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第十七章:古代王朝サイオンと天女
94:粛清の跡地と謎の女
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レオンの婚約披露がせまる中、第三都の一大商家ルクスの総帥テオドラが、王宮へ参上した。婚約披露に関わる品についての最終調整という名目になっている。
普段であれば納品担当に任せるような瑣末な要件で、総帥であるテオドラが動くことはない。
ルカはテオドラ自身が訪れてくるという連絡をきいた時から、何か只事ではない情報を得たのかと懸念していた。
ルキアに伴われて王宮の執務室にやってきたテオドラを見て、ルカは自分の予想が的中していたことを肌でかんじる。
すぐに人払いをした方が良いと判断し、周りの者が不審に思わぬ自然な様子で執務室の奥に設けられた客間へテオドラを案内した。
「そろそろ第三都へ足を運ぼうかと思っていましたが、せっかくなのでガルバの近況も聞かせてほしいです」
テオドラがわざわざ瑣末な要件をかたって訪問した意味を思い、ルカは親しみのある振る舞いの延長から、テオドラとの時間を作る。
適当な理由をつけて、ルキア以外の者を遠ざけ客間に引きこもると、三人は背の低い卓をかこんでソファにかけた。
テオドラはすぐに本題を切り出す。
「ルカ殿下。この度は急な訪問になり申し訳ありません。この件は、すぐにお知らせした方が良いのではないかと思い、口実を作って参りました」
「それは察しておりましたが、何かあったのですか?」
テオドラは傍の鞄から端末を取り出して、背の低い卓に置く。
「実は例の未知の鉱石についての情報を集めておりましたが、こちらの映像が送られてきたのです」
ルカは隣にかけるルキアと視線を交わしてから、テオドラが操作する端末を見た。
画面上は真っ黒に見えたが、しばらく眺めていると薄闇の中に光景が見えてくる。
洞窟のような壁面かと思ったが、じっと目を凝らしていると岩肌に幾何学的な模様があることに気づいた。
ルカはひやりとした戦慄にみまわれる。
(これは、サイオンの遺跡?)
思わず呟きそうになったが、遺跡内部の様子は皇家の機密事項であり、知っているのは調査や運用に関わる軍部だけである。帝室にも全容は明かされず、宰相もルキアも見たことはないはずだった。
ルカは動悸を感じながら、薄暗い画面を眺める。映像はいっこうに明るくならない。
第零都や第七都とは異なり、洞窟内を照らすような動力は働いていないようだ。
どうやら撮影者の手元で映像をとる端末の光だけが、辺りをわずかに照らしている。その仄かな明かりが、かろうじて洞窟内を見わけさせた。
暗がりにほんのりと照らされる壁面。克明にはみえないが、幾何学模様の動きで撮影している者が洞窟内をゆっくりと歩いているのがわかる。耳をすますとわずかに土を踏みしめるような足音も聞こえた。
やがて規則的だった足音が止まる。画面上に鈍く輝く青が広がった。一面に鉱物の結晶のようなメタリックな輝きがチカチカと光る。細い通路から、広い空間へでたらしい。
広大な壁面を覆い尽くす金属的な輝き。撮影者の端末の光が共鳴しているかのように、壁面がぼうっと膨張したように青く見える。目を凝らすと、何色とも言えない巨大な鉱物の巣窟であるのがわかる。
膨大な量の鉱石の群れだった。
「これは例の鉱石ではないですか?」
ルキアが固い声を出すと「おそらく」とつぶやいて、テオドラが画面上の一点を指差す。
一点を示されたことによって、広い空間の奥行きが明瞭になった。
小さく光っている場所がある。光は撮影者に気づいたかのように、ゆらゆらとこちらに近づいてくる。
ーーダレダ。
小さな音声が入る。ぐらぐらと映像が不規則に大きく揺れた。その場から走り去ろうとしたのか、撮影者の動揺がつたわってくる。
ーーマテ。
高く澄んだ女の声は機械の音声のように抑揚がない。けれど、ルカはびくりと反応した。ひどく聞き覚えのある声なのだ。
点のような光が人影となり、手にランタンのような明かりをもっているのがわかる。撮影者の目にも、小柄な女であることがわかったのだろう。背を向けて走り去ることもせず、端末で撮影を続けている。
女は足音もなく近づいてくる。まるで低空を浮遊しているように、ランタンのあかりは上下にぶれず、すうっと直線的に近づいてくる。
ーーカクニンスル。
小柄な女がますますこちらに近づいてきた。手元のランタンのような明かりに照らされて、女の顔がはっきりと映しだされた。
「これはーー」
ルキアの声と同時に、ルカはぞっと肌が粟立った。
癖のない長い黒髪と白い顔。錯覚だとごまかしようがないほど、見覚えがある。みまちがえるはずがない整った顔。
「スー……」
映像の中の女は、スーと同じ顔貌をしている。
ルカが信じられない思いで、端末の画面に身を乗り出すと、唐突に映像が途切れた。
「送られてきた映像はここまでなのです」
テオドラの声に、ルキアが素早く反応した。
「総帥。最後に出てきた女性の静止画像をみせてください」
言葉を失っているルカの前で、もう一度女の顔が再生され、そのまま映像が停止する。
改めて見ると、表情のない美貌は幽鬼のように生気がない。スーの持つ赤い瞳の輝きはなく瞳が黒い。同じ顔なのに生理的な嫌悪感がせりあがってくる。動かない表情が、スーと同じ人間とは思えないほど作り物めいている。まるで人形だった。
ルカの脳裏で、ぬくもりを失って硬直したスーの様子が蘇る。
第七都の遺跡周辺で超音波のような悲鳴を発して倒れ、微動だにしないスーの体。石像のような印象を思い出していた。
「これはどこで撮影されたものですか?」
動揺に呑まれているルカの隣で、ルキアがテオドラに問う。
「それがわからないのです。送信元がどうしても割り出せず、撮影した者も消息が不明です。……この件だけではなく、鉱石の情報を追う者に幾人か行方のわからなくなった者が出ており、まるで影がつかめないのです」
「ルクスの情報網をかいくぐるとなると、よほど周到に隠されていますね」
「はい。だた、この映像の撮影者が消息を絶ったのは、教訓地区パルミラのあたりだと聞いておりますが」
「ーーパルミラ……」
ルカは嫌な予感に貫かれる。パルミラは「クラウディアの粛清」で消滅した国である。その後、国家としての復興はままならず、焦土と貸した土地の再興については議論されているが、現状は寂れたまま教訓地区として立ち入りを禁じられている。
思えば議会でパルミラの土地について取り上げた時も、ディオクレア大公は復興には消極的だった。復興が遅れるほど治安が悪くなるが、皇帝もパルミラの取り扱いには慎重だった。
ルカはずっと見えていなかった線がつながった気がしていた。
うろたえる気持ちの舵をにぎりなおして、気丈にテオドラに示唆する。
「ルクス総帥。この件は私があずかり皇帝陛下に奏上します。ルクスの協力は心強いですが、もし何らかの犠牲が出るようであれば深追いは禁物です。これは想像以上に根の深い問題なのかもしれません」
「ルカ殿下……」
「殿下、顔色が」
ルキアに指摘されて、ルカは自分の手の冷たさに気づく。顔からも血の気がひいて蒼白になっているのだろう。脳裏に刻まれた生気のない女の顔と、粛清によって失われた国パルミラ。
平常心を保とうとするが、眩暈を感じる。
「大丈夫だ。ルキア、至急皇帝陛下に謁見の申し入れをしてくれ」
「……かしこまりました」
迅速に動くルキアの傍らで、テオドラが労るようにルカを見ている。視線にきづいてルカは微笑んでみせた。
「総帥、ありがとうございます」
テオドラは「いいえ」と首をふり、「確証がつかめず申し訳ありません」と深く頭を下げた。
普段であれば納品担当に任せるような瑣末な要件で、総帥であるテオドラが動くことはない。
ルカはテオドラ自身が訪れてくるという連絡をきいた時から、何か只事ではない情報を得たのかと懸念していた。
ルキアに伴われて王宮の執務室にやってきたテオドラを見て、ルカは自分の予想が的中していたことを肌でかんじる。
すぐに人払いをした方が良いと判断し、周りの者が不審に思わぬ自然な様子で執務室の奥に設けられた客間へテオドラを案内した。
「そろそろ第三都へ足を運ぼうかと思っていましたが、せっかくなのでガルバの近況も聞かせてほしいです」
テオドラがわざわざ瑣末な要件をかたって訪問した意味を思い、ルカは親しみのある振る舞いの延長から、テオドラとの時間を作る。
適当な理由をつけて、ルキア以外の者を遠ざけ客間に引きこもると、三人は背の低い卓をかこんでソファにかけた。
テオドラはすぐに本題を切り出す。
「ルカ殿下。この度は急な訪問になり申し訳ありません。この件は、すぐにお知らせした方が良いのではないかと思い、口実を作って参りました」
「それは察しておりましたが、何かあったのですか?」
テオドラは傍の鞄から端末を取り出して、背の低い卓に置く。
「実は例の未知の鉱石についての情報を集めておりましたが、こちらの映像が送られてきたのです」
ルカは隣にかけるルキアと視線を交わしてから、テオドラが操作する端末を見た。
画面上は真っ黒に見えたが、しばらく眺めていると薄闇の中に光景が見えてくる。
洞窟のような壁面かと思ったが、じっと目を凝らしていると岩肌に幾何学的な模様があることに気づいた。
ルカはひやりとした戦慄にみまわれる。
(これは、サイオンの遺跡?)
思わず呟きそうになったが、遺跡内部の様子は皇家の機密事項であり、知っているのは調査や運用に関わる軍部だけである。帝室にも全容は明かされず、宰相もルキアも見たことはないはずだった。
ルカは動悸を感じながら、薄暗い画面を眺める。映像はいっこうに明るくならない。
第零都や第七都とは異なり、洞窟内を照らすような動力は働いていないようだ。
どうやら撮影者の手元で映像をとる端末の光だけが、辺りをわずかに照らしている。その仄かな明かりが、かろうじて洞窟内を見わけさせた。
暗がりにほんのりと照らされる壁面。克明にはみえないが、幾何学模様の動きで撮影している者が洞窟内をゆっくりと歩いているのがわかる。耳をすますとわずかに土を踏みしめるような足音も聞こえた。
やがて規則的だった足音が止まる。画面上に鈍く輝く青が広がった。一面に鉱物の結晶のようなメタリックな輝きがチカチカと光る。細い通路から、広い空間へでたらしい。
広大な壁面を覆い尽くす金属的な輝き。撮影者の端末の光が共鳴しているかのように、壁面がぼうっと膨張したように青く見える。目を凝らすと、何色とも言えない巨大な鉱物の巣窟であるのがわかる。
膨大な量の鉱石の群れだった。
「これは例の鉱石ではないですか?」
ルキアが固い声を出すと「おそらく」とつぶやいて、テオドラが画面上の一点を指差す。
一点を示されたことによって、広い空間の奥行きが明瞭になった。
小さく光っている場所がある。光は撮影者に気づいたかのように、ゆらゆらとこちらに近づいてくる。
ーーダレダ。
小さな音声が入る。ぐらぐらと映像が不規則に大きく揺れた。その場から走り去ろうとしたのか、撮影者の動揺がつたわってくる。
ーーマテ。
高く澄んだ女の声は機械の音声のように抑揚がない。けれど、ルカはびくりと反応した。ひどく聞き覚えのある声なのだ。
点のような光が人影となり、手にランタンのような明かりをもっているのがわかる。撮影者の目にも、小柄な女であることがわかったのだろう。背を向けて走り去ることもせず、端末で撮影を続けている。
女は足音もなく近づいてくる。まるで低空を浮遊しているように、ランタンのあかりは上下にぶれず、すうっと直線的に近づいてくる。
ーーカクニンスル。
小柄な女がますますこちらに近づいてきた。手元のランタンのような明かりに照らされて、女の顔がはっきりと映しだされた。
「これはーー」
ルキアの声と同時に、ルカはぞっと肌が粟立った。
癖のない長い黒髪と白い顔。錯覚だとごまかしようがないほど、見覚えがある。みまちがえるはずがない整った顔。
「スー……」
映像の中の女は、スーと同じ顔貌をしている。
ルカが信じられない思いで、端末の画面に身を乗り出すと、唐突に映像が途切れた。
「送られてきた映像はここまでなのです」
テオドラの声に、ルキアが素早く反応した。
「総帥。最後に出てきた女性の静止画像をみせてください」
言葉を失っているルカの前で、もう一度女の顔が再生され、そのまま映像が停止する。
改めて見ると、表情のない美貌は幽鬼のように生気がない。スーの持つ赤い瞳の輝きはなく瞳が黒い。同じ顔なのに生理的な嫌悪感がせりあがってくる。動かない表情が、スーと同じ人間とは思えないほど作り物めいている。まるで人形だった。
ルカの脳裏で、ぬくもりを失って硬直したスーの様子が蘇る。
第七都の遺跡周辺で超音波のような悲鳴を発して倒れ、微動だにしないスーの体。石像のような印象を思い出していた。
「これはどこで撮影されたものですか?」
動揺に呑まれているルカの隣で、ルキアがテオドラに問う。
「それがわからないのです。送信元がどうしても割り出せず、撮影した者も消息が不明です。……この件だけではなく、鉱石の情報を追う者に幾人か行方のわからなくなった者が出ており、まるで影がつかめないのです」
「ルクスの情報網をかいくぐるとなると、よほど周到に隠されていますね」
「はい。だた、この映像の撮影者が消息を絶ったのは、教訓地区パルミラのあたりだと聞いておりますが」
「ーーパルミラ……」
ルカは嫌な予感に貫かれる。パルミラは「クラウディアの粛清」で消滅した国である。その後、国家としての復興はままならず、焦土と貸した土地の再興については議論されているが、現状は寂れたまま教訓地区として立ち入りを禁じられている。
思えば議会でパルミラの土地について取り上げた時も、ディオクレア大公は復興には消極的だった。復興が遅れるほど治安が悪くなるが、皇帝もパルミラの取り扱いには慎重だった。
ルカはずっと見えていなかった線がつながった気がしていた。
うろたえる気持ちの舵をにぎりなおして、気丈にテオドラに示唆する。
「ルクス総帥。この件は私があずかり皇帝陛下に奏上します。ルクスの協力は心強いですが、もし何らかの犠牲が出るようであれば深追いは禁物です。これは想像以上に根の深い問題なのかもしれません」
「ルカ殿下……」
「殿下、顔色が」
ルキアに指摘されて、ルカは自分の手の冷たさに気づく。顔からも血の気がひいて蒼白になっているのだろう。脳裏に刻まれた生気のない女の顔と、粛清によって失われた国パルミラ。
平常心を保とうとするが、眩暈を感じる。
「大丈夫だ。ルキア、至急皇帝陛下に謁見の申し入れをしてくれ」
「……かしこまりました」
迅速に動くルキアの傍らで、テオドラが労るようにルカを見ている。視線にきづいてルカは微笑んでみせた。
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