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誰ぞ
喚べよ 吾が名を
東の方 地平の果て
吾は俘囚
此は無明の獄
この世の果てまで続く砂漠のただ中に、マタルは立っている。
夜明け前。世界が最も美しい青に沈む時間。
これは──故郷の風景だ。いつの間に帰ってきてしまったのか。
理由もわからないまま、とても昂揚している。心を掻き立てるのは、『はじまり』を囁きかけてくるもの全て。海に向かって吹く風を抱擁する真新しい帆、あるいは、奔流をせき止める堰を、打ち壊す止めの一撃。
今すぐに駆け出したい。大声を上げて、自分はここにいるのだと知らしめたい。だが走れない。夢の中では、自由がきかない。この脚も、手も、声も、自分のものではなかったから。
そうか、これは夢だ。
ふと見ると、広漠とした砂漠の向こう側に誰かが立っている。
いや、こちらに向かってくる。一歩ずつ。砂を踏みしめて。
あの人かげ。彼のことを、よく知っている気がした。
振り向くと、光が立っていた。マタルは彼女に尋ねた。
「彼のところにいってもいい?」
彼女は、そっと首を振った。
「でも」マタルは言った。「でも、愛してるんだ」
彼女は何も言わず、ただマタルを見つめ返していた。
「あなたが彼を愛していたのと同じように、俺もあの人を愛してる」
だが、彼女は動かない。
諦めるしかないのだろうか? 心から望むものは手に入らないと──全てを神の手に委ねて、運命を受け入れるしかないのだろうか。
だが、そんなのは、このマタル=サーリヤのやり方じゃない。それを見抜いていたから、彼女は俺を選んだのだ。死ぬ運命や、故郷や、しきたりにも縛られずに、心の底から求めるものに手を伸ばす俺を。でもそのためには……自分を失う覚悟が必要だ。
そしてホラスには、そうするだけの価値がある。
だって、彼は俺の命だから。
マタルは、小さな笑みを浮かべた。
無謀だと思う。だが、無謀な賭けは大好きだ。
吾が望みを遂げるのは汝か、と彼女は尋ねた。そして「そうだ」と、俺が答えた。
誰に分かる? かつて遠い先祖も、こんな風に彼女を説き伏せたのかもしれない。
「なあ、取引をしないか」
マタルは、神に向かって言った。
「俺が、あなたの望みを叶えるよ」
†
吾が名を喚べ
焔絶えども 熾火は眠らず
塵灰と散れど 滅びはせず
天よ 総ての星星よ
天下に震う 砂礫よ
その歌を、耳で聞いたのか、それともべつの方法で識ったのか、ホラスには分からない。
それから起こったことは、どこか遠くで起こっている出来事のような気がした。
金色の光を纏って、一人の男が砂漠を歩いて行く。身体には力が満ちていた。指先ひとつで山を形作ることも、削ることも出来る。爪先で海を埋め立て、また別の場所に新しい海を作ることが出来る。息をするだけで緑が芽吹き、ため息ひとつで、ひとつの国を不毛の大地にすることも出来る。
それが、神の力。
これが、祈りが神に与えた力だ。
彼の見つめる先には傷だらけの竜がいて、想像を絶する痛みに身をよじり、吠え立てていた。哀惜のような、懇願のような、呪詛のようなその慟哭に砂という砂が震え、濡れた地表に波紋が現れた。九重に連なる波の中心に、ふたりはいた。
男が竜に手を差し伸べると、竜の身体に刻まれていた傷が瞬く間に治癒していった。亡者たちは元の亡骸に戻り、砂の上にくずおれる。絶叫は止んだ。竜は祭壇の上に身を落ち着けて、男を見る。
喚べよ 吾が名を
吾が名を 喚べよ
吾が名を 誰ぞ──
「アシュタハ」
男はいい、頭を垂れた。
「アシュタハ」
それが、女神の名前だった。
その時、まさにその時、水平線の向こうから顔を出した曙が、世界の色を塗り替えた。
竜の身体が光に包まれると同時に、雲は晴れ、抜けるような青空が広がる。吹き渡る風が鮮やかな赤い砂を蘇らせ、息を吹き返した緑はさざめきながら揺れた。
男は竜を抱きしめて、言った。
「お前を自由にする」腕に力を込める。「お前の望みを叶えるために、命をかけて力を尽くす──その約束を、今こそ果たす」
