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物語のはじまり
第6話 青と赤の精霊
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あれから更に数ヶ月が過ぎた。
ケーキの試作は概ね上手く行っている。(自分の才能が怖いわ)
いやいや自惚れてはいけない、私には使用人たちの生活が掛かっているのだ。今は少しの妥協もゆるされない。
現在使用人の大半は入れ替えられてしまった。
今残っているのは私の専属メイドであるエレン、執事のグレイ、そして料理長のディオンだけ。
ユリネの件はエリスにとって大変ショックな出来事だっただろう。ノエルの娘と言う事は私達だけの秘密にしていたのだが、どこから聞きつけたか知らないが、叔父夫婦の娘がチクったのだ。暴力を振るった女の娘だと。
それを知った私はユリネ自身への危険を感じ、現在庶民街で暮らしているノエルの元へと返した。エリスもユリネも泣いていたけれど、私は時間が出来たらこっそり二人を合わせている。
エレンが残されているのは恐らく私への最後の切り札、私が何か逆らったらエレンの進退を理由に脅してくるだろう。私がエレンを心の拠り所にしているのは分かっているはずだから。
グレイは現在経営の引き継ぎ中だ。
実は数週間前、若くて新しい執事が突然やってきた、もちろん叔父の息のか掛かった人物であるのは目に見えている。
一通り資金の流れや自由にできるお金の目処が付いたのだろう、そうなると邪魔になったグレイを年齢を理由に引退を促してきたのだ。
こちらもそろそろ潮時だと思っていたのでグレイにはそれを受け入れてもらい、屋敷を出た後『計画の最終段階』の準備を進めてもらう事にしている。
ディオンは単純に料理が気に入っているからだと思う、私から見ても見事な料理と味付けは正直惚れ惚れする。
私たちの計画は本人にも話してはいるが余り勧めてはいない。ディオンの腕なら例えここを辞めさせられてもすぐに引く手数多の声がかかるだろう。そんな人物を私の我儘で計画に巻き込むわけにはいかない。
そして暑かった夏が過ぎ少しずつ秋に近づいたある日の午後、私が通う学園で事件が起こった。
「アリスちゃん、その後お屋敷の方は大丈夫?」
昼食を取りながら話しかけてきてくれたのは学園で唯一の友達であるルテア。
のほほんとした性格だけど、これでも最高の爵位であるエンジウム公爵家のご令嬢様。
公爵家と言えば王様の血筋が繋がっている爵位だからね、本人は全然そんな素振りは出さないけれど伯爵家の私とはかなり身分が違うんですよ。
先ほど唯一の友達と言ったけれど別にボッチとかではない。
これでも貴族が通うこの国で最高位の学園だからね、表面上では誰とでも仲良くしているが裏では足の引っ張り合いや、ただ私の爵位に寄って来るバカ者だらけだから、本当の意味で友達と言えるのがルテアしかいないのだ。
「正直大丈夫とは言えないかな、私はもうすぐ学園には居れなくなるから」
私はテーブルで転がっているリリーに蜂蜜をあげながら答えた。
ルテアには私が急にいなくなれば心配をさせてしまうと思い、迷惑が掛からない範囲で計画の詳細を話している。
「そうなんだ、卒業まで一緒にいたかったんだけど寂しくなるね」
私たち貴族の女児が学園を途中で去る事は然程珍しくない。そしてそのほとんどの理由が結婚だ。
最近でこそ恋愛結婚が多くなってきたがそれでも政略結婚というのはどうしても残ってしまう。
私の場合、政略結婚を跳ね返す予定なので学園を辞める必要が無いと言えばそうなんだけど、この世界では婚約を破棄された場合大変な不名誉とされているので、厳しい家だと勘当されたり領地に閉じ込められたりする事もあるらしい。
叔父の目的は私とエリスの継承権の破棄、目的が初めからわかっている分取引がしやすいと言うもの、だから必ず私の婚約の破棄には同意してくるはず。その結果、出会った事もない婚約者は破棄されたという不名誉がついてしまう。
私的にはこちらの都合で断るのだから相手に迷惑をかけてしまうのは心苦しく、また叔父との取引で少しでも有利に運ばせる為、私の方が破棄された事にする予定だ。
そんな理由から例え学園に残っても周りから嘲笑の対象となってしまうので、ここは潔く辞めるつもりでいる
まぁ、前世の記憶がある私わたしには気にならない事ではあるが、今後仕事の方が忙しくなる予定だから、逆に怪しまれず学園を辞める理由が出来て都合が良い言うもの。
残り僅かなこの時間を、私たち三人はお弁当を食べながら笑顔で語り合った。
今思えばルテアとの出会いもこんなお昼の時だった。
お互い執拗に追いかけてきた男の子たちにウンザリして、人気の少ない中庭でバッタリ出会った。
お互い手に持ったお弁当箱に疲れ切った顔、一目見て『あぁ、私と同じだ。』と思った瞬間同時に笑い出したのだ。
それ以来約束もしていないのにお昼時間になると、自然に中庭へと足が向く。
あれから5年、今ではすっかり仲良くなって何でも話し合える仲になり、例え私が学園を去ったとしても、今まで通り友達として迎えてくれるとさえ言ってくれている。
ルテアとリリーとの幸せな時間を過ごし、教室にもどってきた私たちはある場面に遭遇した。
「見てください、お父様が私たちに買ってくださったのよ」
クラスで一人大騒ぎをしているのは叔父夫婦の娘であるロベリア。『私たち』と言っているのは恐らく双子の弟であるライナスの事であろう。
ロベリアとライナスは同じ屋敷に暮らしてはいるが、正直あまり出会う機会がない。
屋敷に来た時から食事は別々に取っているし、今の私に必要な場所はあの二人にとっては全く興味が場所と無いといえる。
私が必要としているのは自分の部屋と調理場、そして書庫のどれかに限られる。一方あの二人は料理は食べるだけだし勉強なんてしていないから当然書庫に来るはずがない。
おかげで随分計画がスムーズに進んだと言うものだ。
そのロベリアがクラスの皆んなに見せびらかしているのは小さな虫かごのような箱。
「わぁ、ロベリアさんこれ双子の精霊ですか?」
一人のご令嬢が物珍しそうにカゴの中身を見てはしゃいでいる。
よく見るとトンボのような羽をもった小さな男の子が二人閉じ込められていた。
この世界に精霊は存在する、私のポケットに入っているリリーだってもちろん精霊だ。
ただ王都ではめずらしい存在である事は間違いない。思い出して欲しい精霊は自然から生まれる、残念な事に王都はそれなりに発展しているため自然が少ないのだ。
王都で精霊を探すなら闇商人を探した方が早いと言われており、精霊持ちが全員そうだとは言わないけれど、貴族の間では密かに取引がされているのは事実だ。
先ほど闇商人とは言ったが正式に規制が掛かっている訳ではない。買ったからとはいえ実際に精霊と契約がきるかどうかも分からないし、契約をした後でも片方の意思だけで簡単に破棄だって出来る。
そのため人間の勝手な都合だが強い規制は必要ないとされているが、人道的な意見から批判する人が大半であるのは唯一の救いだ。
ロベリアが持っているカゴの様子から間違いなく何者かから買ったものだろう、本人も否定するどころが言いふらしているし。
まったく相変わらず頭の弱い子だと思う、集まっている生徒の中には不愉快そうな顔で見ている子達もいると言うのに……そう言えばお昼時間までどこに隠していたのかしら?
「私、皆さんの前でこの子と契約を結ぼうと思っておりますの。名前だってもう決めてるんですよ」
そう高らかに叫んだロベリア……ここにバカがいたよ!
ケーキの試作は概ね上手く行っている。(自分の才能が怖いわ)
いやいや自惚れてはいけない、私には使用人たちの生活が掛かっているのだ。今は少しの妥協もゆるされない。
現在使用人の大半は入れ替えられてしまった。
今残っているのは私の専属メイドであるエレン、執事のグレイ、そして料理長のディオンだけ。
ユリネの件はエリスにとって大変ショックな出来事だっただろう。ノエルの娘と言う事は私達だけの秘密にしていたのだが、どこから聞きつけたか知らないが、叔父夫婦の娘がチクったのだ。暴力を振るった女の娘だと。
それを知った私はユリネ自身への危険を感じ、現在庶民街で暮らしているノエルの元へと返した。エリスもユリネも泣いていたけれど、私は時間が出来たらこっそり二人を合わせている。
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グレイは現在経営の引き継ぎ中だ。
実は数週間前、若くて新しい執事が突然やってきた、もちろん叔父の息のか掛かった人物であるのは目に見えている。
一通り資金の流れや自由にできるお金の目処が付いたのだろう、そうなると邪魔になったグレイを年齢を理由に引退を促してきたのだ。
こちらもそろそろ潮時だと思っていたのでグレイにはそれを受け入れてもらい、屋敷を出た後『計画の最終段階』の準備を進めてもらう事にしている。
ディオンは単純に料理が気に入っているからだと思う、私から見ても見事な料理と味付けは正直惚れ惚れする。
私たちの計画は本人にも話してはいるが余り勧めてはいない。ディオンの腕なら例えここを辞めさせられてもすぐに引く手数多の声がかかるだろう。そんな人物を私の我儘で計画に巻き込むわけにはいかない。
そして暑かった夏が過ぎ少しずつ秋に近づいたある日の午後、私が通う学園で事件が起こった。
「アリスちゃん、その後お屋敷の方は大丈夫?」
昼食を取りながら話しかけてきてくれたのは学園で唯一の友達であるルテア。
のほほんとした性格だけど、これでも最高の爵位であるエンジウム公爵家のご令嬢様。
公爵家と言えば王様の血筋が繋がっている爵位だからね、本人は全然そんな素振りは出さないけれど伯爵家の私とはかなり身分が違うんですよ。
先ほど唯一の友達と言ったけれど別にボッチとかではない。
これでも貴族が通うこの国で最高位の学園だからね、表面上では誰とでも仲良くしているが裏では足の引っ張り合いや、ただ私の爵位に寄って来るバカ者だらけだから、本当の意味で友達と言えるのがルテアしかいないのだ。
「正直大丈夫とは言えないかな、私はもうすぐ学園には居れなくなるから」
私はテーブルで転がっているリリーに蜂蜜をあげながら答えた。
ルテアには私が急にいなくなれば心配をさせてしまうと思い、迷惑が掛からない範囲で計画の詳細を話している。
「そうなんだ、卒業まで一緒にいたかったんだけど寂しくなるね」
私たち貴族の女児が学園を途中で去る事は然程珍しくない。そしてそのほとんどの理由が結婚だ。
最近でこそ恋愛結婚が多くなってきたがそれでも政略結婚というのはどうしても残ってしまう。
私の場合、政略結婚を跳ね返す予定なので学園を辞める必要が無いと言えばそうなんだけど、この世界では婚約を破棄された場合大変な不名誉とされているので、厳しい家だと勘当されたり領地に閉じ込められたりする事もあるらしい。
叔父の目的は私とエリスの継承権の破棄、目的が初めからわかっている分取引がしやすいと言うもの、だから必ず私の婚約の破棄には同意してくるはず。その結果、出会った事もない婚約者は破棄されたという不名誉がついてしまう。
私的にはこちらの都合で断るのだから相手に迷惑をかけてしまうのは心苦しく、また叔父との取引で少しでも有利に運ばせる為、私の方が破棄された事にする予定だ。
そんな理由から例え学園に残っても周りから嘲笑の対象となってしまうので、ここは潔く辞めるつもりでいる
まぁ、前世の記憶がある私わたしには気にならない事ではあるが、今後仕事の方が忙しくなる予定だから、逆に怪しまれず学園を辞める理由が出来て都合が良い言うもの。
残り僅かなこの時間を、私たち三人はお弁当を食べながら笑顔で語り合った。
今思えばルテアとの出会いもこんなお昼の時だった。
お互い執拗に追いかけてきた男の子たちにウンザリして、人気の少ない中庭でバッタリ出会った。
お互い手に持ったお弁当箱に疲れ切った顔、一目見て『あぁ、私と同じだ。』と思った瞬間同時に笑い出したのだ。
それ以来約束もしていないのにお昼時間になると、自然に中庭へと足が向く。
あれから5年、今ではすっかり仲良くなって何でも話し合える仲になり、例え私が学園を去ったとしても、今まで通り友達として迎えてくれるとさえ言ってくれている。
ルテアとリリーとの幸せな時間を過ごし、教室にもどってきた私たちはある場面に遭遇した。
「見てください、お父様が私たちに買ってくださったのよ」
クラスで一人大騒ぎをしているのは叔父夫婦の娘であるロベリア。『私たち』と言っているのは恐らく双子の弟であるライナスの事であろう。
ロベリアとライナスは同じ屋敷に暮らしてはいるが、正直あまり出会う機会がない。
屋敷に来た時から食事は別々に取っているし、今の私に必要な場所はあの二人にとっては全く興味が場所と無いといえる。
私が必要としているのは自分の部屋と調理場、そして書庫のどれかに限られる。一方あの二人は料理は食べるだけだし勉強なんてしていないから当然書庫に来るはずがない。
おかげで随分計画がスムーズに進んだと言うものだ。
そのロベリアがクラスの皆んなに見せびらかしているのは小さな虫かごのような箱。
「わぁ、ロベリアさんこれ双子の精霊ですか?」
一人のご令嬢が物珍しそうにカゴの中身を見てはしゃいでいる。
よく見るとトンボのような羽をもった小さな男の子が二人閉じ込められていた。
この世界に精霊は存在する、私のポケットに入っているリリーだってもちろん精霊だ。
ただ王都ではめずらしい存在である事は間違いない。思い出して欲しい精霊は自然から生まれる、残念な事に王都はそれなりに発展しているため自然が少ないのだ。
王都で精霊を探すなら闇商人を探した方が早いと言われており、精霊持ちが全員そうだとは言わないけれど、貴族の間では密かに取引がされているのは事実だ。
先ほど闇商人とは言ったが正式に規制が掛かっている訳ではない。買ったからとはいえ実際に精霊と契約がきるかどうかも分からないし、契約をした後でも片方の意思だけで簡単に破棄だって出来る。
そのため人間の勝手な都合だが強い規制は必要ないとされているが、人道的な意見から批判する人が大半であるのは唯一の救いだ。
ロベリアが持っているカゴの様子から間違いなく何者かから買ったものだろう、本人も否定するどころが言いふらしているし。
まったく相変わらず頭の弱い子だと思う、集まっている生徒の中には不愉快そうな顔で見ている子達もいると言うのに……そう言えばお昼時間までどこに隠していたのかしら?
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