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緑山規夫の初めての愛
愛を知った夜
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「ねえ先生、返せない恩ってなに?」
緑山と山波は結局思った以上に寝入ってしまって、美味しいものを食べさせてくれるような店はもうとうに店を閉める時間になっていた。
だから二人は、寮の部屋でケイタリングとビールで小さなパーティーをしていた。
「こんな酔っ払った時に言うことじゃないだろ。」
「でも、今聞いとかないと、次いつ聞くことができるかわからないでしょ。
だから、今教えて。」
「如月のお父さん、前教授との約束なんだ。」
山波はとても優しい顔で緑山をほんの一瞬見た。
「僕はね、親がいないんだ。祖母に育てられて、中学を卒業したら、働きに行くことになっていた。
それを援助して学校へ行かせてくれたのが、前教授だったんだよ。
高校だけかなと思っていたんだが、大学にまで行かせてもらえて、嬉しかった。
とても・・・
高校生のとき祖母が亡くなって、朝、新聞配達をしてほそぼそと生活していたんだが、教授の屋敷の離れで生活させてもらえる事になってね。
何から何まで力になってもらえて・・・」
山波はとても遠い目をして話をつづけた。
緑山もその話に、話をしている山波の低くて響きのある声にうっとりと耳を傾けた。
「僕が離れに住み始めたころ、ちょうどあずみ君も一緒に住み始めた頃で、如月は屋敷の中がうるさいと本を読みに離れに来ていた。僕のノートをちらりと見ただけで、間違っているところを指摘するんだ。
びっくりしたよ。それからも何度となく、離れに来て、僕はその都度、勉強していたノートを差し出した。するとあの細い指先で、トントンと叩いて間違っているところを教えてくれる。それがとても面白くて、カッコ良くてこの人みたいになりたいと思った。
けど、あの人はほんとうに天才で、僕は遠く及ばなかった。」
「でも山波先生は、とても一生懸命勉強していた。僕は先生みたいになりたいといつも思っていた。」
「ありがとう。でも俺が一生懸命やってできることより、あの人が普通にしていてできることの方が多い。今でも憧れだよ。
如月にだけじゃない。前教授も・・・
期末ごとに成績表を持って、如月のお父さんに会いに行くんだ。
頑張れって、頑張るとキットいい事があるぞって頭を撫でてくれるんだ。なんかそれがとても気持ち良くて、頑張れるんだ。
大学に進むとき、ひとつ条件があると、如月を支えてくれと頼まれたんだ。
如月は頭は良くて勉強はできるけど、普段の生活はできない事が多い。だから、如月のそばにいて支えてやって欲しいと頼まれた。
言葉では言えないほどの事をしてもらったから、何があっても如月のために働いて返そうと思ったんだ。」
「でもね、たとえ如月のためでも、女と寝てお金を貰うのはやめてほしい。」
「どうして?」
「どうして・・・って・・・僕が嫌だからだよ。山波先生は嫌じゃないの?」
「考えたこともなかった。今までに一度でもそのことに感情を入れたことはない。
仕事なんだと言い聞かせてやり過ごしてきた。」
「僕も、最初はそれでいいと思ってた。どうせ親の決めた相手と結婚するんだし、遊びなら割り切って付き合える人のほうがいいって。
でも、先生の真似をしてお金をくれる人に何度か抱かれるたびに悲しくて。僕を抱いている人がどうして先生じゃないんだろう、先生は今頃・・・って考えたら、無性に悲しくて。僕はおかしいのかな・・・」
「おかしくはないさ。ごめんね。つらい思いをさせたね。」
「好きな人は?告白とかしないの?」
「もう、俺はそんなに若くないからな。」
「女?」
「さあ。」
「誰?聞きたい。」
「もう終わり。もう時間も遅いし。明日も学校があるからもう寝なさい。」
「じゃあキスして。1回だけでいいから。それ以上はしてって言わないから。」
「キスしたらおとなしく寝るか?」
山波はとてもやさしく、緑山の美しい唇に甘く押し当て、大事そうに抱き上げベッドへ運んだ。
「お前も、反吐が出るようなおやじとは、もう二度と寝ないと約束できるか。」
「うん。」
山波の頬に触りそうな長いまつ毛が、ゆっくりと動くと、どうしても、もう一度唇に触れたくなった。
もう一度だけ、この一度だけ、そう思いながらも、何度も何度も接吻は繰り返された。
今までうるさい女の喘ぎ声をふさぐだけの手段としか考えていなかった山波は、初めてキスの味を覚えた子供の様に、うれしくて何度も何度もその味を確かめた。
指の先で唇に触れただけで、ドキドキと大きく心臓が脈を打ち、顔を見合わせ微笑みながら、優しく丁寧に、唇はまぶたにひたいに頬ヘと滑らせ、また唇へと帰る・・・
二人は時がたつのも忘れ、喜びに溺れ、結局眠りに就いたのは空が白みかけた頃で、あれほどキスを繰り返したのに、それでも飽き足らず、山波の唇は緑山のひたいに押し当てたまま、やっと見つけた自分だけの大切な宝物のように強く抱きしめて眠った。
そして、当然のように寝坊した、翌日の二人の朝は慌ただしく、服を着るだけが精一杯で髪をいつものように整える前に駆け出した。
前を走る緑山は後ろから追いかける山波を振り返っては笑い、山波もまた、そんな夢の中でも叶わなかった光景が現実に目の前にある事を喜ばずにはいられなかった。寮から研究室に着くまでの短い道は奇跡に近い出来事で、次もとは望んではいけないと理解していた。
だから、振り向いた緑山の顔を永遠に忘れないよう胸に深く刻んだ。
でも、もしも又、同じ奇跡が起きたなら・・・・
望んではいけないと言い聞かせながらも、わずかに胸を踊らせていた。
「僕、コーヒー淹れるね。」
研究室に着くと緑山は窓際にあるサイフォンで二人分のコーヒーを点てていた。
山波は、それを少し離れたところで、ぼんやりとただ眺めていた。
あまりの幸せに、口元がすこし緩んだ。
「山波、今日は朝から機嫌がいいね。」
振り向くと如月は大きな荷物を抱え、とても早くに出勤していた。
「おはようございます。どうしたんですか今日は特別早いですね。」
「君たちが昨晩も徹夜したんじゃないかと思って朝食を持って来たよ。
夕べは規夫と一緒だったのか。」
「え、ええ、とても疲れていたようだったので、寮に泊めました。」
「そうか。」
今日は如月の機嫌もとてもいいようだった。
山波と並び緑山が嬉しそうにコーヒーを2つのカップに分けるのを眺めていた。
「あ、教授、おはようございます。コーヒー飲みますか?」
「イヤ、いいよ。君と山波が飲みなさい。早く支度して、君も授業があるんだろ。
朝食を持って来たから食べなさい。」
「そうだ、教授は土曜日お見合いだったんでしょ。どうでした。」
「イヤ、お見合いはしてはいないよ。
土曜はあずみから解けない問題があるからと電話がかかって来たから帰っただけだよ。
お見合いはかなり前からお断りしているはずだが、ご理解いただけてなかったようだね。」
「それはそうでしょう、お母様の生きがいですから。でも僕が帰ったら教授の代わりに怒られておきますよ。」
「すまないね。」
「あずみ君の家庭教師はまだ見つからないのですか?」
「ああ、なかなか気難しい子で、困ったもんだよ。」
「隼人はどうですか?一週間に一度か二度。そうすればその日は研究室も雅に手伝ってもらえるかも。」
「ならば一度聞いてみようか。」
「あずみ君にも合わせたいから、今度の日曜日教授のお家でご飯会を開いてくださいよ。」
「そうだね。そうしよう。」
「山波先生も来るでしょ。」
「俺も行っていいのか。」
「来てくれなければ、僕が寂しいじゃないですか。」
そう言って山波の顔を覗き込むと、とてもうれしそうな顔で笑った。
如月は山波が高校生の頃からの付き合いだが、そんなうれしそうな顔を見るのは初めてだった。
「雅たちには僕から伝えておきますね。」
如月の持って来たサンドウィッチの包みを1個つかむと、カバンを肩にかけ授業へと向かった。
その一部始終を微笑みながら目で追いかける山波の幸せそうな顔を見て、
「君もそんな風に笑うことができるんだね。」
如月は思わずそう言ってしまった。
そう言いたくなるほど珍しい事だった。
山波はその言葉に驚き、顔を赤らめそそくさと自分の部屋で書類に目を通すふりをした。
そして、机の引き出しの中のノートをこっそりと開いた。そこにはパンダの柄のスカーフがきれいにたたまれて挟んであった。
それが山波の言う、結ばれることのない、愛する人のかけらだった。
緑山と山波は結局思った以上に寝入ってしまって、美味しいものを食べさせてくれるような店はもうとうに店を閉める時間になっていた。
だから二人は、寮の部屋でケイタリングとビールで小さなパーティーをしていた。
「こんな酔っ払った時に言うことじゃないだろ。」
「でも、今聞いとかないと、次いつ聞くことができるかわからないでしょ。
だから、今教えて。」
「如月のお父さん、前教授との約束なんだ。」
山波はとても優しい顔で緑山をほんの一瞬見た。
「僕はね、親がいないんだ。祖母に育てられて、中学を卒業したら、働きに行くことになっていた。
それを援助して学校へ行かせてくれたのが、前教授だったんだよ。
高校だけかなと思っていたんだが、大学にまで行かせてもらえて、嬉しかった。
とても・・・
高校生のとき祖母が亡くなって、朝、新聞配達をしてほそぼそと生活していたんだが、教授の屋敷の離れで生活させてもらえる事になってね。
何から何まで力になってもらえて・・・」
山波はとても遠い目をして話をつづけた。
緑山もその話に、話をしている山波の低くて響きのある声にうっとりと耳を傾けた。
「僕が離れに住み始めたころ、ちょうどあずみ君も一緒に住み始めた頃で、如月は屋敷の中がうるさいと本を読みに離れに来ていた。僕のノートをちらりと見ただけで、間違っているところを指摘するんだ。
びっくりしたよ。それからも何度となく、離れに来て、僕はその都度、勉強していたノートを差し出した。するとあの細い指先で、トントンと叩いて間違っているところを教えてくれる。それがとても面白くて、カッコ良くてこの人みたいになりたいと思った。
けど、あの人はほんとうに天才で、僕は遠く及ばなかった。」
「でも山波先生は、とても一生懸命勉強していた。僕は先生みたいになりたいといつも思っていた。」
「ありがとう。でも俺が一生懸命やってできることより、あの人が普通にしていてできることの方が多い。今でも憧れだよ。
如月にだけじゃない。前教授も・・・
期末ごとに成績表を持って、如月のお父さんに会いに行くんだ。
頑張れって、頑張るとキットいい事があるぞって頭を撫でてくれるんだ。なんかそれがとても気持ち良くて、頑張れるんだ。
大学に進むとき、ひとつ条件があると、如月を支えてくれと頼まれたんだ。
如月は頭は良くて勉強はできるけど、普段の生活はできない事が多い。だから、如月のそばにいて支えてやって欲しいと頼まれた。
言葉では言えないほどの事をしてもらったから、何があっても如月のために働いて返そうと思ったんだ。」
「でもね、たとえ如月のためでも、女と寝てお金を貰うのはやめてほしい。」
「どうして?」
「どうして・・・って・・・僕が嫌だからだよ。山波先生は嫌じゃないの?」
「考えたこともなかった。今までに一度でもそのことに感情を入れたことはない。
仕事なんだと言い聞かせてやり過ごしてきた。」
「僕も、最初はそれでいいと思ってた。どうせ親の決めた相手と結婚するんだし、遊びなら割り切って付き合える人のほうがいいって。
でも、先生の真似をしてお金をくれる人に何度か抱かれるたびに悲しくて。僕を抱いている人がどうして先生じゃないんだろう、先生は今頃・・・って考えたら、無性に悲しくて。僕はおかしいのかな・・・」
「おかしくはないさ。ごめんね。つらい思いをさせたね。」
「好きな人は?告白とかしないの?」
「もう、俺はそんなに若くないからな。」
「女?」
「さあ。」
「誰?聞きたい。」
「もう終わり。もう時間も遅いし。明日も学校があるからもう寝なさい。」
「じゃあキスして。1回だけでいいから。それ以上はしてって言わないから。」
「キスしたらおとなしく寝るか?」
山波はとてもやさしく、緑山の美しい唇に甘く押し当て、大事そうに抱き上げベッドへ運んだ。
「お前も、反吐が出るようなおやじとは、もう二度と寝ないと約束できるか。」
「うん。」
山波の頬に触りそうな長いまつ毛が、ゆっくりと動くと、どうしても、もう一度唇に触れたくなった。
もう一度だけ、この一度だけ、そう思いながらも、何度も何度も接吻は繰り返された。
今までうるさい女の喘ぎ声をふさぐだけの手段としか考えていなかった山波は、初めてキスの味を覚えた子供の様に、うれしくて何度も何度もその味を確かめた。
指の先で唇に触れただけで、ドキドキと大きく心臓が脈を打ち、顔を見合わせ微笑みながら、優しく丁寧に、唇はまぶたにひたいに頬ヘと滑らせ、また唇へと帰る・・・
二人は時がたつのも忘れ、喜びに溺れ、結局眠りに就いたのは空が白みかけた頃で、あれほどキスを繰り返したのに、それでも飽き足らず、山波の唇は緑山のひたいに押し当てたまま、やっと見つけた自分だけの大切な宝物のように強く抱きしめて眠った。
そして、当然のように寝坊した、翌日の二人の朝は慌ただしく、服を着るだけが精一杯で髪をいつものように整える前に駆け出した。
前を走る緑山は後ろから追いかける山波を振り返っては笑い、山波もまた、そんな夢の中でも叶わなかった光景が現実に目の前にある事を喜ばずにはいられなかった。寮から研究室に着くまでの短い道は奇跡に近い出来事で、次もとは望んではいけないと理解していた。
だから、振り向いた緑山の顔を永遠に忘れないよう胸に深く刻んだ。
でも、もしも又、同じ奇跡が起きたなら・・・・
望んではいけないと言い聞かせながらも、わずかに胸を踊らせていた。
「僕、コーヒー淹れるね。」
研究室に着くと緑山は窓際にあるサイフォンで二人分のコーヒーを点てていた。
山波は、それを少し離れたところで、ぼんやりとただ眺めていた。
あまりの幸せに、口元がすこし緩んだ。
「山波、今日は朝から機嫌がいいね。」
振り向くと如月は大きな荷物を抱え、とても早くに出勤していた。
「おはようございます。どうしたんですか今日は特別早いですね。」
「君たちが昨晩も徹夜したんじゃないかと思って朝食を持って来たよ。
夕べは規夫と一緒だったのか。」
「え、ええ、とても疲れていたようだったので、寮に泊めました。」
「そうか。」
今日は如月の機嫌もとてもいいようだった。
山波と並び緑山が嬉しそうにコーヒーを2つのカップに分けるのを眺めていた。
「あ、教授、おはようございます。コーヒー飲みますか?」
「イヤ、いいよ。君と山波が飲みなさい。早く支度して、君も授業があるんだろ。
朝食を持って来たから食べなさい。」
「そうだ、教授は土曜日お見合いだったんでしょ。どうでした。」
「イヤ、お見合いはしてはいないよ。
土曜はあずみから解けない問題があるからと電話がかかって来たから帰っただけだよ。
お見合いはかなり前からお断りしているはずだが、ご理解いただけてなかったようだね。」
「それはそうでしょう、お母様の生きがいですから。でも僕が帰ったら教授の代わりに怒られておきますよ。」
「すまないね。」
「あずみ君の家庭教師はまだ見つからないのですか?」
「ああ、なかなか気難しい子で、困ったもんだよ。」
「隼人はどうですか?一週間に一度か二度。そうすればその日は研究室も雅に手伝ってもらえるかも。」
「ならば一度聞いてみようか。」
「あずみ君にも合わせたいから、今度の日曜日教授のお家でご飯会を開いてくださいよ。」
「そうだね。そうしよう。」
「山波先生も来るでしょ。」
「俺も行っていいのか。」
「来てくれなければ、僕が寂しいじゃないですか。」
そう言って山波の顔を覗き込むと、とてもうれしそうな顔で笑った。
如月は山波が高校生の頃からの付き合いだが、そんなうれしそうな顔を見るのは初めてだった。
「雅たちには僕から伝えておきますね。」
如月の持って来たサンドウィッチの包みを1個つかむと、カバンを肩にかけ授業へと向かった。
その一部始終を微笑みながら目で追いかける山波の幸せそうな顔を見て、
「君もそんな風に笑うことができるんだね。」
如月は思わずそう言ってしまった。
そう言いたくなるほど珍しい事だった。
山波はその言葉に驚き、顔を赤らめそそくさと自分の部屋で書類に目を通すふりをした。
そして、机の引き出しの中のノートをこっそりと開いた。そこにはパンダの柄のスカーフがきれいにたたまれて挟んであった。
それが山波の言う、結ばれることのない、愛する人のかけらだった。
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