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本編
遠征序盤で嫌がらせ
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俺の婚約者はやっぱり優秀だ。
俺が次の休みの時に遠征準備をしようとするともう既にすべてを準備し終わっていた。
新人歓迎会という名目でもあるのでテントや食料の心配はないだろうが縄やタオル、マッチ、瓶や薬などなど最低限のサバイバル装備の入ったカバンが用意されてあった。
勿論、武器の準備も。
魔装具があるにしても魔力がなくなったり使えなくなったりしたときの為にも必要なのだ。
準備万端で遠征当日を迎え、俺はヴィにそれらの荷物が入ったポシェットを持たせつつ、集合場所に向かう。途中、ヴィが声をかけられたので腕に引っ付いてじろっと睨んでおいた。するとたじろいてさっさと行くやつばかりでもっと粘れよ!っと心の中で思っている。
「ベルクラリーサ様。ヴィアンおはよう」
「ああ、アル」
「アルフレッド様おはようございます」
「第一班はこっちですよ」
アルフレッドに案内されて第一班のところに向かう。第一班は少数精鋭で俺とヴィを入れてたったの20人だ。その中で一応親しいという部類に入るのはたったの二人だけである。
うん。こんな俺でも二人はいるのだ。俺の本性をわかっている人物が。
「おっはよう!ベルクラリーサちゃん!!」
「……おはようございます。カノさん」
「おはようおはよう!遠征頑張ろうね!君の整備は一番に行うから遠慮しないでね!」
アルフレッドと第一班の整備錬金担当のカノ君だ。
青色の髪で長いマントを身に纏い、太ももに瓶やナイフなどを下げている。身軽な恰好であるが、この子は錬金術師兼探索者。自らの足で素材を集めるアクティブな錬金術師だ。俺の兄も錬金術師で同じタイプである。その上魔装具を扱え、試験をすればこの第一班の上位に楽に食い込むほどの実力者だ。カノ君はその兄に及ばずとも第一班に入れる実力を持つのでかなり強いだろう。
「カノ!」
そんな俺たちの間に一人の男が割って入った。その男はカノ君と同じ顔の双子で一応同期、一応同僚という扱いとなる。
彼はルノという名前だった。多分。仕事で会って挨拶をしても睨まれるだけで無視されるのであっているかどうかは不安である。まあ、間違っていても困らないんだけど。
そんな彼はやはりじろっと俺を睨んだ後にぐいぐいとカノ君の腕を引っ張って距離を離していく。
カノ君は俺に、にっこにこの笑顔を向けて「それじゃ後で~」っと手を振りながら去って行った。
どうしてあのカノ君が一先ず俺に好意的なのかというと、うちの兄と錬金術師関連でお付き合いがあり生粋の錬金術師なので俺は良い実験材料になるらしい。
こうやって好意的にされているのも自身の欲望の為であるのであんまり素直に喜べない。
が、まあもう一人よりはましだろう。
「ふー、疲れた疲れた」
「こっち来ないでくれない?アル」
「え?なんで?良いですよね?ベル様」
アルフレッドは、そう言いながら俺の顔をのぞき込む。完全にヴィは嫌な顔してどっかいけっと包み隠さず言って近づこうとしたアルフレッドの顔をわしづかみにして離した。
「殺すぞ」
「お前に言われても嬉しくないんだけど。ベル様、お願いします」
「えー?何がですかぁ?」
俺とアルフレッドは出会いが悪かった。
アルフレッドは、幼いころ結構手を焼いていた子供であった。具体的に言うと他人の持ち物を異常に欲しがる。今でもそれは治っていないのだが、当時よりは収まっていた。
アルフレッドは俺が兄から貰った魔装具を欲しがって、しつこく言い寄られたので「やらねーよしつけ―な!!」っと顔面を殴ってしまった。子供だったので理性なんてものはなく直情的に動いてしまった俺が悪いのだ。両親が顔を真っ青にして、平謝りをしていた光景が思い出される。それと同時に恍惚な表情で呼吸荒く俺に近寄ってきたアルフレッドも。
―――もっと!!もっと!!俺の事虐めて!!
やべえ性癖を生み出してしまった責任もあったりする。でもその時点で俺は既にヴィの婚約者でもあったからそう言う手段はとれなかった。予想だが、俺が他人の婚約者であったことも彼の中ではかなりの価値があったのだろう。それが殴っただけでそんな趣味嗜好に走るとは思わなかったけどね!!
「今日から7日間ベル様と一緒にいられるなんて光栄です」
「ベルちゃんに近寄らないで。どっか行け」
「あ、グループ分けでは我々と一緒に行動を共にできるように手配しましたよ。どうぞこきつ……っ!!」
それ以上はやばいっと俺はアルフレッドを素早く転ばせた。周りがぎょっとしている中、俺はにっこりと笑顔で手を差し伸べる。
「大丈夫ですか?アルフレッド様」
「は、はい」
俺の手を握った奴の手を握りつぶすほど強く握りしめて立ち上がらせた後に耳元で囁く。
「黙れ。キャンキャンうるせえ」
「は、はい……っ!」
そう言ってから一応膝についた土を払っていると、アルフレッドが熱視線を向けてくる。それに気づかないふりをしてすすすっと距離を取る為ヴィの後ろに隠れた。
アルフレッドよ。俺以外の良い人をどうか見つけてくれ。頼むから。
そんなやり取りがありつつ、全員がそろったようで所属ごとに列を組み王都から少し離れた、森に向かう。半日も歩けばつく場所で俺たちは彼らに続いて歩いてく。
一応訓練の一環であるからか私語なく、森の入り口付近で一先ずキャンプとなった。
騎士団は1から5まで区別されており、単純に数字が少ないところは危険な任務や遠征が多くそれに伴って実力者が集められている。所属人数によって第二小隊、第三中隊などなどに分けられるがまあ、知り合いがいないのであまり覚えていない。
ヴィも俺が騎士団に入る前は遠征だのなんだのとあまり家にいなかった。これから忙しくなると思うと気が重い。早く退職させられないかな。
はあっとため息をつきながら、ヴィにテント張りを任せて少し離れたところに座っていると「ちょっと」っと声をかけられた。其方を見るといつもヴィに引っ付いている団員がいる。彼らも参加していたのかと一応先輩である彼らの手前、一応立ち上がってお辞儀ぐらいしておく。
「何か御用でしょうか?」
「暇そうにしてるみたいだからこれに水汲んできて」
一人の子がずいっと俺に近づいて鍋を押し付ける。俺は顔をしかめてこれ見よがしにため息をつく。
「僕はヴィアン様の婚約者ですけど、このようなそこら辺の使用人がやるような事をさせるんですか?」
「そうだよ。ここでは立場なんて関係ないし。というか、まだ婚約者の立場でよくそこまで大口叩けるよね?いつ捨てられるか分からないのに」
「はあ?」
捨てられるって、俺が?いやないない。あいつ俺の事超絶大好きだし。
と、思うがそれを今言うとヴィが調子に乗るので、すんでで飲み込む。それから俺はこれ見よがしにため息をつく。
「大変ですね~。ヴィアン様のような婚約者を持てない方というのは余裕がなくて」
「な……っ!」
「でもでも、あんまり僻まれても困りますぅ。大体にして魅力がなかった貴方方が悪いんですし~」
「……っ!!」
きっと憎しみこもった目で睨まれておっとっとこれ以上はやめておこうっとにっこりと笑って鍋を掴む。
「それじゃ、いってきまーすっ!」
これ以上言ったら洒落にならないので引き際は大事である。
まあ、これで上の人に訴えてくれれば上々だ。やめさせてほしいってね!
