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それから。
なんとなくでもこの事態になった理由は理解したけれど、このまま好き勝手にされるのは嫌で。できる限りの抵抗はした、けれど。
結局、ログイン限界の間際まで、抱かれ続けた。
ちゃんと休みを挟んでくるから最初のようにバイタル異常にもなれず。
自分から『零の言う通りにする』、と言うこともできず。
最後の最後になってから『今後毎週土曜の夜に抱くけどいいよな?』と、言われ。
分かった、と、言う他なかった。
その後はログイン限界が近いからと先に零がログアウトし、私も色々と限界でログアウト。
後処理とかは、ゲームの仕様でする必要が無いらしい。
そういえば服も戻ってたなぁ……と疲れ切った頭で考えながら現実で目を覚ます。
…………やっぱり現実では、その記録は夢みたいに淡くダメージは少ない。
それでもレイプされた事実と今後も関係が続くことを思うと酷く頭が痛んだ。
ゲームを長時間やり続けたせいもあるだろうけど。
…………どうしたらいいんだろう。私。
貪られ熱に浮かされている最中では思いつかなかったけれど。
それと乖離した現実では流石に冷静になれる。
これ、運営に通報したらいいやつでは。
いやでもこのゲーム本当に大体全てが『自己責任』なんだよね……。
今回のパターンって、どうなんだろう。そもそもどうして零は私を襲うことができたんだろうか。
設定、ミスしてないと思うんだけど……。
ていうかどうであれ、あの思考誘導のスキルに引っかかったら終わりでは……??
とにかく。
通報できる案件か調べなきゃ駄目、だろう。このゲームでは。
「………………おふろ、はいろ……」
ふらりと立ち上がる。
バイタル異常で目が覚めた時と同じで、下半身が大変なことになっていて気持ち悪い。
これ、十分、現実に影響ある。
ゲームなのに――――だからこそ対処に困る状況に、本気で頭を抱えたかった。
****
主に下半身側の服やシーツの惨状を見て舌打ちをする。
分かっていたことだが処理が面倒くさい。
「…………全部捨てるか」
どうせ今日は日曜日。買い揃える時間は十分にある。
それに今後のことを考えれば、後処理することを考えたものにするべきだろう。これからは毎週土曜にあれを抱くことができるのだから。
欲を言えば、好きな時に抱けるようにしたかったんだが。
まあそれは追々だな。追い詰め過ぎてゲームを止められては困る。
漸く。漸くだ。
そうすると決めてから、2年。
本当に長い時間だった。あれが徹底的に性的な部分を拒否する設定にしていたせいで、穴を探らなければならなかったから。
結論から言えば穴はなく、今回のアップデートによりできた穴を突くことで漸くできたわけだが……いつも生意気な態度で人を煽り散らかすあれが、俺の下で女らしく快楽に喘ぐ姿は予想以上に欲を掻き立てるもので。
一度徹底的に犯したら終わろうと思っていたのに、このまま捨てるには惜しいと思ってしまった。
故の、継続。
まあ2年も執着させられたわけだし、この一度で終わらせるのはもったいない。
…………少し言い訳染みているなと、自分でも思う。
あれに執着したのも意地になっていたのも全部自分だからだ。
あれに腹を立てていたのは本当に最初だけだ。
その態度がロールプレイの一種だと気付いた頃には、あれが存外にお人好しで押しに弱いことも理解していた。
ゲームの楽しみ方も利点も分かって、このゲームが現実でのストレス解消に丁度いいことも。
あれのせいでゲーム内では素でいられたしそれを誰も咎めないのも楽だった。
癪だがあれに止められてゲームを止めずにいて良かったと多少なりと思っていた。
だから、とりあえずあれを犯すまではと保留し続け。
結局、犯した後もあれを理由にまだ続けることにしたわけだが。あれを抱くために。
ひとまずは、飽きるまで。
折角手に入れたのだから、満足するまで楽しませてもらう。
どうせ、現実は絡まないゲームなのだから。
なんとなくでもこの事態になった理由は理解したけれど、このまま好き勝手にされるのは嫌で。できる限りの抵抗はした、けれど。
結局、ログイン限界の間際まで、抱かれ続けた。
ちゃんと休みを挟んでくるから最初のようにバイタル異常にもなれず。
自分から『零の言う通りにする』、と言うこともできず。
最後の最後になってから『今後毎週土曜の夜に抱くけどいいよな?』と、言われ。
分かった、と、言う他なかった。
その後はログイン限界が近いからと先に零がログアウトし、私も色々と限界でログアウト。
後処理とかは、ゲームの仕様でする必要が無いらしい。
そういえば服も戻ってたなぁ……と疲れ切った頭で考えながら現実で目を覚ます。
…………やっぱり現実では、その記録は夢みたいに淡くダメージは少ない。
それでもレイプされた事実と今後も関係が続くことを思うと酷く頭が痛んだ。
ゲームを長時間やり続けたせいもあるだろうけど。
…………どうしたらいいんだろう。私。
貪られ熱に浮かされている最中では思いつかなかったけれど。
それと乖離した現実では流石に冷静になれる。
これ、運営に通報したらいいやつでは。
いやでもこのゲーム本当に大体全てが『自己責任』なんだよね……。
今回のパターンって、どうなんだろう。そもそもどうして零は私を襲うことができたんだろうか。
設定、ミスしてないと思うんだけど……。
ていうかどうであれ、あの思考誘導のスキルに引っかかったら終わりでは……??
とにかく。
通報できる案件か調べなきゃ駄目、だろう。このゲームでは。
「………………おふろ、はいろ……」
ふらりと立ち上がる。
バイタル異常で目が覚めた時と同じで、下半身が大変なことになっていて気持ち悪い。
これ、十分、現実に影響ある。
ゲームなのに――――だからこそ対処に困る状況に、本気で頭を抱えたかった。
****
主に下半身側の服やシーツの惨状を見て舌打ちをする。
分かっていたことだが処理が面倒くさい。
「…………全部捨てるか」
どうせ今日は日曜日。買い揃える時間は十分にある。
それに今後のことを考えれば、後処理することを考えたものにするべきだろう。これからは毎週土曜にあれを抱くことができるのだから。
欲を言えば、好きな時に抱けるようにしたかったんだが。
まあそれは追々だな。追い詰め過ぎてゲームを止められては困る。
漸く。漸くだ。
そうすると決めてから、2年。
本当に長い時間だった。あれが徹底的に性的な部分を拒否する設定にしていたせいで、穴を探らなければならなかったから。
結論から言えば穴はなく、今回のアップデートによりできた穴を突くことで漸くできたわけだが……いつも生意気な態度で人を煽り散らかすあれが、俺の下で女らしく快楽に喘ぐ姿は予想以上に欲を掻き立てるもので。
一度徹底的に犯したら終わろうと思っていたのに、このまま捨てるには惜しいと思ってしまった。
故の、継続。
まあ2年も執着させられたわけだし、この一度で終わらせるのはもったいない。
…………少し言い訳染みているなと、自分でも思う。
あれに執着したのも意地になっていたのも全部自分だからだ。
あれに腹を立てていたのは本当に最初だけだ。
その態度がロールプレイの一種だと気付いた頃には、あれが存外にお人好しで押しに弱いことも理解していた。
ゲームの楽しみ方も利点も分かって、このゲームが現実でのストレス解消に丁度いいことも。
あれのせいでゲーム内では素でいられたしそれを誰も咎めないのも楽だった。
癪だがあれに止められてゲームを止めずにいて良かったと多少なりと思っていた。
だから、とりあえずあれを犯すまではと保留し続け。
結局、犯した後もあれを理由にまだ続けることにしたわけだが。あれを抱くために。
ひとまずは、飽きるまで。
折角手に入れたのだから、満足するまで楽しませてもらう。
どうせ、現実は絡まないゲームなのだから。
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