとかでお互い中々時間が取れなかったからね。遊び相手は常に妹のリィナとライムばかりだったから、こんな風にゆっくりお互いの事を語り合うなんて今までほとんどなかった。
だけど何だろう、無邪気に笑う王女様が昔の私に被って少し寂しい感じがする。
「王女様はお二人から愛されているんですね、両親がいない私にはちょっぴり羨ましいです」
私から振った話とは言え、両親の事を嬉しそうに語る王女様に少し嫉妬をしてしまう。
「ティナさん、私のことはユフィーリアとお呼びいただけないでしょうか? 私はティナさんとお友達になりたいんです」
私は悲しい顔でもしていたのだろうか、突然王女様が私の手を取り真剣な眼差しで瞳を見つめてくる。
「それに王女と呼ばれるのは余り好きではないんです。なんだか自分が自分じゃない気がして……」
今度は王女様が少し影を落とされた表情をする。
王女様も王女様なりの思いもあるのだろう。そう言えばお城で出会ったメイドさんたちもユフィーリア様って呼ばれていたっけ。
「分かりました、ユフィーリア様」
平民の私が王女様をお名前で呼ぶのは憚れるが、ここは意を決してお名前で呼ばしてもらう。
「あの、出来ればユフィーリアと呼んでもらえると」
「…………いやいやいや、無理です無理です。王女様を呼び捨てなんて私の首が飛んじゃいますよ」
何を言ってるんですかこの王女様は。
平民の私がおいそれと王女様を呼び捨てなんかしたら、流石のメイドさんズにも何を言われるか分かったもんじゃない。
「あら、いいじゃない。友達同士なら様付けで呼び合うのは変でしょ。ふふふ」
ブフーーッ
ちょっ、今何の気配もなかったよね! それどころか部屋に入ってきた音すら聞いてないんですが、何で突然私の真後ろに沸いているんですか王妃様!
「お母様、また気配を殺して部屋に入ってこられたんですか?」
って何それ、しかもまたってしょうっちゅうこんな事をしてるんですかこの人は。
「本当は陰からこっそり眺めているつもりだったのだけれど、何だか楽しそうな話になってきたからついね」
も、物陰に潜んでいたんかい! しかもこれが日常なのか誰一人として不審がらない王妃様って一体何者?
「ティナ、ユフィーリアの事をお願いね。うふふふ」
笑顔で私に向かって話しかける王妃様。
この場合、薄っすら涙を浮かべながら頷く事しか出来なかった私は仕方がないと思う。王妃様コワイ。
「どうぞ」
部屋の中から可愛らしい声の確認を取り中へと入る。
一晩とはいえ、国王様達が住まわれるプライペートエリアに宿泊したが、完全な部外者である私が簡単に王女様の部屋へとたどり着けるのかと心配していいると、そこには何故か待ち構えておられたメイドさんズに案内され、すんなり中へと通してもらえた。
「お初にお目にかかります。ソルティアル領のクラウス・ソルティアル様より推薦頂きました……」
「ティナさんですよね? お待ちしておりました、アルタイル王国第一王女ユフィーリア・F・アルタイルです。昨日はお礼も出来ず申し訳ございません」
予め考えていた挨拶を途中で止められ、自ら名乗って来られた王女様。昨日は寝ている姿しか見ていなかったが、王妃様に似て中々の可愛さ。まぁリィナに比べるとまだまだだけどね。
「体調の方は如何でしょうか? 何処か痛いところはございませんか?」
お部屋の内で控えられていたメイドさんに勧められ、王女様のベット横に用意された椅子へと座る。
「お陰様で、怪我の事を除いたら何時もより調子がいいぐらいです」
うん、笑顔も可愛い王女様。国王様やメイドさんズが自慢されるだけの事はあるわね。
「多分それは体力回復の奇跡をかけたからだと思いますよ」
王女様はただ体が弱だけってことだがら、体力回復の奇跡を施したら2・3日程度は外を歩き回れるぐらいには回復するのよね。
「やっぱりそうなんですね、昔はお祖母様に掛けてもらっていたんですが、お年を召されてからはお体に負担が掛かるだろうからってお断りしていたんです」
何だろうこれ、この王女様を見ていたら何だか守ってあげたい気分になってくるのは。
「私でよければ定期的に施しましょうか?」
「よろしいのですか? でも聖女の修行も大変なのですよね? それなのに私の為にお時間を取らせてしまうなんて」
ん~、レジーナ達とはまるで違うなぁ。
言葉遣いも柔らかいし、私が平民だと知らないわけでもないだろうに、見下すどころか心から感謝の気持ちを伝えてくる。身分が高いからって全員が全員威張ってるって訳でもないんだね。
「ライム」
「ハイです」
私の呼びかけにポケットから飛び出すライム。
「王女様、ご紹介します。私の家族、精霊のライムです」
私の紹介に合わせてライムが上手にお辞儀をする。
「精霊ですか? 人型の精霊は初めて見ました。はじめましてユフィーリアです」
王女様もライム向けて笑顔で返される。
ん? 人型の精霊を見るのが初めて?
「王女様ってもしかして精霊を見られた事があるんですか?」
「あっ、いけない。この事は内緒でした。でもティナさんなら近いうちにお会い出来ると思いますよ。ふふ」
何だろう誤魔化された気もするが、近いうちに会う事が出来る? それはどう言う意味なんだろう。
ライムは王女様が差し出された手の上に座り、頬を突っつかれたり髪を触られたりしてまんざらでもないように見える。
精霊って人間の感情に敏感なのよね、王女様から溢れ出ているマナに惹かれているって事もあるんだろうけど、その人から発せられる暖かな雰囲気が自然と分かるんだと思う。
悲しい事だが人間なら誰しも醜い感情を持ち合わせており、それが多く集まれば精霊たちは近寄ろうとしない。精霊達が人前に姿を現さないのにはこういう理由も含まれているんだ。
「ライムも私と同じ程度に癒しの奇跡を使う事ができます。もし私をお気遣いでしたらライムを遣わしますのでどうぞお申し付けくださいませ」
「ライムさんを? でも……」
王女様は何故か少し考えるような素振りをし。
「先ほどティナさんのご迷惑になるからとお断りしたのですが、やはりお願いしてもよろしいでしょうか? 空いている時で構いませんので」
まぁ、私としてもこのままライムに任せたっきりっというのも些か気になってしまうので、空いている時間ぐらいは問題ないはずだ。
「えぇ、大丈夫ですよ」
「よかった。あのティナさん、この後よければ少しお話を聞かせてもらってもいいでしょうか?」
「それは構いませんが、私に王女様を楽しませる話題があるかどうか」
国王様からも言われているので、少しぐらいなら修行をサボっても問題ないだろうけど、平民の私に王女様を楽しませる話が出来るかどうか心配になってくる。
「見ての通り私はほとんどお城から出る事がありません。昔はよく両親に連れられて王都の外まで出ていたのですが、私がよく体調を崩す事が分かり始めた頃から外の世界を見る機会が無くなってしまったのです。だからティナさんに外のお話を聞いてみたくて、ここに来られるまでソルティアルにおられたんですよね?」
あぁ、そういえばソルティアルのクラウス様の推薦って事になっているから、私はソルティアル出身って勘違いされているんだ。クラウス様も王都に手紙を送る時にもう少し丁寧に書いて欲しいものだわ。
「実はソルティアル出身ってわけではないんです
「そうなんですか?」
「はい、ソルティアルに居たのは10日間ほどで、その前は王都から西側にある小さな宿場町で暮らしておりました」
「あの、その時のお話を聞かせて頂いても?」
「えぇ、もちろんいいですよ」
私は生まれ育った街の様子を、妹とどんな遊びをしたのか、家族でピクニックに行った時の話なんかを王女様に聞かせた。
「その時リィナが川に落ちちゃって、それを見たお父さんが慌てて助けに行ったら一緒に溺れちゃってね。お母さんが聖女の力で大地に干渉して二人を助けたんだけれど、泳げない人が助けに行ってどうするのよって」
「ふふふ、いいお父様ですね」
「お父さん、いつもお母さんには頭があがらなかったからね。でもお母さんってお父さんの事が好きで好きで、たまに私たちがいない時を見計らって甘えていたの。娘としては黙って見守ってあげるのが娘心ってもんじゃない?」
寝静まった後なんかによく二人でお酒を飲まれていた様子が思い出される。お母さんがお父さんの胸に顔を埋め、お父さんがお母さんを優しく両手で包み込む。でも時折何故か悲しそうな表情をされていたのが印象に残っている。まるでお父さんの胸で涙を隠しているかのように。
「私の両親はお父様がお母様を好きになられたってお聞きした事があります、今でもお父様はお母様の事を大事にされていますしね」
「それ何となくわかる、国王様って王女様に甘いって感じかするもの。きっと同じように王妃様の事が大事なんだよ」
「ふふ、お母様が聞かれてたらきっと赤面されますよ」
こういう時間も悪くないなぁ、前に住んでいた街にも友達はいたが、王女様と話しているような暖かい空間が出来た記憶がほとんどない。
子供の頃はお母さんから力の扱い方を教えてもらっていた関係で、友達と遊ぶ時間は少なかったし、友達は友達で家の手伝いとかでお互い中々時間が取れなかったからね。遊び相手は常に妹のリィナとライムばかりだったから、こんな風にゆっくりお互いの事を語り合うなんて今までほとんどなかった。
だけど何だろう、無邪気に笑う王女様が昔の私に被って少し寂しい感じがする。
「王女様はお二人から愛されているんですね、両親がいない私にはちょっぴり羨ましいです」
私から振った話とは言え、両親の事を嬉しそうに語る王女様に少し嫉妬をしてしまう。
「ティナさん、私のことはユフィーリアとお呼びいただけないでしょうか? 私はティナさんとお友達になりたいんです」
私は悲しい顔でもしていたのだろうか、突然王女様が私の手を取り真剣な眼差しで瞳を見つめてくる。
「それに王女と呼ばれるのは余り好きではないんです。なんだか自分が自分じゃない気がして……」
今度は王女様が少し影を落とされた表情をする。
王女様も王女様なりの思いもあるのだろう。そう言えばお城で出会ったメイドさんたちもユフィーリア様って呼ばれていたっけ。
「分かりました、ユフィーリア様」
平民の私が王女様をお名前で呼ぶのは憚れるが、ここは意を決してお名前で呼ばしてもらう。
「あの、出来ればユフィーリアと呼んでもらえると」
「…………いやいやいや、無理です無理です。王女様を呼び捨てなんて私の首が飛んじゃいますよ」
何を言ってるんですかこの王女様は。
平民の私がおいそれと王女様を呼び捨てなんかしたら、流石のメイドさんズにも何を言われるか分かったもんじゃない。
「あら、いいじゃない。友達同士なら様付けで呼び合うのは変でしょ。ふふふ」
ブフーーッ
ちょっ、今何の気配もなかったよね! それどころか部屋に入ってきた音すら聞いてないんですが、何で突然私の真後ろに沸いているんですか王妃様!
「お母様、また気配を殺して部屋に入ってこられたんですか?」
って何それ、しかもまたってしょうっちゅうこんな事をしてるんですかこの人は。
「本当は陰からこっそり眺めているつもりだったのだけれど、何だか楽しそうな話になってきたからついね」
も、物陰に潜んでいたんかい! しかもこれが日常なのか誰一人として不審がらない王妃様って一体何者?
「ティナ、ユフィーリアの事をお願いね。うふふふ」
笑顔で私に向かって話しかける王妃様。
この場合、薄っすら涙を浮かべながら頷く事しか出来なかった私は仕方がないと思う。王妃様コワイ。
3
お気に入りに追加
965
あなたにおすすめの小説

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは


(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)

婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
マーベル子爵とサブル侯爵の手から逃げていたイリヤは、なぜか悪女とか毒婦とか呼ばれるようになっていた。そのため、なかなか仕事も決まらない。運よく見つけた求人は家庭教師であるが、仕事先は王城である。
嬉々として王城を訪れると、本当の仕事は聖女の母親役とのこと。一か月前に聖女召喚の儀で召喚された聖女は、生後半年の赤ん坊であり、宰相クライブの養女となっていた。
イリヤは聖女マリアンヌの母親になるためクライブと(契約)結婚をしたが、結婚したその日の夜、彼はイリヤの身体を求めてきて――。
娘の聖女マリアンヌを立派な淑女に育てあげる使命に燃えている契約母イリヤと、そんな彼女が気になっている毒舌宰相クライブのちょっとずれている(契約)結婚、そして聖女マリアンヌの成長の物語。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる