76 / 233
第三話 失われた真実
第三章:4 遥(はるか)の真実
しおりを挟む
感情のこもらない、淡々とした声だった。女性はゆっくりと頷いて見せる。遥はゆっくりと息を吐き出しただけで、何かを語ろうとはしなかった。女性は慰めるかのように、再び口を開いた。
「私は人々が語るほど、あなたが非道ではないことを知っています。だからなのでしょうか。全てが腑に落ちず、まるでどこかに大きな罠があるような気がするのです。黄帝の語ることが、黄帝自身の真意であるのかも疑わしく思えてしまう。どちらにしても、今の状況ではあなたの力を破ることは、まだ誰にもできない筈です。それだけが救いです」
「私は黄帝の元へ朱桜を導くことが最善だと考えていましたが……」
「それこそ、今は得策ではないように感じます」
「――私は、何を信じれば……?」
「私にも判りません」
二人の間には、遥が剣に手をかけた時よりもさらに重苦しい空気が漂っている。話が呑み込めない朱里にも、遥にとって思わしくない展開なのだと伝わってくる。
朱里は胸に込み上げてくる恐れをやり過ごそうと、所在無く視線を漂わせた。再び床に描かれた血だまりを見てしまう。夜の闇に呑まれて真っ黒な染みに見えるが、間違いなく女性の負った傷の深さを物語っている。
それが急激に朱里を現実に引き戻した。大怪我に異世界の事情など関係ない。そんな成り行きはこの際どうでもいい。大怪我は大怪我なのだ。朱里は恐れとためらいを振り払って、何も考えず二人の間に割り込んだ。
「あの、とにかく手当てを。話はそれからでも」
思い切って声をあげた時、教室の外からも新たな声が響いた。
「――それで気がすんだでしょうか。赤の宮様、本当に無茶をなさる」
「と、東吾さんっ?」
朱里は声の主を見て、思わず声を高くした。父の使いとして動き回っているのは、朱里も良く知っている。彼はいつからそこにいたのか。朱里は全く気がつかなかった。現れた東吾は、これまでの異常事態を払拭するかのように、すたすたと遥達の前まで歩み寄って来る。
「東吾、……どうして君がここに?」
遥も東吾とは顔見知りのようだった。突然の彼の登場に驚きながらも、警戒している様子はない。自然に彼を迎え入れた。東吾は動じることもなく笑みを浮かべる。
「私は天宮の使いです。学院のどこに現れようと不思議ではないでしょう。この方は私がお連れいたします」
「あっ。あの、東吾さん。この人、大怪我をしているの」
朱里が訴えると、彼はにこりと笑う。血だまりの出来た辺りの状況を見ても、顔色一つ変えない。
「事情は全て存じております。朱里さんが心配する必要はありません」
臆することもなく、飄々と語る東吾の台詞は心強い。朱里はそれだけで、なぜか大事には至らないのだと、肩の力が抜ける。東吾は毅然と立ち尽くす女性に会釈した。
「では、宮様、私がご案内申し上げます」
「ありがとうございます、東吾。おかげで私の憂慮は晴れました」
彼女は東吾に礼を述べてから、ふっと朱里を振り返った。
「朱里さん」
「は、はい」
思わず背筋を伸ばすと、彼女は真っ直ぐ朱里を見つめたまま告げた。
「あなたは、あなたの思うままに進みなさい。それは間違えていないのだと、そう覚えていて欲しいのです」
「え?」
朱里は一瞬、遥に対する想いのことかと考えたが、すぐにそんな筈がないと思いなおす。
「はい、わかりました」
よく意味がわからないまま頷くと、女性はすっと踵を返す。
微笑むこともなく、毅然とした気高い横顔。朱里はあっと声を漏らしそうになった。
近頃、頻繁に見るようになった夢の中で、彼女と良く似た女性を見たような気がしたのだ。一つ手掛かりを見つけると、後は容易い。
「赤の宮」という言葉も、「中宮」という立場も、全て夢の中で見聞きしている。
緋国の女王、赤の宮。
夢の中で示された全ての符号が揃っていく。
再び朱桜についての憶測が、激しく自分の中で肥大しはじめた。
朱里は何かに巻き込まれてゆくような、言いようのない不安を感じて、ただ女性の後姿を見送ってしまう。
「赤の宮」
東吾と女性が教室を出ようかと言うところで、朱里の隣に立っていた遥が声をかけた。女性がわずかに振り返る。
「あなたには、私の真実を伝えておきます。……私は自身の宿命も顧みず、朱桜を愛していました。ただ、うまく慈しむことができなかったのでしょう。だから、彼女は黄帝を愛した」
「闇呪の君、愚問であることは承知の上で尋ねましょう。あなたはそれでも朱桜を怨まずにいられるのですか」
女性の問いに、遥は頷く。
「たとえ彼女の想いが黄帝に向けられていても、私にとって朱桜が翼扶であることは変わらない。私は彼女に忠誠を誓い、真名を捧げた」
女性が動揺したのが、朱里にも窺える。
「――朱桜、に? ……では、あなたは」
「そうです、宮。私は自ら与えられた宿命を、自分の手で完成させてしまった。全て己の成したことです。朱桜には何の罪もない」
遥の告白が終わると、静寂に包まれた教室に、再び凛と女性の声が響く。
「結局、逃れることは出来ないのですね」
女性は悲しげにそれだけを呟く。教室から姿を消す女性の背中を、遥の声だけが追いかけた。
「それでも、赤の宮。私は彼女が安逸として過ごせる未来を手に入れるまで、力の限り盾となる。――この魂魄を賭けて」
何かに追い詰められているにも関わらず、遥の声は揺るがない。朱里はそれだけで切なくなってしまう。何がどのように繋がるのかは、良く判らない。
遥が愛した朱桜。朱桜は相称の翼。そして彼女が愛したのは黄帝。
緋国に生まれた六の君、朱桜――それは。
それは――。
朱里は大きく頭を振って、憶測を振り払う。関係がないと無理矢理言い聞かすように。
彼らの語ったことは、自分には意味が判らない出来事なのだ。
判らない筈なのに、朱里は強く感じている。感じてしまう。
全てが違うと。
自分の中に生まれた遥への思いに重なるのだろうか。
違う誰かを愛していたという朱桜。
そんなふうに遥への想いを否定する事実はいらない。
朱里にはどうしても強い抵抗があった。何かを問うことが恐ろしくて、ひたすら黙っていることしか出来ない。
二人で取り残されると、耳の痛くなるような静寂が戻ってくる。
遥は歩み出そうしてから、ふっと踏みとどまり朱里を見返った。
「朱里、――私が恐ろしいか」
問いかけにどのように答えれば良いのか、咄嗟に迷ってしまう。遥の凶行には事情があるのだと判っていても、さっきのような光景を受け入れることは、やはり難しい。教室の床を染める血痕を見ると、恐ろしくないと答えることにためらいを覚える。
朱里は正直に答えることにした。
「怖くないと言えば、嘘になります。……先生には、先生の事情があると思うけれど、さっきみたいな先生は、やっぱり、怖いです」
「だろうな。朱里はそれでいい。君に憎まれるのが、私の役目でもある」
「え?」
朱里は胸に沈んでいく錘が増していくのを感じる。
誰もが揃って同じようなことを言うのだ。
示される結論は、いつでも遥を好きになってはいけない。それだけを形にする。
遥が教室を出るために、ゆっくりと歩み始めた。
「先生っ」
自分の中を占めるもどかしさに突き動かされて、朱里は彼を呼び止めてしまう。立ち止まった遥が、もう一度こちらを振り返った。辺りはすっかり夜の闇に呑まれ、朱里には遥の表情が判らない。
「どうかしたのか」
教室を飲み込んだ夜の闇に、声だけが明瞭に響く。遥が真っ直ぐにこちらを向いていた。
「先生とさっきの女の人が話していた朱桜というのは――」
朱里はためらいを覚えたが、闇に包まれた不鮮明さに励まされて問いかけた。
「私のこと、ですか」
遥は身動きしない。闇に遮られて、視線を交わせるほどには互いが見えなかった。遥のよく通る声が響く。
「もしそうだとしたら?」
朱里は恐れと不安に震えながら、自分を奮い立たせる。
「もし、もしそうだとしたら、――私が先生を好きになることは、許されないことですか」
朱里には自分の鼓動がはっきりと聞こえる。教室を包む闇の中に、遥の輪郭だけを見分けることが出来た。依然として彼の表情は影に呑まれている。
朱里が息を止めるようにして返答を待っていると、遥が低く笑った。
「在り得ない」
はっきりとした呟きだった。何を指してそう語るのかは判らないが、朱里には強い拒絶に受け取れた。
遥はそれきり何も語らず教室を出る。扉から出たところで、まるで何事もなかったかのように立ち尽くす朱里を促した。
「朱里、家に戻ろう。麒一と麟華が待っている」
朱里は強く歯を食いしばってただ頷いて見せる。教室を出ると、遥の背中を追うように暗い廊下を歩き出した。
「私は人々が語るほど、あなたが非道ではないことを知っています。だからなのでしょうか。全てが腑に落ちず、まるでどこかに大きな罠があるような気がするのです。黄帝の語ることが、黄帝自身の真意であるのかも疑わしく思えてしまう。どちらにしても、今の状況ではあなたの力を破ることは、まだ誰にもできない筈です。それだけが救いです」
「私は黄帝の元へ朱桜を導くことが最善だと考えていましたが……」
「それこそ、今は得策ではないように感じます」
「――私は、何を信じれば……?」
「私にも判りません」
二人の間には、遥が剣に手をかけた時よりもさらに重苦しい空気が漂っている。話が呑み込めない朱里にも、遥にとって思わしくない展開なのだと伝わってくる。
朱里は胸に込み上げてくる恐れをやり過ごそうと、所在無く視線を漂わせた。再び床に描かれた血だまりを見てしまう。夜の闇に呑まれて真っ黒な染みに見えるが、間違いなく女性の負った傷の深さを物語っている。
それが急激に朱里を現実に引き戻した。大怪我に異世界の事情など関係ない。そんな成り行きはこの際どうでもいい。大怪我は大怪我なのだ。朱里は恐れとためらいを振り払って、何も考えず二人の間に割り込んだ。
「あの、とにかく手当てを。話はそれからでも」
思い切って声をあげた時、教室の外からも新たな声が響いた。
「――それで気がすんだでしょうか。赤の宮様、本当に無茶をなさる」
「と、東吾さんっ?」
朱里は声の主を見て、思わず声を高くした。父の使いとして動き回っているのは、朱里も良く知っている。彼はいつからそこにいたのか。朱里は全く気がつかなかった。現れた東吾は、これまでの異常事態を払拭するかのように、すたすたと遥達の前まで歩み寄って来る。
「東吾、……どうして君がここに?」
遥も東吾とは顔見知りのようだった。突然の彼の登場に驚きながらも、警戒している様子はない。自然に彼を迎え入れた。東吾は動じることもなく笑みを浮かべる。
「私は天宮の使いです。学院のどこに現れようと不思議ではないでしょう。この方は私がお連れいたします」
「あっ。あの、東吾さん。この人、大怪我をしているの」
朱里が訴えると、彼はにこりと笑う。血だまりの出来た辺りの状況を見ても、顔色一つ変えない。
「事情は全て存じております。朱里さんが心配する必要はありません」
臆することもなく、飄々と語る東吾の台詞は心強い。朱里はそれだけで、なぜか大事には至らないのだと、肩の力が抜ける。東吾は毅然と立ち尽くす女性に会釈した。
「では、宮様、私がご案内申し上げます」
「ありがとうございます、東吾。おかげで私の憂慮は晴れました」
彼女は東吾に礼を述べてから、ふっと朱里を振り返った。
「朱里さん」
「は、はい」
思わず背筋を伸ばすと、彼女は真っ直ぐ朱里を見つめたまま告げた。
「あなたは、あなたの思うままに進みなさい。それは間違えていないのだと、そう覚えていて欲しいのです」
