59 / 61
希望へのはじまり
第61話 判決の時
しおりを挟む千恵の教室を後にした二人は、職員室へ向かうことにした。
「失礼します」
二人はそう言うと、辺りをキョロキョロしながら中へ入っていった。職員室に入って直ぐ側に各教員の座席表が貼ってあったので、さっそく秋山湊人という名前を探した。
秋山先生の席は、入り口から若干遠かったが、奥まで行かなくても席が見えた。
「あいつか?」
「そのようだな」
秋山先生と思われる人物はパソコンを打っている最中であった。三十代半ば程で、黒髪の真面目そうな感じの先生だ。席に座っている姿は背筋もピンとしていて、どこか堅苦しそうにも見えた。
「あの人が今日、本当に殺人なんか犯すのか?」
伊吹の言う通り、秋山という男は人を殺すような人間には見えない。けれど、黒羽が指名したのはこの男だ。ここは黒羽を信じるべきなのか…それとも…
「取りあえず、あの先生の素性について他の生徒に聞いてみよう」
二人は静かに職員室を出て行くと、ひとまず中学三年生の教室がある方へ向かった。というのも、三年生であったらこの先生についての情報もあると考えたからだ。
中学三年生に知り合いの居ない二人は、仕方ないから、適当に廊下を歩いている生徒に話しかけた。
「あの、ちょっと良いかな?」
蒼が話しかけたのは、ショートカットのさっぱりとした女子であった。いきなり話しかけられた彼女は、少し驚いた顔をした。
「何ですか?」
「あのさ、俺たち高等部二年なんだけど、君、秋山先生のことは知っているよね?」
彼女は一切曇った表情をせずに、笑顔で答えた。
「秋山先生ですか!もちろん知っていますよ!」
「あの…秋山先生ってどんな先生なのか教えてくれる?」
明るく答える彼女は、先ほどの千恵の様子と全く異なっていた。秋山先生はもしかしたらそんなに評判が悪い先生でもなさそうだ、と二人は思った。
「秋山先生は水泳部の顧問で担当は理科ですよ。三年二組の担任なんですけど正直、一組に来て欲しかったですよぉ…」
「え?秋山先生って、人気があるのか?」
彼女の口調から、秋山先生は人気者のように聞こえてきた。
「もちろんですよ。まだ三十二歳だし、先生はとても優しいんです。あの真面目で紳士的な人はこの学校には秋山先生しかいませんよ」
「……、」
二人とも想像を遥かに超えた秋山先生のイメージに言葉が出なかった。すると、後ろから三人組の女子がやって来た。
「亜紀?何やってんの?」
亜紀と呼ばれた彼女は三人に笑顔でこう言った。
「丁度良かった。今秋山先生について色々聞かれているんだけどね」
秋山先生、と聞いた彼女らは興味津々で蒼たちに近寄ってきた。
「えっ、何なにぃ?秋山先生がどうしたって?」
きゃ、きゃ、と楽しそうに聞いてくる彼女らに蒼と伊吹は思わず三歩下がった。
「いや…秋山先生って、そんなに人気があるんだぁ…」
苦笑い気味で話す伊吹にその中でも髪の長い女子が、
「そうですよ!秋山先生は女子からも男子からも安定して人気があるんです!」
彼女に続いて、そうだ、そうだ、と周りも頷き始めた。
「…秋山先生って、独身なのか?」
しかし、何となく蒼がそう聞くと、彼女たちは一斉に表情を曇らせた。
「秋山先生はとっくに結婚していますよ。確か、今年で三年目だとか何とか…」
驚く程低い声で亜紀は答えた。
「へぇ…」
「でも、先生は素晴らしい人ですっ」
そう言うと、再び彼女らは笑顔で騒ぎ出した。
その後も、何人かの生徒に秋山先生について聞いたが、やはり誰もが彼を賞賛していた。一人も秋山先生を悪く言う者は居なく、理想の教師というイメージが二人の頭に植えつけられた。
秋山湊人、真面目そうな外見をしていて、生徒達からの人気も高い。そんな彼が今日中に殺人者?そんな有り得ない話があるというのか…
二人は自分たちの教室に戻ると、蒼の席の前でコソコソと話し始めた。
「どういうことだよ、あんなに人気な先生だったなんて…」
蒼は頭を抱えて、大きくため息をついた。
「やっぱりあの鴉、嘘つきなんじゃねぇか?大体、怪しいのはあっちだろ?きっと変な魔法か何か使って、俺たちの記憶を操作したんじゃね?」
伊吹はそう言うが、蒼はその点に関しては、黒羽は嘘をついていないような気がした。
昨日見せられた記憶の数々、その全ては確かに自分が歩んできた道のりであった。自分の中にある記憶がふっと蘇った…それは真実。ただ、浄罪師の使徒をしていた頃の記憶が戻らないのは、気になる点ではある。
「それは無いと思う。伊吹だって、昨日見ただろ?あの記憶…間違えなく自分の記憶だった」
「……、確かにそうだけどよ」
「それに、真雛っていう浄罪師…あの人間離れした容姿、あれが偽物だって言うのか?」
伊吹は下を向いて、ゆっくりと首を横に振った。
「そうだな…あれは偽物とは思えない。でも、秋山先生はみんなの人気者らしいし、殺人なんて…」
「人気者だとしても、それは表面上の顔なのかもしれないだろ?」
表面上の顔、偽装されたイメージ、作られた性格…本当の自分をそのまま外に曝け出す者なんて果たしているのか?人間は動物と違って理性がある。一目を気にして、本当の自分、醜い自分は隠す習性があるのだ。
蒼は窓から外を見渡した。伊吹もそれを真似て窓際に近寄る。
外はしきりに雨が降っている。まだ十二時半過ぎだというのに、外は薄暗くなっていた。
「放課後…」
蒼は窓を睨みつけて、口を開いた。
「放課後が勝負だな」
「ああ」
伊吹は低い声で答えると、教室側へ向き直って蒼の席に座った。
「お~い、蒼ィ~、お客様がいらっしゃっていますよ~ぉ?」
と、その時。クラスメートの青島という男子から声を掛けられた。ふざけた声で呼ばれた蒼は何事かと、青島に尋ねる。
「どうしたんだよ、青島?」
「姫様がお呼びですぞぉ?あ、お、い、ど、の!」
日頃からふざけた奴だが、さすがに今回は様子がおかしかった。とうとう頭のネジが全て吹っ飛んだか?と蒼は哀れみの目で青島を見つめる。
青島は蒼の背中を押して廊下へ連れていった。蒼は訳が分からず、呆れ顔で仕方なくそのまま廊下へ向かった。
伊吹は蒼の席から、そんな二人の背中を口を開けながらポカンと見ていた。
「失礼します」
二人はそう言うと、辺りをキョロキョロしながら中へ入っていった。職員室に入って直ぐ側に各教員の座席表が貼ってあったので、さっそく秋山湊人という名前を探した。
秋山先生の席は、入り口から若干遠かったが、奥まで行かなくても席が見えた。
「あいつか?」
「そのようだな」
秋山先生と思われる人物はパソコンを打っている最中であった。三十代半ば程で、黒髪の真面目そうな感じの先生だ。席に座っている姿は背筋もピンとしていて、どこか堅苦しそうにも見えた。
「あの人が今日、本当に殺人なんか犯すのか?」
伊吹の言う通り、秋山という男は人を殺すような人間には見えない。けれど、黒羽が指名したのはこの男だ。ここは黒羽を信じるべきなのか…それとも…
「取りあえず、あの先生の素性について他の生徒に聞いてみよう」
二人は静かに職員室を出て行くと、ひとまず中学三年生の教室がある方へ向かった。というのも、三年生であったらこの先生についての情報もあると考えたからだ。
中学三年生に知り合いの居ない二人は、仕方ないから、適当に廊下を歩いている生徒に話しかけた。
「あの、ちょっと良いかな?」
蒼が話しかけたのは、ショートカットのさっぱりとした女子であった。いきなり話しかけられた彼女は、少し驚いた顔をした。
「何ですか?」
「あのさ、俺たち高等部二年なんだけど、君、秋山先生のことは知っているよね?」
彼女は一切曇った表情をせずに、笑顔で答えた。
「秋山先生ですか!もちろん知っていますよ!」
「あの…秋山先生ってどんな先生なのか教えてくれる?」
明るく答える彼女は、先ほどの千恵の様子と全く異なっていた。秋山先生はもしかしたらそんなに評判が悪い先生でもなさそうだ、と二人は思った。
