甘党魔女の溺愛ルートは乙女ゲーあるあるでいっぱいです!

朱音ゆうひ

文字の大きさ
上 下
32 / 77
1章、王太子は悪です

29、薔薇のアーチ、鐘鳴らし

しおりを挟む
第五十九章

 次の日の朝、ノガレを先頭に一行は洞窟へ向かった。魔物が出るという洞窟は小屋からさらに坂を登ったところにあった。
 ノガレは足を引きずって歩いていた。ユーグが尋ねると、腰を痛めているのだと答えた。
「そんなことで魔物と戦えるのか」
「もちろんだとも。戦うのは我が法力をもってするのだ。肉の身体など何でもない」
 ノガレは青ざめていた顔を妙に上気させ、鼻息まで荒げていた。身にまとったボロを揺すりながら、傾いた身体で坂を登っていく。
 ミアレ姫はその後ろ姿を心配げに見ていたが、カラゲルは小馬鹿にしたように鼻で笑った。
「なかなか威勢がいいじゃないか。俺の剣など出番がなさそうだ」
 皮肉のつもりで言ったカラゲルの言葉にノガレは手を振って返した。
「剣だと、そんなものが通用する相手ではない。あの魔物と戦うことができるのは我が法力のみ。余計な手出しはせぬことだ」
 昨日はすっかり意気消沈していたノガレは洞窟へ近づくにつれ気持ちを高ぶらせ、生気を取り戻していくようだった。
 カラゲルは呆れてしまって横目でユーグを見たが、ユーグはいたって真剣な面持ちでノガレの背中を見つめていた。
 一行の一番うしろにはクランがいた。ティトの姿は見えない。
 昨日の夜のことだ。ティトは誰にも気づかれないようにクランに声をかけた。ティトは他の者たちに聞かせたくない話があるようだった。二人はそっと小屋を出た。
「イーグル・アイになら話してもいいと思って言うんだけど、あの魔法使いの爺さんの娘のこと」
「心当たりがあるのか」
「山の向こうのテン族の土地を行き来しているブンド族にもシャーマンがいるけど、そのシャーマンは元は魔法使いの娘なんだって聞いたことがあるよ。その時は魔法使いなんて冗談でしょと思ったけど、もしかすると……」
 ティトは慌てて言い添えた。
「あっ、僕がこれを言ったことは内緒ね。シャーマンの素性をあれこれ言うのは我が部族じゃ嫌がられるからさ。あくまでも噂話ってことで」
 嫌がられるどころか、ほとんど禁忌に近いということをクランも心得ていた。シャーマンは過去のすべてを捨ててシャーマンとなるのだ。その過去をあげつらってはならない。
 暗い夜空のどこかでオローが鳴く声が聞こえた。クランは洞窟で起こるであろうことと、そのシャーマンの結びつきを直感的に悟った。
「それが、ノガレの言っていたアルテか」
「名前は分からないよ。シャーマンに名前はないでしょ。シャーマンはシャーマンさ。でも、そのシャーマンは時々悪い夢を見て暴れだすらしいんだ。あの爺さんにかけられた魔法の名残じゃないかな」
 ティトは少年らしくあどけない顔を何とも言えない嫌悪感にゆがめた。
「しかし、ひどいジジイだよ。自分の娘に魔法をかけて連れ去るなんてさ。あんなの放っておけばいいよ。死ぬまで魔物と戦ってりゃいいんだ」
 クランも内心、同意見ではあった。しかし、洞窟に何かがあるような予感もしていた。傲慢な隠者と魔法にかけられた娘、そして、洞窟の魔物。
「ユーグはなんとかしてナビ教をあるべき姿に返そうとしている。ノガレのことを放ってはおけないのだろう。それに、あの様子を見ただろう。ノガレは、もうなかば狂気に陥っている。何をしでかすか分からない。ティトよ、お前に頼みがある……」
 ティトはその夜のうちに出発した。クランはハルをティトに貸した。脚の早い馬が必要だった。
 姿を消したティトのことを聞かれたクランは部族の民に急用を思いついたらしいと言っておいた。誰もそれを信じなかったが、それ以上詮索はしなかった。
 これまでもクランの周囲にはあれこれと意外なことが起こっていたが、それらのことは、もう旅の一行にとって意外なものではなくなっていたのだ。
 一行は坂の上の洞窟にたどり着いた。
 ノガレは松明を用意した。手まわし良く入り口の脇にその材料が積み上げてあった。それを見ればノガレがこの洞窟に何度となく潜っていることが分かった。
 カラゲルはからかうような口調で言った。
「ノガレよ、松明作りも慣れたものじゃないか。お前の法力をもってすれば闇でも目が利きそうなものだが」
「馬鹿な。ちゃんと中には松明掛けを作り、広いところでは篝火も焚けるようにしてある。私はこの洞窟を隅々まで知り尽くしているのだ。どこにどんな魔物が出るのか、そして、どうやって戦うべきか、すべて知っている」
 ノガレをどこかインチキ臭いとにらんでいるカラゲルは挑発するような口ぶりになった。
「知っていて倒せないのはどういうわけだ。まさか、わざと手を抜いているわけではあるまい。いつでも倒せるようなことを言う奴に限って大事な時に逃げ出したりするものだが」
 ノガレは松明に火をつけた。樹脂が焦げる臭いが立ち昇った。
「若者よ、洞窟の魔物を目にしたら、そんな軽々しいことは口にできなくなるぞ」
 松明の火を受けてノガレの目は異様な輝きを示した。何かに取り憑かれている者の目だと、カラゲルにも分かった。
 松明をかかげたノガレを先頭に一行は洞窟へ入った。
 入り口は岩壁の裂け目のように見えた。幅は狭いが高さは見上げるほどだ。そこかしこに蛇のように蔓草が這って風に揺れている。
 少し奥へ行くと道幅は広くなった。その代わり、外の光は入らなくなって暗闇が濃くなった。
 ノガレが言ったとおり壁のあちこちに松明掛けが作りつけてあった。ノガレはそれに火を移しながら一行を導いていった。
 空気は乾いていた。魔物が住むというが、それらしい物音もしない。
 松明の火に照らし出された壁面に細かく白い筋が走っているのが見えた。小さな虫が這った跡のようでもあり、植物の根のようでもある。
 それを調べたユーグはクランに言った。
「これはただの洞窟ではないな。どう思う」
 クランは壁に走る筋を目で追った。それはいにしえの言葉だった。
 クランはベルーフ峰の洞窟を思った。あそこでは無数の蟻の群れが壁面にいにしえの言葉を描いて見せた。いにしえの言葉のあらわれは予期し難いものだ。
 ここにあるのは物語の一部と見えたが、壁が崩れ落ちているところもあってはっきりしなかった。
「もっと奥へ行ってよく調べてみないと分からないが、古王国時代の部族の民が使っていた洞窟だろう。彼らの聖地だったのかも知れない」
 前を進んでいたカラゲルが振り返って尋ねた。
「こんな辺鄙な山の中にそんな連中がいたっていうのか」
 ユーグは言った。
「古王国時代の記録には今は忘れられた部族のことがよく出てくる。もう名前すらおぼろげな部族のことがな。いにしえの言葉の知識が完全ではなくなっている今、彼らがどこでどんな暮らしをしていたかは分からないのだ」
 ミアレ姫も壁面の文字に目を見張っていた。よく見ると壁から天井まで文字で覆い尽くされている。ただし、天井の高いところには松明の光も届かず闇が澱んでいた。
「ユーグよ、こうした遺跡は他にもあるのですか。もしや貴重な発見では」
「もちろんです。これらのいにしえの言葉には……ああ、これはひどい。おい、ノガレよ、これはお前がやったことか」
 刻まれた文字に構わず松明掛けを作ってあるせいで壁に大きく崩落している部分があった。少し先の通路の広いところでは篝火を焚くために壁面がえぐられていた。
 そこにも古代の部族の存在の証しが刻まれていたはずだが、ノガレはそんなことには無頓着のようだった。
「ああ、そうだ。これで洞窟の探索がやりやすくなったのだ。これを作るだけでも私は大変な苦労をしたのだぞ」
 ノガレは篝火台に松明の火を移した。油の焦げる臭いがして揺れる火がノガレの横顔を照らした。
「しかし、ノガレよ。お前もナビ教の祭司なら古代の知識に敬意を払うべきではないのか。これを見ろ、壁面が崩れ、煤がついて文字が読めなくなっているではないか」
 額の汗を拭ったノガレは乾いた唇をゆがめて、かつての同僚をにらみ返した。
「そんなものが何だというのだ。いにしえの言葉で魔物を倒すことができるというのか。それで姫さまに王国を奪還してさしあげることができるとでもいうのか。必要なのは力だ。すぐに我が法力のほどを見せてやる」
 ノガレは松明の火を高々とかかげた。その目がギラギラと光っている。
「ミアレ姫よ、シュメル王の正統なる血脈の継承者よ。我が法力をご覧あれ。我が法力をもってすれば闇の王を追い払うなどたやすいこと。そこなるユーグなど当てにせぬことです。シュメル王もあの時、私を召し抱えておればこんなことにはならなかったのです。思えば姫さまが私のもとへ来られたのも神々の導きによる運命でありましょう。いまや王国の行く末はこのノガレの手にかかっておるのです」
 洞窟の天井に響き渡るノガレの声はうわずっていた。洞窟の奥へ進むほどにノガレは気持ちを高ぶらせていくようだった。
 やがてノガレは一行を一段と天井の高い広場のようになった場所へ連れて行った。
 そこにも篝火台がいくつか作られていた。ノガレは油断なくあたりに目を配りながら松明の火を移していった。
 揺れる炎の光がごつごつした岩肌を露出させた天井まで行き渡った時、洞窟に地鳴りのような音が響き始めた。
「来るぞ、下がっておれ。お前たちなどの手に負える相手ではないからな」
 ノガレの言葉に一行は後ずさった。
 カラゲルは剣の柄に手を当て、ユーグはミアレ姫を守る位置に立った。
 地鳴りがしだいに大きくなり、加えて、ヒューヒューと風が吹くような音が聞こえてきた。
 クランは青い目を閉じ、低く朗唱を始めた。明暗反転した視野の中に蠢くものがあった。死霊だ。
 それらの者たちは遠い古代から行き場を失ってこの洞窟を彷徨っているらしかった。姿さえおぼろげで、水面に映る影のような、風に揺れる水煙のような、透き通ってゆらめく形をしていた。
 獲物を捉える鷲の目のように視野を引き絞り集中させて見ると、その者たちは手に剣を持っているようだった。彼らは誰とも知れぬ相手へ剣を振り上げ、振り下ろし、それを繰り返していた。
 クランは思った。
 ノガレは精霊が見えないと言った。ならば、ノガレが起こした嵐は果たしてミアレの根からしぼり出した力によるものだろうか。そうではあるまい。
「見ろ、あれを。第一の魔物だ!」
 ノガレが叫んだ。指差す先の岩陰から、のっそりと四つ脚の魔物が姿を現した。
 魔物は巨大な蜥蜴のような姿をしていた。長い尾をのたうたせ、短い脚で地面を這って、こちらへ向かって来る。
 よろめく足取りで蜥蜴の前に出たノガレは魔法印を結んだ両手を頭上にかかげた。
「おお、魔物よ。お前など、私の敵ではない。お前を何度倒したことか」
 大蜥蜴は口から炎の舌を吐き出した。目がギラギラと赤く光って、ノガレに挑むようだ。
 ノガレは両手を振りかざしたまま大蜥蜴と間合いを取っているらしかった。その仕草はなにやら芝居がかって、まるで旅芸人の人形劇を見ているようだった。
「おお、火蜥蜴よ。お前の火など私には効かぬ。お前を倒すのはこの私だ」
 そんなノガレの言葉もどこか形ばかりの決まり文句めいていた。
 カラゲルは剣の柄に手をかけたまま小首をかしげていた。
「何だあれは。まるでおとぎ話の怪物じゃないか。蜥蜴の化け物とは」
 大蜥蜴の背中の鱗が逆立ったかと思うと、口から勢いよく炎が噴き出した。
 ノガレは両手の指先をくねらせ、印を結んだ。あたりにもうもうと水煙がたちこめ、炎は消えた。
 大蜥蜴は短い脚をバタつかせてノガレへ突進してきた。ノガレは危なっかしい足取りでそれをかわすと、長い尻尾に飛びついた。
「そら、捕まえたぞ、卑しい魔物よ。もう逃しはせぬぞ!」
 印を結び直したノガレの手の中にきらめく剣が現れた。それは実体のあるものではなく、光が剣の形となってノガレの手に握られているのだ。
 これにはユーグも目を見張った。火球のような揺らぐものならともかく、あれほどに輪郭のくっきりした像を空間に描くことができる魔法をユーグも知らなかった。
「我が正義の剣を受けよ!」
 ノガレは大蜥蜴の尻尾の付け根あたりへ魔法の剣を突き立てた。
 大蜥蜴は苦痛の叫びとともに、あたりかまわず炎の舌を噴き出した。
 カラゲルとユーグはミアレ姫をかばうようにして後ずさったが、不思議と炎の熱は感じられなかった。クランはすでに目を開き、平然としてノガレの様子をうかがっていた。
 ノガレに剣を突き立てられた大蜥蜴は一行の見ている前で姿を消した。どこかへ逃げたわけではなく、水面の影が小波にかき消されるように姿が消えたのだった。
 後に残ったノガレはぐったりとして、その場にへたり込んでいた。魔物とともに魔法の剣も消えていた。
「いつもこうして逃げられてしまうのだ。急所を間違いなく貫いているはずなのだが」
 旅の一行は夢を見させられていたような気分で顔を見合わせた。
 カラゲルが呆れ声を出した。
「隠者よ、お前は毎度、魔物に逃げられているのか。それこそ蜥蜴の尻尾切りというやつだな」
 ノガレは立ち上がり、疲れたように溜息をついた。
「しかし、私の理にかなった戦いぶりを見ただろう。火には水で対抗し、急所を突く。それで間違っていないはずなのだ。まあ、いい。魔物はまだいる」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました

かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中! そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……? 可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです! そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!? イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!! 毎日17時と19時に更新します。 全12話完結+番外編 「小説家になろう」でも掲載しています。

【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」 「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」 いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。 「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と…… 私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。 「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」 「はい、お父様、お母様」 「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」 「……はい」 「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」 「はい、わかりました」 パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、 兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。 誰も私の言葉を聞いてくれない。 誰も私を見てくれない。 そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。 ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。 「……なんか、馬鹿みたいだわ!」 もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる! ふるゆわ設定です。 ※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい! ※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇‍♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ! 追加文 番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい

三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。 そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。

【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!

春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前! さて、どうやって切り抜けようか? (全6話で完結) ※一般的なざまぁではありません ※他サイト様にも掲載中

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!

ペトラ
恋愛
   ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。  戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。  前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。  悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。  他サイトに連載中の話の改訂版になります。

【完結】婚約破棄されたけど、なぜか冷酷公爵が猛アプローチしてきます

21時完結
恋愛
婚約者である王太子からの突然の婚約破棄。 「お前とは政略結婚だったが、本当に愛する人と結婚する」 そう言われた公爵令嬢のエリスは、社交界の前で屈辱を味わう。だが、そこで思いがけない人物が口を開いた。 「ならば、俺と結婚しよう」 冷酷と名高い公爵、アレクシスが突如彼女に求婚したのだ。戸惑うエリスだったが、彼の真剣な眼差しに流されるように婚約を承諾することに。 しかし、結婚後の彼はなぜか溺愛モード全開! 「お前は俺のものだ。他の男に微笑むな」 「昔からお前が欲しくてたまらなかった」 冷徹な仮面を外し、愛を隠そうとしない公爵に、エリスは困惑するばかり。 さらには、婚約破棄したはずの王太子が、彼女を取り戻そうと動き出して…? これは、婚約破棄から始まる、冷酷公爵の一途な溺愛物語。 「もう絶対に離さない」 ――愛を隠していた男の、猛攻が今始まる!

【完結】名前もない悪役令嬢の従姉妹は、愛されエキストラでした

犬野きらり
恋愛
アーシャ・ドミルトンは、引越してきた屋敷の中で、初めて紹介された従姉妹の言動に思わず呟く『悪役令嬢みたい』と。 思い出したこの世界は、最終回まで私自身がアシスタントの1人として仕事をしていた漫画だった。自分自身の名前には全く覚えが無い。でも悪役令嬢の周りの人間は消えていく…はず。日に日に忘れる記憶を暗記して、物語のストーリー通りに進むのかと思いきや何故かちょこちょこと私、運良く!?偶然!?現場に居合わす。 何故、私いるのかしら?従姉妹ってだけなんだけど!悪役令嬢の取り巻きには絶対になりません。出来れば関わりたくはないけど、未来を知っているとついつい手を出して、余計なお喋りもしてしまう。気づけば私の周りは、主要キャラばかりになっているかも。何か変?は、私が変えてしまったストーリーだけど…

処理中です...