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2、協奏のキャストライト
70、あなたはずっと若いままで生きて、わたくしはおばあさまになって、あなたより先に死ぬのだわ
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青い鳥の姿になった預言者ダーウッドは、普段と変わらない声を響かせた。
「移ろいの術、でございます」
「オルーサが使っていた魔法……呪術ね」
ハルシオンが研究していると言っていた呪術だ。
「紅国にお出かけの際は、この姿にて定期的に連絡を取り合いましょう。手紙より確実で、安心でございますぞ」
小さな鳥が羽をパタパタさせながら人の言葉を喋る様子は、愛嬌がある。
「預言者は、オルーサ様に改造されたりつくられたりした亜人でございます」
「まあ、そうなの……? 空国の預言者も?」
「うむ、うむ。それぞれの国のために用意し、古い個体や反抗的な個体は廃棄して新しい二体に交代させていた様子」
無感情に告げる声は落ち着いていたけれど、内容はちょっと怖い。
「は、廃棄……」
「捨てる、という意味でしょうかな」
「≪輝きのネクロシス≫の亜人は、基本的にオルーサ様につくられた者や、素質を見込まれ、拾われて改造された者たち――世を乱して憂さ晴らしするためにつくられた者たちです。預言者が王の隣にいるように、他の者もさまざまな地位にいます。ある者は紅国の反女王派筆頭貴族アルメイダ侯爵の妻。ある者は大商会の長。またある者は密猟団の首魁……」
「要するに、とっても問題のある組織なのね。さっきの外交官さんも、亜人なの?」
「あれは、普通の人間でございますな。しかし、紅国の反女王派筆頭アルメイダ侯爵の親類です。すなわち、彼が知った情報はアルメイダ侯爵に流れ、侯爵夫人にも伝わってしまう可能性が非常に高いかと思われます」
続く言葉は、どことなく冷笑的だった。
「オルーサ様は孤独の呪いを受けておりました。それに苦しんで、仲間のような存在をつくろうと藻掻いた時期があったのでございます。結果は、欠陥だらけ、出来損ないばかりだったようですが」
フィロシュネーは首をかしげた。
「あなたがご存じの亜人たちをリストアップしてくだされば、全員を呪術師の一味として摘発してスッキリ解決しないかしら」
「うむ。姫殿下。仮にです、姫殿下が私以外の者から真実を知ったと仮定しましょう」
「仮定のお話ね。わかりましたわ」
「そして、私が姫殿下を憎んでおり、父の遺した組織や兄弟姉妹たちを守りたいと思ったとします」
言わんとすることを察して、フィロシュネーは眉を寄せた。
「あなたは預言をしたり、兄に訴えて、対抗することができる……」
「それと同じことが、各国の様々な地位にいる亜人たちに可能なのでございますな。それも、一致団結して」
それはとっても面倒なのではないかしら。
フィロシュネーは悩ましく眉を寄せた。
「中には私やネネイのように、組織を好ましく思っていない者もいるかもしれませんが」
「そういえば、空国の預言者ネネイは行方不明ね」
青い鳥姿のダーウッドは、そんなフィロシュネーに淡々と語りつづけた。
「ネネイは元々、秘め事や企み事に強い忌避感があり、空王を騙したり陥れたりするような悪事にも罪悪感を抱いていたのです。空王を救おうとする動きまであり、組織からも睨まれていたのですよね」
「それって大丈夫なの?」
「身の危険を感じたのもあって、逃げたのではないですかねえ」
フィロシュネーは空王アルブレヒトを思い出した。
青国と空国では、王は神のように崇められ、絶対の権力を有している。
それを支えてくれるのが、長い時を生き、神秘の力で預言を捧げる不老症の預言者だ。
神秘的な預言者が「あなたさまが王様です」と言うことで、「預言者が王だというのだから」と王の神性が高まるのだ。青王と空王は即位後に不老症になるパターンも多く、それもあって「ただの人間の王」ではなく「神のような存在」として民に受け入れられていたのだ。
空王アルブレヒトは、預言者に見捨てられたとか、逃げられたとか囁かれて、その求心力を弱めている……。
「まあ、あの変態の空王はうちの王じゃありませんし。あの王様は、王道よりも兄優先、というのがハッキリしているので、私の好みではないのです」
ダーウッドは空王に冷たかった。
「姫殿下、私はそのまま組織に身を置いて彼らの動きを把握し、情報を共有しますぞ。ネネイと違って、私は組織の中でも睨まれることなく、空気のように無難な地位を保っておりますからな」
フィロシュネーは素直に頷いた。
「ダーウッドは立ち回りのお上手な方だと思っていますわ。けれど、気を付けてね」
「うむ、うむ」
ダーウッドは鳥の頭を愛らしく上下させて、人の姿に戻った。
「姫殿下は、あの外交官やブラックタロン家のように、どこかしこに息のかかった者が紛れているとお考えください。彼らの話をする際は、くれぐれも耳目に気をつけて」
「ルーンフォーク卿も、息のかかった者に含まれるのね」
「そうですな。あの方というよりは兄君や姉君ですかな。あやしい組織、という口ぶりからして本人は関係していないのでしょうが、組織名を口走っておられましたのは、ちょいと危ういですな」
「そうね……」
ダーウッドが冗談めかして「今夜あたり、殺人事件が連続殺人事件になってしまうやもしれませんな」と言ったので、フィロシュネーはゾッとした。
「わ、わたくし、ハルシオン様にお願いしておきますわ。ルーンフォーク卿を守ってあげてねって」
「それは良い対策でございますな。よしよし、しめしめ。姫殿下には、信頼できるお友達がたくさんおられる。それは、たいそう良きことでございますぞ」
呟くダーウッドの声は、柔らかだった。
その手が懐から小箱を出して、渡してくれる。
「なにかしら」
「じいやから、良い子の姫殿下にお誕生日プレゼントですぞ」
「じいやだなんて、ふふ! あなたは、わたくしと同じくらいのオチビさんですわ」
「中身はじじいでございますから」
「ふふふ。でも、あなたはずっと若いままで生きて、わたくしはおばあさまになって、あなたより先に死ぬのだわ」
フィロシュネーは距離が今までより近くなったのを感じて、ニコニコした。
小箱の中には、振るたびに色合いの変わる香水瓶が入っている。
「いい匂い! それに、すごく綺麗……」
「魔法も何もかかっていない、香るだけの液体でございます」
間近に秘密を共有する移り気な空の青の瞳が、冬の凪いだ湖のよう。
薄い唇が三日月みたいに笑みをかたどる。
その微笑がどことなく寂しげに見えて、フィロシュネーはドキリとした。
(わたくし、無神経なことを言ってしまったかしら)
わたくしがサイラスに「俺はあなたより先に死ぬのですよ」と言われたら。想像しただけでやっぱり寂しい。あまり言わないでほしい。
(自分が誰かに言わないでほしいことでも、自分が言う時は案外、何気なく言ってしまうものね)
フィロシュネーは反省した。
「素敵なプレゼントをありがとう。わたくしも兄も、あなたには感謝しています、ダーウッド」
「はは」
預言者ダーウッドは乾いた笑い声を夜に残し、肩をすくめてフィロシュネーの手を取った。
成長の止まった少年のような少女のようなダーウッドの手はひんやりしていて、気持ちよかった。
そのままひたひたと連れられて、フィロシュネーは人々の輪に戻ったのだった。
「移ろいの術、でございます」
「オルーサが使っていた魔法……呪術ね」
ハルシオンが研究していると言っていた呪術だ。
「紅国にお出かけの際は、この姿にて定期的に連絡を取り合いましょう。手紙より確実で、安心でございますぞ」
小さな鳥が羽をパタパタさせながら人の言葉を喋る様子は、愛嬌がある。
「預言者は、オルーサ様に改造されたりつくられたりした亜人でございます」
「まあ、そうなの……? 空国の預言者も?」
「うむ、うむ。それぞれの国のために用意し、古い個体や反抗的な個体は廃棄して新しい二体に交代させていた様子」
無感情に告げる声は落ち着いていたけれど、内容はちょっと怖い。
「は、廃棄……」
「捨てる、という意味でしょうかな」
「≪輝きのネクロシス≫の亜人は、基本的にオルーサ様につくられた者や、素質を見込まれ、拾われて改造された者たち――世を乱して憂さ晴らしするためにつくられた者たちです。預言者が王の隣にいるように、他の者もさまざまな地位にいます。ある者は紅国の反女王派筆頭貴族アルメイダ侯爵の妻。ある者は大商会の長。またある者は密猟団の首魁……」
「要するに、とっても問題のある組織なのね。さっきの外交官さんも、亜人なの?」
「あれは、普通の人間でございますな。しかし、紅国の反女王派筆頭アルメイダ侯爵の親類です。すなわち、彼が知った情報はアルメイダ侯爵に流れ、侯爵夫人にも伝わってしまう可能性が非常に高いかと思われます」
続く言葉は、どことなく冷笑的だった。
「オルーサ様は孤独の呪いを受けておりました。それに苦しんで、仲間のような存在をつくろうと藻掻いた時期があったのでございます。結果は、欠陥だらけ、出来損ないばかりだったようですが」
フィロシュネーは首をかしげた。
「あなたがご存じの亜人たちをリストアップしてくだされば、全員を呪術師の一味として摘発してスッキリ解決しないかしら」
「うむ。姫殿下。仮にです、姫殿下が私以外の者から真実を知ったと仮定しましょう」
「仮定のお話ね。わかりましたわ」
「そして、私が姫殿下を憎んでおり、父の遺した組織や兄弟姉妹たちを守りたいと思ったとします」
言わんとすることを察して、フィロシュネーは眉を寄せた。
「あなたは預言をしたり、兄に訴えて、対抗することができる……」
「それと同じことが、各国の様々な地位にいる亜人たちに可能なのでございますな。それも、一致団結して」
それはとっても面倒なのではないかしら。
フィロシュネーは悩ましく眉を寄せた。
「中には私やネネイのように、組織を好ましく思っていない者もいるかもしれませんが」
「そういえば、空国の預言者ネネイは行方不明ね」
青い鳥姿のダーウッドは、そんなフィロシュネーに淡々と語りつづけた。
「ネネイは元々、秘め事や企み事に強い忌避感があり、空王を騙したり陥れたりするような悪事にも罪悪感を抱いていたのです。空王を救おうとする動きまであり、組織からも睨まれていたのですよね」
「それって大丈夫なの?」
「身の危険を感じたのもあって、逃げたのではないですかねえ」
フィロシュネーは空王アルブレヒトを思い出した。
青国と空国では、王は神のように崇められ、絶対の権力を有している。
それを支えてくれるのが、長い時を生き、神秘の力で預言を捧げる不老症の預言者だ。
神秘的な預言者が「あなたさまが王様です」と言うことで、「預言者が王だというのだから」と王の神性が高まるのだ。青王と空王は即位後に不老症になるパターンも多く、それもあって「ただの人間の王」ではなく「神のような存在」として民に受け入れられていたのだ。
空王アルブレヒトは、預言者に見捨てられたとか、逃げられたとか囁かれて、その求心力を弱めている……。
「まあ、あの変態の空王はうちの王じゃありませんし。あの王様は、王道よりも兄優先、というのがハッキリしているので、私の好みではないのです」
ダーウッドは空王に冷たかった。
「姫殿下、私はそのまま組織に身を置いて彼らの動きを把握し、情報を共有しますぞ。ネネイと違って、私は組織の中でも睨まれることなく、空気のように無難な地位を保っておりますからな」
フィロシュネーは素直に頷いた。
「ダーウッドは立ち回りのお上手な方だと思っていますわ。けれど、気を付けてね」
「うむ、うむ」
ダーウッドは鳥の頭を愛らしく上下させて、人の姿に戻った。
「姫殿下は、あの外交官やブラックタロン家のように、どこかしこに息のかかった者が紛れているとお考えください。彼らの話をする際は、くれぐれも耳目に気をつけて」
「ルーンフォーク卿も、息のかかった者に含まれるのね」
「そうですな。あの方というよりは兄君や姉君ですかな。あやしい組織、という口ぶりからして本人は関係していないのでしょうが、組織名を口走っておられましたのは、ちょいと危ういですな」
「そうね……」
ダーウッドが冗談めかして「今夜あたり、殺人事件が連続殺人事件になってしまうやもしれませんな」と言ったので、フィロシュネーはゾッとした。
「わ、わたくし、ハルシオン様にお願いしておきますわ。ルーンフォーク卿を守ってあげてねって」
「それは良い対策でございますな。よしよし、しめしめ。姫殿下には、信頼できるお友達がたくさんおられる。それは、たいそう良きことでございますぞ」
呟くダーウッドの声は、柔らかだった。
その手が懐から小箱を出して、渡してくれる。
「なにかしら」
「じいやから、良い子の姫殿下にお誕生日プレゼントですぞ」
「じいやだなんて、ふふ! あなたは、わたくしと同じくらいのオチビさんですわ」
「中身はじじいでございますから」
「ふふふ。でも、あなたはずっと若いままで生きて、わたくしはおばあさまになって、あなたより先に死ぬのだわ」
フィロシュネーは距離が今までより近くなったのを感じて、ニコニコした。
小箱の中には、振るたびに色合いの変わる香水瓶が入っている。
「いい匂い! それに、すごく綺麗……」
「魔法も何もかかっていない、香るだけの液体でございます」
間近に秘密を共有する移り気な空の青の瞳が、冬の凪いだ湖のよう。
薄い唇が三日月みたいに笑みをかたどる。
その微笑がどことなく寂しげに見えて、フィロシュネーはドキリとした。
(わたくし、無神経なことを言ってしまったかしら)
わたくしがサイラスに「俺はあなたより先に死ぬのですよ」と言われたら。想像しただけでやっぱり寂しい。あまり言わないでほしい。
(自分が誰かに言わないでほしいことでも、自分が言う時は案外、何気なく言ってしまうものね)
フィロシュネーは反省した。
「素敵なプレゼントをありがとう。わたくしも兄も、あなたには感謝しています、ダーウッド」
「はは」
預言者ダーウッドは乾いた笑い声を夜に残し、肩をすくめてフィロシュネーの手を取った。
成長の止まった少年のような少女のようなダーウッドの手はひんやりしていて、気持ちよかった。
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