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プロローグ
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燃え盛る炎の中、赤い絨毯に俺の血が染みこんでゆく、このまま死ぬのか…と、あきらめかけた俺の耳に…。
「…すまない。」と謝る声
―誰だ?何故この人は俺に謝っているんだ?
「アーク…君に大きな試練を背負わせることになってしまった。許してくれ。」
意識が暗闇へと引きずり込まれるのを堪え、うっすらと目を開けたが、その声の持ち主の顔を茶色い髪が覆ってわからない。
「あなたは誰?」と口にしようとしたら、口の中に錆びた鉄の味が広がった。
―あぁそうだった。腹を刺されたんだ。
息が漏れるような声しかでないのに俺の言葉が分かったかのように、その人は俺の頭を大きな手で撫で
「治癒魔法をかけた。私の力ではここまでしかできないが、出血は止まり傷口は塞いだ…大丈夫…必ず助かる。」
―えっ?治癒魔法?ま、魔法が使えるのは…マールバラ王とエリザベス王女だけだ。ならばこの声はマールバラ王?!
俺の動揺に気づいたはずなのに、マールバラ王はまた「大丈夫。」と言って俺の頭を撫でた。だが、その手が突然止まった。
「どうやら…もう行かねばならないようだ。」
俺の頭から大きな手がもたらす安心がゆっくりと離れ、衣擦れの音にマールバラ王が立ち上がったのがわかった。
それは遠くで聞こえる叫び声、そして興奮した男達の笑う声が、ここにとどまることができる残りの時間をマールバラ王に伝えたのだ。
―やっと…追い払ったと思ったのに…まだいるのか!もう俺はダメです…どうか逃げてください!陛下逃げてください!
必死になっても息が漏れる音にしかならない言葉に、情けなくて俺の目から涙が零れ落ちた。マールバラ王はそっと俺の涙を拭いながら
「アーク…泣くな。お前に…重い十字架を背負わす男の為に…泣いてくれるな。」
マールバラ王の言葉の意味が分からず、茫然とする俺に
「アーク、おまえはこのままじっとしているのだよ。いいね…。」
そう言われて目尻を緩ませられたが、その笑みをまるで体の中にしまうように目を瞑られると、突然周りの空気が震えだした。
―何をされるおつもりなのだ。まさか…!
俺の不安は当たった。
再び目を開けられたマールバラ王の目には、もう先ほどの柔らかい笑みはなかった。
「私はここだ!マールバラ王である私はここだ!」
それは穏やかな王だと言われるマールバラ王が見せた…猛獣が吠えたける声…咆哮だった。
―死ぬおつもりなんだ!
落ちそうな意識を叱咤しながら目を開ければ、大きな背中とブロンドの髪のマールバラ王が燃え盛る炎の中に向かって歩いてゆくのが見えた。
「…へ…いか…。ダ…メです。死んでは…エ…リザベスが…」
ようやく出た声だったが、やがてそれは嗚咽と変わっていった。
・
・
・
・
どれくらい時間が経ったのだろう。
朦朧とする意識の中、突然「この坊主、まだ生きてやがるぜ。」と嘲笑う声と同時に、治癒魔法でふさがっていたとはいえ腹の傷を蹴り上げられた。
痛みに顔を顰め目を開けるとそこには
―黒い甲冑の兵士?黒い甲冑はバクルー国のものだ。
そんな…バクルー国とあいつらは…マールバラの貴族らは、手を組んでいたのか!!
「おまえか?!マールバラの兵士らが言っていた騎士気取りで、エリザベス王女は俺が守るなんて言ってたガキは?」
そう言って、ニヤリと笑い
「お姫様は死んだぞ。」
―…エリザベスが…そんな…嘘だ。
「哀れなもんだな、母親の王妃は王を逃がすために命を投げ出し、父親の王はひとりで逃げだしたものの、追い詰められて押っ死ぬし(おっちぬし)。誰も姫さんを守る者はおらず…いやここにおったなぁ。役立たずの坊主、おまえが!!アハハハ…。ほんと可哀そうによ。姫さんは諦めたんだろうなぁ。だが、子供でもさすが王族だ。自ら剣で胸を刺すと燃え盛る炎の中に身を投げたぜ。あっぱれだ!」
俺は絶望に唇を噛み締め、エリザベスの名を呼んだ。
「……エ…リザ…ベ…ス。」
掠れた俺の声に黒い甲冑の兵士の笑う声が聞こえた、その瞬間だった。
視界は真っ赤に染まり俺の意識は暗い闇の中へと落ちていった。
紫色の髪と瞳を持つマールバラ王国の王女エリザベス。
俺は大事な人を守れなかった…。
魔法に守られた王国マールバラは内乱で、いや…バクルー国を後ろ盾にした者による裏切りで滅亡した、だがバクルー国の狙いはマールバラ王国だけではなかった。隣国のノーフォーク国も手中に収めようと考えていた。
*****
アーク…いやアークフリードの祖国、ノーフォーク国は、南側に海、北側に険しい山に囲まれ、それが天然の要塞として国を守っていた。だが恩恵はそれだけではなかった、温暖な気候は険しい山に、実をもたらす木々を育み、その実に誘われ、動物が集まりと豊かな自然が国を潤していた。だがなにより山は、貴重な鉱物をその懐に蓄えていた。
その数々の恩恵は南側の海に面する町を、大陸有数の貿易港へと作り上げ、貴重な鉱物や、農産物を輸出することに成功し、ノーフォーク国を大陸一の国へと押し上げたのだ。
だが潤えば自ずとその利益を欲しがるものが出てくる、それは険しい山の向こうにあるバクルー国という軍事大国。バクルー王は自国をノーフォーク国以上の大国にするためには、手段は選ばない野心家であった、だがそんな野望を抑えざる得なかったのは、ノーフォーク国の東側の国、マールバラ王国がバクルー国にとっては目の上のたんこぶだったからだ。
マールバラ王国は、魔法と呼ばれる不思議な力を持つ王一族が治める国であった。
そんな力があればバクルー国のように、他国への侵略もできたであろうが、だがマールバラ王国の歴代の王はその力を他国への侵略に使うのではなく自国に結界を張り、他国からの侵略を防ぐことに力を注ぎ、軍事に使う金や人を農業にそして工業に使い、国を発展させていた。
そのマールバラ王に見初められ、王妃として迎えられたのがノーフォーク王妹リリスだった。
マ―ルバラ王は王妃となったリリスの為、王妃の祖国ノーフォーク国にも結界を施した、それがバクルー国がノーフォーク国に手が出せない要因であった。
だがバクルー国の仕掛けた策略によってマールバラ王国は滅び、均衡は崩れてしまった。
それは今から13年前の出来事だった。
「…すまない。」と謝る声
―誰だ?何故この人は俺に謝っているんだ?
「アーク…君に大きな試練を背負わせることになってしまった。許してくれ。」
意識が暗闇へと引きずり込まれるのを堪え、うっすらと目を開けたが、その声の持ち主の顔を茶色い髪が覆ってわからない。
「あなたは誰?」と口にしようとしたら、口の中に錆びた鉄の味が広がった。
―あぁそうだった。腹を刺されたんだ。
息が漏れるような声しかでないのに俺の言葉が分かったかのように、その人は俺の頭を大きな手で撫で
「治癒魔法をかけた。私の力ではここまでしかできないが、出血は止まり傷口は塞いだ…大丈夫…必ず助かる。」
―えっ?治癒魔法?ま、魔法が使えるのは…マールバラ王とエリザベス王女だけだ。ならばこの声はマールバラ王?!
俺の動揺に気づいたはずなのに、マールバラ王はまた「大丈夫。」と言って俺の頭を撫でた。だが、その手が突然止まった。
「どうやら…もう行かねばならないようだ。」
俺の頭から大きな手がもたらす安心がゆっくりと離れ、衣擦れの音にマールバラ王が立ち上がったのがわかった。
それは遠くで聞こえる叫び声、そして興奮した男達の笑う声が、ここにとどまることができる残りの時間をマールバラ王に伝えたのだ。
―やっと…追い払ったと思ったのに…まだいるのか!もう俺はダメです…どうか逃げてください!陛下逃げてください!
必死になっても息が漏れる音にしかならない言葉に、情けなくて俺の目から涙が零れ落ちた。マールバラ王はそっと俺の涙を拭いながら
「アーク…泣くな。お前に…重い十字架を背負わす男の為に…泣いてくれるな。」
マールバラ王の言葉の意味が分からず、茫然とする俺に
「アーク、おまえはこのままじっとしているのだよ。いいね…。」
そう言われて目尻を緩ませられたが、その笑みをまるで体の中にしまうように目を瞑られると、突然周りの空気が震えだした。
―何をされるおつもりなのだ。まさか…!
俺の不安は当たった。
再び目を開けられたマールバラ王の目には、もう先ほどの柔らかい笑みはなかった。
「私はここだ!マールバラ王である私はここだ!」
それは穏やかな王だと言われるマールバラ王が見せた…猛獣が吠えたける声…咆哮だった。
―死ぬおつもりなんだ!
落ちそうな意識を叱咤しながら目を開ければ、大きな背中とブロンドの髪のマールバラ王が燃え盛る炎の中に向かって歩いてゆくのが見えた。
「…へ…いか…。ダ…メです。死んでは…エ…リザベスが…」
ようやく出た声だったが、やがてそれは嗚咽と変わっていった。
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どれくらい時間が経ったのだろう。
朦朧とする意識の中、突然「この坊主、まだ生きてやがるぜ。」と嘲笑う声と同時に、治癒魔法でふさがっていたとはいえ腹の傷を蹴り上げられた。
痛みに顔を顰め目を開けるとそこには
―黒い甲冑の兵士?黒い甲冑はバクルー国のものだ。
そんな…バクルー国とあいつらは…マールバラの貴族らは、手を組んでいたのか!!
「おまえか?!マールバラの兵士らが言っていた騎士気取りで、エリザベス王女は俺が守るなんて言ってたガキは?」
そう言って、ニヤリと笑い
「お姫様は死んだぞ。」
―…エリザベスが…そんな…嘘だ。
「哀れなもんだな、母親の王妃は王を逃がすために命を投げ出し、父親の王はひとりで逃げだしたものの、追い詰められて押っ死ぬし(おっちぬし)。誰も姫さんを守る者はおらず…いやここにおったなぁ。役立たずの坊主、おまえが!!アハハハ…。ほんと可哀そうによ。姫さんは諦めたんだろうなぁ。だが、子供でもさすが王族だ。自ら剣で胸を刺すと燃え盛る炎の中に身を投げたぜ。あっぱれだ!」
俺は絶望に唇を噛み締め、エリザベスの名を呼んだ。
「……エ…リザ…ベ…ス。」
掠れた俺の声に黒い甲冑の兵士の笑う声が聞こえた、その瞬間だった。
視界は真っ赤に染まり俺の意識は暗い闇の中へと落ちていった。
紫色の髪と瞳を持つマールバラ王国の王女エリザベス。
俺は大事な人を守れなかった…。
魔法に守られた王国マールバラは内乱で、いや…バクルー国を後ろ盾にした者による裏切りで滅亡した、だがバクルー国の狙いはマールバラ王国だけではなかった。隣国のノーフォーク国も手中に収めようと考えていた。
*****
アーク…いやアークフリードの祖国、ノーフォーク国は、南側に海、北側に険しい山に囲まれ、それが天然の要塞として国を守っていた。だが恩恵はそれだけではなかった、温暖な気候は険しい山に、実をもたらす木々を育み、その実に誘われ、動物が集まりと豊かな自然が国を潤していた。だがなにより山は、貴重な鉱物をその懐に蓄えていた。
その数々の恩恵は南側の海に面する町を、大陸有数の貿易港へと作り上げ、貴重な鉱物や、農産物を輸出することに成功し、ノーフォーク国を大陸一の国へと押し上げたのだ。
だが潤えば自ずとその利益を欲しがるものが出てくる、それは険しい山の向こうにあるバクルー国という軍事大国。バクルー王は自国をノーフォーク国以上の大国にするためには、手段は選ばない野心家であった、だがそんな野望を抑えざる得なかったのは、ノーフォーク国の東側の国、マールバラ王国がバクルー国にとっては目の上のたんこぶだったからだ。
マールバラ王国は、魔法と呼ばれる不思議な力を持つ王一族が治める国であった。
そんな力があればバクルー国のように、他国への侵略もできたであろうが、だがマールバラ王国の歴代の王はその力を他国への侵略に使うのではなく自国に結界を張り、他国からの侵略を防ぐことに力を注ぎ、軍事に使う金や人を農業にそして工業に使い、国を発展させていた。
そのマールバラ王に見初められ、王妃として迎えられたのがノーフォーク王妹リリスだった。
マ―ルバラ王は王妃となったリリスの為、王妃の祖国ノーフォーク国にも結界を施した、それがバクルー国がノーフォーク国に手が出せない要因であった。
だがバクルー国の仕掛けた策略によってマールバラ王国は滅び、均衡は崩れてしまった。
それは今から13年前の出来事だった。
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