83 / 384
2、協奏のキャストライト
80、フェニックスとモール温泉、ドラゴンは音楽が好き
しおりを挟む
紅都ミスティカには、ふんわりとした霧が立ち込めていた。
「姫様、ノイエスタル準男爵様はとても姫様に優しいのですね」
「品の良い方ではありませんこと?」
道中の思い出を語りながら、オリヴィアとセリーナが馬車の窓から街並みを鑑賞している。
「ふふ。そ、そうでしょう、そうでしょう?」
婚約者候補を褒められると、とても気分がいい。フィロシュネーは上機嫌でニコニコした。
「セリーナ、あ、あまり顔を出しては、はしたないですわ」
「そ、そうですねオリヴィア。アッ、姫様! 街道で旗を振っている人がいますよ」
以前、初めて紅都を訪れた時は戦時でもあり、はしゃぐ余裕がなかった。けれど、こんな風に明るい声で好奇心を見せる同年代の友達に囲まれていると、わくわくする。
「歓迎してくださっているのね」
フィロシュネーが顔を隠しつつ外を覗いてみると、紅国の旗と青国の旗を一緒に振って、民が歓迎してくれている。たくさん並んで、歓迎の言葉をかけている。
「青国の方々、わが国へようこそ!」
「両国の友好に女神の祝福を!」
馬車の中で顔を輝かせるフィロシュネーたちの耳には、噂話もちらりと届く。
「フェニックスの加護を持つ聖女様だが、フェニックスはいなくなってしまったらしい」
「女王陛下の騎士と禁断の恋に落ちたという噂……」
「悪しき呪術師の正体を見抜いたのは聖女様らしいぞ」
色々な噂が囁かれている!
「他国の方も、私たちと同じ人間ですね姫様? 噂話が大好きですね」
セリーナの言葉にフィロシュネーは共感した。
そこに。
「フェニックスだ!」
驚き、叫ぶ声が聞こえる。
馬車が一瞬、動きを止める。
車窓の外に火の粉を振り撒く大きな鳥が飛翔するのが見えた。
全身赤く輝く鳥は、美しい。悠々と羽を上下させる姿は、神秘的だ。
その姿は、呪術師オルーサを討伐した時に神鳥が変身した、成鳥の姿に似ていた。紅国では、「フェニックス」と呼ばれる魔法生物だ。
「フェニックスがこんな街中に飛んでくるなんて」
「初めて見た……!」
人々が驚く声によると、あまり人前には姿を見せない生き物らしい。
「馬車の周りを飛んでる……」
フェニックスは、馬車の周囲をふわふわと飛んで、どこかへと姿を消した。
「フェニックスの聖女様だ」
「フェニックスはいなくなっていないのだな」
馬車の外では、そんな声が目撃者の興奮を伝えた。
「姫様! 神鳥様ですわね!? わたくし、初めて拝見しました。感動です!」
「姫様は本当に神鳥様に愛されていらっしゃるんですね」
学友たちも大興奮。そんな中、フィロシュネーは曖昧な笑顔を浮かべつつ、そっと首をかしげた。
(今のは、神鳥様なのかしら?)
ハルシオンがつくってくれた奇跡を行使するための仕掛けが消えたとき、フィロシュネーは神鳥との縁も切れたように感じたのだ。神鳥は、消えた。フィロシュネーはそう思っているのだ。
「フェニックスは、珍しいのです」
「ドラゴンよりも?」
「ドラゴンよりも」
馬車が迎賓館『ローズウッド・マナー』に到着すると、サイラスが馬車から降りるフィロシュネーの手を取り、エスコートしてくれる。
「馬車を燃やされるかと警戒しましたが、何もせずに周囲を飛んで去っていったようで」
サイラスも、あのフェニックスが神鳥だとは思っていないようだった。
「明日は、紅都をご案内します。お迎えに参りますね」
約束を取り付けて手の甲にキスを贈る仕草は優雅で、フィロシュネーは頬が熱くなるのを感じながら、そっと頷いたのだった。
* * *
青国の一行が滞在するのはそんな紅都の迎賓館『ローズウッド・マナー』。
ドーム型の屋根と、彩色ガラスが散りばめられた大きな窓が特徴の、ロマンチックなムードのある洋館だ。
夕食までを終えて大浴場の湯に向かったフィロシュネーたちは、広々とした空間に顔をほころばせた。後ろをぞろぞろとそれぞれの世話係がついてきて、身体や髪を洗ってくれる。
「紅国に入浴文化があってよかったですわ」
「ええ、ええ。紅都周辺ではモール成分の温泉が湧くので、入浴文化が民にも根付いているのだとか」
青国の王侯貴族は、大きな浴場でたっぷりの湯に浸かるのを楽しむ文化を持っている。
「空国だと、お風呂があまり一般的ではないのですって」
オリヴィアは秘密の話をするように声を潜めた。セリーナはニコニコと頷く。
「空国は、魔法で汚れを清める『浄化屋』という商売ですとか、身体や衣類、部屋用の香料がとても売れるってお父様が教えてくれました」
フィロシュネーは相槌を打ちつつ、コッソリと体型を気にした。
(わたくしのお胸さん……いちばん、慎まやか……)
貴い血統を時代につなぐために婚姻する青国の上流階級社会では、発育がよく男性の肉欲を煽れる身体つきが貴族の女性にとって望ましいとされている。
いわゆる、出るところは出て引き締まるところは引き締まる体型のために、日頃からコルセットに身を包んだり、食事に気を使ったり、美体マッサージを受けたりと日々努力しているのだ……。
(これは王族の特徴だから仕方ないの)
フィロシュネーはこっそりと自分の身体と学友たちの発育具合を見比べて敗北感に打ちひしがれながら、浴槽に向かった。
湯は真っ黒で、ぬるぬるしている。
両手でお湯をすくってみると、お湯の色が手のひらを褐色に見せていて、きれい。
「このお湯、すべすべしますわ!」
「真っ黒ですね……!」
ちゃぷりと身を沈めるオリヴィアとセリーナが両隣で同じようにお湯をすくって眺めている。
身体を包むように温かさが広がり、疲れが癒やされていくのを感じる。
「肌がつるつるです」
湯の中で自分の身体を撫でてみると、ぬるぬるのつるつる!
「雪が降っているのかと思って空を見たら、羊が空を飛んでいたんです」
セリーナが明るい声で今日の思い出を語る。
「お魚も飛んでいましたわ。それに、神鳥様!」
「神鳥様は素晴らしく美しかったですわね……!」
きゃあきゃあと華やぐ声が浴場に反響する。
「それに、ノーブルクレスト騎士団の騎士たちの素敵なことと言ったら……」
「あら。我が国の氷雪騎士団も素敵です!」
セリーナとオリヴィアが他国への憧憬と愛国心を衝突させる中、フィロシュネーは誘ってみた。
「入浴を楽しんだあとは、少しだけ楽器を練習しません?」
音楽祭で披露する曲は、『子犬のワルツ』。
小さな子犬がコロコロ転がるように遊ぶ情景を思わせる、明るい曲だ。
セリーナがピアノの鍵盤の上で指を踊らせて、オリヴィアがヴァイオリンを奏でる。
「わたくしの婚約者は、ヴァイオリンを弾くと眠ってしまうのよ」
オリヴィアが自分の婚約者の惚気をしてから、青国の話をする。
「他の令嬢方は、今ごろ青国で至高の花の座をめぐって火花を散らしているに違いありませんわ」
「至高の花?」
「青王陛下のお妃様の座ですわ」
なるほど、とフィロシュネーは納得した。
兄はそういえば、王妃も婚約者もいないのだ。
アレクシア・モンテローザ公爵令嬢という婚約者が決まったことがあったのだが、公爵家の権勢が強くなりすぎると問題の声が上がったりしていた。
父、青王クラストスが「すぐに事態は落ち着くよ」と微笑んだのを思い出して、フィロシュネーは懐かしい気分になった。
父は反対している貴族を粛正するのだろうか? と予想していたフィロシュネーの耳には、「元々病弱だった公爵令嬢が病死した」という悲しい知らせが届いたのだった。
ハープを爪弾きながら、フィロシュネーは子ドラゴンが楽しそうに尻尾を揺らしていることに気づいた。
「この子、音楽が好きなのかしら」
「くるるる、るぅ……♪」
セリーナやオリヴィアも気づいて、演奏したり手を伸ばして撫でてみたりする。
「わたくしにも懐いてくれてますわ、姫様」
「名前をつけたらダメでしょうか、姫様~?」
子ドラゴンに夢中になって、練習時間は過ぎていった。
「姫様、ノイエスタル準男爵様はとても姫様に優しいのですね」
「品の良い方ではありませんこと?」
道中の思い出を語りながら、オリヴィアとセリーナが馬車の窓から街並みを鑑賞している。
「ふふ。そ、そうでしょう、そうでしょう?」
婚約者候補を褒められると、とても気分がいい。フィロシュネーは上機嫌でニコニコした。
「セリーナ、あ、あまり顔を出しては、はしたないですわ」
「そ、そうですねオリヴィア。アッ、姫様! 街道で旗を振っている人がいますよ」
以前、初めて紅都を訪れた時は戦時でもあり、はしゃぐ余裕がなかった。けれど、こんな風に明るい声で好奇心を見せる同年代の友達に囲まれていると、わくわくする。
「歓迎してくださっているのね」
フィロシュネーが顔を隠しつつ外を覗いてみると、紅国の旗と青国の旗を一緒に振って、民が歓迎してくれている。たくさん並んで、歓迎の言葉をかけている。
「青国の方々、わが国へようこそ!」
「両国の友好に女神の祝福を!」
馬車の中で顔を輝かせるフィロシュネーたちの耳には、噂話もちらりと届く。
「フェニックスの加護を持つ聖女様だが、フェニックスはいなくなってしまったらしい」
「女王陛下の騎士と禁断の恋に落ちたという噂……」
「悪しき呪術師の正体を見抜いたのは聖女様らしいぞ」
色々な噂が囁かれている!
「他国の方も、私たちと同じ人間ですね姫様? 噂話が大好きですね」
セリーナの言葉にフィロシュネーは共感した。
そこに。
「フェニックスだ!」
驚き、叫ぶ声が聞こえる。
馬車が一瞬、動きを止める。
車窓の外に火の粉を振り撒く大きな鳥が飛翔するのが見えた。
全身赤く輝く鳥は、美しい。悠々と羽を上下させる姿は、神秘的だ。
その姿は、呪術師オルーサを討伐した時に神鳥が変身した、成鳥の姿に似ていた。紅国では、「フェニックス」と呼ばれる魔法生物だ。
「フェニックスがこんな街中に飛んでくるなんて」
「初めて見た……!」
人々が驚く声によると、あまり人前には姿を見せない生き物らしい。
「馬車の周りを飛んでる……」
フェニックスは、馬車の周囲をふわふわと飛んで、どこかへと姿を消した。
「フェニックスの聖女様だ」
「フェニックスはいなくなっていないのだな」
馬車の外では、そんな声が目撃者の興奮を伝えた。
「姫様! 神鳥様ですわね!? わたくし、初めて拝見しました。感動です!」
「姫様は本当に神鳥様に愛されていらっしゃるんですね」
学友たちも大興奮。そんな中、フィロシュネーは曖昧な笑顔を浮かべつつ、そっと首をかしげた。
(今のは、神鳥様なのかしら?)
ハルシオンがつくってくれた奇跡を行使するための仕掛けが消えたとき、フィロシュネーは神鳥との縁も切れたように感じたのだ。神鳥は、消えた。フィロシュネーはそう思っているのだ。
「フェニックスは、珍しいのです」
「ドラゴンよりも?」
「ドラゴンよりも」
馬車が迎賓館『ローズウッド・マナー』に到着すると、サイラスが馬車から降りるフィロシュネーの手を取り、エスコートしてくれる。
「馬車を燃やされるかと警戒しましたが、何もせずに周囲を飛んで去っていったようで」
サイラスも、あのフェニックスが神鳥だとは思っていないようだった。
「明日は、紅都をご案内します。お迎えに参りますね」
約束を取り付けて手の甲にキスを贈る仕草は優雅で、フィロシュネーは頬が熱くなるのを感じながら、そっと頷いたのだった。
* * *
青国の一行が滞在するのはそんな紅都の迎賓館『ローズウッド・マナー』。
ドーム型の屋根と、彩色ガラスが散りばめられた大きな窓が特徴の、ロマンチックなムードのある洋館だ。
夕食までを終えて大浴場の湯に向かったフィロシュネーたちは、広々とした空間に顔をほころばせた。後ろをぞろぞろとそれぞれの世話係がついてきて、身体や髪を洗ってくれる。
「紅国に入浴文化があってよかったですわ」
「ええ、ええ。紅都周辺ではモール成分の温泉が湧くので、入浴文化が民にも根付いているのだとか」
青国の王侯貴族は、大きな浴場でたっぷりの湯に浸かるのを楽しむ文化を持っている。
「空国だと、お風呂があまり一般的ではないのですって」
オリヴィアは秘密の話をするように声を潜めた。セリーナはニコニコと頷く。
「空国は、魔法で汚れを清める『浄化屋』という商売ですとか、身体や衣類、部屋用の香料がとても売れるってお父様が教えてくれました」
フィロシュネーは相槌を打ちつつ、コッソリと体型を気にした。
(わたくしのお胸さん……いちばん、慎まやか……)
貴い血統を時代につなぐために婚姻する青国の上流階級社会では、発育がよく男性の肉欲を煽れる身体つきが貴族の女性にとって望ましいとされている。
いわゆる、出るところは出て引き締まるところは引き締まる体型のために、日頃からコルセットに身を包んだり、食事に気を使ったり、美体マッサージを受けたりと日々努力しているのだ……。
(これは王族の特徴だから仕方ないの)
フィロシュネーはこっそりと自分の身体と学友たちの発育具合を見比べて敗北感に打ちひしがれながら、浴槽に向かった。
湯は真っ黒で、ぬるぬるしている。
両手でお湯をすくってみると、お湯の色が手のひらを褐色に見せていて、きれい。
「このお湯、すべすべしますわ!」
「真っ黒ですね……!」
ちゃぷりと身を沈めるオリヴィアとセリーナが両隣で同じようにお湯をすくって眺めている。
身体を包むように温かさが広がり、疲れが癒やされていくのを感じる。
「肌がつるつるです」
湯の中で自分の身体を撫でてみると、ぬるぬるのつるつる!
「雪が降っているのかと思って空を見たら、羊が空を飛んでいたんです」
セリーナが明るい声で今日の思い出を語る。
「お魚も飛んでいましたわ。それに、神鳥様!」
「神鳥様は素晴らしく美しかったですわね……!」
きゃあきゃあと華やぐ声が浴場に反響する。
「それに、ノーブルクレスト騎士団の騎士たちの素敵なことと言ったら……」
「あら。我が国の氷雪騎士団も素敵です!」
セリーナとオリヴィアが他国への憧憬と愛国心を衝突させる中、フィロシュネーは誘ってみた。
「入浴を楽しんだあとは、少しだけ楽器を練習しません?」
音楽祭で披露する曲は、『子犬のワルツ』。
小さな子犬がコロコロ転がるように遊ぶ情景を思わせる、明るい曲だ。
セリーナがピアノの鍵盤の上で指を踊らせて、オリヴィアがヴァイオリンを奏でる。
「わたくしの婚約者は、ヴァイオリンを弾くと眠ってしまうのよ」
オリヴィアが自分の婚約者の惚気をしてから、青国の話をする。
「他の令嬢方は、今ごろ青国で至高の花の座をめぐって火花を散らしているに違いありませんわ」
「至高の花?」
「青王陛下のお妃様の座ですわ」
なるほど、とフィロシュネーは納得した。
兄はそういえば、王妃も婚約者もいないのだ。
アレクシア・モンテローザ公爵令嬢という婚約者が決まったことがあったのだが、公爵家の権勢が強くなりすぎると問題の声が上がったりしていた。
父、青王クラストスが「すぐに事態は落ち着くよ」と微笑んだのを思い出して、フィロシュネーは懐かしい気分になった。
父は反対している貴族を粛正するのだろうか? と予想していたフィロシュネーの耳には、「元々病弱だった公爵令嬢が病死した」という悲しい知らせが届いたのだった。
ハープを爪弾きながら、フィロシュネーは子ドラゴンが楽しそうに尻尾を揺らしていることに気づいた。
「この子、音楽が好きなのかしら」
「くるるる、るぅ……♪」
セリーナやオリヴィアも気づいて、演奏したり手を伸ばして撫でてみたりする。
「わたくしにも懐いてくれてますわ、姫様」
「名前をつけたらダメでしょうか、姫様~?」
子ドラゴンに夢中になって、練習時間は過ぎていった。
0
お気に入りに追加
278
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
酒の席での戯言ですのよ。
ぽんぽこ狸
恋愛
成人前の令嬢であるリディアは、婚約者であるオーウェンの部屋から聞こえてくる自分の悪口にただ耳を澄ませていた。
何度もやめてほしいと言っていて、両親にも訴えているのに彼らは総じて酒の席での戯言だから流せばいいと口にする。
そんな彼らに、リディアは成人を迎えた日の晩餐会で、仕返しをするのだった。
ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~
紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。
毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
旦那様は離縁をお望みでしょうか
村上かおり
恋愛
ルーベンス子爵家の三女、バーバラはアルトワイス伯爵家の次男であるリカルドと22歳の時に結婚した。
けれど最初の顔合わせの時から、リカルドは不機嫌丸出しで、王都に来てもバーバラを家に一人残して帰ってくる事もなかった。
バーバラは行き遅れと言われていた自分との政略結婚が気に入らないだろうと思いつつも、いずれはリカルドともいい関係を築けるのではないかと待ち続けていたが。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
一年で死ぬなら
朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。
理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。
そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。
そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。
一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる