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希望へのはじまり
第51話 死の真相
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「これはどういう事なの!」
今目の前に見える光景に、私はサツキさんとミズキさんに対して声をあらがえる。
私たちが行きに乗ってきた空っぽの馬車が、深い谷底に落ちて潰れているのだ。
私たちがもし乗っていれば確実に死んでいるだろう。
今朝、お爺様が暮らしている領館から出発する際、なぜか乗ってきた物とは違う馬車が用意されていた。
不思議には思っていたが分隊長の指示という事なら断るわけにもいかない。だけど別の分隊が空っぽの馬車を護衛しながら先行していたなどは聞いていない。
しかもこの落石事故で死んだ者はおろか、誰一人傷を負った者もいないのだ。
騎馬に乗った騎士達は落石が発生した時点で素早く回避し、御者をしていた魔導師も自身の魔法で脱出していたのだ。
まるで落石が起こる事を事前に知っていたかのように……。
でもなんで……いや、私はすでに気づいている。
何故帰りに事故が起こったのか、何故私たちが狙われたのか、そして犯人が誰なのか……。
そこまで考えが至ったところで私は急激に血の気が引いた。
「エリスは、あの子は無事なの!?」
「ご安心ください。エリス様には陛下直属の騎士が護衛に当たっており、万が一不審な者が近づいた場合、お身柄を最優先で確保するように手配されております」
「フィオレ様に関しても先ほど早馬を走らせましたので、この後は領館にて保護される手筈になっております」
「そう、ありがとう」
エリスとフィオレ叔母様は一先ず問題ないだろう。
叔母様の事だからお爺様と口喧嘩をする可能性はあるが、身の危険が迫る事に比べれば安いはずだ。
それより今はっきりさせなければいけない事は……。
「つまり私が狙われる可能性があったと言う事ね」
「はい、ですが今日狙われると分かっていた訳ではありません。あくまで可能性があったと言うだけです」
「ですので、我々は万が一に備えて色々と策を講じておりました。今回の偽馬車の事もその一つとご理解ください」
そういう事か……陛下やお爺様は知っていたのだ、私が命を狙われる可能がある事を。
私はある一点だけ疑問に思っていたのだ。
なぜ私が屋敷を出てから一年後に王家のパーティーに呼ばれたのか。
叔父の事だから私が屋敷を出たと同時に爵位破棄を王国に報告するだろう、それならばその年のパーティーに招待すればよかったのだ。
だけど私が招待されたのは翌年のパーティー、つまりは何らかの準備が必要だったのだ。私たち姉妹を警護するための何かが。
叔父が一年間も何もしてこなかったのは知らなかったのだ。その証拠が自身の爵位継承のパーティーだ、恐らく書類を提出しただけで伯爵になった気でいたのだろう。でも実際は審査だなんだと理由をつけて保留にされていた、そしてその準備が出来たからこそ、保留にされていた伯爵の地位をお爺様が預かり、叔父に継承権が無い事を突きつけた。
わざわざ表向きにロベリアとライナスを継承権の舞台に載せてまで。
それじゃ私のせいでルーカスは……
今回、行きではなく帰りに狙われたのは私のついでに継承順位の高いルーカスを巻き込むため、そう何度もアンテーゼ家の人間だけが事故に遭う事などないのだから。
「ルーカス。ごめんなさい、私のせいで貴方を表舞台に引っ張り込んでしまったわ。私があの時、お爺様たちの前で貴方の名前を出さなければ狙われる事もなかったのに」
「お嬢様、お気遣いは無用です。私にもアンテーゼ領を守るための血が流れているのです。ならば私は貴方の盾となりましょう、それが領民を守るための最善の方法だと考えております」
「ありがとうルーカス。でも貴方自身の身を最優先にしてね、そうでないと私は叔母様に顔向けができないわ」
ルーカスは私が思っていた以上の好青年だった。
全ての事情を聞いた彼は私と共に王都へ来てくれる事となったが、あっさりと継承権を辞退したのだ。
ラクディア商会で働く者のほとんどが私と叔父の噂話しを知っているらしく、如何に叔父たちのやり方が領民のためになっていないか、如何に私の政策が領民のために行われていたかを実際に体感していたのだ。
確かにアンテーゼ領でクロノス商会とラクディア商会が取引をしている生産農家の反応を見れば一目瞭然であろう。
ルーカスはそんな私に爵位を継いで欲しいと言ってきたのだ、その為に自分の力がいるのなら喜んで協力すると。
「アリス様、我々としては貴方様がこのまま亡くなった事にし、安全なところでしばらくお過ごし頂きたいのですが」
「分隊長様、それはお断りするわ。私がいなくなったとなれば次の標的はエリスだけになってしまう。妹を危険な目に合わす事なんて絶対に許さない。むしろ私が生きているところを見せつけ、私一人に狙いを定めるよう振る舞った方が安心出来というものだわ。騎士団の皆さんには迷惑を掛けてしまうかもしれないけど、私はもう一歩たりとも引かないと誓ったのよ」
「畏まりました。陛下にはそのようにお伝えしておきます。ご無礼な事を言ってしまい、申し訳ございませんでした」
あの人達の一番の標的は私だ。私が生きている事を知れば間違いなく最初に狙われるだろう。だけどそう何度も強行な手段は行えないはず、恐らく次は私の周りから崩していく可能性がある。つまり狙いは私の店のスタッフと店自体。
「分隊長様、一つだけ教えて。お父様達が亡くなったのは事故ではないのね」
「詳しくは申せませんが、ラクディア様達が乗っておられたの馬車には不審な点が多く、調査を続けていた事は確かです」
「そう、ありがとう」
証拠がない……か。だけどほぼ確信しているのだろう、そうでなければこの世界で二年間も調査が続くわけがない。そして今回の事でそれは確実なものとなった。
今落石事故にあった分隊の騎士達の人数が明らかに少ない。恐らくは賊を追いかけているところではないだろうか。
あの人達の事だから何人もの人を通して実行犯を操っているだろうから、たとえ実行犯を捕まえたとしても真犯人まではたどり着けないかもしれない。
でも……私は決して許さない。
両親を、私を、妹を。そして大切な人達を傷つけるのであれば私は容赦しない、叔父とその一家には全てのステージから退場してもらう。
彼らは私を怒らせた事をいずれ後悔する事になるだろう。
今目の前に見える光景に、私はサツキさんとミズキさんに対して声をあらがえる。
私たちが行きに乗ってきた空っぽの馬車が、深い谷底に落ちて潰れているのだ。
私たちがもし乗っていれば確実に死んでいるだろう。
今朝、お爺様が暮らしている領館から出発する際、なぜか乗ってきた物とは違う馬車が用意されていた。
不思議には思っていたが分隊長の指示という事なら断るわけにもいかない。だけど別の分隊が空っぽの馬車を護衛しながら先行していたなどは聞いていない。
しかもこの落石事故で死んだ者はおろか、誰一人傷を負った者もいないのだ。
騎馬に乗った騎士達は落石が発生した時点で素早く回避し、御者をしていた魔導師も自身の魔法で脱出していたのだ。
まるで落石が起こる事を事前に知っていたかのように……。
でもなんで……いや、私はすでに気づいている。
何故帰りに事故が起こったのか、何故私たちが狙われたのか、そして犯人が誰なのか……。
そこまで考えが至ったところで私は急激に血の気が引いた。
「エリスは、あの子は無事なの!?」
「ご安心ください。エリス様には陛下直属の騎士が護衛に当たっており、万が一不審な者が近づいた場合、お身柄を最優先で確保するように手配されております」
「フィオレ様に関しても先ほど早馬を走らせましたので、この後は領館にて保護される手筈になっております」
「そう、ありがとう」
エリスとフィオレ叔母様は一先ず問題ないだろう。
叔母様の事だからお爺様と口喧嘩をする可能性はあるが、身の危険が迫る事に比べれば安いはずだ。
それより今はっきりさせなければいけない事は……。
「つまり私が狙われる可能性があったと言う事ね」
「はい、ですが今日狙われると分かっていた訳ではありません。あくまで可能性があったと言うだけです」
「ですので、我々は万が一に備えて色々と策を講じておりました。今回の偽馬車の事もその一つとご理解ください」
そういう事か……陛下やお爺様は知っていたのだ、私が命を狙われる可能がある事を。
