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第十八章:第二王子レオンの婚約披露
105:決行された策略
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わざと意識させると、ようやくスーにも伝わったらしい。
「それは、その……、もちろんです!」
恥じらっているのか、スーが早口になる。
「わたしは何があっても大歓迎です! たとえフリでもいつかは本当にルカ様の愛しい人になれるかもしれませんし!」
「あなたを公娼のように扱うつもりはありませんが……」
「え?」
「スー、私はーー」
ルカの言葉を遮るように「リン殿!」と叫ぶようなルキアの声が聞こえた。まるで穏やかな日常を切り裂くような激しさで王宮の通路を貫く。
「叔父様!」
前を歩いていたリンに目を向けると、スーの悲鳴に同調するようにその場に崩れ、力なく膝をつくところだった。
スーとよく似た黒髪が揺らめいて流れる。残像を追う頃には、崩れる重心を支えるように床に手をついて、リンが体勢を立て直した。
狙い撃ちされた標的が落下後に這い上がるような強靭さがある。決して倒れないと言いたげな強い意志が感じられたが、彼は何かを避けるように目元を手で覆っている。
「リン殿?」
ルキアの手をかりて立ち上がるが、リンは唇を噛み締めていた。
顔色がスーの不調をなぞるように蒼白になっている。
「どうされたのです?」
「……わからない。でもこれはーー」
苦しげな呼吸で語尾がかき消える。沈黙がさらに場を緊張させた。
壮麗で巨大な正面玄関を避けて退出のために選んだのは、王宮の裏側の扉だった。外へと続くガラス張りの大きな扉はすぐそこに迫っている。扉はすでに護衛の手で両側に開かれていた。
外にも異変はなく、扉の両側で掲げられているのだろう帝国旗が、ゆるく風にはためいている。
リンの身に何が起きたのかはわからない。
静寂だけが通路を満たす。
「っ!」
ひゅっと、ルカの隣でうめくような呼吸が聞こえた。
刹那、唐突に甲高い悲鳴が響く。
ルカの隣からびりびりと超音波のごとく空間と共鳴する声。
第七都で遺跡を見た時のスーを再現するように、不自然につづく耐え難い高音。
「スー!?」
見開かれた赤い眼は、像を結んでいるとは思えないほど虚ろで暗い。
突然の変貌だった。
びしりと音をたてて、辺りの窓ガラスが音波に侵される。
通路に陽光を迎える飾り窓からの景色が、亀裂によって見えなくなった。透明感が失われ、一面が白濁した窓ガラス。
外界の光景を一瞬だけ遮断したあと、すぐに微細な亀裂が崩壊する。粉々に砕け散った窓ガラスが、キラキラと光を弾いて通路を埋めるように四散した。
「殿下! スー様!」
ルキアの声を聞きながら、ルカはスーの無表情な横顔を見ていた。
高音の叫びが途切れると、するりと自分の手からスーの手の温もりが逃げていく。
「スー!」
ルカの手をふりはらい、辿ってきた通路を逃げるように引き返していくスーの小さな背中。
迷いのない一目散の逃避だった。
「彼女を引き留めろ!」
護衛への命令をリンが拒む!
「やめろ! 今はだめだ! さえぎるな!」
「リン殿?」
「抑制が応用されている! 抗うと彼女が壊れる!」
(最悪の場合は死に至るらしい)
皇帝ユリウスの苦渋に満ちた声を思い出す。天女が施したサイオンの思想抑制。
リンの悲痛な叫びは、全てを察する威力のある訴えだった。
ルカは即座にスーを引き留めようとする護衛に「触るな!」と命じる。さえぎる者のない王宮の通路を、スーは振り返ることもなく駆け抜けていく。
連れ戻す術がわからないままルカが追いかけると、彼女が大広間の扉へとたどり着くのが見えた。
大きな扉が開かれると、途端に室内で奏でられている音楽やざわめきが通路にまで大きく響きわたる。ルカの不安を揺さぶるように、管弦楽の音が静寂を掻き乱した。
開かれた扉の向こう側で、スーがまっすぐにレオンに向かって駆け寄っていくのが見える。
「スー!」
ルカが再び閉じようとした大広間の扉に手をかけて開け放つと、招待客のざわめきがうねりのように襲いかかってきた。
突然の王女と皇太子の登場に、会場が騒然と色めき立っている。
スーは駆け寄った勢いのまま、迷いもなく広間の中央に立つレオンに腕を伸ばした。
「スー王女! いかがなさいましたか?」
すがりつくスーをレオンが咄嗟に支えている。他の誰かに抱き寄せられる体。戸惑いのない様子が別人のように見えて、ルカには耐え難い光景だった。
なす術がなく思わず目を逸らすと、ふっとこちらを見ているディオクレアに気づく。ルカと視線があうと、大公は勝ち誇ったように笑った。
「皇太子殿下。スー王女はたいへん取り乱されているご様子です。しばらくこちらでお預かりして、心を癒してさしあげましょう」
「あなたには関係がない」
「ですが、非常に怯えておられるご様子です。いま無理矢理連れ戻す必要もございますまい。落ち着かれるよう丁重におもてなしいたしますので、どうかご安心ください」
ディオクレアがスーを振り返ると、彼女はレオンの腕の中で気を失ったようだ。
ぐったりとした様子でレオンに抱き上げられている。
ディオクレアがにこやかな笑みのままルカに歩み寄って会釈する。顔をあげるとさらに至近距離に近づき、小声で耳打ちした。
「どうか殿下にはサイオンの恐ろしさをご理解いただきたい。これが何を意味するのか、まだおわかりになりませんか? いま王女を連れ戻すことは、お互いに得策ではありません」
ルカはぐっと拳を握りしめて、濁流のようにかけめぐる怒りをこらえた。
ディオクレアはもう隠すつもりもないのだ。
サイオンの機密を知っていることを。
抑制に抗うとスーに何が起きるのかわからない。最悪の筋書きを思えば、今は引き下がるしかなかった。
ディオクレアはサイオンの抑制を自在に扱う術を手に入れている。驚くべき事実だったが、この一連の成り行きをなぞれば疑いようもない。
抑制を逆手に取られると、リンでも太刀打ちができなくなるのだ。天女の設計(デザイン)の内側にある者の力を無効にしてしまう。
思想抑制の応用。
おそらく教訓地区となったパルミラには、皇帝ユリウスにもうかがい知れない何かがある。
ルクスのもたらした映像から手に入れたのは、サイオンの思想抑制を逃れた者が生きているという憶測だけだった。
それはスーを呪縛から解き放つ可能性につながるはずだったが、パルミラはすでにディオクレアの手の内にあるのだろう。
ルカの父カリグラを狂気へと駆り立て、パルミラにクラウディアの粛清を放つように仕向けた黒幕。
いったい、いつから練られた計画なのか。
すべてはサイオンの機密を知ったところからはじまったのだろうか。あるいは、もっと以前から。
はっきりしているのは、全てがディオクレアの陰謀であり、彼の筋書きどおりに事が運んでいる。
時間をかけてじっくりと組み上げられた策略。それがこの局面で大きく動き出したのだ。
大公の描いてきた筋道が、ルカにも見える。
そして今日。
レオンの婚約披露で決行された。
サイオンの王女であるスーを奪われてしまったのだと、ルカは認めるしかなかった。
「それは、その……、もちろんです!」
恥じらっているのか、スーが早口になる。
「わたしは何があっても大歓迎です! たとえフリでもいつかは本当にルカ様の愛しい人になれるかもしれませんし!」
「あなたを公娼のように扱うつもりはありませんが……」
「え?」
「スー、私はーー」
ルカの言葉を遮るように「リン殿!」と叫ぶようなルキアの声が聞こえた。まるで穏やかな日常を切り裂くような激しさで王宮の通路を貫く。
「叔父様!」
前を歩いていたリンに目を向けると、スーの悲鳴に同調するようにその場に崩れ、力なく膝をつくところだった。
スーとよく似た黒髪が揺らめいて流れる。残像を追う頃には、崩れる重心を支えるように床に手をついて、リンが体勢を立て直した。
狙い撃ちされた標的が落下後に這い上がるような強靭さがある。決して倒れないと言いたげな強い意志が感じられたが、彼は何かを避けるように目元を手で覆っている。
「リン殿?」
ルキアの手をかりて立ち上がるが、リンは唇を噛み締めていた。
顔色がスーの不調をなぞるように蒼白になっている。
「どうされたのです?」
「……わからない。でもこれはーー」
苦しげな呼吸で語尾がかき消える。沈黙がさらに場を緊張させた。
壮麗で巨大な正面玄関を避けて退出のために選んだのは、王宮の裏側の扉だった。外へと続くガラス張りの大きな扉はすぐそこに迫っている。扉はすでに護衛の手で両側に開かれていた。
外にも異変はなく、扉の両側で掲げられているのだろう帝国旗が、ゆるく風にはためいている。
リンの身に何が起きたのかはわからない。
静寂だけが通路を満たす。
「っ!」
ひゅっと、ルカの隣でうめくような呼吸が聞こえた。
刹那、唐突に甲高い悲鳴が響く。
ルカの隣からびりびりと超音波のごとく空間と共鳴する声。
第七都で遺跡を見た時のスーを再現するように、不自然につづく耐え難い高音。
「スー!?」
見開かれた赤い眼は、像を結んでいるとは思えないほど虚ろで暗い。
突然の変貌だった。
びしりと音をたてて、辺りの窓ガラスが音波に侵される。
通路に陽光を迎える飾り窓からの景色が、亀裂によって見えなくなった。透明感が失われ、一面が白濁した窓ガラス。
外界の光景を一瞬だけ遮断したあと、すぐに微細な亀裂が崩壊する。粉々に砕け散った窓ガラスが、キラキラと光を弾いて通路を埋めるように四散した。
「殿下! スー様!」
ルキアの声を聞きながら、ルカはスーの無表情な横顔を見ていた。
高音の叫びが途切れると、するりと自分の手からスーの手の温もりが逃げていく。
「スー!」
ルカの手をふりはらい、辿ってきた通路を逃げるように引き返していくスーの小さな背中。
迷いのない一目散の逃避だった。
「彼女を引き留めろ!」
護衛への命令をリンが拒む!
「やめろ! 今はだめだ! さえぎるな!」
「リン殿?」
「抑制が応用されている! 抗うと彼女が壊れる!」
(最悪の場合は死に至るらしい)
皇帝ユリウスの苦渋に満ちた声を思い出す。天女が施したサイオンの思想抑制。
リンの悲痛な叫びは、全てを察する威力のある訴えだった。
ルカは即座にスーを引き留めようとする護衛に「触るな!」と命じる。さえぎる者のない王宮の通路を、スーは振り返ることもなく駆け抜けていく。
連れ戻す術がわからないままルカが追いかけると、彼女が大広間の扉へとたどり着くのが見えた。
大きな扉が開かれると、途端に室内で奏でられている音楽やざわめきが通路にまで大きく響きわたる。ルカの不安を揺さぶるように、管弦楽の音が静寂を掻き乱した。
開かれた扉の向こう側で、スーがまっすぐにレオンに向かって駆け寄っていくのが見える。
「スー!」
ルカが再び閉じようとした大広間の扉に手をかけて開け放つと、招待客のざわめきがうねりのように襲いかかってきた。
突然の王女と皇太子の登場に、会場が騒然と色めき立っている。
スーは駆け寄った勢いのまま、迷いもなく広間の中央に立つレオンに腕を伸ばした。
「スー王女! いかがなさいましたか?」
すがりつくスーをレオンが咄嗟に支えている。他の誰かに抱き寄せられる体。戸惑いのない様子が別人のように見えて、ルカには耐え難い光景だった。
なす術がなく思わず目を逸らすと、ふっとこちらを見ているディオクレアに気づく。ルカと視線があうと、大公は勝ち誇ったように笑った。
「皇太子殿下。スー王女はたいへん取り乱されているご様子です。しばらくこちらでお預かりして、心を癒してさしあげましょう」
「あなたには関係がない」
「ですが、非常に怯えておられるご様子です。いま無理矢理連れ戻す必要もございますまい。落ち着かれるよう丁重におもてなしいたしますので、どうかご安心ください」
ディオクレアがスーを振り返ると、彼女はレオンの腕の中で気を失ったようだ。
ぐったりとした様子でレオンに抱き上げられている。
ディオクレアがにこやかな笑みのままルカに歩み寄って会釈する。顔をあげるとさらに至近距離に近づき、小声で耳打ちした。
「どうか殿下にはサイオンの恐ろしさをご理解いただきたい。これが何を意味するのか、まだおわかりになりませんか? いま王女を連れ戻すことは、お互いに得策ではありません」
ルカはぐっと拳を握りしめて、濁流のようにかけめぐる怒りをこらえた。
ディオクレアはもう隠すつもりもないのだ。
サイオンの機密を知っていることを。
抑制に抗うとスーに何が起きるのかわからない。最悪の筋書きを思えば、今は引き下がるしかなかった。
ディオクレアはサイオンの抑制を自在に扱う術を手に入れている。驚くべき事実だったが、この一連の成り行きをなぞれば疑いようもない。
抑制を逆手に取られると、リンでも太刀打ちができなくなるのだ。天女の設計(デザイン)の内側にある者の力を無効にしてしまう。
思想抑制の応用。
おそらく教訓地区となったパルミラには、皇帝ユリウスにもうかがい知れない何かがある。
ルクスのもたらした映像から手に入れたのは、サイオンの思想抑制を逃れた者が生きているという憶測だけだった。
それはスーを呪縛から解き放つ可能性につながるはずだったが、パルミラはすでにディオクレアの手の内にあるのだろう。
ルカの父カリグラを狂気へと駆り立て、パルミラにクラウディアの粛清を放つように仕向けた黒幕。
いったい、いつから練られた計画なのか。
すべてはサイオンの機密を知ったところからはじまったのだろうか。あるいは、もっと以前から。
はっきりしているのは、全てがディオクレアの陰謀であり、彼の筋書きどおりに事が運んでいる。
時間をかけてじっくりと組み上げられた策略。それがこの局面で大きく動き出したのだ。
大公の描いてきた筋道が、ルカにも見える。
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