8 / 208
前の話7
しおりを挟む
妖魔の活動が過激になっている。
その報告を受けて俺は今日も雫さんと都の外で妖魔退治だ。過激になったというよりは数が増えたと言われた方がしっくりくる状況で増えた妖魔を片っ端から片付ける。
「ここら辺も片付きましたね。報告に帰りましょうか?」
「はい、そうで……っ!」
不意に狼の咆哮が聞こえた。少し遠いところからだ。それには雫さんも気づいたようで何かを言う前にお互い走り出す。
丁度、誰かが倒れておりそれに向かっている狼を模った妖魔の姿が見えた。大きいその横っ腹を思いっきり蹴り上げるときゃんっと鳴き声を上げてそれは転がった。
「雫さん!」
「いやです!こいつは絶対に治したくない!!」
「え!?」
その人を背に立つと後ろから雫さんの全力拒否の声が。どういう事だろうと振り返る前にその妖魔がまた襲ってきたので太刀で一刀両断する。霧のように消えたのを確認してから振り返るとそこには寿老の男がいる。
だいぶやられている様で血が出ている。頭を打ったのか気絶しているようだ。
「妖魔の餌にしてやりましょう」
「だめですよ雫さん」
かなり嫌がっている様で、治療は望めない。ならば早く都に運ぼうと出来るだけ丁重にその体を運ぶ。
「ちょっ!そ、その運び方ですか!?」
「はい。肩に乗せたら頭が下になりますし……」
雫さんがそう言った。俺の力だったらこの人を両腕で抱えることぐらい簡単だ。頭を下にしないように仰向けにして抱きかかえる格好でこれが一番安全だと思うが。
「私が持ちます!!お姫様抱っことか!そいつに勿体ないです!!」
「え、でも……」
「いいですから!!」
寄越せと雫さんにその人を奪われて彼はよいしょっと肩に担ぐ。
あ、あああ。
「そ、その持ち方は……」
「私が見るに、この男は頑丈なので大丈夫です」
「いやでも……」
「大丈夫です!!」
雫さんがそういうので彼に申し訳ないと思いながらもそのまま都に向かった。
報告の前にその男を治療する場所に預けるためそこに向かうと「え!?」と背後で声がした。
「嘘!宗太!!」
そう言って駆け寄ってきたのは弟だ。雫さんに担がれている彼を見てそれからきっと俺を睨みつける。
「彼に何したの!」
「お門違いな言葉をぶつけないでくれますか?倒れているのをこっちは運んできたんですよ?」
「ひどい、酷いよこんな事!!兄さんの馬鹿!誰か、宗太を僕の屋敷に運んで!」
「話聞かねえガキだな……」
一瞬、雫さんらしからぬ言葉が聞こえてぎょっとして其方を見たが彼はにっこり笑顔で、多分聞き間違いだったと思う。
弟の声に慌てて治療担当の法術師が現れて彼は弟の指示通りに運ばれていく。その間、涙を貯めながらずっと俺は弟に睨まれていたが、その視線を隠すように雫さんが前に出てくれた。彼が去った後に雫さんはぼそりと言葉を漏らす。
「だから捨て置けばよかったのに……」
「いいんですよ、雫さん」
そんな優しい雫さんに俺はそう返して報告に行ってきますと彼と別れた。
皇宮を歩いていると、前方から弁財の男と福禄の男がやって来た。俺を見見るとはっと蔑むような笑みを浮かべて話しかけてくる。
「最近、噂のお嬢さんといないようですが別れたんですか?」
「……? 何の話でしょうか?」
「とぼけたって無駄だよ。仕事もしないで美人な女の人を連れて遊んでるってみーんな知ってるから」
女性と遊んでいるような覚えはない。何かの間違いではないだろうかと思ったが、あっと一つの可能性に辿り着いた。
帝だ。彼しかいない。
そうか、周りには女性に見えていたのか。流石だと心の中でそう思っていると、図星を突かれて黙っていると思ったのか畳みかけるように俺に言葉を投げる。
「法術も使えない役立たずに本気になるものなんていないでしょう?」
「理央みたいに美人で可愛かったらまだ分かるけどさー。ねえ?一回鏡でも見たらどう?」
いつもの言葉にただ聞いているだけで黙っていた。そのままでいれば終わるから。いつものことだとそう思うことで耐えられた。
「お前みたいな奴好きになる奴なんているはずないよね」
「はい。お前みたいに責務を全うしないような男を誰が好きになるっていうんです?」
「――――っ!!」
どういうわけか、その言葉に酷く胸が痛んだ。相手には気づかれていないようで代わり映えのない言葉をつらつらとただ述べている。俺はそのまま訳の分からないその痛みに耐えるためにぎゅっと唇を噛んだ。
よく、似たような言葉を聞いたことがある。なのにどうして今はこんなにも胸がきしむおだろうか。
「何を話している」
――今、一番聞きたくない声がした。
下げたままの頭をあげることなく、すすっと廊下の隅によると弁財の男と福禄の男は小さく舌打ちをして彼に話しかけた。
「これはこれは帝様。いえ、同じ七宝として少し話をしていただけです」
「その通りです。仲良くお話していただけですよ?」
「毘沙門静紀」
二人の声を無視するように俺の名前を彼が呼んだ。びくりと体が大きく震え絞り出すようにして「はい」っと小さく返事をする。
「話がある。ついてこい」
「申し訳ありません。所用がありまして……」
即座にそんな言葉が出てきたのは驚きであった。そして、恐れ多くも自分は今帝を拒絶したことに気付く。
二度目だ。
俺が彼を拒絶したのは。しかも今回は、こんな人目があるような場所で、言い訳も何もできない。誰がどう見ても帝に歯向かう愚か者にしか見えないだろう。
「貴様……っ!」
「いい。時間が出来たら来い。いつでも待っている」
「はっ!」
彼は、そう言ってずっと頭を下げている俺の前を通っていった。その後ろを黒装束の男たちがついていくのが視界に入って、漸く俺は顔をあげる。
「七宝になったからもう帝は用済みですか」
「本当に最低だね」
「失礼致します」
俺はそう言ってもう一度頭を下げた後にその場を去る。適当に報告を済ませた後に、所用として都を見回ることにした。
何か異常はないかと見たり、住人の話を聞いたりと今やらなくてもいい事を俺はやっている。
「あ……」
不意に桜の花びらが目に入った。
もう満開に咲いており、一面桜の花びらで桃色になっている道をゆっくりと歩く。
「この場所、こんな景色になってたんだ……」
今まで見たことがなかった。ここの道は帰路でも門に向かう道でもない。だから通りかかることなんかなくて、きっと彼に手を引かれてここに来なければ一生見なかっただろう。それまでにこの場所は俺とは無縁のところだった。
「あれ……」
自分が泣いていることに気付いた。
「なんで……ああ、くそ……っ」
悪態をつきながらぐいぐいと涙をぬぐう。どうにかして抑え込まなければ嗚咽が漏れそうだった。
俺に価値はない。
俺は好かれない。
唯一の友達でさえもいなくなるんだ。
だから、これは、違う。
「久遠と、見たかったなぁ……」
そしてこれが正しい。
その報告を受けて俺は今日も雫さんと都の外で妖魔退治だ。過激になったというよりは数が増えたと言われた方がしっくりくる状況で増えた妖魔を片っ端から片付ける。
「ここら辺も片付きましたね。報告に帰りましょうか?」
「はい、そうで……っ!」
不意に狼の咆哮が聞こえた。少し遠いところからだ。それには雫さんも気づいたようで何かを言う前にお互い走り出す。
丁度、誰かが倒れておりそれに向かっている狼を模った妖魔の姿が見えた。大きいその横っ腹を思いっきり蹴り上げるときゃんっと鳴き声を上げてそれは転がった。
「雫さん!」
「いやです!こいつは絶対に治したくない!!」
「え!?」
その人を背に立つと後ろから雫さんの全力拒否の声が。どういう事だろうと振り返る前にその妖魔がまた襲ってきたので太刀で一刀両断する。霧のように消えたのを確認してから振り返るとそこには寿老の男がいる。
だいぶやられている様で血が出ている。頭を打ったのか気絶しているようだ。
「妖魔の餌にしてやりましょう」
「だめですよ雫さん」
かなり嫌がっている様で、治療は望めない。ならば早く都に運ぼうと出来るだけ丁重にその体を運ぶ。
「ちょっ!そ、その運び方ですか!?」
「はい。肩に乗せたら頭が下になりますし……」
雫さんがそう言った。俺の力だったらこの人を両腕で抱えることぐらい簡単だ。頭を下にしないように仰向けにして抱きかかえる格好でこれが一番安全だと思うが。
「私が持ちます!!お姫様抱っことか!そいつに勿体ないです!!」
「え、でも……」
「いいですから!!」
寄越せと雫さんにその人を奪われて彼はよいしょっと肩に担ぐ。
あ、あああ。
「そ、その持ち方は……」
「私が見るに、この男は頑丈なので大丈夫です」
「いやでも……」
「大丈夫です!!」
雫さんがそういうので彼に申し訳ないと思いながらもそのまま都に向かった。
報告の前にその男を治療する場所に預けるためそこに向かうと「え!?」と背後で声がした。
「嘘!宗太!!」
そう言って駆け寄ってきたのは弟だ。雫さんに担がれている彼を見てそれからきっと俺を睨みつける。
「彼に何したの!」
「お門違いな言葉をぶつけないでくれますか?倒れているのをこっちは運んできたんですよ?」
「ひどい、酷いよこんな事!!兄さんの馬鹿!誰か、宗太を僕の屋敷に運んで!」
「話聞かねえガキだな……」
一瞬、雫さんらしからぬ言葉が聞こえてぎょっとして其方を見たが彼はにっこり笑顔で、多分聞き間違いだったと思う。
弟の声に慌てて治療担当の法術師が現れて彼は弟の指示通りに運ばれていく。その間、涙を貯めながらずっと俺は弟に睨まれていたが、その視線を隠すように雫さんが前に出てくれた。彼が去った後に雫さんはぼそりと言葉を漏らす。
「だから捨て置けばよかったのに……」
「いいんですよ、雫さん」
そんな優しい雫さんに俺はそう返して報告に行ってきますと彼と別れた。
皇宮を歩いていると、前方から弁財の男と福禄の男がやって来た。俺を見見るとはっと蔑むような笑みを浮かべて話しかけてくる。
「最近、噂のお嬢さんといないようですが別れたんですか?」
「……? 何の話でしょうか?」
「とぼけたって無駄だよ。仕事もしないで美人な女の人を連れて遊んでるってみーんな知ってるから」
女性と遊んでいるような覚えはない。何かの間違いではないだろうかと思ったが、あっと一つの可能性に辿り着いた。
帝だ。彼しかいない。
そうか、周りには女性に見えていたのか。流石だと心の中でそう思っていると、図星を突かれて黙っていると思ったのか畳みかけるように俺に言葉を投げる。
「法術も使えない役立たずに本気になるものなんていないでしょう?」
「理央みたいに美人で可愛かったらまだ分かるけどさー。ねえ?一回鏡でも見たらどう?」
いつもの言葉にただ聞いているだけで黙っていた。そのままでいれば終わるから。いつものことだとそう思うことで耐えられた。
「お前みたいな奴好きになる奴なんているはずないよね」
「はい。お前みたいに責務を全うしないような男を誰が好きになるっていうんです?」
「――――っ!!」
どういうわけか、その言葉に酷く胸が痛んだ。相手には気づかれていないようで代わり映えのない言葉をつらつらとただ述べている。俺はそのまま訳の分からないその痛みに耐えるためにぎゅっと唇を噛んだ。
よく、似たような言葉を聞いたことがある。なのにどうして今はこんなにも胸がきしむおだろうか。
「何を話している」
――今、一番聞きたくない声がした。
下げたままの頭をあげることなく、すすっと廊下の隅によると弁財の男と福禄の男は小さく舌打ちをして彼に話しかけた。
「これはこれは帝様。いえ、同じ七宝として少し話をしていただけです」
「その通りです。仲良くお話していただけですよ?」
「毘沙門静紀」
二人の声を無視するように俺の名前を彼が呼んだ。びくりと体が大きく震え絞り出すようにして「はい」っと小さく返事をする。
「話がある。ついてこい」
「申し訳ありません。所用がありまして……」
即座にそんな言葉が出てきたのは驚きであった。そして、恐れ多くも自分は今帝を拒絶したことに気付く。
二度目だ。
俺が彼を拒絶したのは。しかも今回は、こんな人目があるような場所で、言い訳も何もできない。誰がどう見ても帝に歯向かう愚か者にしか見えないだろう。
「貴様……っ!」
「いい。時間が出来たら来い。いつでも待っている」
「はっ!」
彼は、そう言ってずっと頭を下げている俺の前を通っていった。その後ろを黒装束の男たちがついていくのが視界に入って、漸く俺は顔をあげる。
「七宝になったからもう帝は用済みですか」
「本当に最低だね」
「失礼致します」
俺はそう言ってもう一度頭を下げた後にその場を去る。適当に報告を済ませた後に、所用として都を見回ることにした。
何か異常はないかと見たり、住人の話を聞いたりと今やらなくてもいい事を俺はやっている。
「あ……」
不意に桜の花びらが目に入った。
もう満開に咲いており、一面桜の花びらで桃色になっている道をゆっくりと歩く。
「この場所、こんな景色になってたんだ……」
今まで見たことがなかった。ここの道は帰路でも門に向かう道でもない。だから通りかかることなんかなくて、きっと彼に手を引かれてここに来なければ一生見なかっただろう。それまでにこの場所は俺とは無縁のところだった。
「あれ……」
自分が泣いていることに気付いた。
「なんで……ああ、くそ……っ」
悪態をつきながらぐいぐいと涙をぬぐう。どうにかして抑え込まなければ嗚咽が漏れそうだった。
俺に価値はない。
俺は好かれない。
唯一の友達でさえもいなくなるんだ。
だから、これは、違う。
「久遠と、見たかったなぁ……」
そしてこれが正しい。
55
お気に入りに追加
3,628
あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。

【完結済み】乙男な僕はモブらしく生きる
木嶋うめ香
BL
本編完結済み(2021.3.8)
和の国の貴族の子息が通う華学園の食堂で、僕こと鈴森千晴(すずもりちはる)は前世の記憶を思い出した。
この世界、前世の僕がやっていたBLゲーム「華乙男のラブ日和」じゃないか?
鈴森千晴なんて登場人物、ゲームには居なかったから僕のポジションはモブなんだろう。
もうすぐ主人公が転校してくる。
僕の片思いの相手山城雅(やましろみやび)も攻略対象者の一人だ。
これから僕は主人公と雅が仲良くなっていくのを見てなきゃいけないのか。
片思いだって分ってるから、諦めなきゃいけないのは分ってるけど、やっぱり辛いよどうしたらいいんだろう。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。
【完結】僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
⭐︎表紙イラストは針山糸様に描いていただきました

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる