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小噺4 お月見
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ツイッターのアンダルシュの企画で、駆け込み間に合うかもと勢いで書いたんですけど間に合わなかったので、大人しくここに供養します(笑)
色んな作品あるのでツイッターやってる方は調べて見てみてください!
#アンダルシュ_うち推し です!
そしてこちら、ムーンより先にこっちに投稿しておりますので、他の話より見ずらいかもしれないです。誤字脱字とか多分いっぱいあるけど、頑張って読んでください。
ーーーーーー
これは、静紀がやり直しをする前の記憶である。
「……?」
「どうしたの?何か気になるものでもあった?」
「あ、いえ」
その日、静紀はまたしても一人の男に捕まった。何やらいろいろ言い含められて市場に引っ張り出されて現在静紀はいつもと様子が違うことに気が付いた。
「すすき、とか丸い団子が並んでいて何だろうと……」
「ああ、中秋の名月が近いからだね」
「ちゅう、しゅう……」
静紀は彼が教えてくれた言葉をなぞろうとするが聞きなれない言葉で思わず首を傾げてしまう。それにうっと目の前の男が胸を抑えて悶えたいのを必死に抑えながら努めて冷静に話をする。
「簡単に言うと、月を見て饅頭とか団子とかを食べる日だよ」
「そうなんですか……」
「そうそう。やったことない?」
「恥ずかしながら……」
静紀は、環境のせいもありそのような行事には疎い。それを分かっている目の前の男は悪びれた様子は全くなく、都合よく静紀を翻弄する。
「なら、今年は僕と一緒にやろうよ!」
「え。いや、困ります」
「うんうん、いいじゃんいいじゃん!決まり!場所は、皇宮だとあれか。あ、いい場所思いついたからそこに行こう!」
「いえ、ですから……」
「僕、美味しいお団子持ってくるから、君はお饅頭を持って来てね?これお金!余ったらあげる!」
「!? いや、こんなに!!」
「じゃあまた!迎えに行くね!!」
さっと断られる前にすぐさま彼は去っていく。呆然と銭が入った袋を手に静紀はその場に立ち尽くすが、暫くして我に返り慌てたように走り出した。だが、もう既に強引に話をすすめた男の影はなく「どうしよう」と小さく呟いて手元を見つめるのであった。
***
中秋の名月。
お月見。
彼の言う通り、月を鑑賞しながら饅頭やらを食べる日らしい。
大金を貰った静紀は、使わないのも失礼に当たるだろうと思い、最低限の材料のみを買った。
幸いなことに饅頭を作ったことがある静紀は、当日餡子と生地を用意して饅頭づくりに勤しむ。
(そういえば、月には兎がいるって聞いたことがあるような……)
何処かの絵巻物の空想であった気がするが一度そう思ってしまうとただの丸い饅頭じゃつまらない気がしてきた。
(俺も結構楽しみにしてる……みたいだ)
自分の中の気持ちに正直になりそれを恥じつつも、せっかくの機会であるからと思い切って行動してみた。最低限と言えど、ある程度多めに買っていたので最悪失敗してもまた作りなおせる。
(耳は生地でくっつけて目と鼻は細い鉄の棒で焼き印をつければそれなりに見えるのでは?)
我ながらさえていると静紀は自画自賛しつつ早速作業に入る。
何度か失敗を繰り返しつつも兎の饅頭が完成した。
中々可愛く仕上がったのではないかと思いつつ、早速重箱に入れようと詰め始めると「わー良い匂い!」と今この場で聞きたくない声がした。びくりっと静紀は体を震わせて慌てて一つだけでも隠そうと手を伸ばすが間に合わない。
「嘘!可愛い!貰っていい?ちょうどみんなでお月見しようって言ってたんだ~。あ、一個味見」
「あ……」
無遠慮に綺麗にできた兎の饅頭をがぶりと口に入れたその人物に静紀は呆然とする。
「うん、まあ不味くないからいいかな?でも普通、もっと甘めにするよね?ま、僕良い子だから我慢してあげるけど。うわ、綺麗なの少な。ぎりぎり七個しかないじゃん。もっと作って欲しいけど、時間ないからいっか。あ、その重箱に入れよ!てか邪魔どいて」
そう言って、突然現れた理央はどんっと静紀にぶつかりながら綺麗にできた兎の饅頭を全て奪い去っていく。
残ったのはいびつな形の饅頭だけである。
(……買って行こう)
作り直す時間はもう残っていない。静紀は諦めて残っているそのまんじゅうを明日の自分のご飯にでもしようと適当な箱に詰めて横に置く。
そして静紀は、市場で目についた饅頭を二つ買い彼を待つ。男はすぐに現れた。
「じゃーん!月見だから兎のお面にしてみた!!」
そう言って、男は兎のお面をした顔を静紀に見せる。静紀は先ほどの事を一瞬思い出してぐっと唇を噛みしかし、それを押し殺してこう言った。
「とても似合っております」
「本当!?ありがとう!あ、で、こっちきて!」
男に手を引かれ路地に入るとすぐに景色が変わる。
森の中、いや、都の外であった。
「!」
「こっちだよー」
「まっ!ここは危険です!!」
てっきり都の中で月見をするものだと思っていた静紀は思わず男にそう声をかける。
この都で一番尊い方が、こんな場所で呑気に月見なんて危険すぎる。今すぐ戻るように静紀は進言するが彼はをそれを意に返さない。
「だいじょーぶ!あ、ここら辺かな?」
そう言って連れて来た場所は一つのあずまやだった。最近作られたのか、真新しい。そして不自然なほどその場所は広かった。まるで、ここに大きな屋敷が立っていたような、そんな場所に見えた。
「ここは……?」
「特別な場所で、整備したから今は妖魔は寄ってこないよ。道中遭わなかったでしょ?」
「あ……」
そう言われて全く妖魔を見なかったことに気付く。静紀は男に手を引かれながらその中に入った。
机に椅子。小休憩するにはもってこいの場所である。
「ふふーん。僕は都一の料理人が作ってくれた黄色の団子と言うより大福です!中にね、栗入ってるんだって!」
「栗!」
「絶対美味しいよ!君は?」
男にそう聞かれて静紀は言葉に詰まりそれから申し訳なさそうな顔をした。
「あ、私は、適当に目についた饅頭を……」
「え? あれじゃないの?ほら君の後ろにある箱」
「え?」
そういって、静紀が手に持っていたものを出そうとした時、男にそういわれて振り返った。
そこには綺麗な風呂敷に包まれたものがそこにある。解いてみると一通の手紙が。
―――忘れ物です、静紀君。 雫より
そこにあるのはあのいびつな饅頭が入っている箱である。中身を確認してもやはり不格好なそれで静紀は慌てて蓋をして違うことを伝えようとするがその前に手が伸びた。
「作ってきてくれたの!わー、嬉しい!」
「いえ!違います!!」
「えー?あ、もしかしてこれ兎の形?」
「!」
いびつなそれを的確に当てられて静紀は再び言葉を詰まらせてしまう。そして恥ずかしさで顔を下に向けた。
もっと綺麗なものがあったのに。よりによってなんでそんなものを彼の手に渡ってしまったのだろうか。
しかも弟からは甘さが足りないと言われてしまったものだ。貧相な出来なのに見栄えも悪くないものなんて最悪だ。
後悔が押し寄せてきてぎゅうっといたたまれずに目をつぶると、声がした。
「美味しい!」
「え」
「美味しいよこれ!僕の為にありがとう」
「あ……」
そういって、一つ二つと彼の手が伸びる。栗の入った大福を手につけることなくするすると彼の口の中におさまっていく。
そして、箱の中が空になった。
「ご馳走様!」
そういってふわりと笑顔を見せるが次の瞬間はっとして手を口に抑える。
「ごめん全部食べちゃった!これ!これ全部上げるよ!ごめんね!!」
「い、え」
ぎゅううっと静紀は胸が苦しくなってそんな言葉しか言えなかった。泣いてはいけないっとぐっと堪えて、彼の気持ちに応えるために、そして自分の気持ちに正直になって笑顔を見せた。
「ありがとう、ございます」
「ううん。此方こそ美味しいものありがとう!」
きっと今日この日を静紀は忘れないだろうと思いながら、今度は彼にちゃんと兎形をした饅頭を食べさせたいと思った。
今となっては、もう二度と叶わない願いであった。
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そしてこちら、ムーンより先にこっちに投稿しておりますので、他の話より見ずらいかもしれないです。誤字脱字とか多分いっぱいあるけど、頑張って読んでください。
ーーーーーー
これは、静紀がやり直しをする前の記憶である。
「……?」
「どうしたの?何か気になるものでもあった?」
「あ、いえ」
その日、静紀はまたしても一人の男に捕まった。何やらいろいろ言い含められて市場に引っ張り出されて現在静紀はいつもと様子が違うことに気が付いた。
「すすき、とか丸い団子が並んでいて何だろうと……」
「ああ、中秋の名月が近いからだね」
「ちゅう、しゅう……」
静紀は彼が教えてくれた言葉をなぞろうとするが聞きなれない言葉で思わず首を傾げてしまう。それにうっと目の前の男が胸を抑えて悶えたいのを必死に抑えながら努めて冷静に話をする。
「簡単に言うと、月を見て饅頭とか団子とかを食べる日だよ」
「そうなんですか……」
「そうそう。やったことない?」
「恥ずかしながら……」
静紀は、環境のせいもありそのような行事には疎い。それを分かっている目の前の男は悪びれた様子は全くなく、都合よく静紀を翻弄する。
「なら、今年は僕と一緒にやろうよ!」
「え。いや、困ります」
「うんうん、いいじゃんいいじゃん!決まり!場所は、皇宮だとあれか。あ、いい場所思いついたからそこに行こう!」
「いえ、ですから……」
「僕、美味しいお団子持ってくるから、君はお饅頭を持って来てね?これお金!余ったらあげる!」
「!? いや、こんなに!!」
「じゃあまた!迎えに行くね!!」
さっと断られる前にすぐさま彼は去っていく。呆然と銭が入った袋を手に静紀はその場に立ち尽くすが、暫くして我に返り慌てたように走り出した。だが、もう既に強引に話をすすめた男の影はなく「どうしよう」と小さく呟いて手元を見つめるのであった。
***
中秋の名月。
お月見。
彼の言う通り、月を鑑賞しながら饅頭やらを食べる日らしい。
大金を貰った静紀は、使わないのも失礼に当たるだろうと思い、最低限の材料のみを買った。
幸いなことに饅頭を作ったことがある静紀は、当日餡子と生地を用意して饅頭づくりに勤しむ。
(そういえば、月には兎がいるって聞いたことがあるような……)
何処かの絵巻物の空想であった気がするが一度そう思ってしまうとただの丸い饅頭じゃつまらない気がしてきた。
(俺も結構楽しみにしてる……みたいだ)
自分の中の気持ちに正直になりそれを恥じつつも、せっかくの機会であるからと思い切って行動してみた。最低限と言えど、ある程度多めに買っていたので最悪失敗してもまた作りなおせる。
(耳は生地でくっつけて目と鼻は細い鉄の棒で焼き印をつければそれなりに見えるのでは?)
