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(番外編)あの日…。
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「ミネ、翔太は眠った?」
そう言ったのは、私の夫。
バックミラーに映る優しい目に私は微笑むと
「久しぶりに3人で出かけたせいかしら、すごくはしゃいでいたから、さすがにダウン。」
「花音ちゃんが一緒の時は、翔太は妙に大人びた物言いだけど…。3人だと急に甘えん坊になるよなぁ。」
「カッコつけなのよ。翔太は…」
「男は好きな女の子の前ではそういうもんだよ。」
「祐樹も?」
「…はい。俺もそうです。それはミネが一番知ってるだろう。」
4年前、スーパーでの出来事も…そういう事?…。
【ミネ!逃げるな!俺が守ってやるから来い!】
【昔からずっとミネが好きだった!だからミネを守りたい!】
確かに、カッコつけなところは翔太とそっくり。
そう思ったら、クスリと笑ってしまった。
「なに?」
「ううん、なんでもな~い。」
「ミネは昔から、そうやってよくひとりで笑っていたよな。ちょっと不気味だった…。」
「ひどい~。祐樹だって、ぼんやりして物を落としたり、ぶつかったりしてたじゃない。」
「だから、和也が…」
そう言って、祐樹は口を閉ざした。
「祐樹…?」
バックミラーに写る目は、ほんの少し寂しそうに揺れた。
「この頃、翔太を見ると、和也を思い出す。」
「えっ?」
「顔立ちはミネにそっくりだけど…。しっかりしているようで、どこか頼りないところが似てると思わないか?」
…ぁ…私…は、さっき、翔太は祐樹に似ていると思った。バカな事を…。
似ているはずなどないのに私は…
「ミネ…ごめん。君を落ち込ませるつもりはなかった。」
どう、応えたらいいのかわからなかった。
大学時代の祐樹と私の友人でもあり、愛した人。
そして…
私の膝を枕にして眠っているこの子の父親…松宮 和也。
「でも…」
「…今も和也が好きなのか?」
「違うわ!」
「俺もそう思う。」
「えっ…?」
「ミネの目が、声が、俺に触れるその手が、俺を好きだと言っているのが聞こえる。ようやく俺と同じレベルで、俺の事を好きになってくれたと…わかるよ。」
「な、何言っての!…祐樹がすごいキザな事を言うなんて…あ、有り得な~い!」
祐樹はケラケラと笑うと
「だから、言えるんだ。和也に会いに行かないか?」
「祐樹…。」
あの頃、家の事そして両親の事で苦しんでいた和也に、松宮家の圧力を言えず、その不安や思いを私は、祐樹に相談していた。相談することで平常心を保っていたが…さすがに4年は、私の心も体もボロボロにしていた。
そして、決定的だったのは卒業間際のこと。
卒業したら、私と結婚すると和也が、両親に言ったことだった。
圧力はとうとう私の両親まで及び、和也と一緒に頑張ろうという気力さえ失った。
すべてを和也に話して、別れるつもりだった、だけど、和也の方から…
(ごめん、気付かなかった。俺の独りよがりだったんだな。)と言って、私からそして祐樹から去っていった。
祐樹に相談する様子がそう見えたのだろう。和也の勘違いだったが、悲しい反面、どこかホッとした。
でも祐樹は辛そうだった。
(ごめん…私のせいで…ごめん。)
(いや、いいんだ。誤解を解けば、ミネへの圧力はまた繰り返されるだろう。だからいいんだ。)
そう言いながら、和也の背中を見ていた祐樹。
それからすぐだった、妊娠に気が付いたのは…。
宿した命が愛おしかった。愛した人の子が私の中で息づいていると思うとただ愛おしく、私はひとりでも生きて行けると思った。だから、私はすべてを捨てて逃げた。
でも現実は厳しかった。
乳飲み子を抱えて生きるということは厳しかった。
その時、気が付いたんだ。
楽しい事も苦しい事も、誰にも言えず、ひとりで胸の中で消化するという事は、とても寂しく、辛いということを
それは…祐樹の存在が大きかった事を思い知らされたことだった。
私は祐樹が…好きだったんだ。
和也の勘違いじゃなかった。和也は…私の気持ちが変わって行くのをちゃんと見ていたんだ。
でも…もう、戻れない。
そう戻れない。
何度もそう口にして…数年たったあの日、祐樹が私を見つけてくれた。
ずっと私を探していてくれたんだと思ったら、この思いを隠すことが出来そうになくて、私はまた逃げようとした。
でも、あの言葉が…祐樹が叫んでくれたあの言葉が…私を素直にしてくれた。
【ミネ!逃げるな!俺が守ってやるから来い!】
【昔からずっとミネが好きだった!だからミネを守りたい!】
幸せだと思った。こんな日が私に来るなんて…幸せだと。
私を好きだったと言ってくれた祐樹はこの4年、和也の事を口にしなかった、それは翔太と私の為だったと思う。
でもそれを今、口にするという事は、何かあったんだ。
和也に何か…。
前を見ると、バックミラーの祐樹の目は、ほんの少し迷うように不安に揺れている。
和也への友情も祐樹にとっては、大事なものだったことをあらためて思った。
でも、それを壊したのは…私。
会う勇気はない。あの松宮家に翔太の事は絶対に知られたくない。
でも…この幸せの一旦は和也のおかげ。
もし会う事で祐樹の、そして和也の力になれるなら、今度は私が…動くべきなのかも。
「祐樹…。和也に何かあったの?」
私の声に祐樹はハッとしたように、目を見開いたのがバックミラーに映った。
祐樹は迷いながら
「実は…川上教授を覚えているか?」
突然出てきた名前に、返事が出来なかった。
でも祐樹は私の返事を期待していたわけではなかったのだろう。淡々と話しだした。
「一週間前、川上教授が今年退官すると電話があったんだ。その時、和也の話が出た。和也は言っていたそうだ。ミネや祐樹とは会っていますか?って」
「…えっ?」
「…あいつ、更迭されるかもしれない。」
「更迭?!」
「和也はとうとう反旗を翻したんだ…松宮の家に」
自分と両親との価値観の違いに苦しんでいた和也。
でも、和也は動けなかった、雁字搦めに縛り付けれた心は、ちょっとやそっとでは、切れるものではなかったからだった。
「ようやく和也は、縛られていた鎖を斬ろうとしているんだ。何か力になれるなら、なってやりたい。川上教授が言っていたんだ。両親の圧力で会社では孤立無援で、今も信頼できる人間や、友人と呼べる人はいないと…。だから、俺やミネと一緒だった大学時代が幸せだったと…和也がそう言っていたと川上教授から聞かされた。
でも、今更どんな顔であいつに会いに行けばいいのかと思う。何より翔太のことがある。でも、俺はこんな時に、和也の側にいてやれないのが辛い。」
この人は…優しい。
大学時代、和也と祐樹、そして私の3人は、私が中心だったように周りは思っていたようだった、男2人に女ひとりだとそう見えるのだろう。だけど本当は祐樹が中心だった。祐樹を頼りにし、その優しさに包み込まれることで、私も和也も厳しい状況の中、頑張れていた。
和也…。あなたも祐樹に会いたいよね。祐樹から力をもらいたいよね。
小さく息を吐いた。
「いいよ。会いに行こう。」
「ミネ?!」
「でも、翔太の事は言わないで。翔太の気持ち、和也の両親、和也の奥さんの事を考えると…言えない。何れは…言わないといけない時が来るかもしれないけど…でも、私は……私の勝手な思いだけど…このまま翔太は祐樹の子供で育てたい。」
「ミネ…。」
「翔太には…祐樹に似て欲しい。祐樹に…似て欲しい。」そう言った私の声はもう涙声だった。
「…翔太は俺の子だよ。俺が惚れてるミネとの子だ。」
「…バカ…」
「似てるよ、俺と翔太は。不器用なところなんかそっくり、だから…見守ってやろうな。」
「…うん。」
バックミラーに映った目が、笑っていた。
「さて、急いで帰りますか!」
潤んでくる目を右手で擦りながら
「ここから駅から続く県道401号線は、飲酒運転の事故が多いところだから気を付けて。」
「了解。駅の周辺は飲食店が多くて、賑やかだけど…参るよな。」
それは11年前の出来事だった。
(本部より、東45)
(こちら東45どうぞ)
(県道401号線にて交通事故発生、乗用車同士の衝突事故、負傷者数名程度発生の模様)
そう言ったのは、私の夫。
バックミラーに映る優しい目に私は微笑むと
「久しぶりに3人で出かけたせいかしら、すごくはしゃいでいたから、さすがにダウン。」
「花音ちゃんが一緒の時は、翔太は妙に大人びた物言いだけど…。3人だと急に甘えん坊になるよなぁ。」
「カッコつけなのよ。翔太は…」
「男は好きな女の子の前ではそういうもんだよ。」
「祐樹も?」
「…はい。俺もそうです。それはミネが一番知ってるだろう。」
4年前、スーパーでの出来事も…そういう事?…。
【ミネ!逃げるな!俺が守ってやるから来い!】
【昔からずっとミネが好きだった!だからミネを守りたい!】
確かに、カッコつけなところは翔太とそっくり。
そう思ったら、クスリと笑ってしまった。
「なに?」
「ううん、なんでもな~い。」
「ミネは昔から、そうやってよくひとりで笑っていたよな。ちょっと不気味だった…。」
「ひどい~。祐樹だって、ぼんやりして物を落としたり、ぶつかったりしてたじゃない。」
「だから、和也が…」
そう言って、祐樹は口を閉ざした。
「祐樹…?」
バックミラーに写る目は、ほんの少し寂しそうに揺れた。
「この頃、翔太を見ると、和也を思い出す。」
「えっ?」
「顔立ちはミネにそっくりだけど…。しっかりしているようで、どこか頼りないところが似てると思わないか?」
…ぁ…私…は、さっき、翔太は祐樹に似ていると思った。バカな事を…。
似ているはずなどないのに私は…
「ミネ…ごめん。君を落ち込ませるつもりはなかった。」
どう、応えたらいいのかわからなかった。
大学時代の祐樹と私の友人でもあり、愛した人。
そして…
私の膝を枕にして眠っているこの子の父親…松宮 和也。
「でも…」
「…今も和也が好きなのか?」
「違うわ!」
「俺もそう思う。」
「えっ…?」
「ミネの目が、声が、俺に触れるその手が、俺を好きだと言っているのが聞こえる。ようやく俺と同じレベルで、俺の事を好きになってくれたと…わかるよ。」
「な、何言っての!…祐樹がすごいキザな事を言うなんて…あ、有り得な~い!」
祐樹はケラケラと笑うと
「だから、言えるんだ。和也に会いに行かないか?」
「祐樹…。」
あの頃、家の事そして両親の事で苦しんでいた和也に、松宮家の圧力を言えず、その不安や思いを私は、祐樹に相談していた。相談することで平常心を保っていたが…さすがに4年は、私の心も体もボロボロにしていた。
そして、決定的だったのは卒業間際のこと。
卒業したら、私と結婚すると和也が、両親に言ったことだった。
圧力はとうとう私の両親まで及び、和也と一緒に頑張ろうという気力さえ失った。
すべてを和也に話して、別れるつもりだった、だけど、和也の方から…
(ごめん、気付かなかった。俺の独りよがりだったんだな。)と言って、私からそして祐樹から去っていった。
祐樹に相談する様子がそう見えたのだろう。和也の勘違いだったが、悲しい反面、どこかホッとした。
でも祐樹は辛そうだった。
(ごめん…私のせいで…ごめん。)
(いや、いいんだ。誤解を解けば、ミネへの圧力はまた繰り返されるだろう。だからいいんだ。)
そう言いながら、和也の背中を見ていた祐樹。
それからすぐだった、妊娠に気が付いたのは…。
宿した命が愛おしかった。愛した人の子が私の中で息づいていると思うとただ愛おしく、私はひとりでも生きて行けると思った。だから、私はすべてを捨てて逃げた。
でも現実は厳しかった。
乳飲み子を抱えて生きるということは厳しかった。
その時、気が付いたんだ。
楽しい事も苦しい事も、誰にも言えず、ひとりで胸の中で消化するという事は、とても寂しく、辛いということを
それは…祐樹の存在が大きかった事を思い知らされたことだった。
私は祐樹が…好きだったんだ。
和也の勘違いじゃなかった。和也は…私の気持ちが変わって行くのをちゃんと見ていたんだ。
でも…もう、戻れない。
そう戻れない。
何度もそう口にして…数年たったあの日、祐樹が私を見つけてくれた。
ずっと私を探していてくれたんだと思ったら、この思いを隠すことが出来そうになくて、私はまた逃げようとした。
でも、あの言葉が…祐樹が叫んでくれたあの言葉が…私を素直にしてくれた。
【ミネ!逃げるな!俺が守ってやるから来い!】
【昔からずっとミネが好きだった!だからミネを守りたい!】
幸せだと思った。こんな日が私に来るなんて…幸せだと。
私を好きだったと言ってくれた祐樹はこの4年、和也の事を口にしなかった、それは翔太と私の為だったと思う。
でもそれを今、口にするという事は、何かあったんだ。
和也に何か…。
前を見ると、バックミラーの祐樹の目は、ほんの少し迷うように不安に揺れている。
和也への友情も祐樹にとっては、大事なものだったことをあらためて思った。
でも、それを壊したのは…私。
会う勇気はない。あの松宮家に翔太の事は絶対に知られたくない。
でも…この幸せの一旦は和也のおかげ。
もし会う事で祐樹の、そして和也の力になれるなら、今度は私が…動くべきなのかも。
「祐樹…。和也に何かあったの?」
私の声に祐樹はハッとしたように、目を見開いたのがバックミラーに映った。
祐樹は迷いながら
「実は…川上教授を覚えているか?」
突然出てきた名前に、返事が出来なかった。
でも祐樹は私の返事を期待していたわけではなかったのだろう。淡々と話しだした。
「一週間前、川上教授が今年退官すると電話があったんだ。その時、和也の話が出た。和也は言っていたそうだ。ミネや祐樹とは会っていますか?って」
「…えっ?」
「…あいつ、更迭されるかもしれない。」
「更迭?!」
「和也はとうとう反旗を翻したんだ…松宮の家に」
自分と両親との価値観の違いに苦しんでいた和也。
でも、和也は動けなかった、雁字搦めに縛り付けれた心は、ちょっとやそっとでは、切れるものではなかったからだった。
「ようやく和也は、縛られていた鎖を斬ろうとしているんだ。何か力になれるなら、なってやりたい。川上教授が言っていたんだ。両親の圧力で会社では孤立無援で、今も信頼できる人間や、友人と呼べる人はいないと…。だから、俺やミネと一緒だった大学時代が幸せだったと…和也がそう言っていたと川上教授から聞かされた。
でも、今更どんな顔であいつに会いに行けばいいのかと思う。何より翔太のことがある。でも、俺はこんな時に、和也の側にいてやれないのが辛い。」
この人は…優しい。
大学時代、和也と祐樹、そして私の3人は、私が中心だったように周りは思っていたようだった、男2人に女ひとりだとそう見えるのだろう。だけど本当は祐樹が中心だった。祐樹を頼りにし、その優しさに包み込まれることで、私も和也も厳しい状況の中、頑張れていた。
和也…。あなたも祐樹に会いたいよね。祐樹から力をもらいたいよね。
小さく息を吐いた。
「いいよ。会いに行こう。」
「ミネ?!」
「でも、翔太の事は言わないで。翔太の気持ち、和也の両親、和也の奥さんの事を考えると…言えない。何れは…言わないといけない時が来るかもしれないけど…でも、私は……私の勝手な思いだけど…このまま翔太は祐樹の子供で育てたい。」
「ミネ…。」
「翔太には…祐樹に似て欲しい。祐樹に…似て欲しい。」そう言った私の声はもう涙声だった。
「…翔太は俺の子だよ。俺が惚れてるミネとの子だ。」
「…バカ…」
「似てるよ、俺と翔太は。不器用なところなんかそっくり、だから…見守ってやろうな。」
「…うん。」
バックミラーに映った目が、笑っていた。
「さて、急いで帰りますか!」
潤んでくる目を右手で擦りながら
「ここから駅から続く県道401号線は、飲酒運転の事故が多いところだから気を付けて。」
「了解。駅の周辺は飲食店が多くて、賑やかだけど…参るよな。」
それは11年前の出来事だった。
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