竜の顎が開き、赤い影が落ちる。
ホラスは目を閉じた。
竜がゆっくりと、その巨大な口でホラスを飲み込んだ。牙と牙とが噛み合わされる瞬間、ふたりのまわりで、風が渦を巻いた。砂を巻き上げ、うねりながら。ごうごうと音を立てて、竜巻が空へと伸びた。自分の周りで石柱が倒れ、砂が怒濤のように沸き起こるのを感じた。全ての砂が震え、空がさざめく。大地が呻き、身じろぎをした。
ホラスは目を閉じたまま、来るべき痛みや、死そのものを待った。そして救いと、それから静寂を。
さよならだ、と誰かが言った。
それは言葉ではなく、仕草でもなく、文字でもなかった。ただ心の中に、その感情が浮かんだ。
ホラスは、二人を踏み台にして、何かが空へと昇っていくような……自分の身体の一部だった者に、永遠に取り残されたような感覚に襲われた。
やがて……風が止んだ。
それでもホラスは、目を閉じたまま待った。来るべき痛みや、死そのもの。救いや、静寂。あるいは、目を開けて、息をして、この世界で生きていくための理由になる、何かを。
「ホラス?」
そっと目を開けて、腕の中を見下ろす。
そこに、彼がいた。ひとかけらも欠けることなく。
「マタル」
「これって……夢かな」そう言って、彼は柔らかな笑みを浮かべた。
「夢じゃない」ホラスは言って、マタルを強く抱きしめた。「夢じゃない。本物だ」
「よかった」彼は、眠りから覚めたばかりと言うように呟いた。「ああ……あなたがここにいる……」
「そうだ」ホラスは、腕の中のマタルを見つめた。「ここにいる。俺たち二人とも」
償いが果たされたのだ。
竜に変化した彼がこの世から消えなければならない理由は、数え切れないほどあった。
対して、彼をこの世に生かす理由はひとつしかなかった。たったひとつの、身勝手な理由しか。
ホラスはマタルに口づけ、そして言った。
「お前を、愛している」
見開かれたマタルの目から涙が溢れる。それを拭ってから、ホラスはもう一度口づけをした。
そして、もう一度。
さらに、もう一度。
この世の果てまで続くかのような砂漠のただ中で、二人は抱き合って、何度もキスをした。
「ありがとう、ホラス」彼は言った。「ありがとう。俺を見つけてくれて」
彼はそっと身じろぎして、抱擁を解いた。
「でも……もう行かなきゃ」
濡れた眼差しに、哀しみと、決意が同じだけ。輝きを増してゆく瞳の中で、曙光が踊っていた。
「行くって、何処へ」
「彼女と約束したんだ。今度は俺が、〈夜明け〉を蘇らせる。どのくらいかかるのかわからないけど」
マタルの目から、新しい涙が溢れた。それでも、彼は気丈に微笑もうとしていた。
「だからもう……あなたのところには、戻れないんだ」
「戻らなくていい」ホラスは、マタルの肩をぎゅっと握った。「俺が行く。お前の行くところなら、何処へでもついて行くから」
マタルは驚きに目を丸くした。それから、微笑んだ。唇をわななかせて。
「本当に?」
マタルの身体が、光に包まれる。夜明けの光を身に纏い、マタルの身体が宙に浮かんでゆく。女神が、彼を連れ去ろうとしているのだ。引き留めてはいけないと分かっていても、手を伸ばさずにはいられない。
行かないでくれ、などと、言えるわけがない。胸が裂けるほど望んでも、それだけは。だから、代わりに告げた。
「何年かかっても、お前を見つける」
マタルはホラスの手を取って、そっと握った。
「嬉しいな」マタルは言った。「今までで、一番嬉しい約束だ」
マタルの身体が、その微笑みが、光に包まれて、見えなくなる。
「知らない奴にはついていくな」ホラスは言った。「それから、道に迷ったら烏を送って報せるんだぞ」
「ふ……あはは」マタルの笑顔が、光の中に弾けた。「もう! 子供扱いするなってば!」
「絶対に見つける」ホラスは言った。
繋いだ手が、指が、離れる。
「待ってる」マタルは大きな声で言った。「ずっと待ってるから!」
その言葉を残して、彼は消えてしまった。
晴天に溶ける曙光のように。
喚べよ 吾が名を
東の方 地平の果て
吾は俘囚
此は無明の獄
この世の果てまで続く砂漠のただ中に、マタルは立っている。
夜明け前。世界が最も美しい青に沈む時間。
これは──故郷の風景だ。いつの間に帰ってきてしまったのか。
理由もわからないまま、とても昂揚している。心を掻き立てるのは、『はじまり』を囁きかけてくるもの全て。海に向かって吹く風を抱擁する真新しい帆、あるいは、奔流をせき止める堰を、打ち壊す止めの一撃。
今すぐに駆け出したい。大声を上げて、自分はここにいるのだと知らしめたい。だが走れない。夢の中では、自由がきかない。この脚も、手も、声も、自分のものではなかったから。
そうか、これは夢だ。
ふと見ると、広漠とした砂漠の向こう側に誰かが立っている。
いや、こちらに向かってくる。一歩ずつ。砂を踏みしめて。
あの人かげ。彼のことを、よく知っている気がした。
振り向くと、光が立っていた。マタルは彼女に尋ねた。
「彼のところにいってもいい?」
彼女は、そっと首を振った。
「でも」マタルは言った。「でも、愛してるんだ」
彼女は何も言わず、ただマタルを見つめ返していた。
「あなたが彼を愛していたのと同じように、俺もあの人を愛してる」
だが、彼女は動かない。
諦めるしかないのだろうか? 心から望むものは手に入らないと──全てを神の手に委ねて、運命を受け入れるしかないのだろうか。
だが、そんなのは、このマタル=サーリヤのやり方じゃない。それを見抜いていたから、彼女は俺を選んだのだ。死ぬ運命や、故郷や、しきたりにも縛られずに、心の底から求めるものに手を伸ばす俺を。でもそのためには……自分を失う覚悟が必要だ。
そしてホラスには、そうするだけの価値がある。
だって、彼は俺の命だから。
マタルは、小さな笑みを浮かべた。
無謀だと思う。だが、無謀な賭けは大好きだ。
吾が望みを遂げるのは汝か、と彼女は尋ねた。そして「そうだ」と、俺が答えた。
誰に分かる? かつて遠い先祖も、こんな風に彼女を説き伏せたのかもしれない。
「なあ、取引をしないか」
マタルは、神に向かって言った。
「俺が、あなたの望みを叶えるよ」
†
吾が名を喚べ
焔絶えども 熾火は眠らず
塵灰と散れど 滅びはせず
天よ 総ての星星よ
天下に震う 砂礫よ
その歌を、耳で聞いたのか、それともべつの方法で識ったのか、ホラスには分からない。
それから起こったことは、どこか遠くで起こっている出来事のような気がした。
金色の光を纏って、一人の男が砂漠を歩いて行く。身体には力が満ちていた。指先ひとつで山を形作ることも、削ることも出来る。爪先で海を埋め立て、また別の場所に新しい海を作ることが出来る。息をするだけで緑が芽吹き、ため息ひとつで、ひとつの国を不毛の大地にすることも出来る。
それが、神の力。
これが、祈りが神に与えた力だ。
彼の見つめる先には傷だらけの竜がいて、想像を絶する痛みに身をよじり、吠え立てていた。哀惜のような、懇願のような、呪詛のようなその慟哭に砂という砂が震え、濡れた地表に波紋が現れた。九重に連なる波の中心に、ふたりはいた。
男が竜に手を差し伸べると、竜の身体に刻まれていた傷が瞬く間に治癒していった。亡者たちは元の亡骸に戻り、砂の上にくずおれる。絶叫は止んだ。竜は祭壇の上に身を落ち着けて、男を見る。
喚べよ 吾が名を
吾が名を 喚べよ
吾が名を 誰ぞ──
「アシュタハ」
男はいい、頭を垂れた。
「アシュタハ」
それが、女神の名前だった。
その時、まさにその時、水平線の向こうから顔を出した曙が、世界の色を塗り替えた。
竜の身体が光に包まれると同時に、雲は晴れ、抜けるような青空が広がる。吹き渡る風が鮮やかな赤い砂を蘇らせ、息を吹き返した緑はさざめきながら揺れた。
男は竜を抱きしめて、言った。
「お前を自由にする」腕に力を込める。「お前の望みを叶えるために、命をかけて力を尽くす──その約束を、今こそ果たす」
竜の顎が開き、赤い影が落ちる。
ホラスは目を閉じた。
竜がゆっくりと、その巨大な口でホラスを飲み込んだ。牙と牙とが噛み合わされる瞬間、ふたりのまわりで、風が渦を巻いた。砂を巻き上げ、うねりながら。ごうごうと音を立てて、竜巻が空へと伸びた。自分の周りで石柱が倒れ、砂が怒濤のように沸き起こるのを感じた。全ての砂が震え、空がさざめく。大地が呻き、身じろぎをした。
ホラスは目を閉じたまま、来るべき痛みや、死そのものを待った。そして救いと、それから静寂を。
さよならだ、と誰かが言った。
それは言葉ではなく、仕草でもなく、文字でもなかった。ただ心の中に、その感情が浮かんだ。
ホラスは、二人を踏み台にして、何かが空へと昇っていくような……自分の身体の一部だった者に、永遠に取り残されたような感覚に襲われた。
やがて……風が止んだ。
それでもホラスは、目を閉じたまま待った。来るべき痛みや、死そのもの。救いや、静寂。あるいは、目を開けて、息をして、この世界で生きていくための理由になる、何かを。
「ホラス?」
そっと目を開けて、腕の中を見下ろす。
そこに、彼がいた。ひとかけらも欠けることなく。
「マタル」
「これって……夢かな」そう言って、彼は柔らかな笑みを浮かべた。
「夢じゃない」ホラスは言って、マタルを強く抱きしめた。「夢じゃない。本物だ」
「よかった」彼は、眠りから覚めたばかりと言うように呟いた。「ああ……あなたがここにいる……」
「そうだ」ホラスは、腕の中のマタルを見つめた。「ここにいる。俺たち二人とも」
償いが果たされたのだ。
竜に変化した彼がこの世から消えなければならない理由は、数え切れないほどあった。
対して、彼をこの世に生かす理由はひとつしかなかった。たったひとつの、身勝手な理由しか。
ホラスはマタルに口づけ、そして言った。
「お前を、愛している」
見開かれたマタルの目から涙が溢れる。それを拭ってから、ホラスはもう一度口づけをした。
そして、もう一度。
さらに、もう一度。
この世の果てまで続くかのような砂漠のただ中で、二人は抱き合って、何度もキスをした。
「ありがとう、ホラス」彼は言った。「ありがとう。俺を見つけてくれて」
彼はそっと身じろぎして、抱擁を解いた。
「でも……もう行かなきゃ」
濡れた眼差しに、哀しみと、決意が同じだけ。輝きを増してゆく瞳の中で、曙光が踊っていた。
「行くって、何処へ」
「彼女と約束したんだ。今度は俺が、〈夜明け〉を蘇らせる。どのくらいかかるのかわからないけど」
マタルの目から、新しい涙が溢れた。それでも、彼は気丈に微笑もうとしていた。
「だからもう……あなたのところには、戻れないんだ」
「戻らなくていい」ホラスは、マタルの肩をぎゅっと握った。「俺が行く。お前の行くところなら、何処へでもついて行くから」
マタルは驚きに目を丸くした。それから、微笑んだ。唇をわななかせて。
「本当に?」
マタルの身体が、光に包まれる。夜明けの光を身に纏い、マタルの身体が宙に浮かんでゆく。女神が、彼を連れ去ろうとしているのだ。引き留めてはいけないと分かっていても、手を伸ばさずにはいられない。
行かないでくれ、などと、言えるわけがない。胸が裂けるほど望んでも、それだけは。だから、代わりに告げた。
「何年かかっても、お前を見つける」
マタルはホラスの手を取って、そっと握った。
「嬉しいな」マタルは言った。「今までで、一番嬉しい約束だ」
マタルの身体が、その微笑みが、光に包まれて、見えなくなる。
「知らない奴にはついていくな」ホラスは言った。「それから、道に迷ったら烏を送って報せるんだぞ」
「ふ……あはは」マタルの笑顔が、光の中に弾けた。「もう! 子供扱いするなってば!」
「絶対に見つける」ホラスは言った。
繋いだ手が、指が、離れる。
「待ってる」マタルは大きな声で言った。「ずっと待ってるから!」
その言葉を残して、彼は消えてしまった。
晴天に溶ける曙光のように。
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