我ながらさえていると静紀は自画自賛しつつ早速作業に入る。
何度か失敗を繰り返しつつも兎の饅頭が完成した。
中々可愛く仕上がったのではないかと思いつつ、早速重箱に入れようと詰め始めると「わー良い匂い!」と今この場で聞きたくない声がした。びくりっと静紀は体を震わせて慌てて一つだけでも隠そうと手を伸ばすが間に合わない。
「嘘!可愛い!貰っていい?ちょうどみんなでお月見しようって言ってたんだ~。あ、一個味見」
「あ……」
無遠慮に綺麗にできた兎の饅頭をがぶりと口に入れたその人物に静紀は呆然とする。
「うん、まあ不味くないからいいかな?でも普通、もっと甘めにするよね?ま、僕良い子だから我慢してあげるけど。うわ、綺麗なの少な。ぎりぎり七個しかないじゃん。もっと作って欲しいけど、時間ないからいっか。あ、その重箱に入れよ!てか邪魔どいて」
そう言って、突然現れた理央はどんっと静紀にぶつかりながら綺麗にできた兎の饅頭を全て奪い去っていく。
残ったのはいびつな形の饅頭だけである。
(……買って行こう)
作り直す時間はもう残っていない。静紀は諦めて残っているそのまんじゅうを明日の自分のご飯にでもしようと適当な箱に詰めて横に置く。
そして静紀は、市場で目についた饅頭を二つ買い彼を待つ。男はすぐに現れた。
「じゃーん!月見だから兎のお面にしてみた!!」
そう言って、男は兎のお面をした顔を静紀に見せる。静紀は先ほどの事を一瞬思い出してぐっと唇を噛みしかし、それを押し殺してこう言った。
「とても似合っております」
「本当!?ありがとう!あ、で、こっちきて!」
男に手を引かれ路地に入るとすぐに景色が変わる。
森の中、いや、都の外であった。
「!」
「こっちだよー」
「まっ!ここは危険です!!」
てっきり都の中で月見をするものだと思っていた静紀は思わず男にそう声をかける。
この都で一番尊い方が、こんな場所で呑気に月見なんて危険すぎる。今すぐ戻るように静紀は進言するが彼はをそれを意に返さない。
「だいじょーぶ!あ、ここら辺かな?」
そう言って連れて来た場所は一つのあずまやだった。最近作られたのか、真新しい。そして不自然なほどその場所は広かった。まるで、ここに大きな屋敷が立っていたような、そんな場所に見えた。
「ここは……?」
「特別な場所で、整備したから今は妖魔は寄ってこないよ。道中遭わなかったでしょ?」
「あ……」
そう言われて全く妖魔を見なかったことに気付く。静紀は男に手を引かれながらその中に入った。
机に椅子。小休憩するにはもってこいの場所である。
「ふふーん。僕は都一の料理人が作ってくれた黄色の団子と言うより大福です!中にね、栗入ってるんだって!」
「栗!」
「絶対美味しいよ!君は?」
男にそう聞かれて静紀は言葉に詰まりそれから申し訳なさそうな顔をした。
「あ、私は、適当に目についた饅頭を……」
「え? あれじゃないの?ほら君の後ろにある箱」
「え?」
そういって、静紀が手に持っていたものを出そうとした時、男にそういわれて振り返った。
そこには綺麗な風呂敷に包まれたものがそこにある。解いてみると一通の手紙が。
―――忘れ物です、静紀君。 雫より
そこにあるのはあのいびつな饅頭が入っている箱である。中身を確認してもやはり不格好なそれで静紀は慌てて蓋をして違うことを伝えようとするがその前に手が伸びた。
「作ってきてくれたの!わー、嬉しい!」
「いえ!違います!!」
「えー?あ、もしかしてこれ兎の形?」
「!」
いびつなそれを的確に当てられて静紀は再び言葉を詰まらせてしまう。そして恥ずかしさで顔を下に向けた。
もっと綺麗なものがあったのに。よりによってなんでそんなものを彼の手に渡ってしまったのだろうか。
しかも弟からは甘さが足りないと言われてしまったものだ。貧相な出来なのに見栄えも悪くないものなんて最悪だ。
後悔が押し寄せてきてぎゅうっといたたまれずに目をつぶると、声がした。
「美味しい!」
「え」
「美味しいよこれ!僕の為にありがとう」
「あ……」
そういって、一つ二つと彼の手が伸びる。栗の入った大福を手につけることなくするすると彼の口の中におさまっていく。
そして、箱の中が空になった。
「ご馳走様!」
そういってふわりと笑顔を見せるが次の瞬間はっとして手を口に抑える。
「ごめん全部食べちゃった!これ!これ全部上げるよ!ごめんね!!」
「い、え」
ぎゅううっと静紀は胸が苦しくなってそんな言葉しか言えなかった。泣いてはいけないっとぐっと堪えて、彼の気持ちに応えるために、そして自分の気持ちに正直になって笑顔を見せた。
「ありがとう、ございます」
「ううん。此方こそ美味しいものありがとう!」
きっと今日この日を静紀は忘れないだろうと思いながら、今度は彼にちゃんと兎形をした饅頭を食べさせたいと思った。
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