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第1章 幼少期(7歳)
64 ★???視点
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夢を見る。
ここのところ、ずっと。貴方が居た頃の夢ばかりだ。
貴方が笑っていた日々の夢。
貴方が隣にいた幼い頃。
続く貴方の最期。
よく、隈が酷いと言われるようになった。
夢を見たくないがために起きている日が増えたせいだ。
ずっと仕事に集中していれば忘れることができる。
身体と頭を酷使していれば、沈むように夢を見ることなく眠ることができる。
夢は願望の表れだと言う。
会いたいと、思った。
恋しいと、思ってしまった。
戻らないのだと分かっていながら、女々しくも。
繰り返す夢(あくむ)が、その願いを色濃く焼き付ける。
それでも。
今の私には、あまりにも多くの大切なものがある。
例え貴方を取り戻せたとして、その全てが失われることを私は受け入れられないだろう。
私が今手に入れている幸せは、貴方が死んだからこそ得られたものだから。
私達は、きっと生まれた時から間違っていた。
私達は同じ時に生まれてはいけなかったのだ。
死んだのが貴方ではなく私だったら良かったのに。
そうすれば、こんなにも苦しむことはなかったのに。
死ならば、先がない。手に入る幸福も知らず、これで良かったのだと逝けただろう。
私が、死ねば良かったのに。
きっと他の者達もそう思っていることだろう。
だから、せめて、あと10年。
子供達が成長し、私が必要にならなくなり、私の代わりを務められる子供が生まれるまで。
そこまでもたせることができれば、もう、十分だろう?
もう――――いいだろう?
私も、貴方と同じところへ逝かせてくれ。
貴方はきっと怒るだろう。なんて馬鹿なことを、と。
それでもいいから、それでいいから。
昔のように、誰にも秘密で、二人でいよう――――。
「 ――――――――もうすこしで、堕ちる 」
ここのところ、ずっと。貴方が居た頃の夢ばかりだ。
貴方が笑っていた日々の夢。
貴方が隣にいた幼い頃。
続く貴方の最期。
よく、隈が酷いと言われるようになった。
夢を見たくないがために起きている日が増えたせいだ。
ずっと仕事に集中していれば忘れることができる。
身体と頭を酷使していれば、沈むように夢を見ることなく眠ることができる。
夢は願望の表れだと言う。
会いたいと、思った。
恋しいと、思ってしまった。
戻らないのだと分かっていながら、女々しくも。
繰り返す夢(あくむ)が、その願いを色濃く焼き付ける。
それでも。
今の私には、あまりにも多くの大切なものがある。
例え貴方を取り戻せたとして、その全てが失われることを私は受け入れられないだろう。
私が今手に入れている幸せは、貴方が死んだからこそ得られたものだから。
私達は、きっと生まれた時から間違っていた。
私達は同じ時に生まれてはいけなかったのだ。
死んだのが貴方ではなく私だったら良かったのに。
そうすれば、こんなにも苦しむことはなかったのに。
死ならば、先がない。手に入る幸福も知らず、これで良かったのだと逝けただろう。
私が、死ねば良かったのに。
きっと他の者達もそう思っていることだろう。
だから、せめて、あと10年。
子供達が成長し、私が必要にならなくなり、私の代わりを務められる子供が生まれるまで。
そこまでもたせることができれば、もう、十分だろう?
もう――――いいだろう?
私も、貴方と同じところへ逝かせてくれ。
貴方はきっと怒るだろう。なんて馬鹿なことを、と。
それでもいいから、それでいいから。
昔のように、誰にも秘密で、二人でいよう――――。
「 ――――――――もうすこしで、堕ちる 」
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