鍋を抱えて俺は水源を探す。
このエリアには慣れているので俺はためらうことなく森の中に入って川に向かう。
というのも、やんちゃだった俺はこっちに引っ越して来た時に、この森の存在に気付いてしまい父の猟銃を借りて魔獣を狩っていた経験がある。捌くのは未だに苦手(不器用で肉があまり残らなかったり皮ぼろぼろだったりする)であるが、兄や父が得意なので任せて料理して、食べていた。一部の貴族では魔獣は不浄のものとして食べない人もいるという。それを聞いてあんなに美味しいお肉を食べられ無いのはもったいないと思っている。本当に美味しいのだ。ここらでは特に鹿の魔獣のお肉が美味しい。でも、狼はまずい。遭遇率が高いが、皮ぐらいしか使い道がない。
―――というか、何かいるな。
森に入った時点で誰かが待ち伏せしているのに気が付いていた。結構な徒党を組んで俺に何かをするつもりなのだろう。俺は気づかないふりをして、「うーん、川何処にあるかなぁ?」と川にあまり近づかないようにと歩いていると、何かを投げつけられた。
「————っ!!」
腰に差している剣で振り払うとぱりんっと瓶が割れた音がして何か液体がかかる。それから何かいる気配は遠ざかった。
酸ではないようで服に若干シミが付いた。独特な臭いがして、俺は眉を寄せる。
これが嫌がらせか?もっと悪臭のものでもよかったのでは?
一先ず気配が遠ざかったので、魔装具を発動して走って川に向かうと、狼の鳴き声が聞こえた。そして彼らの足音が近づいてくる。
「……あー、そういう事」
俺はよっこらしょっと銃を構えた。スコープを除くとざっと10匹の狼がこちらに走ってくるのが見える。……狼だけか。
俺は一先ず真ん中の狼の眉間を撃ち抜いた。次に左、右と数を減らして行くと流石に生き残った狼たちが躊躇いを見せた。が、そこでうろうろしていると格好の的だぞ。引き金を引いて残りも処理しようとして我に返った。
これ、このまま引き連れてヴィに助けてもらった方が、役立たず感出て良くね?
うん、うん。それすごくいいと思う!!
俺が次の休みの時に遠征準備をしようとするともう既にすべてを準備し終わっていた。
新人歓迎会という名目でもあるのでテントや食料の心配はないだろうが縄やタオル、マッチ、瓶や薬などなど最低限のサバイバル装備の入ったカバンが用意されてあった。
勿論、武器の準備も。
魔装具があるにしても魔力がなくなったり使えなくなったりしたときの為にも必要なのだ。
準備万端で遠征当日を迎え、俺はヴィにそれらの荷物が入ったポシェットを持たせつつ、集合場所に向かう。途中、ヴィが声をかけられたので腕に引っ付いてじろっと睨んでおいた。するとたじろいてさっさと行くやつばかりでもっと粘れよ!っと心の中で思っている。
「ベルクラリーサ様。ヴィアンおはよう」
「ああ、アル」
「アルフレッド様おはようございます」
「第一班はこっちですよ」
アルフレッドに案内されて第一班のところに向かう。第一班は少数精鋭で俺とヴィを入れてたったの20人だ。その中で一応親しいという部類に入るのはたったの二人だけである。
うん。こんな俺でも二人はいるのだ。俺の本性をわかっている人物が。
「おっはよう!ベルクラリーサちゃん!!」
「……おはようございます。カノさん」
「おはようおはよう!遠征頑張ろうね!君の整備は一番に行うから遠慮しないでね!」
アルフレッドと第一班の整備錬金担当のカノ君だ。
青色の髪で長いマントを身に纏い、太ももに瓶やナイフなどを下げている。身軽な恰好であるが、この子は錬金術師兼探索者。自らの足で素材を集めるアクティブな錬金術師だ。俺の兄も錬金術師で同じタイプである。その上魔装具を扱え、試験をすればこの第一班の上位に楽に食い込むほどの実力者だ。カノ君はその兄に及ばずとも第一班に入れる実力を持つのでかなり強いだろう。
「カノ!」
そんな俺たちの間に一人の男が割って入った。その男はカノ君と同じ顔の双子で一応同期、一応同僚という扱いとなる。
彼はルノという名前だった。多分。仕事で会って挨拶をしても睨まれるだけで無視されるのであっているかどうかは不安である。まあ、間違っていても困らないんだけど。
そんな彼はやはりじろっと俺を睨んだ後にぐいぐいとカノ君の腕を引っ張って距離を離していく。
カノ君は俺に、にっこにこの笑顔を向けて「それじゃ後で~」っと手を振りながら去って行った。
どうしてあのカノ君が一先ず俺に好意的なのかというと、うちの兄と錬金術師関連でお付き合いがあり生粋の錬金術師なので俺は良い実験材料になるらしい。
こうやって好意的にされているのも自身の欲望の為であるのであんまり素直に喜べない。
が、まあもう一人よりはましだろう。
「ふー、疲れた疲れた」
「こっち来ないでくれない?アル」
「え?なんで?良いですよね?ベル様」
アルフレッドは、そう言いながら俺の顔をのぞき込む。完全にヴィは嫌な顔してどっかいけっと包み隠さず言って近づこうとしたアルフレッドの顔をわしづかみにして離した。
「殺すぞ」
「お前に言われても嬉しくないんだけど。ベル様、お願いします」
「えー?何がですかぁ?」
俺とアルフレッドは出会いが悪かった。
アルフレッドは、幼いころ結構手を焼いていた子供であった。具体的に言うと他人の持ち物を異常に欲しがる。今でもそれは治っていないのだが、当時よりは収まっていた。
アルフレッドは俺が兄から貰った魔装具を欲しがって、しつこく言い寄られたので「やらねーよしつけ―な!!」っと顔面を殴ってしまった。子供だったので理性なんてものはなく直情的に動いてしまった俺が悪いのだ。両親が顔を真っ青にして、平謝りをしていた光景が思い出される。それと同時に恍惚な表情で呼吸荒く俺に近寄ってきたアルフレッドも。
―――もっと!!もっと!!俺の事虐めて!!
やべえ性癖を生み出してしまった責任もあったりする。でもその時点で俺は既にヴィの婚約者でもあったからそう言う手段はとれなかった。予想だが、俺が他人の婚約者であったことも彼の中ではかなりの価値があったのだろう。それが殴っただけでそんな趣味嗜好に走るとは思わなかったけどね!!
「今日から7日間ベル様と一緒にいられるなんて光栄です」
「ベルちゃんに近寄らないで。どっか行け」
「あ、グループ分けでは我々と一緒に行動を共にできるように手配しましたよ。どうぞこきつ……っ!!」
それ以上はやばいっと俺はアルフレッドを素早く転ばせた。周りがぎょっとしている中、俺はにっこりと笑顔で手を差し伸べる。
「大丈夫ですか?アルフレッド様」
「は、はい」
俺の手を握った奴の手を握りつぶすほど強く握りしめて立ち上がらせた後に耳元で囁く。
「黙れ。キャンキャンうるせえ」
「は、はい……っ!」
そう言ってから一応膝についた土を払っていると、アルフレッドが熱視線を向けてくる。それに気づかないふりをしてすすすっと距離を取る為ヴィの後ろに隠れた。
アルフレッドよ。俺以外の良い人をどうか見つけてくれ。頼むから。
そんなやり取りがありつつ、全員がそろったようで所属ごとに列を組み王都から少し離れた、森に向かう。半日も歩けばつく場所で俺たちは彼らに続いて歩いてく。
一応訓練の一環であるからか私語なく、森の入り口付近で一先ずキャンプとなった。
騎士団は1から5まで区別されており、単純に数字が少ないところは危険な任務や遠征が多くそれに伴って実力者が集められている。所属人数によって第二小隊、第三中隊などなどに分けられるがまあ、知り合いがいないのであまり覚えていない。
ヴィも俺が騎士団に入る前は遠征だのなんだのとあまり家にいなかった。これから忙しくなると思うと気が重い。早く退職させられないかな。
はあっとため息をつきながら、ヴィにテント張りを任せて少し離れたところに座っていると「ちょっと」っと声をかけられた。其方を見るといつもヴィに引っ付いている団員がいる。彼らも参加していたのかと一応先輩である彼らの手前、一応立ち上がってお辞儀ぐらいしておく。
「何か御用でしょうか?」
「暇そうにしてるみたいだからこれに水汲んできて」
一人の子がずいっと俺に近づいて鍋を押し付ける。俺は顔をしかめてこれ見よがしにため息をつく。
「僕はヴィアン様の婚約者ですけど、このようなそこら辺の使用人がやるような事をさせるんですか?」
「そうだよ。ここでは立場なんて関係ないし。というか、まだ婚約者の立場でよくそこまで大口叩けるよね?いつ捨てられるか分からないのに」
「はあ?」
捨てられるって、俺が?いやないない。あいつ俺の事超絶大好きだし。
と、思うがそれを今言うとヴィが調子に乗るので、すんでで飲み込む。それから俺はこれ見よがしにため息をつく。
「大変ですね~。ヴィアン様のような婚約者を持てない方というのは余裕がなくて」
「な……っ!」
「でもでも、あんまり僻まれても困りますぅ。大体にして魅力がなかった貴方方が悪いんですし~」
「……っ!!」
きっと憎しみこもった目で睨まれておっとっとこれ以上はやめておこうっとにっこりと笑って鍋を掴む。
「それじゃ、いってきまーすっ!」
これ以上言ったら洒落にならないので引き際は大事である。
まあ、これで上の人に訴えてくれれば上々だ。やめさせてほしいってね!
鍋を抱えて俺は水源を探す。
このエリアには慣れているので俺はためらうことなく森の中に入って川に向かう。
というのも、やんちゃだった俺はこっちに引っ越して来た時に、この森の存在に気付いてしまい父の猟銃を借りて魔獣を狩っていた経験がある。捌くのは未だに苦手(不器用で肉があまり残らなかったり皮ぼろぼろだったりする)であるが、兄や父が得意なので任せて料理して、食べていた。一部の貴族では魔獣は不浄のものとして食べない人もいるという。それを聞いてあんなに美味しいお肉を食べられ無いのはもったいないと思っている。本当に美味しいのだ。ここらでは特に鹿の魔獣のお肉が美味しい。でも、狼はまずい。遭遇率が高いが、皮ぐらいしか使い道がない。
―――というか、何かいるな。
森に入った時点で誰かが待ち伏せしているのに気が付いていた。結構な徒党を組んで俺に何かをするつもりなのだろう。俺は気づかないふりをして、「うーん、川何処にあるかなぁ?」と川にあまり近づかないようにと歩いていると、何かを投げつけられた。
「————っ!!」
腰に差している剣で振り払うとぱりんっと瓶が割れた音がして何か液体がかかる。それから何かいる気配は遠ざかった。
酸ではないようで服に若干シミが付いた。独特な臭いがして、俺は眉を寄せる。
これが嫌がらせか?もっと悪臭のものでもよかったのでは?
一先ず気配が遠ざかったので、魔装具を発動して走って川に向かうと、狼の鳴き声が聞こえた。そして彼らの足音が近づいてくる。
「……あー、そういう事」
俺はよっこらしょっと銃を構えた。スコープを除くとざっと10匹の狼がこちらに走ってくるのが見える。……狼だけか。
俺は一先ず真ん中の狼の眉間を撃ち抜いた。次に左、右と数を減らして行くと流石に生き残った狼たちが躊躇いを見せた。が、そこでうろうろしていると格好の的だぞ。引き金を引いて残りも処理しようとして我に返った。
これ、このまま引き連れてヴィに助けてもらった方が、役立たず感出て良くね?
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