私はある一点だけ疑問に思っていたのだ。
なぜ私が屋敷を出てから一年後に王家のパーティーに呼ばれたのか。
叔父の事だから私が屋敷を出たと同時に爵位破棄を王国に報告するだろう、それならばその年のパーティーに招待すればよかったのだ。
だけど私が招待されたのは翌年のパーティー、つまりは何らかの準備が必要だったのだ。私たち姉妹を警護するための何かが。
叔父が一年間も何もしてこなかったのは知らなかったのだ。その証拠が自身の爵位継承のパーティーだ、恐らく書類を提出しただけで伯爵になった気でいたのだろう。でも実際は審査だなんだと理由をつけて保留にされていた、そしてその準備が出来たからこそ、保留にされていた伯爵の地位をお爺様が預かり、叔父に継承権が無い事を突きつけた。
わざわざ表向きにロベリアとライナスを継承権の舞台に載せてまで。
それじゃ私のせいでルーカスは……
今回、行きではなく帰りに狙われたのは私のついでに継承順位の高いルーカスを巻き込むため、そう何度もアンテーゼ家の人間だけが事故に遭う事などないのだから。
「ルーカス。ごめんなさい、私のせいで貴方を表舞台に引っ張り込んでしまったわ。私があの時、お爺様たちの前で貴方の名前を出さなければ狙われる事もなかったのに」
「お嬢様、お気遣いは無用です。私にもアンテーゼ領を守るための血が流れているのです。ならば私は貴方の盾となりましょう、それが領民を守るための最善の方法だと考えております」
「ありがとうルーカス。でも貴方自身の身を最優先にしてね、そうでないと私は叔母様に顔向けができないわ」
ルーカスは私が思っていた以上の好青年だった。
全ての事情を聞いた彼は私と共に王都へ来てくれる事となったが、あっさりと継承権を辞退したのだ。
ラクディア商会で働く者のほとんどが私と叔父の噂話しを知っているらしく、如何に叔父たちのやり方が領民のためになっていないか、如何に私の政策が領民のために行われていたかを実際に体感していたのだ。
確かにアンテーゼ領でクロノス商会とラクディア商会が取引をしている生産農家の反応を見れば一目瞭然であろう。
ルーカスはそんな私に爵位を継いで欲しいと言ってきたのだ、その為に自分の力がいるのなら喜んで協力すると。
「アリス様、我々としては貴方様がこのまま亡くなった事にし、安全なところでしばらくお過ごし頂きたいのですが」
「分隊長様、それはお断りするわ。私がいなくなったとなれば次の標的はエリスだけになってしまう。妹を危険な目に合わす事なんて絶対に許さない。むしろ私が生きているところを見せつけ、私一人に狙いを定めるよう振る舞った方が安心出来というものだわ。騎士団の皆さんには迷惑を掛けてしまうかもしれないけど、私はもう一歩たりとも引かないと誓ったのよ」
「畏まりました。陛下にはそのようにお伝えしておきます。ご無礼な事を言ってしまい、申し訳ございませんでした」
あの人達の一番の標的は私だ。私が生きている事を知れば間違いなく最初に狙われるだろう。だけどそう何度も強行な手段は行えないはず、恐らく次は私の周りから崩していく可能性がある。つまり狙いは私の店のスタッフと店自体。
「分隊長様、一つだけ教えて。お父様達が亡くなったのは事故ではないのね」
「詳しくは申せませんが、ラクディア様達が乗っておられたの馬車には不審な点が多く、調査を続けていた事は確かです」
「そう、ありがとう」
証拠がない……か。だけどほぼ確信しているのだろう、そうでなければこの世界で二年間も調査が続くわけがない。そして今回の事でそれは確実なものとなった。
今落石事故にあった分隊の騎士達の人数が明らかに少ない。恐らくは賊を追いかけているところではないだろうか。
あの人達の事だから何人もの人を通して実行犯を操っているだろうから、たとえ実行犯を捕まえたとしても真犯人まではたどり着けないかもしれない。
でも……私は決して許さない。
両親を、私を、妹を。そして大切な人達を傷つけるのであれば私は容赦しない、叔父とその一家には全てのステージから退場してもらう。
彼らは私を怒らせた事をいずれ後悔する事になるだろう。
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