「秋山先生は水泳部の顧問で担当は理科ですよ。三年二組の担任なんですけど正直、一組に来て欲しかったですよぉ…」
「え?秋山先生って、人気があるのか?」
彼女の口調から、秋山先生は人気者のように聞こえてきた。
「もちろんですよ。まだ三十二歳だし、先生はとても優しいんです。あの真面目で紳士的な人はこの学校には秋山先生しかいませんよ」
「……、」
二人とも想像を遥かに超えた秋山先生のイメージに言葉が出なかった。すると、後ろから三人組の女子がやって来た。
「亜紀?何やってんの?」
亜紀と呼ばれた彼女は三人に笑顔でこう言った。
「丁度良かった。今秋山先生について色々聞かれているんだけどね」
秋山先生、と聞いた彼女らは興味津々で蒼たちに近寄ってきた。
「えっ、何なにぃ?秋山先生がどうしたって?」
きゃ、きゃ、と楽しそうに聞いてくる彼女らに蒼と伊吹は思わず三歩下がった。
「いや…秋山先生って、そんなに人気があるんだぁ…」
苦笑い気味で話す伊吹にその中でも髪の長い女子が、
「そうですよ!秋山先生は女子からも男子からも安定して人気があるんです!」
彼女に続いて、そうだ、そうだ、と周りも頷き始めた。
「…秋山先生って、独身なのか?」
しかし、何となく蒼がそう聞くと、彼女たちは一斉に表情を曇らせた。
「秋山先生はとっくに結婚していますよ。確か、今年で三年目だとか何とか…」
驚く程低い声で亜紀は答えた。
「へぇ…」
「でも、先生は素晴らしい人ですっ」
そう言うと、再び彼女らは笑顔で騒ぎ出した。
その後も、何人かの生徒に秋山先生について聞いたが、やはり誰もが彼を賞賛していた。一人も秋山先生を悪く言う者は居なく、理想の教師というイメージが二人の頭に植えつけられた。
秋山湊人、真面目そうな外見をしていて、生徒達からの人気も高い。そんな彼が今日中に殺人者?そんな有り得ない話があるというのか…
二人は自分たちの教室に戻ると、蒼の席の前でコソコソと話し始めた。
「どういうことだよ、あんなに人気な先生だったなんて…」
蒼は頭を抱えて、大きくため息をついた。
「やっぱりあの鴉、嘘つきなんじゃねぇか?大体、怪しいのはあっちだろ?きっと変な魔法か何か使って、俺たちの記憶を操作したんじゃね?」
伊吹はそう言うが、蒼はその点に関しては、黒羽は嘘をついていないような気がした。
昨日見せられた記憶の数々、その全ては確かに自分が歩んできた道のりであった。自分の中にある記憶がふっと蘇った…それは真実。ただ、浄罪師の使徒をしていた頃の記憶が戻らないのは、気になる点ではある。
「それは無いと思う。伊吹だって、昨日見ただろ?あの記憶…間違えなく自分の記憶だった」
「……、確かにそうだけどよ」
「それに、真雛っていう浄罪師…あの人間離れした容姿、あれが偽物だって言うのか?」
伊吹は下を向いて、ゆっくりと首を横に振った。
「そうだな…あれは偽物とは思えない。でも、秋山先生はみんなの人気者らしいし、殺人なんて…」
「人気者だとしても、それは表面上の顔なのかもしれないだろ?」
表面上の顔、偽装されたイメージ、作られた性格…本当の自分をそのまま外に曝け出す者なんて果たしているのか?人間は動物と違って理性がある。一目を気にして、本当の自分、醜い自分は隠す習性があるのだ。
蒼は窓から外を見渡した。伊吹もそれを真似て窓際に近寄る。
外はしきりに雨が降っている。まだ十二時半過ぎだというのに、外は薄暗くなっていた。
「放課後…」
蒼は窓を睨みつけて、口を開いた。
「放課後が勝負だな」
「ああ」
伊吹は低い声で答えると、教室側へ向き直って蒼の席に座った。
「お~い、蒼ィ~、お客様がいらっしゃっていますよ~ぉ?」
と、その時。クラスメートの青島という男子から声を掛けられた。ふざけた声で呼ばれた蒼は何事かと、青島に尋ねる。
「どうしたんだよ、青島?」
「姫様がお呼びですぞぉ?あ、お、い、ど、の!」
日頃からふざけた奴だが、さすがに今回は様子がおかしかった。とうとう頭のネジが全て吹っ飛んだか?と蒼は哀れみの目で青島を見つめる。
青島は蒼の背中を押して廊下へ連れていった。蒼は訳が分からず、呆れ顔で仕方なくそのまま廊下へ向かった。
伊吹は蒼の席から、そんな二人の背中を口を開けながらポカンと見ていた。
20
お気に入りに追加
2,305
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
お城のお針子~キラふわな仕事だと思ってたのになんか違った!~
おきょう
恋愛
突然の婚約破棄をされてから一年半。元婚約者はもう結婚し、子供まで出来たというのに、エリーはまだ立ち直れずにモヤモヤとした日々を過ごしていた。
そんなエリーの元に降ってきたのは、城からの針子としての就職案内。この鬱々とした毎日から離れられるならと行くことに決めたが、待っていたのは兵が破いた訓練着の修繕の仕事だった。
「可愛いドレスが作りたかったのに!」とがっかりしつつ、エリーは汗臭く泥臭い訓練着を一心不乱に縫いまくる。
いつかキラキラふわふわなドレスを作れることを夢見つつ。
※他サイトに掲載していたものの改稿版になります。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
攻略なんてしませんから!
梛桜
恋愛
乙女ゲームの二人のヒロインのうちの一人として異世界の侯爵令嬢として転生したけれど、攻略難度設定が難しい方のヒロインだった!しかも、攻略相手には特に興味もない主人公。目的はゲームの中でのモフモフです!
【閑話】は此方→http://www.alphapolis.co.jp/content/cover/808099598/
閑話は最初本編の一番下に置き、その後閑話集へと移動しますので、ご注意ください。
此方はベリーズカフェ様でも掲載しております。
*攻略なんてしませんから!別ルート始めました。
【別ルート】は『攻略より楽しみたい!』の題名に変更いたしました
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】転生白豚令嬢☆前世を思い出したので、ブラコンではいられません!
白雨 音
恋愛
エリザ=デュランド伯爵令嬢は、学院入学時に転倒し、頭を打った事で前世を思い出し、
《ここ》が嘗て好きだった小説の世界と似ている事に気付いた。
しかも自分は、義兄への恋を拗らせ、ヒロインを貶める為に悪役令嬢に加担した挙句、
義兄と無理心中バッドエンドを迎えるモブ令嬢だった!
バッドエンドを回避する為、義兄への恋心は捨て去る事にし、
前世の推しである悪役令嬢の弟エミリアンに狙いを定めるも、義兄は気に入らない様で…??
異世界転生:恋愛 ※魔法無し
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、ありがとうございます☆
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
ご令嬢は一人だけ別ゲーだったようです
バイオベース
恋愛
魔法が有り、魔物がいる。
そんな世界で生きる公爵家のご令嬢エレノアには欠点が一つあった。
それは強さの証である『レベル』が上がらないという事。
そんなある日、エレノアは身に覚えの無い罪で王子との婚約を破棄される。
同じ学院に通う平民の娘が『聖女』であり、王子はそれと結ばれるというのだ。
エレノアは『聖女』を害した悪女として、貴族籍をはく奪されて開拓村へと追いやられたのだった。
しかし当の本人はどこ吹く風。
エレノアは前世の記憶を持つ転生者だった。
そして『ここがゲームの世界』だという記憶の他にも、特別な力を一つ持っている。
それは『こことは違うゲームの世界の力』。
前世で遊び倒した農業系シミュレーションゲームの不思議な力だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる