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一夜要塞
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オランジェがメアラを躱してレアム国に入ると、そこには巨大な要塞が建てられているのに気付いた。
「……いくら何でもこんなものがあればベルタエル側から何か言ってくるだろう。となれば、例の十傑衆の誰かの能力だろうな。……遠回りしていくか」
オランジェがわざわざ声に出して次に取る行動を示唆するも、要塞からの反応はまるで無かった。
(……反応が無いな。という事はこの要塞を立てた理由は私が対象、ではないということか。なら放置すべきだろうがしかし……潰しておくべきか?)
一瞬、破壊していくか迷うものの、どの様な形で身の保証がなされているか分からないオランジェは、人質の身柄を一刻も早く奪還しておきたい。そんな気持ちが勝ったオランジェは大要塞を大きく迂回して先を急ぐのだった。
「(ああ怖い怖い、ひっひ)」
「(うわぁ……さっきの暴発寸前状態、メアラの比じゃなかったわね。あれ、うちのトップと良い勝負するんじゃない?)」
「(ねえよ。あれは人の域に留まってる野郎の雰囲気だ。うちのバケモン共はもう人間辞めてんよ)」
「(ですね。あの方達の本気は、危険だから直ぐに逃げ出したいというのとは違います。近くに居ること事態を拒否したくなる圧力でした。そもそも我々の目的はあくまでこの後来る若き将官達です。あんなイレギュラーの相手をしてる余裕はありません。それもこれも鉄壁要塞の主、アルモの双肩に掛かっていると言えます)」
「(それは任せて。兵も)」
「(無理はしないでね)」
「(大丈夫)」
「「「(……ケッ)」」」
「(ロドミナとヴェサリオはともかく、ハルロネは何故舌打ちなんです?)」
「(ああ? ほっとけよ? 深く追求すんなら地獄見る覚悟しろ)」
「(……なんでもありません)」
なんとまぁ、一気にダーク化したハルロネさん。闇ロネ?
「(ハッ! こいつが何時も桃色で居られるのはなぁ、あのガキを操ってしっぽりやってっからだよ!)」
「(ピクリ……)」「(ちょ……)」「(あーあ……)」
まぁピンク色ですって。エロいハルロネさん、エロロネさんですかね? ……語呂悪いな。エロイネさん、これで良いか。
「(ちっ! ヴェサリオよぉ、お前やっぱバカだな。ハルロネの地雷踏み抜いてんじゃねえよ)」
「(ああ!? 本当のこったろうが! 操らねえと手も握ってくれねえんがっ!? …………もごっ!? むっ!? ぐっ!? ふむっ!? ぐっ!? ぎっ!? ………………)」
首に縄をまかれて意識が一瞬飛んだ所を口を塞がれて飛び乗られ、更にその馬乗り状態のまま、全体重をかけた膝を徹底的に叩きこまれたヴェサリオ。ハルロネの体重は知らないが、今は鎧も着込んでいるため結構な重量だったと思われる。
「(言ったよな? テメエ調子乗んなって? ……ダーリンをあんたみたいな下半身でできてるような、ゴミと一緒にしないで? 汚れるから)」
「「「(………………)」」」
その様子に仲間は言葉を失った。なんせもうボッコボコである。ボコリオさんの出来上がり。
「(ちっ! ハルロネぇ、バカ様をボコろうが去勢しようが構わねえけどよぉ? せめて戦争が終わってからにしろよなぁ)」
「(……それもそうねぇ。……じゃ、こいつが活躍しなかったら追加でボコった挙句に去勢しましょ)」
「(ああ、それで良い。何だったらあたしも手伝ってやんよ)」
「(その時はよろしくねぇ~)」
(((おいおい……)))
3人は巻き込まれるのを恐れて心の中でツッコミを入れ、潰れているヴェサリオはブルリと震えた。こっちは何か殺伐としてんなぁ。
………
……
…
喪女さんは去勢するとしたら誰を選ぶ?
(勇者)
………………勇者さん、超逃げてー!
(っつか、話しかけんな。気が散る、落ちる、胃が跳ねるぅ!)
「フローラ様! 考え事しながら進むと落馬しますわよ!」
(分かってますぅ!)
アメリアが助言を飛ばすも、フローラは跳ねる馬の上でヘッドバンキング! に夢中です。ちな、フローラ達の移動手段は馬である。勿論喪女さんは……ロデオマッスィーン!
(ああもううるさい! 集中集中集中集中……)
チャーシュー、焼酎、空中、ぶっちゅー。
(頼むからマジでやめてえええ!!)
ゲラゲラ。
<ゲラゲラ>
(『ノーコンちゃん、ナビちゃん、お仕置きの話詰めておきましょうか?』)
<さーせんっしたー> サーセンッシター!
(『んもう。グレイスの無事は保証されているけど、そうでなかったら色々無理してでもとっちめてたんだから』)
あ、はい。すみません。流石にその場合はやりませんが……。あ、所で気になってた事が。
(『なぁに?』)
喪女さんは何で『捕獲兵器』を所持してたんです? 前の集会で話題は出てませんでしたよね?
<そーそーなかったー。きゅうにでてきたー>
(『それは新兵器をいち早い入手に尽力してくれた、プライ商会とマル君のお陰なの』)
ほほぉ。<ほほぉ?>
(『ナビ、茶化さないの。貴女は知ってるでしょう?』)
<仲間はずれハンターイ>
(『んもう……。元々ね? この話はエリとミエ達からある疑問が挙がっていたのが発端なのよね』)
疑問っすか。<難問、しらないもん>
(『続編って、沢山の人間が相手の陣地に一斉に攻め込んで、目的の人物を攫って捕虜にするゲームなわけでしょ? ならどうやって自分だけの捕虜にするのかって話よね。全員が目的の人物を捕虜にできるの? それはおかしい、でしょ?』)
あー。ゲームで実装する場合だと、戦績の上位からとか戦績の積立によってスチルや進行度が開放されるとか考えられますもんね。俺、何故かその情報に触れられないんすよ。前ゲームが担当だったから、みたいな括りでもかけられてんすかね?
<やーい仲間ハズレー>
(『そうなの? っていうか、それを言うならナビもでしょう? ……そう言えばノーコンちゃんは花ラプの話ならネットも使えるって言ってたっけ。話を戻すけど、敵将の捕獲に関する問題を現実にした場合、何かしら捕獲するアイテムがあって然るべきだとあの子達が言ったのよ。で、私もそれもそうねと思ってマル君に調査と、もし存在するなら確保してもらえるように依頼したの』)
それがあの『捕獲兵器』っすか……。ちな、花ラプに限らないっすよ。こっちには提供できる情報は少ないっすけど。
(『世界に及ぼす影響のバランス調整みたいなものかしら? まぁ『捕獲兵器』に関しては、帝国ではレアムの人間を捕虜にするメリットを感じないけど、バモン君やメアラ先生は別だものね。だから数少ないその『捕獲兵器』はフローラとメイリアに持たせたの。多分だけど、あの二人が奪還の鍵になると思ったから』)
でも一つ、無駄打ちに近い形で使っちゃったと。
(『結果としては無駄打ちではないわ。怪我の功名とは言えるかも知れないけど。ただ残りが1つになってしまったから、最悪メアラ先生はフローラの母君にお任せする以外ないわね。パーリントン夫人はあの性格上、グレイスが攫われた事を聞いたら最速で敵本国に乗り込んじゃうと思うから』)
……そうっすね。
(『うん? ……ああ、そうだった。貴方は他の場所を見れるのだったのわね。以前は頻繁に行ってた情報交換を、私がこの物語の中の人物になってから殆どしてないのは、この世界に影響を及ぼさないためでしょう? 言えない事も増えたようね』)
うっす。
(『ある程度、貴方達の事情も把握してるから、私に対しては何も気にしないで良いわ。ただ、何時かフローラにはちゃんと自分の口で……ってのもおかしいけど、言いなさいね』)
それも了解っす。……ぶっちゃけ勝てますか?
(『普通に考えれば倍近い戦力でもって攻めるから勝てるわ。でも……』)
でも?
(『私の懸念が正しければ最悪の場合、最後の最後にひっくり返されるかも知れないわ』)
あちらには隠し玉があると?
(『とびきり馬鹿でかい奴が、ね』)
……こんなこと言うのも何ですが、乙女様は嫌いじゃないので死なないで下さい。
(『確約はできないわね。というか、そういうのはフローラに言っておあげなさいな』)
やー、そういうの柄じゃないんで。
<柄じゃないんでー>
(『全く、困った天邪鬼さん達だこと』)
「……いくら何でもこんなものがあればベルタエル側から何か言ってくるだろう。となれば、例の十傑衆の誰かの能力だろうな。……遠回りしていくか」
オランジェがわざわざ声に出して次に取る行動を示唆するも、要塞からの反応はまるで無かった。
(……反応が無いな。という事はこの要塞を立てた理由は私が対象、ではないということか。なら放置すべきだろうがしかし……潰しておくべきか?)
一瞬、破壊していくか迷うものの、どの様な形で身の保証がなされているか分からないオランジェは、人質の身柄を一刻も早く奪還しておきたい。そんな気持ちが勝ったオランジェは大要塞を大きく迂回して先を急ぐのだった。
「(ああ怖い怖い、ひっひ)」
「(うわぁ……さっきの暴発寸前状態、メアラの比じゃなかったわね。あれ、うちのトップと良い勝負するんじゃない?)」
「(ねえよ。あれは人の域に留まってる野郎の雰囲気だ。うちのバケモン共はもう人間辞めてんよ)」
「(ですね。あの方達の本気は、危険だから直ぐに逃げ出したいというのとは違います。近くに居ること事態を拒否したくなる圧力でした。そもそも我々の目的はあくまでこの後来る若き将官達です。あんなイレギュラーの相手をしてる余裕はありません。それもこれも鉄壁要塞の主、アルモの双肩に掛かっていると言えます)」
「(それは任せて。兵も)」
「(無理はしないでね)」
「(大丈夫)」
「「「(……ケッ)」」」
「(ロドミナとヴェサリオはともかく、ハルロネは何故舌打ちなんです?)」
「(ああ? ほっとけよ? 深く追求すんなら地獄見る覚悟しろ)」
「(……なんでもありません)」
なんとまぁ、一気にダーク化したハルロネさん。闇ロネ?
「(ハッ! こいつが何時も桃色で居られるのはなぁ、あのガキを操ってしっぽりやってっからだよ!)」
「(ピクリ……)」「(ちょ……)」「(あーあ……)」
まぁピンク色ですって。エロいハルロネさん、エロロネさんですかね? ……語呂悪いな。エロイネさん、これで良いか。
「(ちっ! ヴェサリオよぉ、お前やっぱバカだな。ハルロネの地雷踏み抜いてんじゃねえよ)」
「(ああ!? 本当のこったろうが! 操らねえと手も握ってくれねえんがっ!? …………もごっ!? むっ!? ぐっ!? ふむっ!? ぐっ!? ぎっ!? ………………)」
首に縄をまかれて意識が一瞬飛んだ所を口を塞がれて飛び乗られ、更にその馬乗り状態のまま、全体重をかけた膝を徹底的に叩きこまれたヴェサリオ。ハルロネの体重は知らないが、今は鎧も着込んでいるため結構な重量だったと思われる。
「(言ったよな? テメエ調子乗んなって? ……ダーリンをあんたみたいな下半身でできてるような、ゴミと一緒にしないで? 汚れるから)」
「「「(………………)」」」
その様子に仲間は言葉を失った。なんせもうボッコボコである。ボコリオさんの出来上がり。
「(ちっ! ハルロネぇ、バカ様をボコろうが去勢しようが構わねえけどよぉ? せめて戦争が終わってからにしろよなぁ)」
「(……それもそうねぇ。……じゃ、こいつが活躍しなかったら追加でボコった挙句に去勢しましょ)」
「(ああ、それで良い。何だったらあたしも手伝ってやんよ)」
「(その時はよろしくねぇ~)」
(((おいおい……)))
3人は巻き込まれるのを恐れて心の中でツッコミを入れ、潰れているヴェサリオはブルリと震えた。こっちは何か殺伐としてんなぁ。
………
……
…
喪女さんは去勢するとしたら誰を選ぶ?
(勇者)
………………勇者さん、超逃げてー!
(っつか、話しかけんな。気が散る、落ちる、胃が跳ねるぅ!)
「フローラ様! 考え事しながら進むと落馬しますわよ!」
(分かってますぅ!)
アメリアが助言を飛ばすも、フローラは跳ねる馬の上でヘッドバンキング! に夢中です。ちな、フローラ達の移動手段は馬である。勿論喪女さんは……ロデオマッスィーン!
(ああもううるさい! 集中集中集中集中……)
チャーシュー、焼酎、空中、ぶっちゅー。
(頼むからマジでやめてえええ!!)
ゲラゲラ。
<ゲラゲラ>
(『ノーコンちゃん、ナビちゃん、お仕置きの話詰めておきましょうか?』)
<さーせんっしたー> サーセンッシター!
(『んもう。グレイスの無事は保証されているけど、そうでなかったら色々無理してでもとっちめてたんだから』)
あ、はい。すみません。流石にその場合はやりませんが……。あ、所で気になってた事が。
(『なぁに?』)
喪女さんは何で『捕獲兵器』を所持してたんです? 前の集会で話題は出てませんでしたよね?
<そーそーなかったー。きゅうにでてきたー>
(『それは新兵器をいち早い入手に尽力してくれた、プライ商会とマル君のお陰なの』)
ほほぉ。<ほほぉ?>
(『ナビ、茶化さないの。貴女は知ってるでしょう?』)
<仲間はずれハンターイ>
(『んもう……。元々ね? この話はエリとミエ達からある疑問が挙がっていたのが発端なのよね』)
疑問っすか。<難問、しらないもん>
(『続編って、沢山の人間が相手の陣地に一斉に攻め込んで、目的の人物を攫って捕虜にするゲームなわけでしょ? ならどうやって自分だけの捕虜にするのかって話よね。全員が目的の人物を捕虜にできるの? それはおかしい、でしょ?』)
あー。ゲームで実装する場合だと、戦績の上位からとか戦績の積立によってスチルや進行度が開放されるとか考えられますもんね。俺、何故かその情報に触れられないんすよ。前ゲームが担当だったから、みたいな括りでもかけられてんすかね?
<やーい仲間ハズレー>
(『そうなの? っていうか、それを言うならナビもでしょう? ……そう言えばノーコンちゃんは花ラプの話ならネットも使えるって言ってたっけ。話を戻すけど、敵将の捕獲に関する問題を現実にした場合、何かしら捕獲するアイテムがあって然るべきだとあの子達が言ったのよ。で、私もそれもそうねと思ってマル君に調査と、もし存在するなら確保してもらえるように依頼したの』)
それがあの『捕獲兵器』っすか……。ちな、花ラプに限らないっすよ。こっちには提供できる情報は少ないっすけど。
(『世界に及ぼす影響のバランス調整みたいなものかしら? まぁ『捕獲兵器』に関しては、帝国ではレアムの人間を捕虜にするメリットを感じないけど、バモン君やメアラ先生は別だものね。だから数少ないその『捕獲兵器』はフローラとメイリアに持たせたの。多分だけど、あの二人が奪還の鍵になると思ったから』)
でも一つ、無駄打ちに近い形で使っちゃったと。
(『結果としては無駄打ちではないわ。怪我の功名とは言えるかも知れないけど。ただ残りが1つになってしまったから、最悪メアラ先生はフローラの母君にお任せする以外ないわね。パーリントン夫人はあの性格上、グレイスが攫われた事を聞いたら最速で敵本国に乗り込んじゃうと思うから』)
……そうっすね。
(『うん? ……ああ、そうだった。貴方は他の場所を見れるのだったのわね。以前は頻繁に行ってた情報交換を、私がこの物語の中の人物になってから殆どしてないのは、この世界に影響を及ぼさないためでしょう? 言えない事も増えたようね』)
うっす。
(『ある程度、貴方達の事情も把握してるから、私に対しては何も気にしないで良いわ。ただ、何時かフローラにはちゃんと自分の口で……ってのもおかしいけど、言いなさいね』)
それも了解っす。……ぶっちゃけ勝てますか?
(『普通に考えれば倍近い戦力でもって攻めるから勝てるわ。でも……』)
でも?
(『私の懸念が正しければ最悪の場合、最後の最後にひっくり返されるかも知れないわ』)
あちらには隠し玉があると?
(『とびきり馬鹿でかい奴が、ね』)
……こんなこと言うのも何ですが、乙女様は嫌いじゃないので死なないで下さい。
(『確約はできないわね。というか、そういうのはフローラに言っておあげなさいな』)
やー、そういうの柄じゃないんで。
<柄じゃないんでー>
(『全く、困った天邪鬼さん達だこと』)
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