「え?」
朱里は一瞬、遥に対する想いのことかと考えたが、すぐにそんな筈がないと思いなおす。
「はい、わかりました」
よく意味がわからないまま頷くと、女性はすっと踵を返す。
微笑むこともなく、毅然とした気高い横顔。朱里はあっと声を漏らしそうになった。
近頃、頻繁に見るようになった夢の中で、彼女と良く似た女性を見たような気がしたのだ。一つ手掛かりを見つけると、後は容易い。
「赤の宮」という言葉も、「中宮」という立場も、全て夢の中で見聞きしている。
緋国の女王、赤の宮。
夢の中で示された全ての符号が揃っていく。
再び朱桜についての憶測が、激しく自分の中で肥大しはじめた。
朱里は何かに巻き込まれてゆくような、言いようのない不安を感じて、ただ女性の後姿を見送ってしまう。
「赤の宮」
東吾と女性が教室を出ようかと言うところで、朱里の隣に立っていた遥が声をかけた。女性がわずかに振り返る。
「あなたには、私の真実を伝えておきます。……私は自身の宿命も顧みず、朱桜を愛していました。ただ、うまく慈しむことができなかったのでしょう。だから、彼女は黄帝を愛した」
「闇呪の君、愚問であることは承知の上で尋ねましょう。あなたはそれでも朱桜を怨まずにいられるのですか」
女性の問いに、遥は頷く。
「たとえ彼女の想いが黄帝に向けられていても、私にとって朱桜が翼扶であることは変わらない。私は彼女に忠誠を誓い、真名を捧げた」
女性が動揺したのが、朱里にも窺える。
「――朱桜、に? ……では、あなたは」
「そうです、宮。私は自ら与えられた宿命を、自分の手で完成させてしまった。全て己の成したことです。朱桜には何の罪もない」
遥の告白が終わると、静寂に包まれた教室に、再び凛と女性の声が響く。
「結局、逃れることは出来ないのですね」
女性は悲しげにそれだけを呟く。教室から姿を消す女性の背中を、遥の声だけが追いかけた。
「それでも、赤の宮。私は彼女が安逸として過ごせる未来を手に入れるまで、力の限り盾となる。――この魂魄を賭けて」
何かに追い詰められているにも関わらず、遥の声は揺るがない。朱里はそれだけで切なくなってしまう。何がどのように繋がるのかは、良く判らない。
遥が愛した朱桜。朱桜は相称の翼。そして彼女が愛したのは黄帝。
緋国に生まれた六の君、朱桜――それは。
それは――。
朱里は大きく頭を振って、憶測を振り払う。関係がないと無理矢理言い聞かすように。
彼らの語ったことは、自分には意味が判らない出来事なのだ。
判らない筈なのに、朱里は強く感じている。感じてしまう。
全てが違うと。
自分の中に生まれた遥への思いに重なるのだろうか。
違う誰かを愛していたという朱桜。
そんなふうに遥への想いを否定する事実はいらない。
朱里にはどうしても強い抵抗があった。何かを問うことが恐ろしくて、ひたすら黙っていることしか出来ない。
二人で取り残されると、耳の痛くなるような静寂が戻ってくる。
遥は歩み出そうしてから、ふっと踏みとどまり朱里を見返った。
「朱里、――私が恐ろしいか」
問いかけにどのように答えれば良いのか、咄嗟に迷ってしまう。遥の凶行には事情があるのだと判っていても、さっきのような光景を受け入れることは、やはり難しい。教室の床を染める血痕を見ると、恐ろしくないと答えることにためらいを覚える。
朱里は正直に答えることにした。
「怖くないと言えば、嘘になります。……先生には、先生の事情があると思うけれど、さっきみたいな先生は、やっぱり、怖いです」
「だろうな。朱里はそれでいい。君に憎まれるのが、私の役目でもある」
「え?」
朱里は胸に沈んでいく錘が増していくのを感じる。
誰もが揃って同じようなことを言うのだ。
示される結論は、いつでも遥を好きになってはいけない。それだけを形にする。
遥が教室を出るために、ゆっくりと歩み始めた。
「先生っ」
自分の中を占めるもどかしさに突き動かされて、朱里は彼を呼び止めてしまう。立ち止まった遥が、もう一度こちらを振り返った。辺りはすっかり夜の闇に呑まれ、朱里には遥の表情が判らない。
「どうかしたのか」
教室を飲み込んだ夜の闇に、声だけが明瞭に響く。遥が真っ直ぐにこちらを向いていた。
「先生とさっきの女の人が話していた朱桜というのは――」
朱里はためらいを覚えたが、闇に包まれた不鮮明さに励まされて問いかけた。
「私のこと、ですか」
遥は身動きしない。闇に遮られて、視線を交わせるほどには互いが見えなかった。遥のよく通る声が響く。
「もしそうだとしたら?」
朱里は恐れと不安に震えながら、自分を奮い立たせる。
「もし、もしそうだとしたら、――私が先生を好きになることは、許されないことですか」
朱里には自分の鼓動がはっきりと聞こえる。教室を包む闇の中に、遥の輪郭だけを見分けることが出来た。依然として彼の表情は影に呑まれている。
朱里が息を止めるようにして返答を待っていると、遥が低く笑った。
「在り得ない」
はっきりとした呟きだった。何を指してそう語るのかは判らないが、朱里には強い拒絶に受け取れた。
遥はそれきり何も語らず教室を出る。扉から出たところで、まるで何事もなかったかのように立ち尽くす朱里を促した。
「朱里、家に戻ろう。麒一と麟華が待っている」
朱里は強く歯を食いしばってただ頷いて見せる。教室を出ると、遥の背中を追うように暗い廊下を歩き出した。
0
お気に入りに追加
134
あなたにおすすめの小説
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
2番目の1番【完】
綾崎オトイ
恋愛
結婚して3年目。
騎士である彼は王女様の護衛騎士で、王女様のことを何よりも誰よりも大事にしていて支えていてお護りしている。
それこそが彼の誇りで彼の幸せで、だから、私は彼の1番にはなれない。
王女様には私は勝てない。
結婚3年目の夫に祝われない誕生日に起こった事件で限界がきてしまった彼女と、彼女の存在と献身が当たり前になってしまっていたバカ真面目で忠誠心の厚い騎士の不器用な想いの話。
※ざまぁ要素は皆無です。旦那様最低、と思われる方いるかもですがそのまま結ばれますので苦手な方はお戻りいただけると嬉しいです
自己満全開の作品で個人の趣味を詰め込んで殴り書きしているため、地雷多めです。苦手な方はそっとお戻りください。
批判・中傷等、作者の執筆意欲削られそうなものは遠慮なく削除させていただきます…
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
永遠の誓いを立てましょう、あなたへの想いを思い出すことは決してないと……
矢野りと
恋愛
ある日突然、私はすべてを失った。
『もう君はいりません、アリスミ・カロック』
恋人は表情を変えることなく、別れの言葉を告げてきた。彼の隣にいた私の親友は、申し訳なさそうな顔を作ることすらせず笑っていた。
恋人も親友も一度に失った私に待っていたのは、さらなる残酷な仕打ちだった。
『八等級魔術師アリスミ・カロック。異動を命じる』
『えっ……』
任期途中での異動辞令は前例がない。最上位の魔術師である元恋人が裏で動いた結果なのは容易に察せられた。
私にそれを拒絶する力は勿論なく、一生懸命に築いてきた居場所さえも呆気なく奪われた。
それから二年が経った頃、立ち直った私の前に再び彼が現れる。
――二度と交わらないはずだった運命の歯車が、また動き出した……。
※このお話の設定は架空のものです。
※お話があわない時はブラウザバックでお願いします(_ _)
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる