4 / 7
4. 生き残り
しおりを挟む
サボーイ村から王都までは、一本道で行けるはずだ。途中、町を五つくらい通過することになる。順調に歩むことができれば、一ヶ月位で王都に着くだろう。
だが、以前に通った時には猛獣や魔物に襲われた者の話を聞いた。戦う準備と警戒を怠るわけにはいかない。それに、手持ちの食糧は五日分位しか無いので、獲物が出たら狩って食糧の足しにしたい。
天気は良いし、野に咲く花は美しい。あまりに平和な情景が続くので、つい昨日、人類が滅びかけたことを忘れてしまいそうだ。
サボーイ村を出て三日目のお昼頃のことだった。やや大きな川で、道が途切れていた。以前は橋がかかっていたが、人がやったのか妖精がやったのか、破壊されて土台しか残っていない。この辺りは土地が痩せているのか、背の低い雑草が茂っていて、寝っころがると気持ち良い。
少し休んでから浅瀬を探したが、見つからない。渡河に使えそうな舟や木材も、もちろん無さそうだ。祈祷で空気の泡を作って、川底を歩いて行くことも考えたが、流れが速いので流されてしまいそうだ。祈祷による転移は、教会から別な教会への移動にしか使えない。ルーロ村はもちろんサボーイ村の教会も、跡形も無く破壊されていて使えなかった。
川の水をすくってみると、それほど冷たくは無い。これなら、川を泳いで渡れるかもしれない。俺の祈祷では俺自身を飛行させることはできないが、荷物くらいなら川を越えて飛ばせる。
そこで、装備品や衣類もバックパックに突っ込んで、魔法陣を空中に描いて祈った。
「ブレストウイング。」
バックパックが浮かび上がった。それを指で対岸に誘導し、着地させた。何度もやったことではあるが、物を浮遊させて飛びまわらせるのは楽しい。
今度は俺自身の渡河だ。俺は泳ぐのは得意だが、この流れでこの水温の川を渡るのは、少し気合いが必要だった。どうせ死なない身体だから、溺死することは無いだろうが。
川の中を歩き始めて間もなく、立っていられないほどの深さになった。流れに逆らわず、泳ぐ、泳ぐ。そして、対岸にたどり着いた。泳いだ時間は僅か数分だったろうか?だが、随分下流に流されてしまった。
裸のまま荷物を着地させた所まで歩くのに数分かかり、ようやく衣服を纏った頃には寒さで身体が震えた。枯れ草を集めて火を点ける。
「ファイヤーボール。」
これは、昔ミリアから教わった、初級の火炎魔法だ。
少しずつ身体が温かくなってきたが、今度はお腹が空いてきた。こんな時は、釣りでもしようか?荷物から釣り道具を取り出して、川面に糸を垂れることにした。
餌の調達が容易にできないためルアーだ。本来は、釣ろうとする魚の種類によってルアーを選ぶべきだが、ここで何が釣れるのか判らないから勘で選ぶしかない。水面に落ちた虫を模擬したような形のルアー、それが俺の選択だった。
選んだルアーが良かったのか、場所が良かったのか、三十分経たない内に二匹かかった。以前にも見たことがある種類の魚だ。多分、毒は無いはずだ。まあ、毒入りでも俺は死なないから問題無いと思うが…やはり苦しいだろうから、毒が無いことを祈ろう。
その辺りに落ちていた枝を剣で削って串状にして釣った魚を刺すと、塩を振って焼き始めた。じわじわと魚の表面に焦げ目が入り、香ばしい匂いがしてきた。もう我慢できない。一匹目の魚にかぶりついた。美味い。毒も無いようだ。
もう一匹目にかぶりつこうとしたその時、突然背後の茂みから物音がした。きっと獲物だ。これからの旅で必要な食糧になるかも知れない。いや、危険な猛獣や魔獣の可能性だってある。慌てて弓を取って、矢をつがえた。人も妖精もほとんどいなくなったこの時に、何が出てくるのか?ドキドキしながら狙いを定めようとした。
茂みから飛び出して来た何かは、とても素速い。だが、妖精王とも戦った俺の動態視力で、捉えられないはずは無い。ついに狙いが定まり、矢を放とうとした俺に見えたのは、魔獣だけど弱いアクセルウサギだ。
アクセルウサギは加速魔法が使えるため、逃げ出す時などは超高速に走る。だけど、スキルはそれだけ。強さは獣のウサギと同じくらいで、もの凄く弱い。かわいそうだと心の片隅で思いながらも、矢を放った。冒険者生活の長い俺は、もちろん一発で仕留めた。
仕留めたアクセルウサギに近づこうとすると、また茂みからガサッと音がした。後ろから強い猛獣や魔獣に追いかけられて、アクセルウサギのような弱い魔獣が茂みから飛び出てくるのは、よくあることだ。すると、今度はもっと強い猛獣か魔獣が出てくるのだろうか?
少し緊張して、再び矢をつがえる。すると、アクセルウサギよりはずっと大きい何かが現れた。だが、それよりもずっと速く、矢が飛んで来た。
とっさに、二本指で空中に円を描いて、無詠唱の防御結界を張る。すると、その円を中心とした光の壁ができて、目の前で矢が落ちた。祈祷術から派生した結界術の一つで、物理攻撃と魔力攻撃のどちらに対しても有効な、「ディストーションフィールド」だ。
今度はお返しだ。だが、矢を放とうとして狙った先をよく見ると、何とそこにいたのは人族の男の子だ。驚いて手を止めると、
「ごめんなさいっ!ウサギを射っても、なかなか当たらなくて…。それなのに、しまいには矢を放った先にお兄さんがいて…。」
ルーロ村以外に、人族の生き残りがいるなんて。それも、まだ子供だ。年の頃は十代前半位に見えるが、二十歳の俺を「お兄さん」と呼ぶ位だ。年齢不相応に賢そうだし、胆力もありそうだ。
ここは王都から離れた田舎だ。平和な時でも他の人と遭遇することは滅多に無い。こんな田舎で、王族か貴族のような身なりをしている。彼は一体何者なのだろう?
子供とは言え、俺を矢で射ってきた奴だ。油断は出来ないが、少し話をしてみたくなった。
「お前は、何故こんな所にいるんだ?王都や近隣の町や村は妖精族に滅ぼされて、人族はほとんど生き残っていないはずだが?」
俺としては率直に質問しただけのつもりだったが、それを聞いた男の子の表情は一変した。
「王都が滅ぼされただと?冗談でも、私の前でそんなことを口にするな!」
思いもよらなかった彼の反応に、少し驚かされたが、事実は変えようが無い。俺が静かに首を振ると、男の子は両手で顔を隠してうなだれた。
だが、以前に通った時には猛獣や魔物に襲われた者の話を聞いた。戦う準備と警戒を怠るわけにはいかない。それに、手持ちの食糧は五日分位しか無いので、獲物が出たら狩って食糧の足しにしたい。
天気は良いし、野に咲く花は美しい。あまりに平和な情景が続くので、つい昨日、人類が滅びかけたことを忘れてしまいそうだ。
サボーイ村を出て三日目のお昼頃のことだった。やや大きな川で、道が途切れていた。以前は橋がかかっていたが、人がやったのか妖精がやったのか、破壊されて土台しか残っていない。この辺りは土地が痩せているのか、背の低い雑草が茂っていて、寝っころがると気持ち良い。
少し休んでから浅瀬を探したが、見つからない。渡河に使えそうな舟や木材も、もちろん無さそうだ。祈祷で空気の泡を作って、川底を歩いて行くことも考えたが、流れが速いので流されてしまいそうだ。祈祷による転移は、教会から別な教会への移動にしか使えない。ルーロ村はもちろんサボーイ村の教会も、跡形も無く破壊されていて使えなかった。
川の水をすくってみると、それほど冷たくは無い。これなら、川を泳いで渡れるかもしれない。俺の祈祷では俺自身を飛行させることはできないが、荷物くらいなら川を越えて飛ばせる。
そこで、装備品や衣類もバックパックに突っ込んで、魔法陣を空中に描いて祈った。
「ブレストウイング。」
バックパックが浮かび上がった。それを指で対岸に誘導し、着地させた。何度もやったことではあるが、物を浮遊させて飛びまわらせるのは楽しい。
今度は俺自身の渡河だ。俺は泳ぐのは得意だが、この流れでこの水温の川を渡るのは、少し気合いが必要だった。どうせ死なない身体だから、溺死することは無いだろうが。
川の中を歩き始めて間もなく、立っていられないほどの深さになった。流れに逆らわず、泳ぐ、泳ぐ。そして、対岸にたどり着いた。泳いだ時間は僅か数分だったろうか?だが、随分下流に流されてしまった。
裸のまま荷物を着地させた所まで歩くのに数分かかり、ようやく衣服を纏った頃には寒さで身体が震えた。枯れ草を集めて火を点ける。
「ファイヤーボール。」
これは、昔ミリアから教わった、初級の火炎魔法だ。
少しずつ身体が温かくなってきたが、今度はお腹が空いてきた。こんな時は、釣りでもしようか?荷物から釣り道具を取り出して、川面に糸を垂れることにした。
餌の調達が容易にできないためルアーだ。本来は、釣ろうとする魚の種類によってルアーを選ぶべきだが、ここで何が釣れるのか判らないから勘で選ぶしかない。水面に落ちた虫を模擬したような形のルアー、それが俺の選択だった。
選んだルアーが良かったのか、場所が良かったのか、三十分経たない内に二匹かかった。以前にも見たことがある種類の魚だ。多分、毒は無いはずだ。まあ、毒入りでも俺は死なないから問題無いと思うが…やはり苦しいだろうから、毒が無いことを祈ろう。
その辺りに落ちていた枝を剣で削って串状にして釣った魚を刺すと、塩を振って焼き始めた。じわじわと魚の表面に焦げ目が入り、香ばしい匂いがしてきた。もう我慢できない。一匹目の魚にかぶりついた。美味い。毒も無いようだ。
もう一匹目にかぶりつこうとしたその時、突然背後の茂みから物音がした。きっと獲物だ。これからの旅で必要な食糧になるかも知れない。いや、危険な猛獣や魔獣の可能性だってある。慌てて弓を取って、矢をつがえた。人も妖精もほとんどいなくなったこの時に、何が出てくるのか?ドキドキしながら狙いを定めようとした。
茂みから飛び出して来た何かは、とても素速い。だが、妖精王とも戦った俺の動態視力で、捉えられないはずは無い。ついに狙いが定まり、矢を放とうとした俺に見えたのは、魔獣だけど弱いアクセルウサギだ。
アクセルウサギは加速魔法が使えるため、逃げ出す時などは超高速に走る。だけど、スキルはそれだけ。強さは獣のウサギと同じくらいで、もの凄く弱い。かわいそうだと心の片隅で思いながらも、矢を放った。冒険者生活の長い俺は、もちろん一発で仕留めた。
仕留めたアクセルウサギに近づこうとすると、また茂みからガサッと音がした。後ろから強い猛獣や魔獣に追いかけられて、アクセルウサギのような弱い魔獣が茂みから飛び出てくるのは、よくあることだ。すると、今度はもっと強い猛獣か魔獣が出てくるのだろうか?
少し緊張して、再び矢をつがえる。すると、アクセルウサギよりはずっと大きい何かが現れた。だが、それよりもずっと速く、矢が飛んで来た。
とっさに、二本指で空中に円を描いて、無詠唱の防御結界を張る。すると、その円を中心とした光の壁ができて、目の前で矢が落ちた。祈祷術から派生した結界術の一つで、物理攻撃と魔力攻撃のどちらに対しても有効な、「ディストーションフィールド」だ。
今度はお返しだ。だが、矢を放とうとして狙った先をよく見ると、何とそこにいたのは人族の男の子だ。驚いて手を止めると、
「ごめんなさいっ!ウサギを射っても、なかなか当たらなくて…。それなのに、しまいには矢を放った先にお兄さんがいて…。」
ルーロ村以外に、人族の生き残りがいるなんて。それも、まだ子供だ。年の頃は十代前半位に見えるが、二十歳の俺を「お兄さん」と呼ぶ位だ。年齢不相応に賢そうだし、胆力もありそうだ。
ここは王都から離れた田舎だ。平和な時でも他の人と遭遇することは滅多に無い。こんな田舎で、王族か貴族のような身なりをしている。彼は一体何者なのだろう?
子供とは言え、俺を矢で射ってきた奴だ。油断は出来ないが、少し話をしてみたくなった。
「お前は、何故こんな所にいるんだ?王都や近隣の町や村は妖精族に滅ぼされて、人族はほとんど生き残っていないはずだが?」
俺としては率直に質問しただけのつもりだったが、それを聞いた男の子の表情は一変した。
「王都が滅ぼされただと?冗談でも、私の前でそんなことを口にするな!」
思いもよらなかった彼の反応に、少し驚かされたが、事実は変えようが無い。俺が静かに首を振ると、男の子は両手で顔を隠してうなだれた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
拝啓神様。転生場所間違えたでしょ。転生したら木にめり込んで…てか半身が木になってるんですけど!?あでも意外とスペック高くて何とかなりそうです
熊ごろう
ファンタジー
俺はどうやら事故で死んで、神様の計らいで異世界へと転生したらしい。
そこまではわりと良くある?お話だと思う。
ただ俺が皆と違ったのは……森の中、木にめり込んだ状態で転生していたことだろうか。
しかも必死こいて引っこ抜いて見ればめり込んでいた部分が木の体となっていた。次、神様に出会うことがあったならば髪の毛むしってやろうと思う。
ずっとその場に居るわけにもいかず、森の中をあてもなく彷徨う俺であったが、やがて空腹と渇き、それにたまった疲労で意識を失ってしまい……と、そこでこの木の体が思わぬ力を発揮する。なんと地面から水分や養分を取れる上に生命力すら吸い取る事が出来たのだ。
生命力を吸った体は凄まじい力を発揮した。木を殴れば幹をえぐり取り、走れば凄まじい速度な上に疲れもほとんどない。
これはチートきたのでは!?と浮かれそうになる俺であったが……そこはぐっと押さえ気を引き締める。何せ比較対象が無いからね。
比較対象もそうだけど、とりあえず生活していくためには人里に出なければならないだろう。そう考えた俺はひとまず森を抜け出そうと再び歩を進めるが……。
P.S
最近、右半身にリンゴがなるようになりました。
やったね(´・ω・`)
火、木曜と土日更新でいきたいと思います。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
その科学は魔法をも凌駕する。
神部 大
ファンタジー
科学が進みすぎた日本の荒廃。
そんな中最後の希望として作られた時空転移プログラムを用い歴史を変える為に一人敵陣に乗り込んだフォースハッカーの戦闘要員、真。
だが転移した先は過去ではなく、とても地球上とは思えない魔物や魔法が蔓延る世界だった。
返る術もないまま真が選んだ道は、科学の力を持ちながらその世界でただ生き、死ぬ事。
持ちうる全ての超科学技術を駆使してそんな世界で魔法を凌駕しろ。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる